2014年04月20日



In Deep のトップページは http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




太陽による終末なんて来ないさ・・・。と呟きつつ、どのご家庭にもある「最高の磁気嵐保護ボックス」の存在に気づきましたのでご報告いたします



m7_flare-2014-04-18.jpg

▲ 4月18日に発生した太陽フレア。規模は M7.3 と、最近では大きなものでした。地球に対してダイレクトな方向ではなかったですが、今日( 4月 20日)から明日あたりにかけて、地磁気に影響が出るとのこと。2014年4月18日の Spaceweather より。






 



数日で3倍以上に急激な増加を見せた黒点を見て

この数日、太陽活動が急速に大きくなっていたんですよ。

sunspot-2014-04-17.gif

▲ 2014年4月18日の Spaceweather より。


この「 296」という数も多いんですが、その増え方がかなり急速だったので、何となく気になり、毎日様子を見たりしていました。下の表で、黒点数が 80前後からほんの数日で 300近くまで急速に増えたことがおわかりかと思います。

sunspot-increase-2014-04-18.gif

▲ 赤で囲んだところが過去 10日間の黒点数の観測値。2014年4月19日の NICT 黒点情報より。


この 293という数の多さは、過去12ヶ月の平均値と比べていただいてもよろしいかと思います。

sunspot-past-12month.gif

▲ 赤で囲んだところが月平均の黒点数。 NICT 黒点情報より。


今年2月の平均値が 102.8 と過去1年では最も多いですが、4月18日の「黒点数 296 」は、その3倍ほどにも相当します。

このまま増え続けると、「何だかえらい感じ」になりそうですが、最近の太陽活動を見ていますと、このまま増え続けるというのではなく、また減っていくのだとは思います。

それにしても、いつからこの状態が続いてるのだか……。

太陽活動自体は弱いまま推移しているとはいえ、見た目は上のように活発そのもので、そして、ずっと今のような状態が続いているわけでもあります。要するに「何となく異常な感じ」は続いているわけで、ここで唐突に超巨大フレアが起きても、今ではあまり不思議な気はしません。

実際、3月の、

2012年 7月 23日に地球の文明は太陽によって「終末」を迎えていたかもしれなかった
 2014年03月21日

という記事に書きましたけれど、2012年 7月に「過去 200年で最も強いレベルの太陽フレア」が発生していたことが最近までの研究でわかったことが報道されました。

flare-2012-07-23.gif

▲ 2014年3月19日の 米国フォーブス Massive Solar Superstorm Narrowly Missed Blasting The Earth Back Into The Dark Ages より。


この時の太陽フレアは、発生した場所が地球にダイレクトには向いていなかったため、地球の「文明」は破壊を免れたのですけれど、少しのタイミングの違いがあれば、この時に地球の文明は壊滅状態と化していたかもしれなかったのでした。

2010年のアメリカ国立科学財団の「太陽嵐の想定外の脅威」という論文に記された以下の脅威が、その時に間近だったのです。


米国科学アカデミーのレポートによると、キャリントンのような嵐は現代に怒濤の悲劇を起こす引き金となる可能性があるかもしれない。

変圧器を含む相互接続された送電網の機能を破壊し、停電が(アメリカで)最大1億3000万人に影響し、それらによってサポートされている下水システム、そして、電子運輸機構を破壊し、また、システムの崩壊は、飲料水、食物、薬、および燃料の配信を止めてしまう。




私は昨年まで、その頃までの太陽活動の弱さに、すっかり「太陽活動はオワッタ」と思っていたのですが、実際には今に至るまで「全然終わっていない」というのが事実です。

それだけに、最近の「2014年4月は「現行世界システムの終末」の始まり?」という「終末」などという単語が出てくる記事の最初のセクションの見出しの、

「世界を破滅させる力はさまざまに存在していて」

というような言葉も思い出すのでした。その「さまざま」にはもともと「太陽からの脅威」もあったわけで、そして今、とのことを改めて思い直しています。

しばらくは太陽ウォッチングは重要な気がしています。

太陽が完全に活動を停止するまでは(そのほうがマズイじゃん)。

いやいや、完全に停止ではなく、太陽活動が極端に弱い極小期に入ることを確認するまで、ということですね。それまでは、まだまだ巨大な太陽フレアや巨大 CME (太陽コロナの放出)を念頭に置いておきたいと思うのでした。


ところで、太陽フレアというフレーズで、最近、ひとつ知ったことがありました。
電磁パルスから機器を保護する箱についてです。




ファラデーケージとしての冷蔵庫

2010年の記事ですので、ずいぶん以前のものですけれど、太陽フレアや、あるいは物騒ですが、電磁パルス攻撃などを受けた場合の通信手段の確保についての海外の記事を翻訳したことがありました。

太陽フレア等による電磁パルス(EMP)に見舞われた際の通信手段
 2010年12月13日

その時、

携帯やパソコンなどの「機器そのもの」を守る方法

として、「ファラデーケージ」と呼ばれる、電磁パルスなどから機器を守る「箱」のことについても記させていただいています。

fara3.jpg

▲ 海外記事の自作のファラデーケージ。 Faraday Cage より。


ファラデーケージという言葉自体は遮断箱といった感じの意味で、「遮断したいもの」によって、どんな材料で箱を作ればいいかというのは違っていまして、たとえば、身近な脅威として、

