2013年12月13日



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想定よりはるかに巨大だったことがわかったイエローストーン。そして、サンアンドレアス断層での壊滅的な大地震の警告報道が相次ぐアメリカの未来



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▲ 英国のインターナショナル・ビジネスタイムズより。




少しずつ世界の広範囲に拡大する前代未聞の寒波と大雪

昨日の記事、

進化論の崩壊の序曲? : 「なぜ老いるのか」という理由がわからなくなった科学界
 2013年12月12日

の中で、イスラエル在住の方からのメールで「イスラエルにも寒波がやって来た」ことを知ったのですが、今、イスラエルを襲っている寒波と大雪は、60年ぶりくらいのものらしいです。下はイスラエルの報道で、写真は12月12日のエルサレムの様子だと思います。

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EJ Press より。


記事では学校や国道などが閉鎖されたりしていることを報じていますが、それほど深刻な感じではなく、子どもたちは、生まれて初めて見るような大雪に大喜びしているというようなことも書かれてありました。


この中東の周辺の寒波は、シリアなども直撃しているようで、中東の多くの地域で、一般の人々も、また、難民の人たちなどもかなり厳しい状況に陥っているようです。

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Arab News より。


シリアのふだんの冬の気候はよくわからないのですが、上の記事では、気温が氷点下まで下がる中、テントで暮らす難民の人々が 80万人以上にのぼるとのことです。

しかし、中東で大雪での被害が最もひどいのは、報道で知る限りではトルコなのではないかと思います。結構前から雪が降り続けていたのですが、下の 12月 10日のトルコの英字メディアでは、トルコ全土のいたるところで道路が閉鎖され、また遠隔地は交通手段が断絶されているため、多くの町や村が孤立してしまっているのだとか。

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▲ トルコの Today’s Zaman より。



北半球に関しては、寒波はまだ収まる気配はなさそうです。

そして先の天候はわかりません。
来年(から)も。



そんなわけで、寒波の話題でしたが、米国に関しての記事をご紹介したいと思います。







アメリカで相次ぐ大災害への警告報道

ここ数日、アメリカの主要メディアで災害系の警告的な報道を多く目にします。

下の記事は CBS の 12月 11日の報道です。

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▲ 米国 CBS より。


災害への警告的な報道は、日本でも繰り返されていますけれど、上の記事で言っている「大地震」は、このブログでも過去何度かふれたことがある、サンアンドレアス断層での巨大地震のことを述べたものでした。

西暦 1700年に発生した大地震ですが、アメリカで起きた地震なのに、日本の東北沿岸でも「6メートル以上の高さの津波」が起きたことがわかっています。


このことについて少し書いた過去記事の、

アメリカ大陸周辺で何が起きようとしているのか(1) : ロサンゼルス沿岸のプレート境界の海底から大量に噴出するメタン
 2013年03月08日


からその部分を少し抜粋します。




サンアンドレアス断層での異変

先週、「サンアンドレアス断層のあるロサンゼルス沖から大量のメタンが噴出していることがわかった」ということが全米メディアで報道されました。

サンアンドレアス断層というのは、アメリカ西海岸に 1,300キロメートルにわたって続く巨大な断層のことで、下の2つの矢印の間のラインのあたりです。

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この場所はアメリカ大陸の過去数百年の中で最大の地震を起こしたと考えられている場所なのです。それは、西暦 1700年のことで、まだアメリカ合衆国がなかった時代のできごとです。

アメリカに文献が存在しないこの時代のことがわかったのは、実は日本の古文書からでした。

それについては、独立行政法人「産業技術総合研究所」の下のプレスリリースにありますので、興味のある方はそちらをご覧下さい。

北米西海岸で西暦1700年に発生した巨大地震の規模を日本の古文書から推定
 産業技術総合研究所  2003年11月21日発表


この1700年の地震は「アメリカで起きた地震なのに、日本の太平洋沿岸でも下のような高さの津波に襲われた」ほどの壮絶な地震だったと推測されています。


西暦 1700年にアメリカ西海岸で発生したマグニチュード 8.7から 9.2と推定される地震によって日本に到達した津波の高さ

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津波の伝わり方としては下のような感じだったと想定されています。


