2014年06月20日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




太陽と社会混乱 : 直近2年半の中で最も強い太陽黒点活動だった時に起きていたウクライナ紛争、タイのクーデター、イラクへのISILの侵攻。あるいは、セウォウル号の沈没とマレーシア機の消息不明




チジェフスキーは、地球上のあらゆる生物の発達は、太陽宇宙因子の直接的影響下に進んだものであり、人類もその例外ではないと考えた。彼は、戦争や革命など人間の不穏状態に関する徴候、あるいは「大衆の興奮も太陽の周期に従っている」とした。(嶋中雄二『太陽活動と景気』より)



最近で最も太陽フレアの活動が活発だった6月15日の2つの太陽黒点群

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Spaceweather より。


先日、

太陽はサイクル24最後の巨大活動に入るのか
 2014年06月14日

という記事を書かせていただいたのですが、上の写真はその翌日、 フランスのアマチュア天文家が地球から撮影した太陽表面の様子です。黒点のサイズの比較のために地球の大きさを表示しています。

上にはふたつの太陽黒点群が収められていますが、下の赤い丸で囲んだそれぞれの黒点群2087と2092とに対応しています。

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それにしても、地球からアマチュア天文家の人たちが撮影する太陽の写真というのは、 NASA の太陽観測衛星などが撮影する太陽の映像などよりも、なぜか迫力を感じます。

混沌としたエネルギーの渦というのか動きというのか、そういうものが妙にリアルに感じられます。

ところで、冒頭にリンクしました先日の太陽の記事に書きましたように、6月18日頃まで、太陽活動が非常に活発で、6月 10日から 6月 11日には、「 24時間内に3回連続でXフレアを放出した」ということもありました。

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▲ 上の記事より。オリジナルの写真は NASA ニュースより。


最近はかなり激しい太陽活動が続いていたことは、「感覚的」にはわかるのですが、「実際のところは本当に太陽活動は強かったのかどうか」ということを調べてみるために、ここ2年間ほどの毎日の黒点数から見てみました。






今年2月頃から強い活動が続いていたことが NOAA のデータで明らかに

下の表は、2012年 12月 29日から 2014年 6月 17日までの、「毎日の黒点数」です。つまり、約2年6ヶ月分ほどの毎日の黒点の推移です。これは NICT (独立行政法人 情報通信研究機構)のウェブサイトにあるものですが、数値はアメリカ海洋大気庁( NOAA )の集計によるものです。

特に、黒点の多い日を拡大しました。

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▲ NICT NOAA Sunspot Number より。

色分けに関しては、

・ 40 個以下は青
・ 40 - 80 個は緑
・ 80 - 120 個は黄色
・ 120 個以上は赤


となっています。

つまり、「赤」の時が最も黒点の多い状態の日であることを示しています。

この色分けだけで見ると、わりと一目瞭然で、2013年の 10月頃から少しずつ「赤」の時、すなわち、「太陽活動が強く」なってきたことがわかり、特に、今年2月以降は、多くの日で「真っ赤な状態が続いていた」ということもわかります。


やはり、今年の2月から最近までは、実際に太陽活動は強かったようです。


前回の記事の時には黒点数が「 276個」にまで急激に増えたことを記事にしていますが、上の表にある通り、これは、2014年 4月 18日の「 296個」、2013年 11月 17日の「 282個」に続いて3番目くらいにあたるものでした。

・・・と図を作成した後になって、2月の終わりに「 279個」という日があったのを発見してしまい、4番目ということになることに今気づきました(苦笑)。いずれにしても、6月の中旬頃まで、ここ2年半の中でも特に黒点の多い時期だったということでご容赦願いたいと思います。





社会は黒点数に連動したか?

そして、前記事では、

「黒点数の増加というのは、人間の興奮度や暴力行為の増加と比例する」


という、ロシアのアレクサンドル・チジェフスキー博士らが見出したデータのことにもふれたりしていました。

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▲ ロシアのアレクサンドル・チジェフスキー博士の 1922年の論文にある「太陽黒点数と戦争や社会暴動の変化」のグラフより。


この「人間と太陽活動の関係」については、過去記事、

太陽と暴動。そして、太陽と戦争
 2014年03月04日

に、日本やロシアを含めて、過去に世界中の科学者たちによっておこなわれた「太陽活動と人間生理の相関関係についての研究」について書いていますので、ご参考いただれば幸いです。


