2013年08月27日



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この夏すでに聞こえていた小氷河期の足音 : アメリカのこの夏は記録的な「低温」が圧倒していたことが判明



us-winter2014.jpg

▲ 気象予測の正確さで定評のあるアメリカの気象年鑑「ファーマーズ・アルマナック」が 8月 26日に今冬のアメリカの気象予想を発表しました。今年のアメリカの冬は北東部を中心に例年以上に厳しい寒さとなるとの予想。2014年2月に行われるスーパーボールも雪の中での開催となるかもしれないと書かれてあります。 UPI より。
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実は世界でのいたる所で報じられていた寒波


関東では昨日あたりから唐突に気温が下がり、今朝など「寒い」と言ってしまったほどの気温となってきているのですが、それでも、この3週間くらいの間の日本は、文字通り「地獄のような猛暑」が続いたこともあって、「世界は全部暑い」というような妄想というのか錯覚というのか、そういうものに陥っていた感じがあります。

でも、それは違ったのでした。

実際、日本、韓国、中国などの東アジアは非常に暑かったわけですけれど、そういう中で、ひとつの「今年の夏の記録」を見ていただきたいと思います。

下の図表は、アメリカの気象局が発表した「 2013年 7月 24日から 8月 21日までのアメリカの気温の記録」です。日本語で注釈を入れてみましたが、文字が小さいこともあり、やや見づらいかもしれません。

7月24日から8月21日までの米国での記録更新事象

Record-Events-US.png

HAM weather より。


これはつまり、「今年のアメリカの夏は寒さの記録を更新した場所が、暑さの記録を更新したところよりはるかに多かった」ということだったのでした。


つまり、全体として、アメリカはとても寒い夏だったと。


ちょっと考えがたい結果にも見えるのですが、細かく数値を見てみますと、全米で 3566地点にのぼる観測地点のうち、

暑さの記録を更新した観測地点が 667 か所

それに対して、

低温の記録を更新した観測地点は 2,899 か所

と、低温記録を更新した場所が、高温記録を更新した場所の4倍以上になっているのです。


うーむ・・・。自分の環境がこの夏ほど暑いと、他の場所の「寒さ」にまでは思いがいたらないもののようで、これまで調べてみる気にもならなかったですので、今年のアメリカの夏がここまでの低温だったということは、今回の上の気温記録表で初めて知りました。


まあ・・・アメリカ。

たとえば、今日は 8月 27日ということで、確かに夏もそろそろ終わりではあるのですが、下はアメリカのレーニア山という場所の 8月 26日からの1週間の天気予報の一部です。

rainier-2.png

Mt Rainier 7 Day Forecast より。

上の雪の結晶のマークはこのとおり「雪の予測」ということなんですが、このマークが今後1週間ずっと続いているんですよ。ほぼ毎日、30パーセントから60パーセントの降雪確率が出ています。

レーニア山というのは下の場所にありまして、確かに北部ではあるのですけれど。

mt-rainier.jpg


何ともいえないにしても、このレーニア山のあるあたりの地域では今年は「冬の到来」というのも早いのかもしれないですね。何しろ、高地ではすでに雪が降ろうとしていることは事実のようですし。



インドでは雪と雨の嵐によって 50名の人命が奪われ、25,000頭の家畜が死亡


8月はインドのヒマーチャル・プラデーシュ州というところで、モンスーンによって多数の被害が出たのですが、見だしの「モンスーン」だけを見ると、何となく熱帯的な感じなのですが、このモンスーンの正体は「早すぎる雪の嵐」だったのです。

そのこともあり、50名以上の方や、あるいは数万頭の家畜が死亡するということになってしまったようです。

Himachal_Pradesh_in_India.png

▲ ヒマーチャル・プラデーシュ州の場所。


現地の報道記事を簡単にご紹介しておきます。


Monsoon death toll went up to 50 in HP : CM
Himvani 2013.08.21

ヒマーチャル・プラデーシュ州でのモンスーンでの死者の総数は 50名に達する


現在までに 50名以上の人々が現在のモンスーンシーズンの中で命を失っている。このことはインドのシン首相にも書簡として本日提出された。

キナウル地区では23名が死亡した。
他にもシムラ地区、カングラ地区、シルマウル地区などで死者が出ている。

ヒツジ、ヤギ、牛やラバなどを含む動物 24,142頭も過度の降雨と降雪のために死亡した。

キナウル地区では、いくつかの場所で早すぎる「雪」が降り始め、それ以来、毎日のように大雨と降雪の被害に見舞われている。

また、雨も「かつて経験のない豪雨」が各所で起きており、民間、公共を問わず、大きな被害が発生している。



この中にある「かつて経験のない雨」というのは、今の日本の各地でも毎日のように経験していることですが、インフラ基盤の脆弱なインドなどでは、非常に大きな被害になりやすいです。



▲ 洪水の中でかろうじて鎮座しているウッタラーカンド州の聖地リシケシのシヴァ神の巨大な像。6月18日の報道。過去記事「世界中で止まらない黙示録的な洪水の連鎖」より。



文明の廃墟化と、復旧していくスピードのどちらが勝るのか

上の写真の、今年6月にインドの山の中で発生した大洪水も今回のモンスーンで被害の出ているインドの北部でした。上の洪水は、ウッタラーカンド州という場所での洪水の様子で、洪水から2ヶ月経ちますが、復旧はあまり進んでいないようです。

下は 8月 22日のインドのメディアに出ていた現在のウッタラーカンドの様子です。

india-utter-08.jpg

INDIA TVより。


この場所は聖地のある場所でしたので、観光のメッカでもあったのですが、洪水の後、観光客が戻らないようです。まあしかし、観光客がすぐに戻ると考えるほうが難しいようにも思います。

インドだけではないですけれど、たとえば、(先進国というように言われている)日本の実情を見てもそうですけれど、いったん壊滅的な災害に見舞われてしまった場所の復旧というのは、どこの国でも非常に難しいもののようです。


これは、別の言い方をすると、これだけ世界中で壊滅的な災害が続いているということは、上のような「災害による廃墟」が世界中に増え続けていけば、時間と共に、「世界中に廃墟が増えていく」ということにも繋がるものかもしれません。復旧するより新たな廃墟が作られるスピードのほうが早いという意味です。

今の環境変化のスピードを考えると、地球の多くが廃墟に包まれる日はそんなに遠くもない気さえしてきます。

紛争や戦争などの人員的な要素も含めましても。


それにしても、調べてみると、「寒さ」に関する報道は世界中でなされていたことを知りまして、そこで、ふと思い出す、いよいよ近づく太陽活動のピークアウト。

そして、それに伴いやってくる(かもしれない)小氷河期は気になることではありますので、また何かありましたら記事にしたいと思っています。