2013年07月18日



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なぜ「太陽生物学」や「太陽と人体に関しての研究の数々」は歴史から消えてしまったのか?



そして、人間が影響されるかもしれない太陽の CME の磁気が現在、続々と地球に到達している


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▲ 太陽からの CME の太陽風の磁気で発生したオーロラを背景にしたイエローストーン国立公園。7月15日。Spaceweather より。
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2013年も「太陽に何が起きているのだろう」と考える


なんとなく、 2009年、つまり4年前の NASA の太陽活動に関してのニュースリリースを読んでいました。

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NASA 2009年 5月 27日の記事より。


この 2009年の頃は、太陽活動のピークは、 2013年 5月になると予測されていました。つまり、今の 2013年 7月というのは、すでに太陽活動の最大期を過ぎた頃となっているということになっていました。

さらには、その太陽活動のピーク時には、巨大な太陽フレアが次々と発生したり、巨大な CME (太陽からのコロナ質量放出)が地球に向けて噴出されたり、といったようなことが言われていたわけですけれど、実際には、太陽は、まだ活動の最大期に入ろうともしていません

このブログでも当時は2013年の太陽活動については、下のような感じでよく記事にしていました。

2010-nasa-flare.jpg

▲ 過去記事「NASA が発表した「2013年 太陽フレアの脅威」の波紋」より。


しかし、 2013年も半分を過ぎましたけれど、壊滅的な太陽フレアどころか、「大きな規模の太陽フレアそのものがほとんど起きていない」という状態となっています。


むかし、北野武監督の『キッズ・リターン』という映画がありましたが、そのラストの台詞は、共に夢破れた十代の青年同士が自転車に乗りながら、以下のように語るシーンで終わりました。


「俺たちもう終わっちゃったのかなあ」

「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」


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現在の太陽はそのような感じとなっているわけです(どのような感じとなっているのだ)。

思い起こせば、キッズ・リターンを観た時には劇場で涙が止まらなかったわけですけれど、太陽もあのように泣かせてくれるのかどうか。


この「太陽活動が予測通りに最大期に進まない理由」は、多分ですが、ふたつの理由が考えられるように思います。



太陽活動の周期が11年ではなくなっていること

ひとつは国立天文台などが以前観測した「太陽活動の周期がズレてきている」ということとの関係。これは、過去記事、

太陽に何が起きているのか : 太陽の異常に関する数々の報道
 2011年09月03日

に、当時の報道を載せたことがあります。

部分的に再掲します。

日本の太陽観測衛星「ひので」が、太陽の北極域で磁場が反転し始めた様子を観測することに成功したことに関する記事です。


地球環境に変動?太陽北極域で異例の磁場
読売新聞 2011年09月02日

太陽の北極、南極の磁場は約11年周期で反転することが知られているが、今回は予想時期より2年も早いうえ、南極域では反転が見られないなど異例の様相を呈している。

磁場の反転と、太陽の黒点数増減の周期は、通常約11年で一致していたが、2009年初頭まで続いた黒点の周期は12・6年に延びた。

研究チームの国立天文台 常田佐久教授は「観測されたことのない事態だ。地球環境との関係を調べるため、太陽活動を継続的に監視していく必要がある」と話す。



ということで、このことが現在でも起きていれば、太陽活動の周期は従来の「 11年周期」ではなく、 12年 6ヶ月周期ということになり、予測より1年から2年近く、そのサイクルが長くなることになります。

もし、そうだとした場合、太陽活動の最大期は 2014年から、さらには 2015年にまで達する可能性もあるということかもしれません。


しかし、「もうひとつの可能性」というものもあり、こちらはやや深刻な感じでもあります。



すでに太陽活動のピークが終わった可能性

これは昨年12月にアメリカ海洋大気庁( NOAA )が発表した内容を記事にしたことがあります。

それは、

2013年に最大を迎えると予測されていた太陽活動のピークがすでに終わった可能性を NOAA が示唆
 2012年11月06日

というもので、「太陽活動のピークはもう終わったのかもしれない」というようなことを示唆する内容でした。

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▲ 赤い線が予測されていた太陽黒点数の推移。2013年の夏に向けてピークを迎える予測でした。青い線は実際の太陽活動の動きで、2012年秋頃に最大値(それでも低い)を記録してから、下がり始めています。


