2014年02月05日



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地球の磁気圏が崩壊を始めた : 英国の科学者たちが地球の大規模な磁場の衰退と、それに伴う磁気圏の崩壊と気候の大きな変動を警告



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▲ 2014年1月27日の英国 Daily Mail より。


リバプール大学という英国の名門国立校の科学者たちが、最近、地球の磁場の反転について言及し、それにより磁場の崩壊や、気象が大きく荒れる可能性があるというようなことについて述べたことを、英国のデイリーメールが報じました。

磁場の反転については、すでに太陽では起きているわけですが、太陽の場合は 11年ごとに起きる定期的イベントであることに比べて、地球の磁場の反転というのは、そう頻繁に起きるものではありません。

実際に最近は磁極の移動が加速していることは数年前から何度か記したことがあります。

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▲ 過去記事「加速するポールシフト : この100年間での極の移動の距離はすでに 1100キロに」より。下のグラフを見ると、この後の 2000年頃から、さらに磁極は大きく移動しています。



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▲ 過去 420年間の毎年の北極の磁場の移動距離のグラフ。過去記事「アメリカ大気局が発表した驚異的な近年のポールシフトの加速」より。



これは、磁極の移動という意味でのポールシフトなのですが、現在も進行していると思われます。

今回のことをご紹介しようと思ったのは、最近の地球の気候の「半端ではない荒れ方」があります。

リバプール大学の科学者たちは、「気候が荒れる可能性がある」と言っているのですが、もはや、すでに、地球の天候と自然現象は大変に荒れていて、その原因をこれまでの通りの気象科学で考えることは、やや難しくなっている気もするからです。


ところで、その前に、昨日の記事、

久しぶりの雪の中で思う 21世紀の預金封鎖とか、気候の近い未来とかの「厄介で具体的な現実」のこと
 2014年02月04日

の最初に写真を載せました、「太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー( SDO )の前で太陽を遮断した月」のことを記しておたきいと思います。





月が太陽フレアから地球を少し守ってくれていた日

今年 1月30日に、 NASA の太陽観測衛星 SDO が、「太陽が月で遮られる」光景を撮影しました。ちょうど、 SDO と太陽の間を月が通過していったことによります。

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▲ その時の大体の様子。 Spaceweather よりソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーが撮影した画像。最大で 90パーセントの太陽の視界を月が遮りました。


上の写真から動画を作成しました。

月が太陽面を通過 Lunar transit of the Sun / 2014-01-30




太陽がいきなり隠れるという現象は、理由がわかっていても、何となくドキドキするもので、「このまま太陽が消えてしまったらどうしよう」などと、いつも思います。

それはともかく、このことをご紹介したのには、もうひとつの理由がありしまて、実は、下の写真のこの時

sun_transit0.jpg


に、「太陽の隠された部分で何が起きていたか?」ということなんです。


実はこの時、太陽ではMクラスの太陽フレアが発生していたのです。

下は Spaceweather が作成したイメージ図です。

sun-transit-moon.jpg

Spaceweather より。


そして、太陽フレアと共に巨大な CME (コロナ質量放出)が地球に向けて放出されたのですが、まさに「その瞬間」に月は太陽の前に入り込み、 CME の直撃から地球を守ってくれたのでした・・・なんてのは実はウソにも近い誇張した話で、すみません。

月は太陽に比べて、あまりにも小さく、実際には CME の直撃に対しての抑止効果の影響などないのですけれど、視覚的には、どうしてもそう見えてしまい、「月も大したものだなあ」と思ってしまった次第です。

太陽と月の位置や大きさの関係については、 2012年の、

2004年の金星に現れたアークは再び現れるのか。そして、私たちは太陽系システムの奇跡にそろそろ気づかなければならない
 2012年06月05日

という記事で下のそれぞれの図を作成したことがあります。

太陽と月の直径の差

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▲ 太陽の直径が約140万キロメートル。月の直径は約 3,500キロメートルです。その大きさの差は約 400倍


地球からの月と太陽の距離

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▲ 地球から月までの距離は約 38万キロメートル。地球から太陽までの距離は約 1億5000万キロメートルで、その距離の差は約 400倍


上のように、月と太陽の大きさは約 400倍違います。
そして、距離もまた 400倍違うという事実があります。

この比率がほぼ同じために、日食などの「食」という現象が起きるのですが、皆既日食などが起きるという事実を考えると、これは「奇跡」としか言い様のない直径と距離の差の「偶然の一致」だと思い、感嘆したものでした。

そのようなこともあって、過去記事のタイトルに「太陽系システムの奇跡」というような文言を入れたのですが、まあしかし、そのような「自分が奇跡と勝手に思っている」ことを人様に強要するような書き方も良くなかったかな、とも思いまして、最近は、これらのこと(惑星同士の大きさや位置関係などの、あまりにも絶妙で奇跡的な配置)については、人に言うことはなくなりました。

