2014年02月27日



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病気の時代 : 太陽活動での地磁気の乱れが誘発するもの。そして「新種」の病気の出現に震え上がるアメリカ国民



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▲ 2014年2月25日の Spaceweather より。



うちの子どもが行っている小学校で、6年、5年、4年、そして1年生のクラスでインフルエンザ(主にB型)による学級閉鎖が起きています。「学級」閉鎖とはいっても、今はどこでも子どもの数が少なく、この小学校も多くて3組、少ない学年では2組ですので(しかも1クラスが二十数人)、事実上は学年閉鎖みたいな感じのようです。

私の子どもの頃は、人口の多くもない北海道の片田舎の小学や中学でも1学年40人くらいで8クラス以上あったように記憶していますので、本当に今は子どもが少ないです。




今後の数日の地磁気の乱れに際して

それはともかく、上の写真は 2月 25日に太陽が放った「X級の太陽フレア(太陽面爆発)」の様子です。この規模のものは本当に久しぶりかと思います。フレアも CME (コロナ質量放出)も地球の方には面して発せられてはいないですが、爆発の規模が大きかったので、地球の磁気の乱れや影響はあると思います。影響があるとすれば今日(2月27日)くらいから始まると思われます。

そして、太陽活動で地球の地磁気が影響を受けると、体調と精神面にも影響を受ける人が非常に出やすいと個人的には思っています。

そのあたりを、過去記事、

「真実の太陽の時代」がやってくる(1):私たち人類は何もかも太陽活動に牛耳られている
 2013年07月11日

などでも取り上げたことがある嶋中雄二著『太陽活動と景気』から抜粋させていただきます。第6章「太陽活動と人間の生理」からです。適度に改行しています。


太陽活動と健康・精神

ロシアのペテルブルグ市とスヴェルドロフスク市における救急車の出動記録によれば、太陽活動が活発な日には、静穏な日に比べて、心筋梗塞と狭心症の発作が約 20%多い。

また、ロシアのいくつかの都市における多数のカルテを統計的に処理した結果、入院患者数は、太陽活動が盛んになる時期に増加していた。

フランスの医師サルドゥーと天文学者ヴァロの二人は 276日の期間をとり、心筋梗塞や卒中発作などが、黒点が太陽の中央子午線を通過したときに、84%の確率で起こることを明らかにした。

マリンとスリースターヴァは、1979年、こうした線に沿って、より長期間のデータの分析を行った。

彼らは、1967年から 1972年の6年間にわたって、二つの病院に入院した 5,000件の救急心臓症例を、毎日の地磁気活動指標と関連づけた。季節調整済みで月次データの比較を行った結果、彼らは、相関係数 0.4 から 0.8 の範囲の優位な相関を見いだした。下の図はその全般的結果を示したものである。


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▲ 上の線は6年全体にわたって平均化された1年の各月における地磁気活動を示している。下の線は心臓緊急事例で日々入院した数を示している。



この他に、以下のような例が『太陽活動と景気』に記されています。

・ロシアの研究 → 黒点の出現から2〜3日の自動車事故の件数が、黒点の少ない時の4倍に達したことを報告。

・ドイツの研究(1960年代) → 太陽嵐や磁気活動が活発になると、自殺数が8%増加することを見いだす。

・アメリカの研究(1963年) → 精神病院への入院数が太陽活動と地磁気の乱れと相関していることを発見。



他にも、産業事故との関係、また、感染症も地磁気活動と相関関係があることがわかっています。

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▲ 前田担著『生物は磁気を感じるか - 磁気生物学への招待』(1985年)より。


ところで、上のグラフに「ポリオ」というものがあります。

かつては「最悪の場合、手足が麻痺し、一生その症状が残ることもある」ということもあり、非常に怖れられた主に子どもの病気でしたが、予防接種の世界的な展開により、現在は日本はもちろん、多くの先進国では「根絶」されました。

しかし、今、アメリカで「新種のポリオのような症状の病気の発生」が起きており、アメリカ全土を震撼させています。






米国カリフォルニアで拡大する悪夢のような病

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▲ 2014年2月25日の英国インディペンデント Doctors fear return of ‘polio-like’ disease after 25 cases in California より。


