2013年08月12日



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狂乱の北半球 : 韓国ではブラックアウトの非常事態危機。東欧でも連日の高温記録更新



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▲ 報道を通じて、韓国民に「停電に関する非常事態」を発表する韓国産業通商資源部のユン・サンジク長官。 Yonhap より。
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東アジアと東欧は連日の「観測史上最高の気温」を突破し、ロシア極東では大洪水。英国全土は緑の藻で埋め尽くされ


日本の猛暑はもはや文字にするまでもないほどですが、記録として文字で残しておきますと、昨日 2013年 8月 11日はこんな気温の日でした。


猛暑日観測、今夏最多の297地点 山梨・高知で2日連続の40度超
日本経済新聞 2013.08.11

日本列島は11日も厳しい暑さが続き、最高気温は甲府市で40.6度、高知県四万十市で40.4度など関東から九州を中心に、全国の観測地点927のうち今夏最多の297地点で35度以上の猛暑日となった。

甲府市と四万十市は10日、国内観測史上4位の40.7度を記録しており、2日連続の40度超。40地点近くで観測史上最高気温を更新し、30度以上の真夏日も今夏最多の700地点に上った。

最高気温が高かった地点は千葉県茂原市39.9度、浜松市39.8度、岐阜県多治見市39.5度。茂原市や浜松市のほか、千葉市、横浜市、和歌山市、高松市などが観測史上最高気温を更新した。



日本全国 900ほどの観測地点のうち、

・3割ほどが 35度以上
・7割以上が 30度以上


だったということになりそうです。

私などは昨日、一昨日と外出する用事があり、共に都会方面(苦笑)に行く用事でした。

電車でも、途中から乗り込んでくる人たちは一様に赤い顔で、そのほぼすべてが、扇子か団扇か、汗を拭うハンカチか、何かを手に持っています。

途中で乗ってきて私の席の斜め向かいに座ったヨーダと酷似したおばあさんは、席に座った後も真っ赤な顔をしつつ、しばらく眼を見開いたまま呆然と空中を見つめていました。ずっとその態勢のままでした。

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「外出も命がけだな」

と思いました。




猛暑の中で思う「現代のヘルシー」神話

熱中症で搬送される人の数も非常に多いですけれど、熱中症で倒れる人の数が気温の上昇幅以上に多く感じるのは、これは個人的にそう思っているだけですけど、昨今の「減塩傾向の食生活」が関係していそうな気もしないでもないです。

汗で失われるのは、非常に大ざっぱにいえば、「水と塩」で、このうち、水の補給ばかり語られますけれど、水分補給だけでは体液の回復は難しいようです。

たとえば、下は大塚製薬のサイトですが、


水だけじゃダメ? 汗をかいたら塩分も補給

大量に汗がでた時には、発汗量に見合った量の水を飲めないことが昔から知られ、これを自発的脱水と呼んでいます。この自発的脱水は、水だけを飲むと血液の塩分濃度が下がり、水が飲めなくなることが明らかになってきました。われわれの体には、ほぼ0.9%の塩分を含んだ血液が循環しています。

ところが大量の発汗がおこると、皮膚をなめると塩辛い味がすることからわかるように塩分が失われます。この時水だけを飲むと、血液の塩分濃度が薄まり、それ以上水が欲しくなくなります。

同時に余分の水分を尿として排泄し、その結果体液の量は回復できなくなります。



とあります。

最近は何でも塩分を低く設定する食事をよしとする傾向がありますが、減塩が仇となっている側面もないとは言えない部分はあるかもしれません。

もともと日本の古来からの食事はかなり塩分が高いものが多いものでしたし。

保存食と発酵食品が多いために、世界の中でも類い希な塩分濃度を摂取しながら、そこそこ長生きしていたのが昔の日本人だったような気はします。

私の生まれた北海道の昔のじいさん、ばあさんたちなんかはスゴかったですよ。当時の老人たちの塩分の摂取量など今の2倍はあった・・・と言いたいところですが、3倍くらいあったかもしれません。

漬け物、塩辛、みそ汁、すべてが塩辛く、祖父などその上で大酒は飲むわ、ヘビースモーカーだわ、野菜はあんまり食べないわというような人でしたが 85歳くらいまで生きました。元気にしている中、パタッと倒れて数日後に死亡という介護の日数ゼロの逝き様でした。


生き方はともかく、「逝き方」は、祖父みたいなのがいいなあと今でも思います。


話が逸れてしまいました。

戻します。





世界中で数多くの記録が更新されていく 2013年の夏


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▲ 韓国の8月11日の気温。


暑さに話を戻しますと、東アジアは現在、多くの地域が暑さにあえいでいる状態のようで、中国に関しては、先日の「 日本列島はピンク色に包まれ、そして、中国の全土は赤と黄色に染まっていく 2013年の夏」という記事に書きましたけれど、上海などでは 140年にのぼる観測史上で最も高い気温となっています。

そして、韓国。

韓国でも多くの地域で猛暑が続いているのですが、それを原因とする「大停電の危機」について、今朝、一斉に報じられていました。この停電は、いわゆる「ブラックアウト」と呼ばれる国内全土での停電を指します。

