▲ 2014年2月27日の記事「病気の時代 : 太陽活動での地磁気の乱れが誘発するもの。そして「新種」の病気の出現に震え上がるアメリカ国民」より。
まるで太陽のマリオネットだった最近の私
先月記しました日記系の「病院などで1日が終わってしまいました」という記事の中で、眼科での検査で眼圧の異常な高さを指摘され、緑内障の一歩手前であることを言われたというようなことを書いたことがあります。
私の病気のことなどはどうでもいいでしょうから、そのことはともかくとして、このことも太陽と関係していることを今日知りました。
最近よく引用させていただく書籍に、かつての地球物理学の権威であり、京都大学名誉教授だった前田担(ひろし)さんの『生物は磁気を感じるか』(1985年)という太陽ファンと地磁気ファンには、まさに名著中の名著があります。
最近では、冒頭の「病気の時代 : 太陽活動での地磁気の乱れが誘発するもの」という記事で、その著作から「太陽活動(地磁気)と病気の関係」などについてふれたことがありました。
今朝、その『生物は磁気を感じるか』を、またパラパラとめくっていましたところ(私の本の読み方はその時に適当に開いたところを読む方式なので、すべて読み終わるのに場合によっては数年かかります)、下のようなセクションがあったのでした。
『生物は磁気を感じるか』 「緑内障や結石症の発生と関係?」より
ソ連のカチェバンスカヤは 1969年〜 1972年の期間に 140人の緑内障患者の血管透過性を調べ、その状態が明らかに地磁気の乱れに影響されていることを見いだした( 1975年)。
すなわち、地磁気活動度が増大すると、血管透過性は大きく変動し、激しい緑内障発作の数が増大する傾向が見られた。このような眼病や、前述の心臓血管病や精神病から考えられる地磁気活動のメカニズムは、関係する細胞の生体膜の透過性に原因するように思われている。
そしてですね、ここまでの文章の「続き」を読んで、私は苦笑してしまったのでありました。
どういう話かというと、やや尾籠系の話で申し訳ないですが、つい先日、私は「尿道のあたり」に違和感と若干の痛みを感じて、泌尿器科に行ったのです。
年齢的には前立腺の病気などになってもおかしくないこともあり、そこでも、かなりの数の検査となってしまったのですが、検査の途中で看護婦さんが「あら、石が出た」と言ったのです。つまり、深刻な病気ではなく、単なる結石だったのでした。それが尿と共に出たのです。結石というのも初めての経験でした。
さて、そういうことが最近あったということを記しまして、『生物は磁気を感じるか』の上の文章の続きを記します。
『生物は磁気を感じるか』より
腎臓、尿管、膀胱などでの石の形成は大変ありふれたことであり、しかも全世界的な病気(結石症と呼ばれる)である。この病気も他の病気と同じように発生に周期性があり、それが地磁気に関係していることも知られている。
例えば、地磁気活動度が増大(または減少)すると、結石による痛みの発生が減少(または増大)するといわれており、それらの間の相関係数は r=-0.78 と求められている。
というわけで、最近の私が病院にかかったふたつの病気、
・緑内障
・結石
は共に太陽活動と非常に大きな関係があるようです。
「何だか太陽の操り人形みたいな3月だったなあ」と思いながら、最近の私が考える病気や、人間の生と死、あるいは老化と太陽の関係を振り返ったりしたのでした。
やはり思う「病気の時代」
現在、西アフリカで「前例のない規模」でエボラ出血熱が拡大しています。
▲ 2014年4月6日の米国 CBS Ebola breaks out on a scale never seen before より。
このギニアで発生したエボラ出血熱については、3月の中旬に発生してから、状況をわりと頻繁に「地球の記録」に記していますが、上の CBS の報道のように、状況は収束に向かうどころか、さらに深刻化しているようです。
地球の記録の記事は、
・ギニアで発生した「死亡率 80パーセント」に迫るエボラ出血熱が周辺国にまで拡大
2014年03月23日
から、
・アフリカのエボラ・ウイルスはギニアからの感染拡大ではなく「同時多発」で発生していた可能性
2014年04月05日
まで、数度にわたり記事にしています。
何しろ、
・死亡率が最大で 90パーセント
・予防法(ワクチン)が存在しない
・治療法が存在しない
という、現代の感染症の中で最も恐ろしいもののひとつのわけで、それが脅威的なスピードで感染地域を拡大させているとなると、やはりどうしてもある程度は気にもなり、数日おきに各国の報道や国際医療チームの動きを調べたりしています。
