2013年05月16日



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中国で鳥インフルエンザ H1N1 でも死者 : そしてこれからの世界で私たちは「蛇のロゴ」をどこまで信用すればいいのか



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▲ 山東省で最初の H7N9 鳥インフルエンザの感染者が完治して退院したことが報じられていました。マスクをしている人が退院する人のようです。新華社より。ただ、完治しての退院風景だというのに、何だかマスクとか物々しいですね。
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各種の鳥インフルエンザが複雑に変異し続ける中国


パンデミックや鳥インフルエンザ関係の記事を書くときには、H7N9 だとか H1N1 だとか英語の記号が文中に飛び交って大変に紛らわしいわけですけれど、先日まで何度かにわけて記した下のような過去記事

21世紀のパンデミック: ウイルスが人を選ぶのか? 人がウイルスを選ぶのか?
 2013年04月08日

の一連の記事の現在の中国で 30名以上の死者を出しているほうは H7N9 と分類されるものです。

今回は H1N1 というほうのものの話です。

中国では H7N9 がまだ終息していないので、あまり話題になっていなかったようなのですが、中国南部の広西チワン族自治区というところで、鳥インフルエンザ「 H1N1 」に子ども数十人が感染して、そのうち一人の子どもが死亡し、現在も感染が拡大しているということが中国の現地の新聞で伝えられていることを米国のエポックタイムスが報じていました。

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▲ 広西チワン族自治区と他の地域での H1N1 感染拡大について伝える中国のテレビ報道。 NTDTV より。


インフルエンザ H1N1 について Wikipedia から抜粋しておきます。


H1N1亜型

H1N1亜型はA型インフルエンザウイルスの亜型の一つである。

H1N1の変異株はスペインかぜと呼ばれるパンデミックを起こし、1918年から1919年の間に5000万人から1億人の死者を出した。

低病原性の H1N1 は現在世界中に広く分布しており、2006年にヒトに感染したインフルエンザウイルスの約半数を占めている



というもので、1918年の鳥インフルエンザのパンデミックだったスペイン風邪も H1N1 の変異株だったことがわかります。


今回は中国の国内での地元報道をまとめたエポックタイムスの記事をご紹介したいと思います。

ところで、先日、米国のニューヨークタイムズで、「パンデミックは起きるか起きないかではなく、いつ起きるかだ」というような感じのタイトルの記事がありました。

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ニューヨークタイムズ より。


どのくらいの時間的間隔で考えるといいのかはよくわからないですけれど、専門家たちは「パンデミックは必ず起きる」という方向で考えているようです。

それが今年か来年か、その後か・・・ということは誰にもわからないことですけれど。




コロナウイルスという致死率の非常に高いウイルスの拡大感染の可能性なども

また、一方でコロナウイルスというものでの死者も世界各地から報告されていて、これのスゴさは「致死率」です。現在までに「34人が感染して18人が死亡」という、感染者の死亡率が 50パーセントを越えているというのは壮絶な致死率と言えると思います。

NHK の報道から抜粋しておきます。


新種コロナウイルスで18人死亡
未来の2013.05.13

who-nhk.jpg

WHO=世界保健機関は、去年確認された新種のコロナウイルスについて、これまでに18人が感染して死亡し、感染者と長い時間にわたって近くで過ごす「濃厚接触」の場合には、ヒトからヒトへの感染が起きる可能性もあることを明らかにしました。

去年9月に初めて確認された新種のコロナウイルスに、これまでに中東とヨーロッパで34人が感染し、少なくとも18人が死亡したということで、とりわけサウジアラビアの死者が15人と多くなっています。

これまでのところ、感染源や感染ルートなど詳しいことは分かっていません。2003年に感染が拡大した新型肺炎「SARS」も、コロナウイルスが原因とされており、WHOのフクダ事務局長補は、今回の新種のコロナウイルスについて、「濃厚接触の場合は、ヒトからヒトに感染する可能性がある」と述べ、感染が広がることに懸念を示しました。



ところで、上の NHK の写真は WHO のロゴが写っています。

who-logo.jpg

これを見て、ちょっと過去記事のことを思い出してしまいまして、少し話が逸れますけれど、「私たちの医療のトップに君臨しているもの」ということをちょっと考えてしまいました。






医療のトップのロゴに君臨するものはサーペント(サタン)なのかそうではないのか


上の WHO のロゴの中央には「ヘビ」がいるんですが、その意味は一般的な意味としては、こちらのページにあるように、


(WHO のロゴのヘビの由来は)ギリシャ神話に基づいています。

医神アスクレピオスは、優れた医術の技で死者すら蘇らせることができたと言われています。彼が持っていた杖にはいつもヘビが絡まっていることから、杖とヘビが「医療の象徴」とされるようになりました(アスクレピオスの杖)。