さて・・・過去に「太陽活動と人間の身体や精神活動、あるいは社会活動に関係がある」という多くの研究結果があるということは、気になるのは、

今回の、特別に太陽黒点が多い期間が続いた時に社会ではどんなことがあったのか


ということです。
そのことにはどうしても興味が湧きます。

なぜなら、特別に黒点が多かったこの 2014年の2月からの時期が、もし「単なる穏やかで何もなかった日々」だったのなら、チジェフスキー博士たちや、日本の偉大な血液学者の高田蒔教授たちの研究は単なる偶然で、現実の社会には太陽は何の影響も与えないということになってしまうからです。

それで、「黒点が特に多い期間に起きた出来事」がどのようなものだったのかを、まあ、 2014年 - Wikipedia から調べたものに、いくつかの印象的な報道を付け足した程度のものですけれど、調べてみました。

まずは、今年、最もまとまった期間に長く太陽黒点が多い状態が続いたのは、

2月1日 から 4月6日までの間

でした。

この期間は、下のようにほぼ真っ赤の状態、つまり、連日、大変黒点が多かったという時期に当たります。

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2月1日から 4月6日前後までの間に起きた社会的事件

2月2日 - タイ下院総選挙で、最大野党民主党が選挙をボイコット。

2月21日 - ウクライナで続いていた反政府デモにより77人の死者が出ていた問題について、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ・ウクライナ大統領と野党3党の代表者が合意文書に署名し、同大統領の政敵だったユーリヤ・ティモシェンコ元首相の釈放を可能にする法改正案を可決。翌日、デモ隊が大統領府を封鎖、議会は同大統領を解任。多数の市民を殺害した容疑で、ヤヌコーヴィチ元大統領と側近を指名手配(2014年ウクライナ騒乱)。

3月1日 - 中国の雲南省昆明市の昆明駅前で無差別殺傷事件発生。少なくとも29人が死亡、140人以上が負傷。

3月8日 - マレーシア航空の旅客機370便(乗客乗員239人)がタイ湾のトーチュー島付近で消息を絶つ。

3月18日 - ロシアのプーチン大統領がクリミア自治共和国の編入を表明。(2014年クリミア危機

3月18日 - 中国と台湾の間に結ばれたサービス貿易協定に反対する学生が台湾国会である立法院を占拠。

3月26日 - 北朝鮮、中距離弾道ミサイル「ノドン」2発を日本海に向け発射。




というようなことがありました。
簡単に書けば、

・タイの政治的動乱の始まり
・ウクライナ騒乱の始まり
・中国のテロの連続の始まり
・マレーシア機の消失
・台湾で学生による国会の選挙


というようことが起きていたのがこの時期でした。

まあ、そこそこ大きいといえば大きな出来事ですが、さらに進めます。


4月7日から、いったん太陽黒点の数は減ります。そして、その後、4月 15日から黒点数は急激に増え始め、 4月 22日までの間、太陽黒点は非常に多い状態が続きました。

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4月15日から 4月22日前後までの間に起きた社会的事件

4月16日 - 韓国の珍島沖で、仁川港から済州島へ向け航行していた旅客船「セウォル号」が沈没、死傷者を出す海難事故が発生。(2014年韓国フェリー転覆事故

4月14日 - ナイジェリア生徒拉致事件。2014年4月の14日から15日にかけて、ボルノ州の中学校からイスラム武装勢力「ボコ・ハラム」によって、女子生徒が大量に拉致された。




韓国のフェリー沈没と、ナイジェリアの女子生徒の数百人の拉致事件などが起きています。
どちらもそれぞれの国で、「過去最大級の事故や誘拐事件」でした。

そして、その後は 4月 23日から黒点の少ない状態が比較的長い期間続きます。

次に黒点が「急増」したのは、5月 8日から 5月 21日の間でした。

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5月8日から 5月21日前後までの間に起きた社会的事件

5月14日 - ベトナムで、南沙諸島での石油採掘を巡り同国と衝突している中華人民共和国に反対するデモにより死者発生。

5月20日 - タイ王国陸軍、同国全土に戒厳令発令。

5月22日 - タイ軍がクーデターを宣言。憲法を停止。




ベトナムと中国の問題が発生し、タイがクーデターにより軍事政権となった時がこの時でした。

その後、半月近く、太陽黒点の少ない状態が続き、次に突然急上昇を始めたのは、6月 6日から 6月 14日頃にかけてでした。前回の太陽の記事を書いた頃です。

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狂気の軍事集団ISISの登場

ところで、この時期に起きたことで、最も印象深く、そして現在も世界はそれで揺れているといえることが下の一連の事件です。

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▲ インターナショナル・ビジネス・タイムズ「イラクで治安悪化、過激派組織ISISとは? アルカイダより勢力を強化」より。


