2013年08月19日



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世界の火山活動がマックスへと向かう気配を見せている中で知る「火山のマグマは噴火後たった数日で再充填される」という事実



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▲ 花畑を背景に噴煙を上げる光景はちょっとした幻想画のようです。これは、ロシア・カムチャッカのカリムスキー火山( Karymsky )。今は小康状態ですが、今年の初め頃には、桜島よりも高い 6,500メートルの噴煙を上げていました。
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世界中で桜島クラスの噴煙が何度も何度も立ち昇っている2013年


鹿児島の桜島で、爆発的な噴火によって 5000メートルの高さという観測史上最大の噴煙が観測されたというニュースを見ました。


桜島噴火、観測史上最高の噴煙5千m…火砕流も
読売新聞 2013.08.18

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18日午後4時31分、鹿児島市・桜島(1117メートル)の昭和火口で爆発的噴火があり、噴煙が火口から約5000メートルまで上昇した。鹿児島地方気象台によると、昭和火口からの噴煙の高さは1955年の観測開始以来、最も高い。

気象台によると、直径50センチ以上の噴石が3合目(昭和火口から1300〜1800メートルの距離)まで飛び、小規模な火砕流が南東方向に1キロ程度確認された。

気象庁は今のところ、これ以上の大規模噴火に発展する予兆は見られないとしている。




とのことで、写真や、あるいは火山灰に包まれた鹿児島市などの街の様子を見ても、なかなかすごいのですが、今年はこのような「5000メートル級の噴煙」、あるいはそれ以上の高さの噴煙を上げるような噴火が数多く起きています。

最近の報道だけでも以下のようなものがあります。


噴煙が 7,500メートルにまで達しているカリムスキー火山(カムチャッカ)

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news.yellow-page より。


カムチャッカ半島シヴェルチ火山から7千5百メートルの噴煙
VOR 2013.08.10

カムチャッカ半島で活発な噴火活動を続けているシヴェルチ山は、海抜7千5百メートルの高さに火山灰を噴き上げた。ロシア非常事態省カムチャッカ地方総局が伝えた。






噴煙が 5,000メートルに達しているトゥングラワ山(エクアドル)

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eluniverso より。




噴煙が高さ約 8,500メートルにまで達したパブロフ火山(アラスカ)

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HP より。


米アラスカの火山が噴火、地域航空便に影響も
CNN 2013.06.26

パブロフ火山は5月初旬に噴火し、いったんは活動が収束していた。(中略)溶岩の噴出も確認され、噴煙は高さ約8500メートルに達している。まだ米国とアジアを結ぶ国際線に影響を及ぼす規模には至っていないものの、周辺一帯の地域を結ぶ便の拠点となっているコールドベイの空港では、便の発着に影響が出ているという。




噴煙の高さとは別に、「火山の噴火」は自然の光景の中でも非常に人々の心にインパクトを与えるものが多いです。ものすごい火山の噴火はいくらでもありますけれど、いくつかを。




かつて私が驚愕し、畏怖にまで至った火山噴火の様子


クリュチェフスコイ火山(カムチャッカ)の1985年の噴火

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Eruptions of Klyuchevskoy volcanoより。




チャイテン山(チリ)の2008年の噴火

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Universe Todayより。




ラスカー山(チリ)の1993年の噴火

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英国ダラム大学より。




クリュチェフスコイ火山(カムチャッカ)の1994年の噴火

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Eruptions of Klyuchevskoy volcanoより。




南太平洋の海底火山の2009年の噴火

volcano_eruption .jpg

Daily Mail より。



いずれにしても、世界中であからさまに火山活動が活発になってきている感じはあり、日本においても「富士山の噴火」という大きな事象に対しての様々な考えなどもあります。

あるいは、世界に目をむければ、さらに巨大な火山が数多く存在しているわけで、日本の鹿児島の「鬼界カルデラ」のように、その土地の文明を 1000年近く消滅させてしまうような力が火山はあります。地球の姿を根本的に変える地質的な事象のひとつが火山の大噴火(破局噴火 / カルデラ噴火)であることは疑いようがないことだと思っています。


このことは、夏前の記事、

西日本に覆い被さる「龍の顔」を見て思い出す日本で最強の火山:薩摩硫黄島
 2013年06月09日

で少しふれたことがあります。




▲ 過去記事「サイキック・マネーの彼岸に見切りをつけ、しかし改めて日本の「破局災害」の可能性を思う」より。オリジナルは「現代社会は破局災害とどう向き合えばよいのか」からのものです。



地震も恐ろしい災害かもしれないですが、最大級の火山噴火は「全地球に影響を及ぼす」という意味で、地震と火山は両者は違うものであり、同列で語る出来事ではないとも思います。

「富士山」については少し前に、ちょっと感心(?)した海外の記事を見かけたことがあります。

それは、「世界遺産になって国内外からの登山客が増えたことによって、それが "物理的に" 富士山の噴火のトリガーとなるかもしれない」というものでした。それほど科学的根拠のあるものではないとはいえ、気になるものです。

いずれにしても、富士山についてはまたそのうち記してみたいとも思っています。


(まあ・・・最近、富士山が噴火する夢見ちゃったりもしたんで、なんか少し書いておかないと気分がすっきりしないってのもあるんですが)




火山のマグマは噴火後にすぐに再充填される

今回の記事のシメも火山絡みで、最近の米国の研究でわかった「火山のうちのいくつかは、噴火しても、あっという間にマグマが再度チャージされるということが分かった」という研究発表をご紹介しておきます。

つまり、「火山は1度噴火したからといっても、それがその後しばらく安全だということにはつながらない」という意味かとも思います。

米国のコロンビア大学の地球科学者による論文を紹介した報道記事です。





Volcanoes can "recharge" with new magma just days after an eruption
io9 2013.08.01


火山は、噴火後のわずか数日後に新しいマグマを「充填」することができる


今月の科学誌ネイチャーに発表された新しい論文には、いくつかの良いニュースと、また、いくつかの「悪いニュース」が記されている。

まず悪いニュース。

研究者たちは、溶岩を噴き上げる噴火をするいくつかの特定の火山に関し、それらが噴火後の数日から数週間のうちに地球の深部から新しいマグマを「充填」することができることを発見した。

それまでは、科学者たちは、一度噴火した火山が、マグマを再度、元のように充填するまでには、はるかに長い時間がかかるだろうと確信していた。

しかし、今回の研究によれば、これらの火山では実際には「噴火と同時に、地球のマントルの過熱岩石のマグマ溜まりからマグマの再充填を同時におこなっている」という可能性があることがわかった。

ku-xlarge.jpg


コロンビア大学の地球科学者のフィリップ・ラプレッチ( Philipp Ruprech )博士とテリー・プランク( Terry Plank )博士は、この状況を「地獄からのハイウェイ」と表現した。

そして、良いニュースのほうと何かというと、それはこの情報は、私たちが火山噴火の数ヶ月前の事前予測に役立つ可能性があるということだ。これらの急速な再充填が起きている地殻の深い場所での小さな地震を監視することにより、地震学者たちによって、噴火が迫っていることを知ることができるかもしれない。

地上からの火山の観測は通常、小規模、および大規模な地震の兆候を監視することによっておこなわれているが、私たちは、噴火の準備が「地中深くでおこなわれている」ことを知ったのだ。


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