▲ 2013年12月29日のインディペンデント (英国) より。
あけましておめでとうございます。
もう年号とか挨拶とかはどうでもいいんですけれど、上のように、太陽の磁場の反転、つまり太陽の磁場のポールシフトが完了したことが確認されたと数日前、 NASA が発表しました。
そんな中、先日の記事で、子どもから「12月31日は外出してはダメ」といわれたことを書いたのですが、子どもは奥さんの実家のほうに行ってしまいましたので、約束を適度に不履行しながら、奥さんの荷物持ちとして駅まで行き、買い物や掃除などをひとりでしておりました。
太陽の磁場の反転に関しては、半年以上前に、 NASA から「今年中に始まりそうだ」というアナウンスがされていて、
・NASA が「太陽の磁極の反転(磁場のポールシフト)」が始まったことを確認
2013年08月08日
という記事に書かせていただいたことがあります。
駅まで奥さんを送る道すがら、磁場の反転が完了したという太陽をボーッと眺めながら、
「磁場が反転したっていっても、見た目にゃ同じだなあ」
と思いつつ歩いていました。
奥さんがそんな私を見て言います。
奥 「よく太陽を直接見られるね」
私 「オレ、昔からよく直視するんだよ。冬の太陽は弱いし何時間でも大丈夫だよ」
奥 「私は一瞬でも見られない」
私 「オレ、昔からよく直視するんだよ。冬の太陽は弱いし何時間でも大丈夫だよ」
奥 「私は一瞬でも見られない」
まあ、太陽の直視など目に悪いだけで、何もいいことはないですので、「しないのが正解」だと思います。私は、3年くらい前からだったか、きっかけは忘れましたが、体調や精神的に良くない時に太陽を直視するのが習慣になってしまっています。
今日はその太陽の反転の記事をご紹介したいと思いますが、タイトルに、「汚れた血」と入っているのが気になる方もいらっしゃるかもしれないですので、特に意味はないんですけど、ちょっと余談を書かせていただきます。本当に個人的な話ですので、英国インディペンデント紙の太陽の記事についてはその下にありますので、余談は飛ばしてお進み下さい。
郷愁のリンク
最近、昔好きだった映画『仁義なき戦い』初期5部作(1973年〜1974年)を、再度よく見ています。これは実際の話を映画化したものなのですが、ふと、インターネットなどで、実在のモデルとなった人たちを調べてみると、そこから出てくるのは、「岡組」というキーワードなのでした。
ちなみに、私はこの岡という姓を持って生きてきました。
この『仁義なき戦い』という話の舞台となった話の発端は、こちらの文章をお借りしますと、
かつて、広島市内においては、終戦直後から暴力団の対立抗争事件が泥沼化し、長期にわたって文字通り「仁義なき戦い」が展開され、市民を恐怖のどん底に陥し入れました。
終戦後、広島市内において博徒「岡組」と的屋「村上組」が縄張りをめぐって対立を続け、昭和21年11月に村上組が岡組の賭場をけん銃で襲撃したことに端を発し、以後、12年間にわたって血を血で洗う対立抗争を繰り返しました。
というもので、私は今回初めて知りましたけれど、この「岡組」の岡敏夫さんという組長が『仁義なき戦い』の、すべての始まりだったようなんです。
そしてまあ、調べてみると、「岡」という名前の親分衆が当時の広島にとても数多くいたことがわかります。岡精義さんという人や、また、仁義なき戦いシリーズの傑作「頂上作戦」という映画で小池朝雄さんが演じていた岡友秋さんという親分もいました。
そして・・・時代は違えど、テキヤの親分だったうちの父方の祖父が北海道の現在の栗沢というあたりを牛耳っていたのも「岡組」だったはず・・・(大正時代の頃の話ですけれど)。
祖父の出身は北緯 33度線上として有名な高知ですが、映画『仁義なき戦い』を見ていて、そして、そこに展開される広島弁や讃岐弁などを聞いて、何となく一種の「郷愁」にも似た感じを覚えるのは DNA のなせる記憶のメモリーというものなんでしょうかね。
日本人の DNA のハプログループ(同じ共通祖先を持つような似た染色体上の遺伝的特徴を持つ)は、わかっているだけでも、下ほど種類があります。
▲ 篠田謙一著『日本人になった祖先たち―DNAから解明するその多元的構造 (NHKブックス)』より。
上のは記号で書いてありますけれど、これらはすべて「別系統の祖先を持つ」ということになるわけで、一口で「日本人」といっても、遺伝学的にはかなり多くの別々の DNA のグループの集団から成り立っていることがわかります。
要するに、名字が同じことと「 DNA 云々」ということとは関係がないということはわかるのですけれど、何となく、幼稚園の頃にたまに病室で見ていたおじーちゃんの顔などを思い出したりしていた最近の私です。
ちなみに、その祖父は昭和に入る頃には引退して一般人として暮らしていました。
私が幼稚園の頃くらいに祖父は亡くなりましたが、実は、私が「おじーちゃんがテキヤの親分だった」ということをはじめて聞いたのは、私が 40歳を過ぎたころでした。帰省した際、父と酒を飲んでいた時に父が話してくれました。
その祖父は、10人も子どもを作ったんですが(なんと、そのうち男性9名)、末っ子にいたるまでの男9人のほぼ全員を大学にまで入れたのでした。よほど、自分とは違うタイプの人生を進んでもらいたかったのかもしれません。私の父親は末っ子です。
そして、テキヤの親分の息子たち9人と娘1人は、教師や公務員といった固い職業を中心に、全員が勤め人として生き、全員が定年まで全うするという非常に真面目な価値観の下に生きたのでした。
いずれにしても、今、私がここに「いる」のは、明治か大正時代に高知から北海道へとリンクした岡組というものの延長線上にあるわけで、全然関係ないことだとはいえ、そのあたりに広島の岡組から始まった話である『仁義なき戦い』に郷愁を感じる部分があるのかもしれません。
