2013年10月05日



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10月にして世界各地からの記録破りの寒波の報告:米国では季節外れの暴風雪、チリでは非常事態宣言、ルーマニアでは100年ぶりの寒波



us-weather-october-1.jpg

▲ 10月 3日のアメリカの天気予報サイト Weathe.com より。
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昨日、用事から帰宅すると、奥さまが何か大作業のようなことをしていました。
何かと思って見てみると、「コタツの準備」でした。

わたし 「いくら何でも早いのでは?」
奥さん 「朝と夜が寒くて寒くて」


ということで、10月頭にコタツ(夏冬兼用タイプ)がセッティングされた私の家なのでした。


それはともかく、 10月に入った途端、世界中から寒波の報道が続いています。
今回はそのことをご紹介したいと思います。

その前に、スイスのベルン大学というところの科学者チームが、「中世の小氷期のメカニズム」についての研究発表をおこなったニュースリリースがあったことについて簡単にふれておきたいと思います。






中世の小氷期と現代の接点


昨日はそのベルン大学の論文というかニュースリリースを読んでいたのですが、北大西洋振動( NAO )と呼ばれる「振動」などについて理解できない部分が多くて、うまく記事にまとめることができませんでした。

bern-2013-0930.jpg

ベルン大学 ニュースリリースより。


このリリースで強調されているのは、中世の小氷期のメカニズムとして、

・太陽活動と気候変動の関係
・北大西洋振動( NAO )と気候変動の関係
・海流と気候変動の関係
・火山噴火と気候変動の関係
・気流の流れと気候変動の関係


などのようです。


上のそれぞれの条件が本当に中世の小氷期と関係していたとすると、個人的には「今現在は中世の小氷期と同じような条件が整いつつある」ということが言えるのではないかとも感じます。長くなりますので今回はふれないですが、過去記事から上のそれぞれの個別に対応すると思われる地球の状態がいくつかピックアップできるのです。


ベルン大学によりますと、現在、チームが続けている「西暦 850年から 2100年までの気候変動についてのシミュレーション」の結果が今年の冬までには出るということで、これは「これから 2100年までどのような気温と天候の時代となっていくのか」という予測ということになるようです。

まあ単なるシミュレーションとはいえ、どのような結果が出るのか興味はあります。


なお、ここでいう「中世の小氷河期(小氷期)」というのは、 14世紀から 500年ほど続いたもののことで、小氷期 - Wikipedia から冒頭部分を抜粋しますと、


小氷期とは、ほぼ14世紀半ばから19世紀半ばにかけて続いた寒冷な期間のことである。小氷河時代、ミニ氷河期ともいう。この気候の寒冷化により、「中世の温暖期」として知られる温和な時代は終止符を打たれた。



というものです。

なので、仮にこれから地球が当時のような小氷期に入っていくのだとすると、今生きている私たちはずっとその時代の中を生きていくということになりそうです。

地球がこれから小氷期に入っていくのかどうかは今のところわからないにしても、少なくとも「現在」は世界中で、早すぎる寒波が到来してます。






早くも冬となったアメリカ


なんとなく今年 2013年は世界中で暑い夏だったような印象がありますが、今年のアメリカは「記録的に気温の低い夏だった」ということについて、過去記事の、

この夏すでに聞こえていた小氷河期の足音 : アメリカのこの夏は記録的な「低温」が圧倒していたことが判明
 2013年08月27日

などでふれたことがあります。

そこでは、下の今年の夏のアメリカ本土での気温記録を載せました。

7月24日から8月21日までの米国で気温の記録更新




上の図が示すところは、今年のアメリカは

・暑さの記録を更新した観測地点が 667 ポイント

・低温の記録を更新した観測地点は 2,899 ポイント


となり、圧倒的に低温が支配していた夏だったことがわかります。


そして今。


アメリカは、気温も寒ければ予算も寒いという状況にあります。

先日の「数百年来の弱い太陽活動の中で突然起きた「太陽の大爆発」の余韻と共に NASA のサイトも NOAA のサイトもシャットダウンした朝」という記事(タイトル長いですね)でも記しましたアメリカ政府機関の閉鎖という問題の渦中にあります。

shutdown-usa.jpg

▲ 自由の女神のある施設なども閉鎖しているようです。


これは、科学系や気象系の機関、たとえば、アメリカ航空宇宙局( NASA )や、アメリカ海洋大気庁( NOAA )などにも及んでいて、それらも基本的に閉鎖しているのですが、そんな中で、アメリカの気象業務を担当する国家機関のアメリカ国立気象局というものがあります。

