2014年04月01日



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地球上空に出現した「直径 5000キロの円形の物体 」の正体に思いを馳せつつ、 NASA 関連の研究団体が発表した「現代文明は崩壊の過程にある」という論文を眺めてみる



国際宇宙ステーションが撮影したとされる地球上空の「巨大な円形」は何?

今日、下のような記事を見たのですよ。
ギリシャのサイトです。

iss-ufo-2014.gif

▲ 2014年3月31日の Crash Online より。






 


さすがに「うーん・・・何だろう」と思いまして、いろいろと探している途中で、日本語版「ロシアの声」にこのことがアップされました。最近、ロシアの声関係のネタが多いですけれど。

下のような記事です。

なお、記事の中に出て来る「動画」というのは、写真を解説しているだけのもので、動画というわけではないですが、 YouTube のいろいろなところにアップされていて、 こちらなどにあります。


地球の上空に奇妙な巨大サークル
ロシアの声 2014.04.01

最近アマチュア写真家のヘンニング・ケムナー氏は、UFO関連ページに、ひどく奇妙な写真を見つけた。

国際宇宙ステーションの監視カメラが撮ったと思われる写真には、地球の表面で何かが燃えたような奇妙な、信じられないほど大きなサークルが、あるいは地球の一部を覆うような何かの物体が写っていた。

Googleの検索でも何も分からず、この写真に関する何の情報もない。ただ国際宇宙ステーションのカメラが捕らえた氷のサークルを描いた2009年のファイルが見つかっただけだ。こうしたことから、ケムナー氏の写真は、でっち上げではないか。あるいはNASAがよくやる都合の悪い事実隠しなのではないかとの意見が飛び交っている。




というものなのでしたが、この後いろいろと探していましたら、ロシアの声の記事の、

> UFO関連ページに、ひどく奇妙な写真を見つけた。

という部分が違っていたということがわかりました。

行き着いたのは、下の報道です。
2013年 11月 12日のブラジルのメディア報道です。

brasil-planetarium.gif

▲ 2013年11月12日の Correio Braziliense より。


この写真は、この 2013年 11月の「ブラジルのブラジリアで 16年間閉鎖していたプラネタリウムが再オープンした」というタイトルの報道記事にあった写真であることがわかりました。

プラネタリウムに写る地球の姿の中にこのような巨大な物体、あるいは物体ではなくても何かが写っていたということのようであります。

最初に貼った記事には 5,000キロメートルと書いてありますけれど、大体のところで 5,000キロメートルから 8,000キロメートルくらいの間の大きさになるのではないかということになるようです。

結局・・・何なんですかね。

気象関係とか?

あるいはプラネタリウムの機器の故障・・・。
いや、再オープンしたばかりですし。

何となく「丸い島」のようにも見えないでもなく、昨年の11月に、どこかに直径 5,000キロメートルくらいの島が出来ていたのかもしれないですね。下みたいなのが(笑)。

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▲ 過去記事「イエローストーンについての奇妙な報道、西之島を侵略する新島、そして異常な回数の地震・・・。あちこちから伝わってくる「カタストロフ的」な気配」より。


いずれにしても、ブラジルのプラネタリウムに写っているものの正体も真実もわからないですけれど、ただ、実際にこんな大きなものが、肉眼で見えるあたりに浮いていたら、そりゃあ壮観でしょうねえ




何かいつも空に浮いているってのもいいもんだなあと

私は 2009年に公開された映画『第9地区』で、巨大宇宙船が南アフリカのヨハネスブルクの上空で「何もせずにただ浮かんでいる光景」が好きで、その光景を見るためだけに何度か映画館にまで足を運びました。

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▲ 映画『第9地区』より。


第9地区という映画は、南アフリカでの、かつてのアパルトヘイト(人種隔離政策)を反映させたSF映画で、宇宙船の故障で地球で難民となったエイリアンたちが、人間たちによって隔離されて迫害され、あるいはエイリアンたちが実験材料とされているという現状を描くところから始まるストーリーでした。

上の宇宙船は、故障したまま 30年間ヨハネスブルクの上空に「ただ浮いている」だけとなっていて、町の光景のひとつとなっていたのでした。

district-9-2.jpg

▲ 『第9地区』より。人間の地区と、エイリアンの住居地区が厳密にわけられています。上はエイリアン居住地のスラム街の「人間の立ち入り不可」と書かれた看板。


第9地区のラストは表現のしようのない悲哀があって、私は映画館でひとり泣いていましたが、個人的には近代SF映画の傑作のひとつといっていいと思います。

この映画のプロデューサーは、ピーター・ジャクソンというニュージーランド人で、今は『ロード・オブ・ザ・リング』三部作などで有名ですが、かつては、『乙女の祈り』という映画や『ブレインデッド』など、ちょっと普通の感覚では作ることのできないようなものすごい映画(ブレインデッドは、これも私はラストに泣いてしまいました)を作っていた過去のある人でした。

