2013年11月23日



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世界の6つの異なる地域で7つの火山がほぼ同時に噴火を開始した2013年の11月に考える地球の未来




9000年ぶりに「この世の終わり」を見せつけた火山も再始動の兆し

この数年は、いわゆる「終末的な光景」いうものは、日本を含めて、世界のいろいろなところに出現していましたけれど、その中でも、人的な被害などの実質的なことではなく、視覚として「最も終末的な光景を出現させた自然現象」の中のひとつには、間違いなく、2008年のチリのチャイテン山の噴火があると思っています。

これは当時の報道によれば、約 9000年ぶりの噴火と考えられているようです。
下のような壮絶な光景が世界中で報じられました。

2008年のチャイテン山の噴火

chaiten-001.jpg

boston.com より。



chaiten6.jpg

Extinction Protocolより。



volc-light-2.jpg

Magnificient Displays: Volcanoes and Lightning より。


このチャイテン火山で、11月20日からまた火山性の地震が起きているということで、再度、噴火する可能性について、火山情報サイト「ボルケーノ・ディスカバリー」 が伝えています。


Chaiten volcano (Chile): increased seismic activity
Volcano Discovery 2013.11.22

チリのチャイテン火山:地震活動の増加

チャイテン山の地下での地震活動の増加が検出されたとチリの科学者たちによって報告されている。

2008年5月に壊滅的なプリニー式噴火を起こしたチャイテン山は、噴火により、数キロ南にある小さな町の全住民が避難するという事態となった。

そのチャイテン山の地下6キロで、11月20日午前8時7分(現地時間)に火山性のマグニチュード 2.4の地震が検出され、火山内部の流体(気体、水、そして恐らくマグマ)の動きの特徴を持っている。その後、80回を越える地震が検出された。





2008年のチャイテン山があのような「この世の終わり」的な光景を出現させた理由としては、ボルケーノ・ディスカバリーにもある「プリニー式噴火」という噴火のタイプが関係しているようです。 Wikipedia - プリニー式噴火には以下のようにあります。



プリニー式噴火とは、火山の噴火活動の形式の一つである。様々な火山の噴火形式の中で破局噴火やカルデラ形成に次いで膨大な噴出物やエネルギーを放出する。





下の噴火は1990年に噴火したアラスカのリダウト山の噴火の様子ですが、これも、プリニー式噴火ということです。

redoubt.jpg


プリニー式噴火というのは、とにかく噴火の規模がデカく見えるようで、そして、 Wikipedia にありますように、光景だけではなく、「破局噴火についで大きな噴火」となるもののよう。

この「破局噴火」というものについては、過去記事の、

世界の火山活動がマックスへと向かう気配を見せている中で知る「火山のマグマは噴火後たった数日で再充填される」という事実
 2013年08月19日

というものの中で記したことがありますが、破局噴火は「破局災害」といわれるカテゴリーに属しているようで、人類が経験する自然災害の中で、最も威力が大きく、そして、その影響が長く続く災害のひとつとされています。

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▲ 静岡大学防災総合センター 小山真人研究室「現代社会は破局災害とどう向き合えばよいのか」より。


上の静岡大学防災総合センターの分類では、破局噴火は、「地球への彗星や小惑星の衝突」についでの地球的災害となるもののようです。







近隣宇宙で最大の火山を隣に持つ日本列島

突然、火山のことを書いているのは、最近、世界中で火山活動が活発になっていることもありますし、最近、太平洋上の日本近海に新しい島ができたという出来事もありましたが、そういえば、「その太平洋には太陽系で最大の火山があるのだった」と思い出したりしたこともあります。


ところで、小笠原諸島近くの新しい島は、すでに Yahoo! の地図に掲載されていまして、その仕事の速さに驚くというか何というか。

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▲ 早くも Yahoo ! 地図に掲載された小笠原諸島近くに誕生した島の位置。右下の青の矢印で示されているのが新島。


それはともかく、「太陽系で最大の海底火山の発見」の報道は、過去記事の、

「太陽系で最大の火山」が太平洋で発見される
 2013年09月06日

に書いたことがありますが、下の場所の太平洋のシャツキー海台という範囲の海底で見つかった火山が、火星にあるオリンポス火山を越えて、現在までに観測されている中で、「太陽系で最大の火山」だということがわかったというものです。

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火星のオリンポス火山とは下の図ほどの大きさがありますが、これよりデカイのが、太平洋の海底に眠っているのですね。

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Daily Galaxy より。


その時にご紹介した AFP の記事の冒頭を抜粋しておきます。




太平洋海底に超巨大火山を発見、太陽系で最大級
AFP 2013.09.06

地球上で最大で、太陽系で最大の火山にも匹敵する超巨大火山を発見したとの論文が英科学誌ネイチャージオサイエンスで発表された。

論文によると、タム山塊と呼ばれるこの火山は、太平洋の海底にある台地、シャツキー海台の一部で、日本の東方約 1600キロに位置している。タム山塊は、約 1億 4400万年前の噴火で吹き出した溶岩が盾状に固まった単一の巨大な丸いドームから成っている。

面積は約 31万平方キロで、英国とアイルランドを合わせた面積に相当する。海底から頂上までの高さは約 3500メートルに達する。研究チームは論文の中で「タム山塊は、世界で知られている中で最大の単一の中央火山だ」と報告している。





そういう中、世界の火山活動がさらに活発になっています。






短期間に激増し始めた火山活動

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▲ 最近噴火を始めたインドネシアのシナブン山の噴火。NewScientist より。



最近、米国のサイトで「異なる6カ国で数時間のあいだに7つの火山が噴火を開始した」というようなタイトルの記事がありました。


実際にはそれ以前から噴火していたものもあり、やや大げさな表現ではありますが、しかし、そこにピックアップされていた7つの火山、

・海底火山による新島(日本)
・コリマ山(メキシコ)
・フエゴ山(グアテマラ)
・ヤスール山(バヌアツ)
・エトナ山(イタリア)
・シナブン山(インドネシア)
・メラピ山(インドネシア)


が、11月17日から20日の短いあいだに次々と大きな噴火を起こしていたことは事実のようです。


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▲ エトナ山の噴火。 Voice of Russia より。



火山活動は、海底火山を含めて、この数年とても活発でしたが、今後さらに大きくなる可能性もあると個人的には思っています。

その理由は、「太陽活動が縮小していく」という可能性が大きいからです。太陽活動と火山噴火などの関係について、ここで詳しく書くスペースはないですけれど、これについては古い記事ですが、

太陽活動と地震・噴火の活動に関しての2つの考え方
 2011年02月17日

などに東京工業大学の丸山茂徳教授の「宇宙線が火山噴火のトリガーとなる」という主張などを載せたことがありますので、ご参考下されば幸いです。


しかし、太陽活動と火山の噴火に関係がないとしても、太陽活動が弱くなると、地球への宇宙線の到達量は増えるということは確かであって、それらの宇宙線の多くは地球を突き抜けていきます。

つまり、「宇宙線が地球内部に通常より多く干渉する」ことになります。宇宙線というのは非常に高エネルギーの物質で、それが地球内部に何の影響も与えないということは考えにくいようにも思います。


しかし、原因が何であるとしても、地質活動は現実に激しくなっていて、今後もそれは続いていくという可能性は強いと思っています。





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