2013年08月02日



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楽園が崩壊していく : コスタリカのビーチに建設される中国企業の巨大石油精製所



昨日の記事の、

過去数百年の記録を塗り替える気候 : 中国では気象局が「千年に一度」の猛暑と発表、シベリアでもかつてない記録的な猛暑
 2013年08月01日

の最後のほうに「中国がコスタリカを 1500億円で購入」というタイトルのコスタリカのメディアの記事の翻訳をご紹介すると書きましたので、その記事を書きます。

ところで、コスタリカという国について少し。






中南米の楽園に巨大な石油精製所ができるまで


場所は下の位置で、ほぼ完全に北米と南米の中間に位置する国で、コスタリカその国の規模や影響力はともかくとしても、このアメリカに近い場所に興味がある国はありそうです。

costarica-map.gif


そこへ 2013年 6月に公式訪問したのが中国の主席。

このコスタリカという国と中国の経済的な差は、Wikipedia によりますと、やや古いものですが、大体において下のような数値の差のようです。


コスタリカ
GDP 298億ドル (約 3兆円)

中国
GDP 7.32 兆ドル (約 730兆円)



今回の公式訪問ではは、おおまかに、

・コスタリカ沿岸に大規模な石油精製所を建設する
・コスタリカにソーラーパネルを建築する
・コスタリカのインフラ整備の
・コスタリカの豚肉を中国に輸出する
・中国人観光客のコスタリカへの入国ビザの発行を甘くする


などが合意されたようで、これらによって、コスタリカの(政府は)潤い、中国も観光客の送り先や食糧獲得の目処を立てられるということのようです。



まあ・・・・・・・・コスタリカに中国企業の石油精製所・・・



コスタリカっていうのは下みたいな海を持つ国でして・・・。

basics_welcome.jpg

フォーシーズンズリゾート コスタリカより。


ここに石油精製所。


リゾートで原油が流出した場合、どのようなことになるかというのは、この数年何度も見てきていますけれど、最近も、タイのサメット島という非常にきれいな海を持つリゾートのビーチが原油流出で「崩壊」しています。


タイ東部でパイプライン事故、サメット島の海岸に大量の原油
newsclip 2013.07.30

タイ湾で起きた原油流出事故で、タイ東部の観光地であるサメット島に大量の原油が漂着した。

7月27日朝、タイ東部ラヨン市沖約20キロで、タイ国営石油会社PTTの石油パイプラインが破損し、原油約50トンが海中に流出した。流出した原油は28日、約30キロ離れたサメット島の海岸に漂着し、浜辺が黒い原油で覆われた。



事故はつい数日前のことですけれど、それまでのサメット島のビーチは下のような光景でした。

samed-1.jpg



そして、ビーチに原油が到達した 7月 30日のサメット島の光景が下です。


原油流出後

samed-2.jpg



私は上で「崩壊」という言葉を使いましたが、写真を見ると、それが大げさな表現ではないことがおわかりになるかと思います。

小さなリゾートですし、何年も先までサメット島は観光地としては再生しにくい気はします。

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米国メキシコ湾のデッドゾーンは拡大し続けている

2010年にアメリカのメキシコ湾で起きた大規模な原油流出はご記憶の方もあるかと思います。

あれから3年経ちますけど、今になって、メキシコ湾はデッドゾーン(生き物が住んでいない)がさらに拡大しているというような報道も最近ありました。

gulf-dead-zone.jpg

Connecticut-sized dead zone found in Gulf of Mexico より。



原油流出はなかなか根が深いようなのですよ。


というわけで、中南米の楽園コスタリカが楽園でいられるのはいつまでか・・・。

ちなみに、コスタリカと中国政府の合意では、将来的に「毎年 50万人の中国人観光客をコスタリカに呼び入れる」つもりだそうで、この小さい国に対して、その計画を実行すると、将来的には観光客はほとんどが中国人ということになりそうです。