ということらしく、日本医師会のロゴも「ヘビ」です。

nihonishikai_logo.jpg

▲ 日本医師会のロゴは、左のマークがヘビ。


さて・・・どうして突然、話が横道に逸れたかというと、上の NHK で久しぶりに WHO のロゴを見て、それがギリシャ神話に由来するというのはいいとして、このアスクレピオスという人がいつも杖に巻き付けていた「ヘビ」は英語ではどう表記しているのだろうと。


昨年の記事で何度かこの「ヘビ」について書いたことがありました。

ヘビとウロボロスとケツァルコアトルと月と太陽をめぐる旧約聖書『創世記』への疑問のようなもの
 2012年04月08日

という記事が最初だったと思います。

旧約聖書の「創世記」で、「最も呪われるもの」として登場するヘビ。


旧約聖書『創世記』 第3章 14節

主なる神はへびに言われた。「おまえは、この事をしたので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で這いあるき、一生ちりを食べるであろう」。



「このこと」というのは女の人(いわゆるイヴ)に果物を食べさせたことです。

そのヘビは英語で「スネーク ( Snake )」ではなく「サーペント ( Serpent )」という単語で表されます。

Serpent を英語の辞書で引くと下のように出ます。


1 蛇 (snake)
2 悪魔;サタン〈《聖書》創世記3:1-5;黙示録20:2〉(Satan)
3 陰険な人, 狡猾な人, 悪意のある人
(以下略)



「悪魔」という意味さえ持つ単語であるわけですが、そのあたりに微妙さを感じていたということもあります。


さて、 WHO や日本医師会がロゴや「象徴」としている医療の神アスクレピオスの杖に巻きついていたものは・・・。

英語版のアスクレピオスの Wikipedia Asclepiusで写真を見てみました。

serpent.jpg


上で赤く囲んだ部分がヘビの杖の「ヘビ」の部分です。
・・・ああ・・・サーペント(サタン)ですね。


アスクレピオスの杖に巻いていたものは悪魔なのか、それともそうではないのか・・・。

あるいは、世界の医療指針のトップにある存在である WHO の象徴の真ん中にいるのはサタンなのか、あるいはそうではないのか。


今後、襲ってくる(かもしれない)パンデミックなどの際に、何をどのように信じていくのかということのひとつの指針となるような、ならないような・・・。



というわけで、話が唐突に横道に逸れてしまいましたが、米国のエポックタイムズより、中国の H1N1 についての報道に入ります。

最初に子どもたちの間に集団感染が発生した中国の広西チワン族自治区というのは、下の位置です。

chiwan.png


というわけで、ここから記事です。





1 Child Dead, Over 60 Infected With H1N1 Flu in South China
Epoch Times 2013.05.13

子どもがひとり亡くなる: 中国南部で H1N1 インフルエンザに 60人以上が感染


中国南部の広西チワン族自治区では、 10歳の少年が鳥インフルエンザ H1N1 のため死亡し、 60人以上の子供たちが感染した。原因はおそらく、地元の村で安価に販売されていた病気に感染していた鶏からのものだと思われる。

今回の H1N1 の感染は、鳥インフルエンザ H7N9 が中国全土で懸念されている中で起きた。

中国の国営メディアは 5月10日に広西チワン族自治区の来賓市にある小学校で今回の H1N1 の集団感染を報告した。 児童のうち5人が危篤状態に陥り、その児童たちが入院する前に児童一名が亡くなった。

地元の保健当局によると、この小学校では 64人の児童に症状が見られ、また、この小学校の近くにある他の村でも小学校の児童たちの間に発熱など同様の症状のある子どもたちがいるという。

地元の保健センターの医師は、5月10日に 36人の患者を診察した。そのうち重症の児童を、来賓市の病院に送ったという。

医師は、「ウイルスは拡大し続けている。症状を見せる人たちの数が増え続けている」と言う。

地元の保健所で採取された4人分のサンプルは、A型インフルエンザウイルスと H1N1 インフルエンザに陽性反応が出た。しかし、当局は情報源を明らかにしていない。感染者の出た小学校は拡大を防ぐために休校となっている。

中国のニュースによると、H1N1 インフルエンザは 4月5日に、今回の村から約 180キロ離れた村にある中学校で3人の生徒たちが感染していることが確認されている。

中国の感染症の専門家たちは、直ちに感染経路を調査するべきであることをメディアで語った。

今回、60人以上が感染したと見られる小学校のある村では、発生前、南寧市から鶏を何台ものトラックに積んでやってきた行商人が、非常に安い価格でそれらの鶏を売っていったことを村の住民が記者に語った。

通常は、鶏1羽の価格は 20元(約 300円)はするが、その行商人は一羽 15元(250円)から、場合によっては 8元(120円)で売っていったという。村の多くの人々がその鶏を食用として買っていった。

そして、その5日後から村でインフルエンザの症状が出始めたという。

2009年までは鳥インフルエンザのヒトへの感染の流行は H1N1 が中心だったが、今年になって H7N9 を中心に鳥インフルエンザのヒトへの感染が大きく報じられることになっていて、 H1N1 は目立っていないが、感染は起きている。

なお、 H7N9 は5月12日現在、130名が感染し、35名が死亡している。







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