2014年05月26日



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500名が死亡した北朝鮮の倒壊事故後の金正恩さんの表情と、最近のユダヤを巡る混沌とした出来事の数々にこの先の世界のカオスを思う



北朝鮮で発生した大規模な犠牲

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▲ 2014年5月23日の中国日報より。



あれだけ韓国の人々の心情を波立たせたフェリー事故ですが、1ヶ月を過ぎた今では、韓国のメディアでも関連する記事は少なくなりました。

多くの「惨事」はその時にはとてつもない社会的な衝撃を与えても、人々は結局忘れる。

これは悪い意味で書いているのではありません。だから人間は生きていられる。どんなにひどい厄災で多くの人命が失われても、いつまでもいつまでもそれに囚われ続けていては進めないです。あるいは私たち自身も、いつかはそれらの厄災の被害者になるかもしれないのですから。

2011年の震災のほんの数日後、「これからどういう気持ちで生きていけばいいのだろう」と考えながら、東京・吉祥寺の井の頭公園を呆然と歩いていた時に、そこで見た何人かのカップルたちの非常に馬鹿馬鹿しい会話(井の頭公園のアヒルが飛ぶのかどうかということをずっと議論し続けていた)を聞いているうちに、

「この人たちみたいなのでいいんだ」

と気づきました。

あの時、自らを暗い闇に追い込みそうになっていましたけれど、生きている人々は前に進んだほうがいいんだと、今でも、あのカップルには感謝しています。

何しろ、厳密な事実として、人命が失われる厄災は毎日のようにどこかで起きていて、そして、これからも必ず起きるという現実があります。それだけは予言やオカルトなどの範疇をはるかに越えて、そうとしか言えない部分があります。

自分の(命か魂かは別として)何かが完全に止まるまでは前に進むしかないのだと最近は思います。

それはともかく、冒頭に貼りましたように、最近、北朝鮮の首都平壌(ピョンヤン)で、大規模なアパート崩壊事故が起きていたことを知りました。

平壌というのは特別な街で、北朝鮮の中で選ばれた人だけが住むことのできる街です。北朝鮮の中で唯一の「中産階級」の人々が住んでいる街です。その街でアパートが崩壊し、多数が亡くなったということで、韓国や中国では大きく報じられています。

韓国でもセウォウル号の事故では、政府などに非難が集中し、首相が辞職したりしていましたが、しかし、今回は北朝鮮。

責任の取り方が違います。

この後始末は、担当責任者が頭を下げてお詫びするとか、そういうようなものではありません。
下のようなことになりました。

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▲ 韓国 seoul より。


上のニュースを短くご紹介しますと、以下のようなものです。


平壌マンション崩壊事故で軍幹部など少なくとも5人が解任・銃殺などの粛正

5月13日に北朝鮮の平壌で発生した23階建てのマンションの崩壊事故で、工事を担当した北朝鮮の人民軍の幹部や技術者など、少なくとも5人が手抜き工事をした責任のために解任、あるいは銃殺され粛正されたと報道された。

このマンションの崩壊事故による死亡者数は 500人にのぼるという情報が平壌に広がっている。

マンションの建設工事を実質的に指揮した人民軍七局長は解任と同時に、強制収容所に送られ、設計と施工を担当した技術者4人はすぐに銃殺刑に処せられたことが分かった。





北朝鮮の指導者であるキム・ジョンウンさんもさぞや悲しんでいるだろうと思いましたら、事故後数日後、下のような「建設現場の視察」の報道がありまして、とてもお元気なようです。というか、妙に曇りのない豪快な笑顔がむしろ不安な気分にさせてくれます。

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▲ 教育用住宅というものを建設している現場を視察する金正恩第1書記。2014年5月22日の中国日報より。


弾ける笑顔。

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みんなが笑ってる。

このサザエさんの歌のような世界を見ていると、少なくとも指導者本人には「 500人死亡」の影響は見られないようです。

拡大してみると、後ろの労働者の人たちは笑ってないように見えますけれど。

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それにしても、キム・ジョンウンさん。この格好、そして、ポケットに手を突っ込み笑っている姿などを見ると、国の指導者というより、どこぞのテキヤか興行師の親分みたいな雰囲気が漂っています。

そういえば、アメリカのゲーム会社からこのキム・ジョンウン第1書記を「ヒーロー」としたオンラインゲームが登場したことが、英国のガーディアンで報道されていました。



アメリカでは「輝かしき指導者 」というオンラインゲームも完成して

そういえば、アメリカのゲーム会社から北朝鮮のキム・ジョンウン第1書記を「ヒーロー」としたオンラインゲームが登場したことが、英国のガーディアンで報道されていました。

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▲ 2014年5月14日の Guardian より。


ゲームは、「 Glorious Leader 」(輝かしき指導者)というタイトルで、キム・ジョンウンさんが上のように海を進み、あるいは、アメリカで「米軍をバッタバッタと倒していく」というもので、非常にパワフルで勇気のあるキム・ジョンウン像が描かれます。

これは北朝鮮とは関係のない純粋なアメリカのゲーム会社が製作したものです。
どの程度の人気になるのかは不明確だそうですが。

ここまでの記事と関係あるわけではないですが、最近、海外の報道でやたらと「ユダヤ」という言葉がタイトルに含まれている報道を目にします。「大規模な犠牲」つながりということで、ちょっと報道などをご紹介したいと思います。