この病気が発生しているのはカリフォルニア州だけで、現在、少なくとも 20名以上の子どもが、同じ病気に感染している疑いがもたれています。上の写真に写っている女の子は2年前に発症した現在4歳のソフィアちゃんという女の子と、その母親だと思います。

母親によれば、ソフィアちゃんは呼吸器疾患の後、左腕が麻痺し、2年後の今も動かないとのことで、

「ソフィアはオモチャを取りに行って、そのまま腕が動かなくなりました。今でもそのままです」

と述べています。

これらのカリフォルニアの症例が痛々しいのは、患者が全員、子どもだということで、しかも、「感染症であった場合、今後拡大する可能性がある」ということです。患者の子どもたちの様態は一様に深刻なようです。

なお、患者の子どもたちは全員、ポリオのワクチン接種を受けています。
何より、アメリカもポリオは根絶されています。

患者の子どもに接点がなく、また、渡航歴もないことなどから、「カリフォルニアで独自に発生した」という可能性もある模様。


カリフォルニアは、今年、インフルエンザの致死率も非常に高く、今シーズンのカリフォルニアだけで、278人が死亡していて、どうもアメリカ西部は病気の足音が大きく聞こえているというような感じはあります。

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▲ 2014年2月22日の UPI より。


しかも、今シーズンのアメリカのインフルエンザは、どうも「ややスペインかぜと似ている部分がある」という部分も感じられます。

そう思う理由は「高齢者より若い世代の方が多く死亡しているから」です。







カリフォルニアの「スペインかぜ」のようなインフルエンザ

CNN から抜粋します。


今年の米国のインフルエンザは「若い世代」を直撃
CNN 2014.02.24

米疾病対策センター(CDC)がこのほどまとめた統計で、今シーズンのインフルエンザは前年に比べて65歳未満の患者が大幅に増えていることが分かった。

それによると、今シーズンにインフルエンザ関連の症状で入院した患者は、18〜64歳の層が61%を占め、前年の約35%を大幅に上回った。

65歳未満の死者も例年以上に多く、死者の半数強は25〜64歳だった。昨年の死者に占めるこの世代の割合は25%未満だった。




というものだったのです。

スペインかぜの時も、幼児や高齢者ではなく、「元気な青年が中心で死んでいった」という特徴があります。

2006年の日経BP net に「多くの若者を殺した「パンデミック」の真実」という記事があり、その下の部分で、1918年に始まったスペインかぜのパンデミックの特徴がおわかりになるかと思います。


インフルエンザウイルスは毎年、慢性疾患や免疫力の低下している患者、小児やお年寄りを中心に数多くの命を奪っている。

だが、1918年の「スペイン風邪」のインフルエンザウイルスでは、20歳〜40歳代の若者たちが最も多く亡くなっていたことに大きな特徴があった。




これは1920年当時の日本での調査でもハッキリと数値にその傾向が現れています。

かつて、東京都健康安全研究センター年報で、「日本におけるスペインかぜの精密分析」という書類がネット上にありまして、下は5年くらい前にクレアに載せた、そのデータです。