これはこの暑さの中で、韓国では、電気使用量が供給量を上回る可能性が高くなっているためのようですが、電力量が切迫し、停電の可能性が出た場合、


・テレビの速報で電力供給の限界値が迫ったことを伝える
・インターネットでも速報として伝える
・予備電力が 200万 kw を下回った場合、「民間防衛のサイレン」を流す



という、かなり物々しいことになっています。

民間防衛のサイレンというのは、韓国の「民間防衛の日」に流される警告サイレンのことです。


民間防衛訓練の日(通称:ミンバン)
韓国基礎情報より

韓国は現在も北朝鮮とは休戦状態であるために、万が一の非常事態に備えて年に3回、全国民と韓国内滞在している外国人を対象にした民間防衛訓練が実施されています。通称『ミンバン』と呼ばれているこの訓練は、毎年3〜6月と9月〜11月の毎回15日頃に各1回ずつ行われ、残りの1回については地域によって時期が異なります。

訓練が始まると、街中にサイレンの音が鳴り響くので、外出先で『ミンバン』訓練が始まった時は、速やかに「待避所」や屋内に非難して、できるだけ静かにするようにしましょう。なお、訓練の時間はおよそ20分程度で、その間は、全ての公共機関の動きが中断されます。





また、一番上の韓国の報道の見出しには「 9.15韓国大停電以来の危機」とありますが、この「9.15韓国大停電」というのは 2011年9月15日に韓国全土で発生したブラックアウト寸前に至った状態のことを指します。

6月の産経新聞にそのことについて書かれてありましたので、抜粋しておきます。


韓国ブラックアウト再来か 原発停止で過去最悪水準の電力供給
SankeiBiz 2013.06.27

2011年9月15日。韓国では突如、電力不足に陥り、首都ソウルを含む国内全地域で事前通告なしの輪番停電(計画停電)が始まった。日本の電気事業連合会によると、「各地域で約30分程度の停電が5時間続き、約160万世帯に影響を与えた」という。



これは通告なしの計画停電、つまり「突然、電気を切られる」ことになったわけで、大騒動となりました。この再来を防ぐために、民間防衛サイレンの使用という、前例のない対処をおこなうということになったようです。

しかし、韓国がブラックアウトを回避できるかどうかは、今のところはまだわかりません。


いずれにしても、日本も韓国も中国も現在の猛暑はまだしばらく続くという予測が出ているわけで、厄介な状態はしばらく続くようです。





北京では1万回以上の落雷も発生し

日本では「猛暑と豪雨が混在する状況」となっていますが、それも他の国でも程度の差はあっても同じです。また、中国では猛暑と干ばつ以外にも、豪雨と「悪天候」が各地で起きていて、8月 11日には首都・北京で1万回を越える落雷が発生し、犠牲者が出ると共に、航空便も一部停止されました。

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▲ 農家の飼料置き場が落雷で火災。 youth.cn より。

上に「一人が死亡」とありますが、それは北京国際空港の空港職員でした。






欧州でも各地で高温記録が更新される

欧州も歴史的な熱波の地域が多くなっています。

特に東ヨーロッパからバルカン半島では非常に激しい熱波に見舞われているようです。

下の報道は、ローマ法王庁のバチカン・ラジオというニュースサイトのものです。

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Vatican Radio より。


これによりますと、どうも東欧では下のようなことが起きている模様です。


・ハンガリーでは各地で観測史上最高の気温を突破
・オーストリアでは1858年からの155年間での最高気温を記録
・バルカン半島では干ばつ被害が著しい
・ボスニア、クロアチアでは森林火災
・ポーランドでも観測史上最高気温記録を更新
・ハンガリーの官公庁では背広着用などの規則を緩和



というようなことになっているようです。


そして、ロシアでは大きな洪水の報道があります。

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gazeta より。

極東とあるのは正確にはロシアの「ハバロフスク地方」という場所で、下の地図で赤い線を引いた地域にあり、東アジアに近い場所です。

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暑苦しい内容が続きましたので、本日ラストは緑のニュースを。


英国では、この夏の暑さ影響と見られる「藻の大繁茂」が英国全土に渡って見られるということが昨日のデイリーメールで報じられていました。

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▲ 藻で覆われたロンドンのパディントン・ベイシンの船着き場。


その記事をご紹介して今回の記事をしめようと思います。





Toxic crop caused by Britain's hot summer: Heatwave is blamed for outbreak of algae marring beauty spots across the country
Daily Mail (英国) 2013.08.10

英国の暑い夏に起因する有毒な作物:英国全国の藻の発生は熱波のためだと考えられる


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今年の夏の熱波は「醜い面」も見せ始めている。

人体などに有害である可能性のある青緑色の藻が、ウェールズの海岸からノーフォークの湖沼地方にまで、英国のどこでも目撃されるようになったのだ。ロンドンのセントジェームズ公園の湖も緑の藻でコーティングされてしまった。


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今年の夏の高い気温が、通常よりも激しい藻の発生につながっていると考えられている。

英国環境庁によると、1月以降、137例の藻類が報告されている。

これらの藻は、観光地の景観を損なうだけではなく、人間と動物たちの健康リスクとも関係する。家畜が摂取した場合、肝不全などを促す可能性があり、人間では神経や消化に関しての問題を引き起こす可能性がある。