2013年04月09日



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私たちに残されたかすかな「破局の回避」の可能性のために(3):急激に増加する宇宙線の中で「突然」進化する人類



「私たちに残されたかすかな「破局の回避」の可能性のために」前記事:
(1): 「人類のひとりと宇宙は同一のもの」
(2):平衡を失ったこの魚座の世界のどこかにあるはずの「みずがめ座への意識」







 


cosmic-ray_shower-002.jpg

▲ 地球が超高エネルギーの宇宙線のシャワーを浴びた時のイメージ図。


(注) 昨日の記事「21世紀のパンデミック(1): ウイルスが人を選ぶのか? 人がウイルスを選ぶのか?」の続きは、新たな動きや報道がありましたら、また記事にしたいと思います。







ビンカローズが異常に早い時期に咲いた「 4月10日イヴ」


今朝(4月9日)、冬越しさせた夏の花であるニチニチソウが花を咲かせていました。

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上の見だしには格好つけて、ビンカローズとか英語名で書いていますけれど、夏前になると、下のようにひとつ80円とかで売られているニチニチソウです。





花を咲かせたニチチニソウは、3年前から冬越しさせているもので、今年4年目の春ということになります。

2日くらい前につぼみをつけていたので、

「咲くつもりなのか? まだ4月のはじめだぞ」

と思いましたが、咲きました。

最近暖かい日もあったとはいえ、ほんの2週間くらい前までは、このあたりは朝方の気温などは氷点下近くまで下がっていましたし、かなり意外感があります。

下のは先月の状態。

vin-0206.jpg


葉はほとんど落ちていて、見るからに元気がないですが、昼は太陽に当てて、夜は寝室やトイレなど、もっとも気温の変化の少ない場所に置いたりしていました。



しかしどう思い起こしても、この1ヶ月くらいはこれらの花の開花温度というものにはほど遠い日々が続いていましたので、考え方の方向性としては、むしろ

「太陽活動が弱いんだろうなあ」

と思ったりしました。

「太陽活動が強い」ではなく「弱い」という方向です。


このあたり何となく複雑な話となるかもしれないですが、以前 In Deep で「宇宙帰りのサクラやアサガオの強い成長」の記事をご紹介したことがあります。


私たち人類も他のあらゆる生命たちも「宇宙線にコントロールされている可能性」を感じて
 2012年06月13日

という記事で、京都新聞と読売新聞の下のような記事を抜粋しました。

下は宇宙帰りのアサガオ。


宇宙アサガオ、異常早咲き
京都新聞 2012年06月13日

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宇宙空間を旅した種子から育った京都産業大付属高の「宇宙アサガオ」が、通常は夏至以降とされる開花時期より大幅に早く、10日に咲き始めたことが、12日に分かった。帰還2世代目は異常に多くの花をつけたことが確認されており、開花したのは3世代目にあたるアサガオ。同高は、宇宙放射線の影響を裏付ける事象だとみて、さらに研究を進める。

昨年、2世代目は1株当たり300個以上の花をつける突然変異が確認された。生物部顧問の教諭は、DNAの塩基配列が変わった可能性があると分析した。教諭は夏至前に開花した直接的な要因として、花芽をつくる植物ホルモンの異常が疑われるとみている。その上で、「宇宙放射線の影響があったと、より明確にできた」と話している。





もうひとつはサクラです。


宇宙帰りのサクラ異変…なぜか発芽・急成長
読売新聞 2011年02月21日

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国際宇宙ステーションで2008年11月から8か月半、保管した桜の種を、地上へ持ち帰って植えたところ、発芽しないはずの種が芽を出すなど、異変が相次いでいることがわかった。原因は不明だが、無重力で放射線の強い宇宙環境で、遺伝子の突然変異や、細胞が活性化したなどの見方もある。



それぞれ概略だけの抜粋ですが、どちらも、

「宇宙空間で浴びた宇宙線が原因なのではないか」

ということが書かれています。


宇宙線というのは要するに放射線のことなのですが、地球上で受ける宇宙線は地球大気圏に入った際に変化するので、私たちが地球上で浴びている宇宙線と宇宙空間での宇宙線は違うようです。

このあたりは、宇宙線に関して日本で最高峰の研究を誇る東大に代弁していただきます。東京大学宇宙線研究所のページからです。


宇宙線は地球に到達して大気中に飛び込み、空気中の酸素や窒素の原子核と核反応を起こします。地球大気に飛び込む前の宇宙線を「一次線宇宙線」とよび、大気に飛び込んで変化し新たに生まれた宇宙線を 「二次宇宙線」とよびます。