いつも「生きている世界そのものが基本的に奇跡の存在」だと、ひとりで頭の中で考えています


私は今は以前よりさらに口にすることや書くことに対して慎重になっています。

「本当に思っていることをそのまま素直に全部出すと社会から弾かれる」

と肝に銘じて生きています。

そのせいで、「頭の中の世界の存在」と「実際の世界の存在」の間がギクシャクすることもありますけれど(場合によっては、それを発狂とも言うぞ)。


そんなわけで、視覚的には地球を作ってくれた瞬間を見せたくれた月のお話でありました。


ここから本題の記事です。

なお、翻訳した記事の最初に


> 地球の磁場は、過去 200年間で15%で弱くなっている


という部分がありますが、これについては、過去記事「ドイツの科学研究法人が「急速なポールシフトと気候変動と超巨大火山の噴火が同時に発生していた」ことを証明」に、秋田大学地球資源学科の文書に引用されていた「地球の地磁気の強度変化」の図を掲載したことがあります。

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地球の地磁気がどんどん弱くなっていることがおわかりかと思います。

これは磁極の移動(ポールシフト)が進む中で、いつかは「ゼロ」になると見込まれていますが、それがいつかはわかりません。地磁気がゼロになった時には、相当、地球上が厄介なことになるということは確かです。

今回ご紹介するデイリーメールの記事には、そのことにもふれられています。




Forget global warming, worry about the MAGNETOSPHERE: Earth's magnetic field is collapsing and it could affect the climate and wipe out power grids
Daily Mail (英国) 2014.01.27

地球温暖化のことはとりあえず忘れて、それより心配すべきは「地球の磁気圏のこと」だということを考えてほしい。現在、地球の磁場は崩壊し続けている。気候が影響を受け、そして、地上の電力網が一掃される可能性さえある

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▲ 地球の磁場は、非常に高温に溶融している地球中心核で生成される。科学者たちは、かつての火星は、現在の地球と同様の磁場を持っており、それで火星の大気を保護していた時代があると考えている。


地球の磁場は、過去 200年間で15%で弱くなっている。これは、地球のN極とS極が反転しようとしている兆候かもしれないが、仮にそうだった場合は、太陽風が地球のオゾン層に穴を開けてしまうことにより、電力網に損傷を与、天候に影響を与える。また、ガンの発生率を高める可能性もある。


地球の最深部にある、激しい溶融する地球中心核は、太陽風による地球の壊滅的な被害を守るための磁場を形成している。この地球の磁場の保護領域は、宇宙空間に数千キロに広がっている。この磁気は、全世界的な通信システムから、動物たちの移動の方向、さらには、地球の天候パターンに至るまで影響を与えている。

しかし、このような、地球上の生命にとって非常に重要である磁場は、過去 200年の間に 15%も弱くなっている。これは、科学者たちが主張することもある地球の極が反転しようとしている兆候かもしれない。

専門家たちは、私たちの地球は現在、磁極の反転の機が熟していると考えている。しかし、それがいつ起きるかについては誰にもわからない。

しかし、仮に、これが発生した場合、それは地球の気候を根本的に変えてしまい、ガンの発生率を押し上げる。さらに、地球の電力網を一掃してしまう可能性があり、人類にとって壊滅的な出来事のひとつともいえる。

英国リバプール大学の地球海洋生態科の科学者であるリチャード・ホルム( Richard Holme )教授は、「これは深刻な事態です」と述べる。

「あなたの生活から数ヶ月間、電力が消え去る事態を想像してみるとよいかと思います。今の生活はどんな些細なことでも、電力なしでは成りっていないことに気づかれると思います」。


そして、地球の気候自体が劇的に変わってしまう。最近のデンマークの研究では、地球温暖化も CO2 の排出量と関係しているのではなく、磁場が関係していることが示された。

また、磁場の崩壊は、地上全体としての宇宙放射線への曝露が多くなり、推定される計算では、多くのガンの発生を導き、死亡率が上がる要因となるだろうとしている。



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▲ 磁気圏は地球の磁場によって生成される、地球の周りの大きな領域だ。この存在により、太陽風の荷電粒子は磁力線を横切ることができずに、地球の周りに偏向していることを意味する。


世界の宇宙機関もまた深刻な脅威を受ける。 昨年11月に、欧州宇宙機関( ESA )は、地球の磁場の変化の観測するための「 SWARM ミッション」という計画により、磁気観測衛星3機に観測を開始した。

ロンドン大学ムラード宇宙科学研究所のコリン・フォーサイス( Colin Forsyth )博士は以下のように言う。

「私たちは、地球の内部の基本的な理解を持っている一方で、まだ知らない多くのことがあります。私たちは、地球の磁場が生成されるシステムを完全に理解しているわけではないのです」。


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