もし仮に太陽活動のピークがすでに終わったとするならば、今回のサイクル 24での太陽活動は極端に「低い」活動だったといえそうなので、その太陽活動の弱さは今後の「小氷河期の到来」というような、かつてもあった時代(マウンダー小氷期)を想定させる部分もあるのですが、まあしかし、やはり 2014年になるまではわからないと考えたほうがよさそうです。


しかし、黒点数や太陽フレアなどから見る太陽活動はそれほど大きくないのですが、現在、太陽の影響での地球の「磁気活動」は活発です。





歴史から消えた「太陽と人間の関係」の科学的研究


先日、

21世紀も「太陽が暗くなる時」を経験するのか? : 全世界が地獄の様相を呈した6世紀と酷似してきている現在に思う
 2013年07月15日

という記事で、「地磁気が生物に与える影響」について書きました。

下のような資料などもいつくか載せました。

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▲ 1967年から 1972年まで、二つの病院に入院した 5000件の救急心臓症例を、毎日の地磁気活動指標と関係づけて、季節調整済で月次データとして比較したグラフ。


そして、上の資料などが掲載されている嶋中雄二氏著『太陽活動と景気』から、地磁気と人間の肉体と精神の関係に関しての文章を抜粋しました。


ちなみに、もともと大気中の電気量と人体の関係に着目したのは 1903年にノーベル化学賞を受賞したアレニウスというスウェーデン人科学者です。

アレニウスは気管支炎の周期的発作や、出生率など様々の「周期」を見いだしています。

ただ、アレニウスの時にはまだ「太陽」は登場していませんでした。

その後、ドイツ人研究者たちが磁気嵐と人間の自殺との関係を見いだしたり、アメリカの整形外科医が、精神病院への入院と太陽フレアの相関を見つけたりといった具体的なデータが次々と示し始められます。


その時の記事には書きませんでしたが、「太陽と血液凝固の関係」を最初に見いだしたのは、日本人科学者でした。興味深いので、少し抜粋してみます。


『太陽活動と景気』第6章 太陽活動と人間の生理 より抜粋

1951年に東邦医科大学の血液学者、高田蒔教授は、血液中のアルブミン水準を検査する指標である「高田反応指標」が太陽活動の変化により変動することを発見した。アルブミンは、血液の凝固を促進する有機コロイドである。

すでにそれ以前にも 1935年に、日本の科学者たちは、人間の血液凝固速度が太陽活動と関係していることを見いだし、太陽黒点が太陽の中央子午線を通過するとき、血液凝固速度は二倍以上に高まったと報告している。



これ、なんかすごいと思いませんか?

太陽黒点が太陽の中央子午線を通過するとき、血液凝固速度は二倍以上に高まった」ということは、そういうことが関係する病気は、太陽の動きと照らし合わせれば、予防とまではいかなくても、ある程度の「対策」程度にはなりそう。


・・・それにしても・・・なんでこれらの様々な有益な医学知識が現代社会からは消えてしまったんだ?とは素直に思います。


ちなみに、日本では、1966年に日本人科学者たちによって「交通事故と太陽活動の関係の計測」もおこなわれていたんです。結果として、「黒点数と交通事故数には明確に関連がある」ことがわかったんです(黒点数が多い時のほうが交通事故が多い)。

そんなこと私は今回の資料を読むまで知りませんでした。

上のすべての実験は、その国の一流の科学者たち、あるいは医学者たちによるものだったのに、なぜか今では一般的な知識としては残っていない。


なぜ?