二次宇宙線は、ミューオン、ニュートリノ、電子、ガンマ線、中性子が主要な成分です。このうち電子やガンマ線は大気中で吸収されて減り、地中まで来るのはミューオンとニュートリノがほとんどです。




cosmicrays.png

名古屋大学理学研究科 F研 ミューオンラジオグラフィより。


つまり、私たちが通常浴びている宇宙線は、ミューオンというものとニュートリノというものですが、宇宙空間ではさらに電子、ガンマ線、中性子、そして、地球大気に飛び込む前の「一次線宇宙線」を浴びるわけで、上の宇宙帰りのアサガオなどの植物は宇宙線の影響で、DNA など何らかの内部の組成が変わったのではないかということです。





増加する宇宙線の中で生命は進化するのではないか? と思った瞬間


それで、どうして、うちの植物の話からそんな話に進んでいるかといいますと、今のうちのこのニチニチソウの咲き方は、時期として「異常に早い」のは確かです。

冬の間も、太陽の出ている時は頻繁に太陽光に当てていたとはいえ、温室栽培しているわけでもなく、特に多くの暖房を使う家でもない部屋に置いてあると考えると、数日暖かいというだけで「真夏の花が咲く」というのは早すぎる。

花の多くは、「気温」で開花をコントロールされているものが多いのですが、

「もしかすると」

という前提となりますけれど、気温と共に宇宙線も、植物の開花と成長の早さをコントロールしているのだとした場合、

地球に到達する宇宙線量が多ければ多いほど、植物たちの成長に違いが出てくるはず

だとは思うのです。
植物に影響があるということは他の生物も DNA で構成されているという意味では、違う形ではあっても、何らかの影響を受けるのではないかとも想います。


宇宙線の量が、植物や場合によっては他の生物の成長や DNA と関係するものだとした場合、まあ・・・仮定ですけど、植物の早咲きが頻発するようならば、「今は地上に到達している宇宙線の量が多い」ということが言えるのではないかと思われます。



そして、地上に到達する宇宙線の量が多い状態のためにはどのような条件が必要かというと、「太陽活動が弱いこと」なんです。


あまり面倒なことを書くつもりはないですが、 過去記事の「太陽に何が起きているのか」という記事の下の部分の原則があります。


一般的に、

太陽活動が活発になる・・・宇宙線の量が減る

太陽活動が弱まる・・・宇宙線の量が増える

となります。

1650-002.png

▲1960年前後から2005年くらいまでの「太陽黒点数の推移」。この期間でもっとも宇宙線量が多かった時と少なかった時を★で示しています。

これは、太陽活動が活発な場合は、太陽風などの要因で地球に到達する宇宙線の量は減るからです。太陽の磁場や諸々のものに宇宙線が遮られるためです。





過去の場合、太陽活動が弱くなっていくと、「あらかじめ予測されていた小氷河期の到来」などで書いていましたように、地球はゆっくりと寒冷化していったのですが、最近、太陽活動が定期的に弱くなっていくのは、単に氷河期などの「気温」の現象との結びつきというより、


太陽活動が弱まるのは、生物の進化と関係あるのでは


と考えるようになってきました。

上のほうに抜粋しましたように、宇宙線を大量に浴びたサクラやアサガオは、あきらかに「生命力がアップ」しているわけですが、つまりこのことです。これも DNA の進化の一種だと思います。

そして、植物だけではなく、他のあらゆる生命も、地球の大気圏内に入ってくる宇宙線の量が多くなると地球の生命は進化する、のではないかと(ただし、何十万分の1とかというわずかな確率で)。





大科学者の人生の時期との宇宙線量

今もし仮に本当に太陽活動が弱くなっているなら、これから生まれてくる子供たちは「進化」の時期の渦中に生まれる可能性があるのではないかというような話なんですが、たとえば、前回の太陽活動極小期間は、マウンダー極小期と呼ばれているものでした。

その期間は、

1645年から 1715年

くらいの 70年間くらいです。

この期間を見て、科学が好きな方なら何となく「この期間には見覚えがある」というような感じがしないでしょうか。

Wikipedia のある項目から抜粋します。


アイザック・ニュートン

アイザック・ニュートン(1642年 - 1727年)は、イングランドの哲学者、自然哲学者、数学者。神学者。

ニュートン力学を確立し、古典力学や近代物理学の祖となった。古典力学は自然科学・工学・技術の分野の基礎となるものであり、近代科学文明の成立に影響を与えた。



近代現代科学の間違いなく親分のひとりであるニュートン。
こういう人物が地球に生まれなかったら、「地球の文明は止まった」と思います。

下はマウンダー極小期とニュートンの存命期間


   マウンダー極小期 1645年から1715年
アイザック・ニュートン 1642年から1727年



ある意味で「進化した人類」と言えるニュートンは、太陽活動が極端に弱い時期に生まれ、その中で育って、その中で死んでいったようです。

もちろん、他にもこの時期にはたくさんの人が生まれているでしょうが、前回の記事、


21世紀のパンデミック(1): ウイルスが人を選ぶのか? 人がウイルスを選ぶのか?
 2013年04月08日


で抜粋したフレッド・ホイル博士の文章の最後の一文。


個体の苦しみは、種の利益とは関係ない。問題になるのは、100万の失敗のほうではなく、ときどきそれがうまく行くという事実の方なのだ。



ホイル博士は、ウイルスの流入によって、たとえとして、「 100万の1回くらいの進化が起きる」としているように、「進化」というのはそう簡単に起きるものではないと思われます。