1918年から1920年の日本でのスペインかぜの精密分析より

1918年の死のインフルエンザ(クレアなひととき 2009年04月27日)より。

死亡者数

1918年 男子34,488名,女子35,336名
1919年 男子21,415名,女子20,571名
1920年 男子53,555名,女子54,873名



死亡者年齢の分布

男子
1917-19年 21-23歳の年齢域で死亡者数のピーク
1920-22年 33-35歳の年齢域で死亡者数のピーク

女子
1917-19年 24-26歳の年齢域で死亡者数のピーク
1920-22年 24-26歳の年齢域で死亡者数のピーク




最も体力のある世代が集中的に亡くなっている状況がおわかりかと思います。

どうしてこのようなことになったのかの理由は今でも結論は出ていません。サイトカイン・ストームという過剰免疫を理由だとする主張もありますが、そのあたりも不明です。

今年のアメリカのインフルエンザも、「若い世代のほうが多く亡くなっている」ということがあり、ふと、スペインかぜを思い出したのでありました。


あと、最近の「病気関係」で気になるのは、マレーシアでの爆発的な「デング熱」の増加と、北朝鮮で拡大が続いている「口蹄疫」です。






デング熱の恐ろしさ

以前は「デング熱」なんて病気は知らなかったですし、致死率から見れば、そんなに恐ろしいものではないよなあ、とか思っていたのですが、だいぶ以前、海外の人の記事で「デング熱の症状」を読んだ時に寒気がするほどの恐ろしさを感じたものでした。

ありとあらゆる苦痛を人間にもたらす病気のひとつ」といえるかもしれません。


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Wikipedia より、デング熱の症状。


そのデング熱がマレーシアで爆発的に増加しています。

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▲ 2014年2月18日の Channel News Asia Malaysia wages all-out war against dengue outbreak より。


実は、現在、マレーシア、シンガポールなどの東南アジア地域では記録的な干ばつが続いています。その中でデング熱の感染例も急激に増大しているということで、今年だけでマレーシアでは 1万2000人が発症。これは平年の4倍の数字だそう。

そしてですね。

このデング熱の症状ですけど、日本人で発病経験のある方がいて、その治療の記録が書かれたブログを見つけたのでした。Travel Chopstick というサイトで、どうも世界中の食べ歩きをされている旅行人の片のようですが、その中の

デング熱の恐怖6 緊急処置

というページから文字を抜粋します。

インドで発症して、インドの病院で治療を受けたようです。


痛みはだんだん増してきた。歯が痛み、頭が痛み、肘、膝、骨、背中、皮膚の腫れぼったい痛みと痒み。

全てが同時に襲いかかってくる。

デング熱の別名は、「Break Bone Fever」。その名の通り、骨が折れるような痛みが続くのだ。出血熱になるとなおさら強まる。

右腕がだんだん真紫に変色していき、そのエリアがどんどんひろがっていくのだ。もののけ姫のアシタカ?のようだ。ぼーっとしながらそんな事を考えてたような気がする。

紫色への変色原因は、血圧計だった。毎朝、血圧が測定される。血圧計の圧迫だけで、腕の毛細血管や筋肉組織がことごとく切れてしまっていたのだ。





これが何日も何日も続くのです。

上の記事の下のほうには、このように書いてあります。


(自由にしてください、僕の体がどうなってもいいから、この今の辛い状況から早く逃げたい。)

生きたいとか、死にたい、とかじゃなかった。とにかく、この辛さからぬけだせればなんとでもよかった




以前読んだ海外の人のサイトにも同じような苦しい体験記が書かれてあり、デング熱がどれだけ苦痛をもたらす病気かということをその時に初めて知りました。

そして、このデング熱は、感染者数も、そして感染地域も拡大しています。

下は 2010年の分布図です。

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厚生労働省 FORTH より。


その前の 2004年に国立感染症研究所に掲載されていた地図では下のようになっていました。

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感染症情報センター「デング熱」より。



数年前までは、アメリカも中国もオーストラリアの多くもデング熱の発生地域ではなかったものが、2010年には発生のリスクがある場所となっています。

地図を見ている限りは、朝鮮半島や日本に上陸するのも時間の問題のようにも見えます。

ちなみに、デング熱は「蚊」が媒介する病気ですので、蚊が住めないような環境なら病気が発生することもないですけどね。


そんなわけで、病気のニュースが多くて、それらを長々と記してしまいました。

ところで、上で書きました「北朝鮮の口蹄疫」ですが、17地域へ拡大しています。

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▲ 2014年2月21日の韓国 Daily VET より。


韓国政府は北朝鮮への支援を表明しましたが、北朝鮮からの返答はないようで、場合によっては、感染地域がさらに拡大するというようなこともあるのかもしれません。


いずれにしましても、最初のほうに書きましたように、Xクラスの太陽フレアのために数日間は地球の地磁気が乱れるとも思いますので、体調、精神面などにお気遣い下さい。

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