エボラ出血熱については、ずいぶん前に古本屋で、リチャード・プレストンという作家が記した『ホット・ゾーン』というノンフィクションを買って読んだことがありますが、「脳、内臓を溶かし、目、鼻、口など、体中の穴という穴から血の滴が滲み出る」というような表現で書かれたそのエボラ出血熱という病気のすさまじさが描かれた迫力のある本でした。
この本も買ってから数年経って、まだ完読していませんが・・・。
ところで、上の記事のうちの 4月 5日の記事の「アフリカのエボラ・ウイルスはギニアからの感染拡大ではなく同時多発で発生していた可能性」という記事でご紹介した内容は、どうやら、このエボラ・ウイルスも「パンスペルミア説」にふれる状況であることを感じさせるものです。
というのも、「接触のない人たち同士が感染している」からです。
ちなみに、エボラ出血熱の 4月 3日までの感染国の状況は下のようになっています。
▲ 上記の記事より。
最初、ギニアで発生したエボラ出血熱は、すぐに隣国リベリアとシエオラレオネで患者が発生。それが確認された後に、やはりギニアと一部隣接しているセネガルは国境を封鎖しました。
そして、数日後にはマリでも疑いのある患者が出ていて、他にも未確認ながら、いくつかの国で「疑わしい症例」が散見されているようです。
また、西アフリカと企業や政府レベルで人的交流のある国でも「その国へエボラが流入する危険性」を警戒しているようです。特に元領主国で、今でも企業レベルで交流の多いフランスは警戒感を強めているようです。
▲ 2014年4月4日の Guinee News より。ギニアの公用語はフランス語です。
アフリカの、特に首都から離れた地域の情報は、世界で最も伝わりにくいもののひとつで、実際の状況は多分、誰にもわかっていないのだと思いますが、この広い地域で、「接触する可能性が完全にない人たち同士」が患者となっているという事実は、「エボラ・ウイルスも空からやってきた」ことを伺わせます。
太陽と火山とパンスペルミアのハーモニーは何をもたらすか
▲ 2013年2月14日の NHK の報道。昨年の日本では風疹の患者の数が異常な規模となりました。なぜ、32倍もの患者数になったのかはわかっていません。
過去記事の、
・西暦 541年の東ローマ帝国でのペスト襲来に関してのヨーアンネースの記録
2012年09月20日
という記事で、西暦 541年から 543年に東ローマ帝国を襲ったペストの状況などを記したことがありました。
この記事は、デイヴィッド・キーズというイギリス人ジャーナリストの『西暦535年の大噴火』という著作をご紹介したもので、その中に、「6世紀のペストの大流行は、気候変動とネズミの発生の科学的統計の見地から噴火と関係があった」という推測が書かれています。
私はパンスペルミア説、つまり宇宙が DNA やアミノ酸などの生命の素材をばらまいているという主張の支持者ですので、基本的には、この6世紀のペストの大流行も、「降ってきた」と考えていたのですが、その後、
・ウイルスの流入の繰り返しでDNAの進化をなし得てきた人類をサポートする「宇宙と火山」(1)
2012年09月23日
という記事を書いた前日に見た「夢」の中で、
・病気の流行のキッカケのひとつに火山の噴火もあるのかもしれない
というように思い至りました。
少し抜粋しますと、下のようなことを書いていました。
これはエメラルド・タブレットの「下なるは上なるのごとし、上なるは下なるのごとし」という言葉と対応して書いたものです。
仮にパンスペルミア説のように上(宇宙)からウイルスが地球に来ているとした場合、下、つまり地球の内部からも、火山の噴火によって「何らかの同等の作用」が地上に噴出していると考えられます。
「何らかの同等の作用」と書いたのは、火山の噴火には強烈な「熱」を伴いますので、いわゆる細胞を持つような細菌が生き残って地上に出てくることなどはできないはずです。
しかし、DNA そのものや、あるいは一部のウイルスの遺伝子が持つ RNA (リボ核酸)などが熱で破壊されるものなのかどうかを私は知らないのです。
なので、「何らかの」という曖昧な書き方しかできないのですが、しかし、仮に、噴火で生命に属するものが地下から一切噴出しないとしても、ウイルスを活性化させる何らかの物質が火山で噴出していると考えます。
つまり「病気の流行のキッカケのひとつに火山の噴火がある」と気づいたのです。
これは昨晩寝ている時に気づいたものでした。