ユダヤの周辺で起きていること

来年の 2015年 9月 28日まで、少なくともユダヤの人たちにとっては特別な時期にあります。

それは過去記事の、

赤い月と黒い太陽: 2014年から 2015年まで「4回連続する皆既月食」がすべてユダヤ教の重要宗教祭事の日とシンクロ。そして、過去の同じ現象の時に「イスラエルの建国」があった
 2014年04月06日

で書いた来年 2015年 9月 28日まで続く歴史的な「過去とのシンクロ」であり、それに対して「大規模な犠牲」というキーワードに懸念を抱いているというようなことを書いたことがあります。

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このように、今は少なくともユダヤ人の人たちにとっては、非常に重要な時期であるはずなのですが、どうも、最近、この「ユダヤ」というキーワードについて、不穏なニュースが続きます。

5月24日に、ベルギーの首都ブリュッセルのユダヤ博物館で襲撃事件があり、3名が死亡したという報道がありました。下はさらに新しい報道で、重傷だったもう1人の方も亡くなったということです。

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▲ 2014年5月25日のギリシャ TANEA より。


事件の概要そのものは日本語でも報道されています。


ブリュッセルのユダヤ博物館で発砲、3人死亡
ウォール・ストリート・ジャーナル 2014.05.25

ベルギーの首都ブリュッセルにあるユダヤ博物館で24日、発砲事件があり、3人が死亡、1人が重傷を負った。ベルギー政府は国内のユダヤ人コミュニティーの警備を強化した。

内相は記者会見で、国内のユダヤ人コミュニティーに対する保護措置を強化したと述べた。政府はユダヤ人コミュニティー周辺地域の警戒レベルを最高の「4」に引き上げること決定、24時間体制で警備に当たるという。




ここ数日くらいで、タイトルに「ユダヤ」という文字が入っている報道の中で目立つものをいくつか羅列してみたいと思います。

それらの内容がどんなニュアンスを持つニュースなのかは私にはわからないものもあります。

まずはアメリカの首都ワシントンD.C. を走るバスの広告の話題。

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▲ 2014年5月2日のロシア・トゥディより。


上のタイトルのままの報道ですが、こういうものは何だかすぐに抗議などで撤去されそうな気もしますが、アメリカの憲法修正第一条というものの表現の自由の規定だか何だかにより、問題ないそうです。

広告を出したのは、アメリカの自由防衛構想( AFDI )という「反イスラム団体」だそうで、広告の契約は6月までとのこと。


次もまたナチが絡んできます。

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▲ 2014年5月19日のクリスチャン・トゥディより。


内容としては、


「イエスがナチスの強制収容所で死刑を宣告されてガス室で処刑された」という内容の短編の映画を作成したオーストラリアのユダヤ人が、その動画を YouTube にアップしたところ、世界中から非難と議論が巻き起こり、結局、その動画を削除した。



というニュースです。

その問題の動画は、時間的には2分ちょっとの短いものですので、字幕をつけて貼っておきます。
ただ、素人が作ったとは思えないほど、よくできた映像となっています。

That Jew Died For You (あのユダヤ人はあなたたちのために死んだ)




これが論争を巻き起こす「基本的な原理」が私にはあまりわからないのですが、それにしても、これは単にふざけて作ったレベルの映像ではないですので、そのユダヤ人の人は何らかの意図(たとえば、今回のような非難と議論を予測してアップした等)があって、製作してアップしたのだとは思いますけれど、その意味は不明としか言いようがないです。


次はイスラエルのメディアより。
これも、内容はナチとは関係ないのですが、ニュースの表紙の写真がネオナチとなっています。

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▲ 20014年5月15日のタイムズ・オブ・イスラエルより。


内容は、アメリカ最大のユダヤ人団体で、反ユダヤ主義と合法的に対決することを目的としている「名誉毀損防止同盟( ADL )」の調査で、世界の 11億人が「反ユダヤの傾向を持つ」ということがわかったというような記事で、その理由や国別の分布が書かれています。

まあその・・・何だか、こういう羅列をしていてもうキリがないので、このあたりまでとしておきたいと思いますが、とにかく、最近、こういうような「ユダヤ」という文字がタイトルに躍る記事が非常に多いです。

そして、なにかこう・・・「何かと何かの対立」を引き起こそうとするような行為のように見えなくもない例があるように感じます。その「何かと何か」がそれぞれ何なのかは私にはわからないです。

ちなみに、上にもリンクした記事「赤い月と黒い太陽」では、過去の今と同じ状況の時には中東戦争が起きました。

考えても仕方ないかな・・・と思ったりもしつつ、やっばり世界は、カオスへの方向にむかっているという気はとてもいたします。

そして、その時の私たちに大事なのは、まさにシュタイナーの『いかにして高次の世界を認識するか』に書かれてある以下の言葉のように思います。


たとえば危険と向き合ったときには、次のような感情を抱くようにします。「あらゆる観点から見て、私が不安を抱いても、何の役にも立たない。私は一切不安を抱いてはいけない。私は、自分は何をするべきなのか、ということだけを考えなくてはならない」



私は今はこの言葉を意識的に考えて過ごすようにしています。