2013年05月13日



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宇宙観測史で最も明るい光を伴った史上最大級のガンマ線バーストが観測される



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▲ 米国スミソニアン博物館のニュースブログより。
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この世で最も明るい光を産み出す「超新星爆発」という現象


今回はタイトルの通り、観測史上最大のガンマ線バーストが観測されたことについてご紹介いたしますが、これは、少し前の記事の、

ベテルギウスに爆発の兆候? : ベテルギウスの可視面積の5倍に相当する「超巨大な謎の高温の領域」が確認される
 2013年04月27日



▲ 上の記事より、ふたつの高温の斑点が発見されたベテルギウスの最新画像。


などとも関係あるといえば、関係のある話です。

これはさらに元を辿ると約2年前の、

ペアの太陽 - 「2012年ベテルギウス超新星爆発の予測」に関しての大騒動
 2011年01月22日

という記事に行き当たります。

これはベテルギウスという地球から 630光年離れたところにある恒星(その巨大さは下の図をご参照下さい)と地球との関係の話です。




このベテルギウスという星が超新星爆発を起こした場合、「地球に過去最大級のガンマ線やX線が降り注ぐことが予想される」という説があり、そうなると地球の生命は絶滅に瀕するのではないかということなどもあり、話題となっていたものです。


ところで、私自身はそのような絶滅劇が起きるとは考えていません。そもそも超新星爆発という理論そのものが現代宇宙モデルに則っているものであり、ビッグバン理論や「星が生まれて死んでいく」ということすら信じることのできない私は「超新星爆発」という概念に対しても今では懐疑的です


まあ、しかし私などの考えはともかく、いずれにしても、超新星爆発と呼ばれる現象が起きる際に「明るい光と共に強力なガンマ線とX線が放出される」ことは事実であり、ベテルギウスが仮に超新星爆発するのなら、その時にも同じような現象は起きると思われます。

そして、そのベテルギウスに爆発の兆候のようなものが見えてきたというのが、先日の記事「ベテルギウスに爆発の兆候? 」だったわけです。


確かに現在のベテルギウスの表面は奇妙な様相であり、何が起きてもおかしくはないような姿には見えます。

ちなみに、この「超新星爆発」は宇宙では非常によく起きていることで、上の記事にも NASA ゴダード宇宙飛行センターのリチャード・ムショツキー博士という人の下の言葉を引用しました。


「観測可能な宇宙で 30秒に1度の割合で超新星爆発が起きている」


要するに、超新星爆発と言われる「光」の現象は現在の観測技術での宇宙では、ありふれた現象だということでもあります。


ベテルギウス(あるいは他の地球から近い恒星)が巨大な光と共に爆発した時に地球に何が起きるかは、実際には科学者たちも「起きてみないとわからない」と断言しているわけで、起きてみなければわかりません。ベテルギウスからさらに近い、地球から 150光年の場所には HR 8210 という超新星爆発を起こすかも知れないと言われている星もあります。



▲ HR 8210 。



そんな中、今回のように、観測史上で最も明るいガンマ線バーストが観測されたりしているわけで、宇宙の至る所で「巨大な光の現象」は日々起きています。


そんなわけで、今回の爆発について、ご紹介します。

ところで、今回の記事を見つけたのはアメリカのスミソニアン博物館のニュースブログだったのですけれど、スミソニアン博物館っていうのは、「そういう名前の博物館なんだろうなあ」程度の認識しかなかったのですが、あらためて、Wikipedia で調べてみますと、非常に大規模な「複合歴史科学展示機関」と呼んだほうがいいような大規模なもののようです。


スミソニアン博物館

国立スミソニアン博物館 は、アメリカを代表する科学、産業、技術、芸術、自然史の博物館群・教育研究機関複合体の呼び名。スミソニアン学術協会が運営している。

有名なものは、月の石が2つ展示され、また原爆搭載機「エノラ・ゲイ」などが展示されていた航空宇宙博物館。ここは、広島の原爆展を企画し実際には展示できなかったことでも知られている。世界各国の本物の航空機を展示している。他に、ナショナル・ギャラリー、国立アメリカ歴史博物館など。産業・技術史の博物館やアメリカ・インディアンの博物館などもある。

これに類した博物館群は、他の国ではほとんど例をみない。




それではここから記事です。




Scientists Just Recorded the Brightest Explosion We’ve Ever Seen
スミソニアン博物館ニュース (米国) 2013.05.07


観測史上で最も明るい爆発を観測


超新星爆発によって引き裂かれる星々は、この宇宙の中で最も強力な爆発の一つを見せる。超新星が引き起こすガンマ線バーストは、米航空宇宙局(NASA)の表現では 「宇宙で最も明るく、そして神秘的な爆発である」と述べられる。

その最も強力な光の形態の根幹は、ガンマ線を放出するだけでなく、X線も噴出し、強力な光と無線波エネルギーを観測することのできる残光を生成する。

NASA の発表によると、約2週間前(2013年4月の第3週頃)、天文学者たちは、これまで観測された中で最も明るいガンマ線バーストを伴う爆発を観測したと発表した。

この宇宙の最も強力なもののひとつである爆発は、私たちが宇宙で見てきた中で、最大の明るさと衝撃力を持つものであった。


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▲ ガンマ線バーストの前後の連続写真。提供 NASA


NASA ゴダード宇宙飛行センターの「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡」(ガンマ線観測用の衛星)のプロジェクト担当する科学者は以下のように述べた。

「私たちは、このようなショッキングなほどの明るさのガンマ線バーストを観測できる日が来ることを待ち望んでいました。そして、今回の爆発は、まさに強烈に明るいものだったのです。観測した超新星は GRB 1​​30427A と名付けられている星で、これまでも活発で長期間にわたるガンマ線バーストを放出していました」。

数年前から、地球の近くの星に超新星爆発が起き、巨大なガンマ線バーストが地球に向けられた場合にどうなるのか、という議論が存在する。

その場合、地球にどんなことが起きるのかを研究している科学者たちもいる。

プリンストン大学のスティーブ・ソーセット( Steve Thorsett )博士は、地球から 3,500光年以内の星で超新星爆発が起きた場合の地球への影響についてを計算している。

その場合、超新星爆発での爆発の爆風は、 TNT 火薬で30万メガトンに換算できる威力で地球を洗うと考えられるという。これは、現在の全世界にあるすべての核爆弾をすべて爆発させた威力の 30倍に相当する。

しかし、科学者たちは、超新星爆発の際の近辺の星がどのような影響を受けるのかについて正確には予測できていない。






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