しかし、さらにその後、そこに新たに「太陽」が加わってきます。
上の記事の1年以上後の記事、
・21世紀も「太陽が暗くなる時」を経験するのか? : 全世界が地獄の様相を呈した6世紀と酷似してきている現在に思う
2013年07月15日
の中では、
・6世紀の世界的な感染症の大流行には太陽活動も関係していたのではないか
とも感じ始めました。
なぜかというと、6世紀のペストや天然痘の大流行は「あまりにも全世界的」であったということと共に、私は最近、著作『生物は磁気を感じるか』を読むことによって、「生物が磁気から受ける影響の大きさ」を知ったことも関係します。
感染症と太陽活動が明確な関連性を持っていることは、たとえば下のようなグラフでも明らかです。
▲ 赤痢、天然痘、猩紅熱、ポリオのそれぞれの地磁気活動との関係を示した 1971年の研究論文。過去記事「病気の時代 : 太陽活動での地磁気の乱れが誘発するもの。そして「新種」の病気の出現に震え上がるアメリカ国民」より。
ここに至って、最近私は下のように考えるようになりました。
人間の生と死は、あるいは進化も含めて、
・太陽活動(地磁気と宇宙線のコントロール)
・火山噴火(地中深くのあらゆる生命と細菌の要素を空中に戻して循環させる)
・パンスペルミア(宇宙から細菌・ウイルスを含む生命の要素を地球にもたらす)
この3つにより、ほぼすべてが決定されている。
というように考えるようになっています。
最近は「太陽活動が暴動や戦争とも関連している」こともよく書かせていただいていますが、このような形での「死への方向」があり、あるいは、精神や体調不良による直接的な「死への方向」、そして、ウイルスやバクテリアによる、やはり直接的な「死への方向」。
それらの「人間の死への方向」を上の3つがコントロールしている。
当然、死だけではなく「生」も。
あるいは、多分、「進化」も。
進化というのは基本的には、 DNA の変化によって起きるものだと私は考えていますが、今回は、『生物は磁気を感じるか』の興味深い部分を抜粋させていただいて、しめようと思います。
「磁場と老化」の関係です。
人間を含めた「地球の生物の老化」については、ドイツのマックスプランク人口研究所の発表に関しての下の報道をご紹介したことがありますので、ご参照いただければ幸いです。
▲ 2013年12月12日の過去記事「進化論の崩壊の序曲? : 「なぜ老いるのか」という理由がわからなくなった科学界」より。
実は「なぜ生物が加齢するのか」は、現在の科学ではその基本を説明できないのです。
太陽は磁場によって遺伝子情報にエラーを多発させることで「生命の老化」にも関与している可能性
抜粋する中に「トンネル効果」という言葉が出てきますが、 Wikipedia には、
トンネル効果は、非常に微細な世界にある粒子が、古典的には乗り越えることができないポテンシャル障壁を、量子効果すなわち、時間とエネルギーとの不確定性原理により乗り越えてしまう現象。
とあり、何だかよくわからなく、他にも「ポテンシャル井戸」というわからない用語が出てきますが、わからない言葉を乗り越えられる迫力のある内容です。
『生物は磁気を感じるか』より
1963年、レウディンは陽子のトンネル効果が、生物のある種のプロセスに重要かもしれないことを指摘した。例えば、生物の老化現象は本質的にはトンネル効果に依存し、そのため遺伝子情報にエラーが増えることによるという。
この考えに基づいて、イリノイ大学のマデリン・バーノシーは、外部磁場が DNA の陽子トンネル効果にどんな影響を与えるかについて考察し、磁場はヌクレオチド塩基のエネルギーレベルを変化または分離させ、それによってポテンシャル井戸の深さが変わり、トンネル確率を変え、遺伝暗号の安定性を増大または減少させるのではないかと考えた。
しかし、これを計算によって確かめることは大へんむずかしいので、実験によって調べることになった。
ここからマウスでの実験の説明となり、そして、この科学者の考え通りの結果が出たのです。
つまり、
・磁場は生命の老化、あるいは若返りと関係する可能性がある
ということです。
磁場を作り出すものは太陽だけではないにしても、人間を含む地球のすべての生物は太陽からの磁場の影響を最も強く受けていることは間違いありません。
つまり、太陽は「人間が生まれてから死ぬまでのすべてに関与している」ことを知るのでした。私たちは文字通り、「太陽の子」であり、そして、古来から太陽を神として崇めてきたことは科学的にも極めて正しいことだと気づいた日でもありました。