しかし、18世紀にはすでに何億人の単位で世界人口はありましたので、当時、全世界で何百人か、あるいは何十人くらいの「進化した人々」がその時期に生まれていたように思います。

そして、ニュートンもそのひとりだったのだと思います。

ホイル博士は、過去記事の、


ビッグバン理論での宇宙の誕生より古い「 145億年前の星」が観測された報道を見た日に(2): 破局の回避という奇跡があるとすれば
 2013年03月09日


という記事で抜粋した『生命はどこから来たか』(1995年)で以下のように書いています。


突然大飛躍して科学が発展することもある。ニュートンの力学の飛躍的な進歩が、天体力学の発展、 19世紀の光と放射線の理論、そして現代の量子力学を導いてきた。



上に「突然大飛躍して」とあるように、そういう人物は突然出現します。
これは人類の進化も「突然である」と思っている私の概念とも関係している気がします。


しかも、ニュートンはイケメンですしね(笑)。

IsaacNewton-1689.jpg

▲ アイザック・ニュートン。


ちなみに、ニュートンは米国のプロレス団体 WWE のトップスターだったエッジというレスラーとよく似ています。この人もイケメンでした。

edge-01.jpg

▲ エッジ。最近引退したらしいです。


エッジの 1999年頃の「エッジ&クリスチャン」というタッグチームの話も書きたいですが、今はプロレスの話を書いている場合ではありません(だったら、最初から触れるなっつーの)。

いずれにしても、フレッド・ホイル博士などはニュートンの万有引力の法則のおかげで彗星の周期を発見したことに最大の科学上の讃辞を述べています。


また、過去記事では、オカルトベースかもしれませんが、エメラルド・タブレットの研究者としてのニュートンという一面もありました。

エメラルド・タブレット 完全版
 2012年03月03日


また、ヨーロッパで「産業革命」が始まった時期というのも、どうも太陽活動の弱い時期との重なりを感じます。産業革命の始まりのひとつは下の頃の時期です。


1733年ジョン・ケイが、織機の一部分である杼を改良した飛び杼を発明して織機が高速化された。



まあしかし、いずれにしても、こんなことを長々と書きました理由は、


これからの地球が太陽活動の極小期に入る可能性が高い


からです。

つまり、以前と同じように「地球を変える人物」が生まれてくる可能性の話です。

ちなみに、もうすでに生まれている私たちは全員ダメです


もちろん、突然、「地球の文明を変えるような人」が登場するかどうかはわかりませんし、その前に人類の多くが死に絶えてしまうという可能性だってあります。

しかし、私は過去記事の、

私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない
 2012年07月13日

にも書いたことがありますが(記事の中盤の「次の新しい十数万年に向けて」というセクション)どれだけ人間が減っても、人類が「ゼロ」になることはないと私は確信しています。


それは地球が宇宙の中にあって、宇宙は人類を常に必要としているからです。


この「宇宙は人類を常に必要としている」というフレーズには違和感を感じる方も多いかと思いますが、私が 2011年の3月の震災の直後から気づき始めたひとつの概念で、自分では正しいと思っています。いちおう、関係したリンクを貼っておきます。

ほとんどが震災直後の「日記」で錯乱した内容ですが、読みやすいものを二つほどはっておきます。上の「宇宙は人類を常に必要としている」の概念が少しずつ出てきた時のものです。

新しい神話の神様たち
 2011年03月16日

アカシックレコードからの脱却と独立を果たした奇跡の生命
 2011年03月17日


いずれにしても、これから生まれる子供たちの中に「今後の地球を変える鍵」を握る子供たち、あるいは「その可能性を持つ」子供たちがいるはずです。私たちのように「進化できなかった人間」は新しい彼ら彼女たちに一歩引いて敬意を表して、でも普通に生きていけば、世界はそのうち変わる・・・可能性が・・・ほんのちょっと・・・あるのかもしれません。

このあたりは、やはり過去記事の「マザー・シプトンの四行詩」に、16世紀の予言者として名高いマザー・シプトンという方が、



千里眼をもつ子どもたち。

未来の子どもたちは上品に、控えめに振る舞います。
地球の新たな黄金時代の始まりです。



という詩を残しています。

ここにある「黄金時代」というものが「もし」来るのだかとすると、これから生まれてくる新しい価値観の新しい子供たちに想いを馳せて、古い価値観の私たちはどんどん早くいなくなっていくのもいいのかもしれません。


ところで、今回の一番上の見出しに「4月10日のイヴ」と書いて、その説明がなくて、何だかよくわからない感じになっていますが、ちょっと時間が尽きましたので、明日にでも書けるかもしれません。