あまり陰謀論が好きではない私ですが、どうも、このあたりにはいろいろと思ってしまう部分もあります。

それにしても、私がこの数年で知った「好きな概念」はどうも不遇な扱いを受けています。

それはたとえば、


チジェフスキー博士の太陽生物学だったり、
フレッド・ホイル博士のパンスペルミア説だったり、
ジョルダーノ・ブルーノの宇宙は無限説だったり。



これら、あるいは彼らはすべて「焼かれて」しまった。

チジェフスキー博士は当時のソ連のスターリン政権からシベリア送りにされ、フレッド・ホイル博士は受賞が確実視されていたノーベル賞を与えられず、ジョルダーノ・ブルーノは文字通り焼かれてしまいました。


まあしかし、それはともかく、上のほうに、1903年にノーベル化学賞を受賞したアレニウスという人の名前が出てきますがけれど、実はこのアレニウスが現代科学の中に「パンスペルミア説」という言葉と概念を登場させた人なんです。




▲ スヴァンテ・アレニウス(1859年 – 1927年)。


この世界的な化学者であるアレニウスこそが、宇宙塵(宇宙の塵)そのものが生命であると言及した「パンスペルミア始祖」とも言えます。

このあたりは、過去記事の、

宇宙塵自身が生命であることに言及した 100年前のノーベル賞学者の実験
 2011年05月07日

という記事の中に、エピソードで知るノーベル賞の世界というサイトからの抜粋がありますので、再度掲載しておきます。


アレニウスは、化学の分野のみならず、あらゆる科学にも通じていた。彼が貢献しなかった科学の分野はほとんどなかったとも言われているのだ。

彼は、宇宙空間を漂っている「生命の種子」を想定し、これが太古に地球上に降り注いだ可能性もあり、地球上の生命の発生にもつながったのではないか、とする「パンスペルミア説」(汎宇宙胚種説)なども提唱。

彼は、そうした生命種子は、「太陽風を受けて、秒速100Kmの速度で宇宙を旅してきた」とまで計算していたのだ。



アレニウスが残した数々の業績の中で、この「パンスへポルミア説」だけは、現代社会で無視されたまま現在に至っています。


まあしかし、公式にどうであろうと、今の世の中では、


地球の生命は宇宙からやってきた


ことと、


地球のすべての生命は宇宙と太陽と影響を相互にして生きている


と思っている人は、案外多いような気がします。


現代社会になる前の昔の日本なんかは、みんなそう考えていたはずですし。

じゃなきゃ、「八百万の神様」なんて発想は出てこない。

この「八百万の神様」という発想は、宇宙の無数の存在のすべてひとつひとつが神と呼ばれて差し支えないものだということだと思いますし。

お米ひとつぶと神様は同一である」という思想ですね。

それを自然に受け入れていたのですから、昔の日本人は大したものだと思います。







繰り返しやってくる太陽からの磁気の中で自分の何がどう変わるかを観察してみる


というわけで、ここまで長くなってしまったんですが、最初書こうと思っていたのは、ここ最近は繰り返し地球の地磁気が強くなる時がやって来ているということだったんです。

黒点数も多くはないし、大きな太陽フレアも発生させていないのに、太陽が CME を何度も地球に向けて放出しているのです。

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Science World Report より。


最近では、日本時間で、7月16日に地磁気活動のピークがあったようです。

そして、次は 7月19日頃に太陽風の影響を受ける見込みとなっています。


上にも書きました「地磁気と人類の心と体」に関係があるのだとすると、そういう時に、感情の爆発、体調不良、病気の発現、精神的なトラブル、人間関係のトラブル、暴力的な何らかの事象などが「増える」可能性はあると思います。


もちろん、具体的な現象となって見えてくるものではないかもしれないですが、個人的には「自分の精神状態」も含めて、世の中を見てみたいと思っています。

それと共に、皆さんも体もですけれど、「心」のほうもお気をつけ下さい。





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