ただし、ブレインデッドは大変に厳しい描写の映画ですので(血のりを 300リットル使っています)、一般の方々は決して見られないほうがいいと思います。

何だか変な話となってしまいましたが、映画の話はさておき、上の巨大なものの正体も案外にすんなりわかるものかもしれないですし、わからないものかもしれないです。


そして、ここから、タイトルにしました「 NASA 関連の研究団体が発表した現代文明は崩壊の過程にあるという論文」についての記事です。今回は本来はこちらが本題で、関係記事を訳していたりしている時に、偶然、目にしたのが冒頭の巨大物体だったのでした。

しかしコトやモノがデカかったために、本題の記事がオマケ的な感じになってしまいました。




これまで地球では 32以上の高度な文明が崩壊しており、現代の文明は「その次」に並んでいる

nasa-model1.gif

▲ 文明が崩壊することは避けられないことを結論として出した NASA が予算を拠出している研究グループの論文 Human and Nature Dynamics (HANDY): Modeling Inequality and Use of Resources in the Collapse or Sustainability of Societies (人類と自然の力学: 不平等なモデリングと資源の使用の中での崩壊、あるいは持続可能な社会 )の表紙。


これは、 NASA が資金を拠出しているメリーランド大学やミネソタ大学などの研究施設や科学団体などに所属する複数の科学者たちによって、研究された「大論文」といえるものですが、しかし、「現代の文明が終焉する」なんてのは、「何となく」なら誰でも考えていることではあることだと思います。

しかし、この論文は、感覚的な部分が多分なく、データと計算だけで導いたもののようです、下のような計算式やら、様々なグラフなどが大量に示されているものです。

nasa-sushiki.gif

▲ その論文より。


そして、それらの計算とデータから、

「現代の文明の崩壊を避けることは非常に困難である」

という結論に達したというものです。

本来なら、論文の内容をご紹介したいところですが、上のように計算式だらけのこの論文は「まるで地球のものとは思えない」ほど読むことも理解することもできませんでしたので、この論文の感想を書いている人がいましたので、その文章を翻訳してご紹介しておきたいと思います。


どの面から見ても、現代の文明は崩壊に向かっているということはずっと、多くの人々が思ってきたことだとも思いますけれど、崩壊の後には、時間はかかるかもしれないですが、新しい文明が始まります。新しい文明というより、「新しい世界」かもしれないですが、それを考えると、崩壊というフレーズもそれほど悪くはないと思ったりもいたします

それでは、ここからです。




NASA-funded study: Over 32 advanced civilizations have collapsed before us, and we’re next in line
Sovereign Man 2014.03.20

NASA が予算を拠出した研究: 32以上の高度な文明が現代より以前に崩壊しており、我々は「その次」に並んでいる


歴史の教訓から学べば、今の時代はこれまでと違うことがわかる。

たとえば、18世紀を通して、フランスは、世界全体の中ではではないにしても、ヨーロッパでは最大の超大国だった。しかし、彼らフランス人たちは次第に自己満足に陥っていく。まるで、自分たちがヨーロッパに君臨する「神の権利」を持っているかのりように確信し始めたのだ。

彼らは財政的にも無責任に振る舞うことができ、フランス政府は酒に酔った船員のようにお金を費やし続けた。かなりの福祉プログラムの数々、無料の病院、壮大な記念碑などだ。

彼らは海を越えた海外の土地に広大な領土を保持し、常に戦争をに参加した。さらに、王やそれに関係する人たちへの諜報機関を持っていた。彼らは、海外の広大な領土を開催した一定の戦争に従事し、さらに同様に王や被写体スパイ独自の侵入諜報機関を持っていた。

その結果どうなったか?

当然のように、フランス政府はそれらの資金を払うことができなかった。

フランスの財政赤字は制御不能となった。
彼らは巨大な借金に進み、急速に通過の価値は下がっていた。

それによってハイパーインフレに陥り、内戦、軍事征服と虐殺の 26年間をもたらし、フランス経済は最終的に崩壊した。

古代メソポタミアからソビエト連邦に至るまで歴史には数多くの例が満ちている。それらに共通しているのは、社会が資源の消費と供給が持続不可能なレベルに到達するたびに、それらの文明は崩壊していったということだ。

最近、 NASA が資金を提供する研究機関が研究論文を発表したが、その論文は、ここまで書いたことと同様の内容を強調するものだった。

その論文には、以下のような意味が書かれてある。

「高度な文明の崩壊は、過去 5000年間のあいだに何度も発生した。そして、その結果として、人口、文化の減衰、そして、経済的な後退は何世紀も続いた」

そして、 NASA の研究機関は、

「現代の社会も持続不可能な資源消費、および経済的な階層化が存在し、つまり、現代社会は非常に簡単に崩壊し得る」

と結論付けている。

さらに、彼らは、

「崩壊を避けることは非常に困難であり、大きな政策変更が必要である」

と書いている。

これはなるほど良いニュースではない。

しかし、現代の大規模な債務、財政赤字、紙幣の過剰な発行、戦争、資源の枯渇、など、私たちの現代社会はリスクだらけであるように見える。

そして、歴史は確かに支配的な権力が常に変化していることを示してきた。

人間は基本的に手段の作成者だ。

我々人類は問題をチャンスに変える力を持つ。
我々は解決策を見つける。
そして、私たちは適応して克服する。

私は世界は終わりには近づいていないと考える。
これは、「世界がリセットする」ために起きていることだ。

「終わる」ということと「リセット」の間にはとても大きな違いがある。