・電磁パルスを遮断したい → 鉄
・ガンマ線(核兵器やガンマ線バーストなど)を遮断したい → 鉛など


などというようなことになっていまして、太陽フレアの場合は「電磁パルス」ですので、この場合は、「鉄の箱」を用意する。あるいは自作するということになります。

上の記事にもありますが、巨大な太陽フレアの直撃が確定した時などに、電気的な機器を保護する方法としては、まず「電磁パルスのループを断つ」ということがあります。具体的には、

・懐中電灯、携帯電話、ノートパソコンから電池を抜く。
・電子機器のプラグをすべて壁のコンセントから抜く。


というような感じです。

そして、それらの機器を鉄の箱に入れると。

基本的に鉄なら何でもいいわけですが、この場合は厳密に鉄でなければいけないわけで、アルミなどの「鉄のようなもの」では効果はないのです。鉄を見分けるもっとも簡単な方法は「磁石がくっつくかどうか」で確かめることになるのですが、さて、話はここからです。




冷蔵庫も電子レンジも外壁は鉄だった

多くの方の冷蔵庫のドアにはいろいろとマグネットだとか、そういうものが貼られているものだと思いますが、私の自宅のもそのようになっています。最近は下のようなものもあるようで驚きます。

ipad-mg.jpg

サンワダイレクトより。


ここまでいかなくても、キッチンタイマーをつけたり、ホワイトボードみたいなものをつけていたりと、「冷蔵庫のドアの表面自体がツール」となっているご家庭は多いように思います。美観的には本当は何も貼りたくないのに、ひとつ、またひとつとマグネットがついていく・・・。

先日ふと、


「あれ? マグネットがつくってことは、冷蔵庫のドアは鉄?」


と思い、しかし、冷蔵庫はドアだけではなく、「全体に磁石がつく」ということにも気づきます。


「冷蔵庫って鉄の箱なの?」


Yahoo! 知恵袋に「なんで冷蔵庫の扉って磁石がくっつくようになってるんですか?」と、私と同じ疑問を投稿してくれていた人がいました。

答えは以下のようなものでした。


それは、外壁の素材が「鉄」だからです。



とのことで、やはり冷蔵庫は外壁が鉄で囲まれているようです。

では、なぜ、冷蔵庫の外壁が鉄なのか?


冷蔵庫の外壁には、断熱効果の高い材料が望まれる。つまり、周囲から熱を与えられたとき、それ自体の温度上昇が小さい材料である。これは、熱容量の大きい材料が良いことを示す。一方、内容量の観点から、冷蔵庫の外壁は薄いほど良い。



という条件に当てはまるものが「鉄」なんだそうです。
価格も安いですし、加工しやすいというのも理由だそう。

冷蔵庫という冷蔵庫は多分、ほぼすべて外壁が鉄で作られているようです。

ということはつまり・・・。

特にファラデーケージを用意しなくとも、冷蔵庫自体が巨大なファラデーケージだということに気づいた次第です。


地球に壊滅的な影響を与えるほどの太陽フレアの発生が確定したとしても、フレアの発生から磁気嵐の地球到達までは3日前後かかりますので、時間的な余裕は十分あります。

保護したい機器から電池、バッテリーなどを抜いて冷蔵庫に入れれば、ある程度の保護条件は満たすのではないかと思います。

他に、洗濯機や電子レンジも外壁は鉄だそうです。

ただし、洗濯機は上蓋が鉄ではないものが多そうですし、電子レンジも前面は強化ガラスなどの透明である作りが普通で、「全体が鉄に囲まれている」のは冷蔵庫、あるいは冷凍庫だけではないかと思います。

ちなみに、戦争などでの EMP 攻撃では、突然攻撃された場合は対処は間に合わないと思われるので、どうにもならないとは思います。





それから、太陽と月と星に徴が現れる


2014-2015-sun.gif

▲ 2014年4月16日の記事「赤い月と黒い太陽: 2014年から 2015年まで「4回連続する皆既月食」がすべてユダヤ教の重要宗教祭事の日とシンクロ。そして、過去の同じ現象の時に「イスラエルの建国」があった」より。


唐突ですが、聖書の「ルカによる福音書」に、以下のような下りがあります。


ルカによる福音書 21章 5 - 6節

ある人たちが、神殿が見事な石と奉納物で飾られていることを話していると、
イエスは言われた。

「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る。」




「一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない」というのは難しい表現ですが、「物理的な接触なく神殿が破壊される」というような意味にも聞こえます。

そして、その後の25節から28節の有名な下りへと続きます。


ルカによる福音書 21章 25 - 28節

それから、太陽と月と星に徴が現れる。
地上では海がどよめき荒れ狂うので、諸国の民は、なすすべを知らず、不安に陥る。
人々は、この世界に何が起こるのかとおびえ、恐ろしさのあまり気を失うだろう。
天体が揺り動かされるからである。
そのとき、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。
このようなことが起こり始めたら、身を起こして頭を上げなさい。
あなたがたの解放の時が近いからだ。」




今は、こちらの記事にありますように、2014年から 2015年まで「4回連続する皆既月食」の期間に突入した時期でもあり、これで太陽にも「徴」が現れ始めると、いろいろな意味で、ざわめいた時代の始まりのようにも思います。

いや、ざわめいた時代はすでにもう始まっているようですが。