フランス映画という言葉が特別だった時代
ちなみに、「汚れた血」というフレーズですけれど、これも映画のタイトルで、1986年のフランス映画でした。監督のレオン・カラックスという人の映画は、当時は特に女性に大変人気がありました。
1980年代までは、フランスの文化は、映画にしても文学にしても「格上」という雰囲気がまだ残っていました。映画でも「フランス映画」という響きは何か特別な響きを持っていたものです。
そういえば、フランスの「特別な響き」といえば、最近、下のような報道がありました。
▲ 2013年12月29日の Lexpress (フランス)より。
フランスの憲法会議は、年間 100万ユーロ(約 1億 5000万円)を超える給与を支払っている企業に対して 100万ユーロを超えた部分について 75%の税を課す仏政府の法案を合憲と判断した。
という内容です。
しかし、こういうことも、日本も今では他人事には聞こえないわけで、また、あまり興味ないですけれど、株価も日本は 2007年以来だかの最高値をつけて、アメリカでは過去最高を更新中だそうで、これがいつまで続くのかは知らないですけれど、下のようなチャートの比較も最近は報道で目にします。
▲ 米国 Business Insider より。
これは、「 2013年のアメリカの株価のチャートは、 1929年の大暴落時と同じチャートを描き始めている」というようなことを意味しているらしいです。
しかし、こういう「株価が暴落する」という話は、 2009年頃から何度も出てきては、そうはならなかったことでもあります。
今回はそのまま上がっていくのかもしれないし、あるいは、1929年どころではない暴落をするのかもしれないですし、それは本当にわからないです。ただ、どんなことにしても、「永遠に上がる」という概念は存在しないとも思いますけれど。
というわけで、もう本題からあまりにも遠く離れてしまいましたが、太陽の磁場はちょうど 2013年の終わりの頃に、「反転が完了」ということになったようで、2014年からは太陽も新しいサイクルが始まるようです。
Sun has 'flipped upside down' as new magnetic cycle begins
Independent (英国) 2013.12.29
太陽は新しい磁場サイクルと共に「上下が反転」した
太陽の磁場の極性が完全に反転した。これは、11年をひとつの周期とする太陽活動での現在のサイクル24の中間点にあたる。
太陽活動「サイクル24」の中間の時期に、太陽のS極とN極の磁場が互いに入り替わり、太陽の磁場が完全に反転したと NASA が発表した。
そして、太陽の磁場は再びその磁極が互いに入れ替わるサイクル24の終点に向けて動き出す。このプロセスは 22年間という長い時間をかけた活動となる。
NASA のトニー・フィリップス( Tony Phillips )博士は、「太陽の磁場の反転は、文字通りのビッグイベントです」と言う。
「 太陽の磁気の影響の範囲は、冥王星を超え、数十億キロメートルに拡がる “ 太陽圏 “ と呼ばれる範囲にまで及ぶのです。太陽系の外の星間空間との境界にまで影響が拡がるということなのです」
「この磁気の反転活動の最大期には、太陽にはより多くの黒点が現れ、そして、その間は、太陽フレアやコロナ質量放出( CME )のような非常に活発な太陽活動が見られます」。
そして、博士は以下のように付け加えた。
「太陽の磁場の反転は、宇宙線にも影響を与えます。宇宙線とは、超新星爆発などの宇宙での激しい出来事により発生する極めて高エネルギーの粒子で、ほぼ光の速さで移動します」。
(訳者注) このトニー・フィリップス博士の言っているうちの「非常に活発な太陽活動」ということについては、そうならなかったことは、2013年のあいだのもブログのカテゴリー「これからの太陽活動」のひとつのテーマともなっていました。
そして、太陽の磁場の反転が完了したのだとすると、太陽活動の最大期も終了に近いか、「終了した」といえるかもしれず、そうなった場合、現在の太陽活動は過去数百年で最もエネルギーの低い太陽活動だったことが確定的になると思われます。
また、インディペンデントの記事では、太陽活動の周期が 11年と記されていますが、現在の太陽活動はその周期のサイクル自体に異変が起きていることが昨年、日本の国立天文台から発表されています。参考までにその時の報道記事を載せておきます。
・太陽に何が起きているのか : 太陽の異常に関する数々の報道
2011年09月03日
という記事に載せさせていただきました読売新聞記事からの抜粋です。
地球環境に変動? 太陽北極域で異例の磁場反転
読売新聞 2011年09月02日
宇宙航空研究開発機構の太陽観測衛星「ひので」が、太陽の北極域で磁場が反転し始めた様子を観測することに成功した。
太陽の北極、南極の磁場は約11年周期で反転することが知られているが、今回は予想時期より2年も早いうえ、南極域では反転が見られないなど異例の様相を呈している。地球の環境変動につながる恐れもあるという。
磁場の反転と、太陽の黒点数増減の周期は、通常約11年で一致していたが、2009年初頭まで続いた黒点の周期は12・6年に延びた。
活動周期が延びる時期は、地球が寒冷化することが知られている。
研究チームの国立天文台 常田佐久教授は「観測されたことのない事態だ。地球環境との関係を調べるため、太陽活動を継続的に監視していく必要がある」と話す。
ということで、サイクル的に異常な状態でありつつも、「ようやく太陽磁場の反転が完了した」という表現のほうがニュアンスとして合っているかもしれません。