この ISIS (日本語では「イラク・シリア・イスラム国」と表記されていますすが、英語の表記は、Islamic State in Iraq and the Levant で、ISIL という表記が近いと思われます。日本語の直訳では、「イラク・レバント・イスラム国」)が、対立する兵士「1700人を処刑した」と発表したのが 6月14日でした。


イラク、ISISとの戦闘激化 ネットには「処刑」写真
朝日新聞デジタル 2014.06.17

イラク北部で勢力を広げるアルカイダ系武装組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は14日、政府軍兵士を処刑したとする数十枚の写真をネット上に公開。

ISISは同じ宗派であるイスラム教スンニ派の兵士は解放する一方、対立するシーア派を「1700人処刑した」と主張している。




この ISIS というものについては、上のインターナショナル・ビジネス・タイムズの記事に比較的わかりやすく書かれています。

朝日新聞には「アルカイダ系」とありますが、アルカイダと ISIS は今年2月に分裂していて、そして、 ISIS はアルカイダなどとは比較にもならない「残虐性」と「異常性」を持っているとしか思えない行動の数々を実行、そして発表しています。

最近では、イラクで虐殺を繰り返していて、数日前には、道路で車から「無差別に一般の人々の車や人を銃を撃ちまくる」といった「狂気の動画」もアップされていたりします。音楽を流しながら、一般市民を次々と撃ち殺していくという、あまりにもひどい状況の動画で、私でも気分が悪くなったほどですのでリンクはしないですが、次第にこのような動画も「宣伝的」に、さらに今後アップされていくような気がします。

いずれにしても、 ISIS は希にみる「狂気的な軍事集団」に間違いないです。

そして資金力もあるという・・・なんというか、こう・・・「アルマゲドンを引き連れてくる雰囲気を漂わせている軍団」と思わざるを得ない面さえあります。

全然関係ないですが、先日、


「午年午月午日午刻に伊勢神宮外宮で月次祭−神宮の杜の上空で太陽に輪」
伊勢志摩経済新聞 2014.06.16

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2014年6月16日正午12時は、皇紀2674(平成26)年旧暦の5月19日12時で、午(うま)年午月午日午刻。ちょうどその時間に「月次祭」が行われていた伊勢神宮外宮上空で、太陽の周りに虹の輪ができたように見える自然現象「暈(かさ、ハロ)」が観測された。



というニュースがありました。

「午(うま)が4つ」といえば・・・過去記事「光の十字架に関する2つの話」など、いくつかの記事に出てくる「ヨハネの黙示録」に出てくる4人の騎士が「4頭の馬」に乗ってやってくることなどを思い出します。

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・1人目 白い馬(支配を得る)
・2人目 赤い馬(地上の人間に戦争を起こさせる役目)
・3人目 黒い馬(地上に飢饉をもたらす役目)
・4人目 青白い馬(疫病や野獣をもちいて、地上の人間を死に至らしめる役目)


4人目の騎士は、「ハーデス」という名のギリシア神話の死者の国の神様を連れてくるのだそう。この神様は、ゼウス、ポセイドンに次ぐ実力を持つ「もうひとりの実力者」ということで、まさにアナザーゴッド・ハーデス・・・。


ちよっと話が混乱しましたが、いずれにしても、ISISの登場はとにかく、アルマゲドン的であるというようなイメージはあります。

他には、以下のようなことがありました。


6月6日から 6月14日前後までの間に起きた社会的事件

6月8日 - パキスタン・カラチのジンナー国際空港をタリバンが襲撃、タリバン戦闘員10人を含む29人が死亡。

6月15日 - ケニアで、W杯観戦会場などが襲撃。50人死亡(読売新聞)。




というようなことが起きています。

これらが太陽黒点と連動しているかどうかをデータだけで見たところでどうなるものでもないですが、この数年でもあまり見られなかったような「暴力」、「紛争」、「革命」、「暴動」、「大量死」が、世界の各地で起きていることは確かのようです。

いつまで太陽活動が高い状態が続くのかはわかりませんが、結果としてみれば、この数ヶ月は、高い黒点活動の中で、「暴力的な世界」が出現してしまっていたという事実があったようです。

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