2013年05月26日



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海外では意外とオオゴトで報道される 5月 31日に通過していく直径 2.7キロの巨大小惑星 1998 QE2



e-qe2.jpg

▲ 米国 NBC テレビのニュースより。





地球の春の空は確かにやや騒がしくなっている


先日の記事、

全米の広範囲で1日のうちに異なる4つの火球の爆発が目撃される
 2013年05月21日

の中で、「巨大な小惑星が 5月 31日に地球の近くを通過する」という報道が海外でさかんに行われていることを書いたのですが、中でも米国の NBC テレビでは「缶詰などを備蓄しておくことをお薦めする」というようなことをキャスターが言っていたようです。

今回はそのことを紹介していた記事を翻訳してご紹介します。


ちなみに、この小惑星は地球から 500万キロ以上離れた場所を通過していく軌道を持ち、予測通りの軌道で進めば、地球に衝突する可能性はまったくないのですが、それでも、こういうことが大きく報道されるのも、最近いくつか記事にした「流星や隕石などの関係の出来事」とも関係しているのかもしれません。

上の過去記事「全米の広範囲で1日のうちに異なる4つの火球の爆発が目撃される」では「アメリカで1日のうちに4つの火球の爆発が目撃された」ということをご紹介しています。



▲ 5月13日の24時間のうちにアメリカで目撃された火球。


それと、

月面で観測史上最大の爆発が観測される : 近づく天体の爆撃時代の懸念
 2013年05月19日

という記事では、3月に月面で観測史上最大の爆発があったりしました。2月のロシアの隕石騒動もそうですが、そのような地球と地球周辺の空が騒がしいといった出来事が続いているということがあり、「空から降ってくるもの」についてメディアなども現在感心があるということなのかもしれません。


なお、宇宙関係のサイトであるデイリーギャラクシーでは、この小惑星 1998 QE2 の大きさを下のように、クィーンエリザベス号を並べた大きさと比較したイラストを載せていました。

qe2-9dai.jpg

Daily Galaxy より。


この小惑星は、大きさは約 2.7キロメートルにおよぶ小惑星で、地球に比較的接近する星の中では、かなり大きなほうです。過去記事などに載せたことのあるフレッド・ホイル博士の下の表では、下から2番目あたりのクラスの大きさに相当します。






続々と接近する巨大な小惑星

実は、この5月から8月くらいまで、「かなり大きな小惑星」が、連続して地球の近辺を通過していきます。下はスペースウェザーにある表です。

ast-3013-05-07.png


どの小惑星も通過していく距離が地球から遠く、地球に直接影響がある可能性はないでしょうが、上にも書きましたアメリカでの火球にしても、2月のロシアの隕石にしても、実際には「宇宙の飛行体の多くを現在の観測では把握していない」のが実情です。


まあしかし、仮に直径3キロメートル近くの小惑星が地球に衝突した場合には、缶詰を備蓄していても意味がないほどのダメージを受けるわけで、天体からの攻撃に関しては準備のしようがないと感じるのが本音ですが、それでも、テレビのニュースで「缶詰の備蓄」というようなフレーズが出てくることに興味がありましたので、ご紹介したいと思います。

それではここからです。





NBC News: “Stock Up On Canned Goods”
SHFTPlan 2013.05.23

NBC ニュースが「缶詰を買いだめしておくように」と警告


nbc-1998qe2.jpg

▲ NBC テレビのニュースより。


5月31日に小惑星 1998 QE2 が、地球から約 570万キロメートルの距離を地球に沿うように通過する。この小惑星は彗星の名残だと考えられているが、その大きさが約 2.7キロメートルあり、仮に地球に衝突するような場合には、「全地球的な災害」を引き起こす全滅サイズの小惑星だ。

だが、予測されている軌道では、この小惑星 1998 QE2 は月と地球の間の距離の 15倍もある場所を通過していくとされ、地球に衝突するような接近をすることはないと天文学者たちは言う。

しかし、 NBC テレビの報道では、キャスターは、この小惑星 1998 QE 2 の飛行接近に備えて準備をするように勧めるコメントをしている。下のフレーズだ。


5月31日のこの小惑星の接近について、天文学者たちはまったく安全だと語っているが、言い換えれば・・・もし、違う方向に進んだりしたことを想定すると・・・何もしないよりは缶詰などを備蓄しておくのもいいと思われる。



先日、24時間の内に4つの巨大な火球が米国のさまざまな地方にわたって目撃されたことがアメリカの流星協会によって発表されている。また、その少し前、NASA は、月面でこの10年間の観測史上の中で最大の流星の衝突による爆発があったことを発表した。

今回の小惑星 1998 QE2 は地球からかなりの遠方を通過するため、地球に近づくような可能性はなく、この小惑星によって地球が直接影響を受けることはない。しかし、私たちの現在の天体観測の限られた能力の中では、この小惑星 1998 QE2 に、たとえばそれに沿うように移動している流星の存在などの詳細については確認されていない。

近年の天体観測の緊急予測プランナーたちは、地球に小惑星が衝突する可能性をシミュレートし続けているが、将来的にはいつでも小惑星の衝突の可能性はある。

2013年5月31日に発生しなくとも、小惑星の衝突の脅威は常に存在するが、しかし、実際の脅威が確認された場合に一般の人々にまでその情報が公開されるとは思わない。

いずれにしても、今回の小惑星とは関係なく、 NBC のキャスターが言うように、缶詰を含むある程度の防災用アイテムを私たちは常に準備しておくのが正しいと思われる。