ところで・・・昔の話ですが・・・。

東京の西荻窪という街に住んでいた時に、そこで料理屋をやっていた夫婦がいて、ふたりは「コスタリカに1度行って気に入って」、そのままコスタリカに移住してしまいました。

そのくらい素敵な国だったようです。
まあ、過去形は変ですが。


西荻の料理屋のご夫婦は今もいるのかなあ。


というわけで、ここから翻訳記事です。

昨日も書きましたが、コスタリカは大統領が女性である他、閣僚も9名が女性です。

laura-chinchilla.jpg

▲ コスタリカのラウラ・チンチージャ大統領。


では、ここからです。




China Buys Costa Rica for $1.5 Billion
Costarican Times (コスタリカ) 2013.06.03

中国政府、コスタリカを 1500億円で購入

china-buys-costa-rica-1.jpg


正直な気持ちをここに書けば、コスタリカ政府とラウラ・チンチージャ大統領は、コスタリカの魂を売ってしまった。魂の価格は 15億ドル(約 1500億円)だ。

この価格の中には、カリブ海沿岸の製油所に関する債権 9億ドル(900億円)が含まれていることを忘れてはいけない。結局のところ、コスタリカ政府は「緑の国となること」を望んでいるわけではなく、そして、政府はコスタリカのカリブ海沿岸の環境など気にしていないことを示している。

中国の習近平主席のコスタリカへの公式訪問中、両国はソーラーパネルと、新しい警察学校を建築し、コスタリカの道路や公共交通機関のインフラを整備させるための資金を提供するために 15億ドルにのぼる合計9つの協力協定を締結した。

コスタリカは、中央アメリカでは、世界第二位の経済大国である中国との外交関係を持っている唯一の国だ。中国がアジアの大国と確認され始めた 2007年以来、中国から二人の主席がコスタリカを公式訪問している。

プエルト・リモン市にある石油製油所は古く、規模が小さい。そこでは現在、輸入された原油の約 18,000バレルを精製している。

この製油所の改築により、中国と利益を共有し、また、精製量を 65,000バレルにまで増産することができる。コスタリカは、この製油所の改築のために中国からの援助を求めたのだ。

しかし、コスタリカのエコノミストや政治家たちは、中国政府の予備調査に疑問を呈しており、現在、議論がおこなわれている。そして、資金は製油所の改築ではなく、より良い代替のエネルギーの研究と模索に費やされるべきではないかという意見がある。

また、中国政府は、中国は世界最大の豚肉生産地であるにも関わらず、コスタリカの豚肉を中国に輸出することを可能とする議定書を批准した。さらに乳製品の中国への輸出に関しての契約も交わした。

さらに、ラウラ・チンチージャ大統領は、コスタリカへの中国人観光客や中国人のビジネスでの訪問者たちを増やすために、入国ビザのプロセスを柔軟にすることを発表した。外務大臣も、中国人の入国の迅速化について発表している。



china-buys-costa-rica-2.jpg


現在、中国人観光客は世界中に赴いており、その数は毎年 100万人以上となる。外務大臣エンリケ・カスティーヨは、その中国人観光客のうち 50万人をコスタリカに呼ぶことができれば、コスタリカ全体の観光客数が 25パーセント上昇すると指摘した。現時点では入国ビザの問題で、コスタリカに訪れる中国人観光客の数は非常に少ない。

コスタリカ政府は、これらの観​​光客がコスタリカの太平洋側を訪れることを認識している。

もし、石油の流出事故などがあっても、それはカリブ海で起きることなので、観光には問題ないとして、コスタリカの指導者たちは重要だとは見ていない。

政府は、海岸が汚染される可能性について問題視していない。

しかし、私は確信している。

現コスタリカ大統領や、あるいは前大統領たちは、今回の契約の後で、退職後の素敵な別荘での生活プランを持っていると。

中国の購入と資金援助によって。


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