ここも国家機関なので閉鎖しているのですが、昨日、アメリカ国立気象局のサイトのトップページが突然更新を再開しました。

wy-2013-10-03.jpg

アメリカ国立気象局 National Weather Service より。このワイオミング州の州都にあたるシャイアン市が書かれていますが、警報の対象としてはかなり広い地域への警報となっています。


上の図に地図で目につくのがオレンジ色とピンクですが、それは下の警報を意味します。

blizzard-2013-10.png


また、上のサイト上の赤で囲んだ部分には以下のように書かれてあります。


連邦政府機関の閉鎖のため、アメリカ海洋大気庁とそれに関連したウェブサイトは現在利用できません。しかし、今回の情報は、米国民の生命・財産を保護する必要がある情報のため、連邦政府機関の閉鎖中にも更新され、維持されます。



という、一種の緊急事態的な気象警報のためにウェブサイトが更新されたようです。

ワイオミング州というのは米国の下の位置にある州です。

us-wy-map.png


下は気象チャンネルでの天気予報の様子ですが、ワイオミング州だけというより、その周辺の広い範囲で暴風雪やそれに準ずる警報などが出ているようです。

forecast-us-1001.jpg

Weather.com より。



そして、日本時間で今朝のアメリカの報道を見ますと、すでに大雪があちこちで降っていることが報じられています。

us-early-snow.jpg

Extinction Protocol. より。



上のほうでリンクしました過去記事の「アメリカのこの夏は記録的な低温が圧倒していたことが判明」では、気象予測の正確さで定評のあるアメリカの気象年鑑「ファーマーズ・アルマナック」が今年8月に、2013年から2014年にかけてのアメリカの冬は「極めて厳しい冬になる可能性が高い」という予測をしたことにふれていますが、 10月に入ったばかりの時点での暴風雪警報というのは、意外なほど早い冬の到来だったようです。


そして、他の国でも「寒さ」の報道がとても多いです。






季節外れの雪と寒さに見舞われる世界各地


細かい内容は違っても、下のそれぞれの国の報道の内容の主旨は「まだ 10月に入ったばかりなのに雪が降った」というものです。

日本でも、たとえば北国の北海道でも 10月の頭に雪が降れば事件ですが、そのようなことが世界各地で起きているということです。



・ルーマニアでは 100年ぶりに寒さと降雪の記録を更新

romania-cold-record-10.jpg

▲ 10月 1日のルーマニアの Stiri より。




・ウクライナでは異常に早い初雪

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▲ ウクライナの TCH より。




・アルゼンチンでは雪と寒波により 2000頭の動物が死亡

argentina-10.jpg

▲ 10月 1日のルーマニアの Stiri より。


そして、南米チリでは、9月から寒波のための降霜により農作物が壊滅的な被害を受けていて、国家非常事態宣言が発令されました。

このチリのニュースをご紹介しておきます。




Chile frost hits fruit crops and wine, emergency declared
トムソンロイター財団 2013.10.03

チリで霜により果実や作物、ワイン生産が被害を受け、非常事態が宣言される


チリ政府は、霜による果実作物への甚大な損傷に対して非常事態を宣言した。政府によると、推定被害額は、10億ドル(約 1000億円)にのぼる。

影響を受けたチリ中央部はワイン生産で有名な地で、世界で7番目のワイン生産高を誇るだけに、被害の影響は計り知れない。

政府の統計によると、チリの重要な輸出産業のうち、果物の輸出額が 43億ドル(約 4300億円)で、ワインの輸出額は 18億ドル(1800億円)にのぼる。チリは、最良のカルメネールブドウ品種など、ワイン作りに重要な役割を果たしているブドウ酒が多く収穫されることで知られているが、そのワインのブドウ品種も大きな打撃を受けた。

しかし、生産者は、ほとんどの作物はまだ開花に達していないため、完全な被害の全貌を予測するのは不可能だと述べる。

チリの農業相は今回の被害この 84年の中で最悪のものだと述べた。


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