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ということで、遠く離れた日本の東北の沿岸でも多くの死者を出したこの巨大な地震なわけですが、震源地の近くでの被害は想像できるものではないでしょうが、 1700年にはアメリカ大陸にはいわゆる都市文明はありません。なので、当時と現在ではその地震の意味も違ってきます。

「もし」ですが、仮に現在、また、 1700年と同じようなサンアンドレアス断層の地震が起きた場合、それはもう上の CBS の報道にあるように「アメリカ西海岸の文明自体が消えてしまう」 というようなことになる可能性はあるようです。

建物が崩壊したり、津波での人的被害はもちろんなのですが、アメリカでは多くの主要なインフラが地下にあり、たとえば、上の CBS の記事には、


・世界とアメリカの通信をつなぐ光ファイバーの3分の2はサンアンドレアス断層を横断している

・アメリカの天然ガスのパイプラインはサンアンドレアス断層を横断している



とあり、このようなことだけでも、「文明が消滅する」というような意味合いは少しわかるような気がします。


そんなこともあるわけですが、今回の本題は一応、イエローストーンの話題です。

こちらもここ数日よく報道されています。







「もし噴火すればアメリカの3分の2は人が住めなくなる」

こちらは、噴火の兆しがあるとか、そういうものではないのですが、最近の調査によって、イエローストーンの下に存在する火山はこれまで考えられていたものより、はるかに巨大である可能性があるという報道をご紹介します。

ちなみに、イエローストーンが噴火した場合、どのくらいの規模に影響が及ぶのかということについては、下のようなことであるらしいのですが、ちょっとわかりにくいので、補足しました。

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Extinction Protocol より。


下の図では赤い線で範囲が示されていますが、それが、それぞれ 63万年前と、 200万年前にイエローストーンが噴火した際に噴煙、あるいは、破局噴火なら火砕流なども含まれるのかもしれないですが、その影響のあった範囲です。

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日本列島くらいならすべて入るくらいの巨大な範囲の影響があったことがわかります。

下は、1980年に大噴火を起こしたセント・ヘレンズ山の噴火と、過去のイエローストーンの噴火との噴出物の比較です。「ラヴァ渓流」と「ハックルベリー・リッジ」は共にイエローストーンです。

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「比べものにならない」という表現がありますが、まさにそんな感じです。

そして、最近、このイエローストーンが、それまで考えられていたものより、さらに巨大なマグマ溜まりを持つ火山であることを科学者たちが突き止めたという報道です。

記事はここからです。




Yellowstone: The Super-Volcano that Could Blow up America
インターナショナル・ビジネスタイムズ (英国) 2013.12.10


イエローストーン:この超巨大火山はアメリカを吹き飛ばしてしまうかもしれない


ワイオミング州のイエローストーン国立公園の超巨大火山は、科学者たちがこれまで考えていたよりも、さらに大きな米国への脅威になる事実が発見された。

ユタ大学の研究者たちは、イエローストーン国立公園の下の火山のマグマ溜まりが、これまで考えられていた推定値より 2.5倍大きなものであることを突き止めたのだ。

今の時代にこの火山が噴火した場合、火山灰の雲はイエローストーンから 1600キロメートル離れた範囲内の全体に影響を及ぼし、結果としてアメリカの3分の2は人が住めない状態となると科学者たちは予測した。

研究チームは、600立方キロメートル以上の溶岩を含む地下の洞窟が 90キロにわたる長さであることを発見した。ユタ大学のボブ・スミス( Bob Smith )教授は「この発見は驚くべきものです」 と語る。

イエローストーンは、アメリカ大陸最大の超巨大火山(スーパーボルケーノ)であり、現在までの 200万年で数回噴火している。

スミス教授は、イエローストーンがいつ噴火するかを予測して述べることはできないというが、しかし、 70万年ごとに噴火しているこの火山が噴火への道を辿っていることを確信しているともいう。


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