2014年07月02日



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自分たちは「亡霊が乗り移ったハチとヘビの集団」に罰せられ殺されていると主張するナイジェリアのテロ集団ボコ・ハラムに思う「毎日がエクソシズム」の地球



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▲ 2014年6月27日の英国インターナショナル・ビジネス・タイムスより。




自分たちが殺した人々の「亡霊が憑依した生き物」たちが襲ってくるのは、事実なのか極限の迷信なのか良心の呵責なのか

今回の記事の「ボコ・ハラム」というのは、ナイジェリアのイスラム教系のテロ集団で、今年4月にナイジェリアで女子学生 240名がこのグループによって誘拐された事件はご記憶の方も多いと思います。

この集団は、 Wikipedia 他、報道などによれば、今年、つまり 2014年だけでも、上の女子学生たちの誘拐事件を除いても、以下のような事件(他にも多数あるとして上で)を起こしています。



・2月、キリスト教徒が多く住む村が襲撃され、100人以上が犠牲。

・5月、ボルノ州の町を襲撃、少なくとも125人を殺害。

・6月2日 ボコ・ハラムが無差別に200人以上を殺害(アフリカビジネスニュース

・6月14日 ナイジェリアで少女ら90人拉致(東京新聞

・6月29日 ナイジェリアの4つの村で54人殺害(共同通信

・7月1日 ナイジェリア北東部で爆弾爆発 56人死亡(TBS





など、真偽がわからないものも含めれば、毎週のように何らかの暴力行為を働いていて、また、おこなう行為もかなり非道な感じがするわけですが、今回はまずは、冒頭に貼った記事の翻訳を先に載せておきたいと思います。

皆様方は、この報道をどのように思われるのかなあ、と思いまして。

報道の内容は、


「自分たちが殺した人々などの亡霊が、ハチやヘビに乗り移り、我々を襲って殺すので、森から逃げてきた」と語るボコ・ハラムのメンバーを取り上げた報道です。



これは、ナイジェリアの新聞ヴァンガードに掲載された後、英国のインターナショナル・ビジネスタイムズに取り上げられました。ナイジェリアの新聞ヴァンガードの報道も記事中に貼っておきます。

なお、全然関係ないですが、昨日( 6月 30日)、福岡県の高校で「女子生徒が次々と倒れる」という出来事が報道されていまして、それを記事の後で少しご紹介しておきたいと思います。


では、ここからインターナショナル・ビジネスタイムズの記事です。




Nigeria: Boko Haram Members 'Being Killed by Mystical Bees and Mysterious Snakes Possessed by Ghosts'
IBT 2014.06.27

ナイジェリア:ボコ・ハラムのメンバーは「亡霊が乗り移った神秘的なハチとヘビの集団にメンバーが殺された」と主張する

ナイジェリアのテロ集団ボコ・ハラムのメンバーたちが、森の中から逃げ出してきたところを逮捕された。そのメンバーたちが森から逃げ出した理由は、「神秘的なハチの集団」と「謎のヘビの集団」たちから刺され、また噛まれたことによると、彼らは主張している。

ナイジェリアの新聞ヴァンガードによれば、拘束された武装勢力ボコ・ハラムのメンバーたちは、「亡霊に取り憑かれた生き物」によって、森の中で多くが殺されたと述べた。


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▲ ナイジェリアの英字新聞ヴァンガードの2014年6月27日の記事 Mysterious snakes, bees attack Boko Haram in Sambisa Forest より。


拘束された武装勢力のメンバーのひとりは以下のように述べた。

「我々は、我々の使命(暴力や殺人)によって苦しんだ被害者の人々……その中には我々に殺された人々の亡霊も含まれるが、それらの亡霊がハチやヘビに変身して、我々を襲ってきたんだ。我々のリーダーも逃げた」。

ボコ・ハラムは去る4月、ナイジェリア・ボルノ州チボクにおいて、 220名の女子学生を誘拐したことが世界的に報じられた。

誘拐された女子学生たちは、伝えられるところでは、カメルーンとチャドに密かに運ばれ、兵士たちに花嫁として、女子学生ひとりあたり 2000ナイラ(日本円で約 1200円)で売られている。

他の女子学生たちは彼女らを誘拐したメンバーたちと結婚することを余儀なくされているという。

ボコ・ハラムのメンバーの中には、この誘拐事件の実行者を処罰するために、昆虫や爬虫類の集団が、武装勢力を攻撃して殺していると信じている者たちが多くいる。

武装勢力のひとりは、「森で大量のハチやヘビの集団に我々のメンバーが襲われた時に、我々は森から逃走することを決めた。何度も言っているが、そのハチやヘビは、我々が女子学生を誘拐したことに対しての結果として現れたからだ」と語る。

ナイジェリアの西洋化と戦い、ナイジェリアにイスラム国家を樹立することを目標としているボコ・ハラムは、6月にもボルノ州で 60名以上の女性と、31人の少年を誘拐した。

現在、アブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)が率いるボコ・ハラムは、学校、教会、そして警察署などの公共の場に対して壊滅的な襲撃を続けている。

ボコ・ハラムの武装行動に関係した暴力により、2002年から 2013年の間に1万以上が死亡したと推測されている。





ここまでです。

アフリカは迷信や呪術が広く信仰されている面があるのは確かですが、上の記事のことが、いわゆる「霊的」なことなのか、あるいは「良心の呵責」的なことなのか。

良心の呵責というか、単にハチの大群やヘビの大群に襲われたことを「それは自分たちが悪いことをした結果だ」と考えたのか、というようなことです。

あるいは、彼らの言葉通りのことなのか。
つまり、彼らの言葉を一言で現せば、


「自分たちが殺した人たちの亡霊が、その恨みを晴らすためと、女子学生を誘拐したことに対して処罰を与えるために、亡霊がハチやヘビに変身して自分たちを殺しにきた」



ということなのですが、そのようなことなのか。


実際、自分たちの拠点となっている森から外へ逃げ出すことは、それもまた「自分たちの死」を意味する可能性があることですし。

つまり、ボコ・ハラムに防御されている拠点の森から出てくれば、自分たちが逮捕される可能性があることはわかっていたでしょうし、そして、「捕まった場合の刑」・・・まあ、ナイジェリアの法律は知らないですが、死刑に関してのアムネスティの資料によれば、ナイジェリアでは一時廃止されていた「死刑」も現在は再開されているとのことですので、ボコ・ハラムのメンバーほどの犯罪者ならば、逮捕されれば死刑という可能性があることをわかりつつ逃げてきたというのは、当人たちにとっては、「死刑より恐ろしかった」のかもしれません。

ところで、その「死刑に関してのアムネスティの資料」を見ると、2013年の死刑執行数を見て、やはり中国のすごさに驚きます。

death-2013.gif

▲ アムネスティ 2013年 死刑執行国より。


縮小していて見づらいかもしれないですけれど、数字の後ろに「+」とあるのは、「少なくとも」という意味だそうで、そういう意味では、たとえば、死刑執行数が2位のイランは、「少なくとも 369人が死刑執行された」となるようです。

そのようにグラフを見ますと、ダントツ1位の中国は、数そのものが書かれてなく、「6つの1000」に「+」がついていますので、「1年間で少なくとも 6000人以上が死刑執行された」というような意味のようですけれど、しかし、この資料には、

中国は、毎年、千件単位の執行があるものの、件数は国家機密である。


ということで、正確な数字はわからないようです。

グラフに「+」がついている以上は、アムネスティはこれより多いと見ているということのようです。

ちなみに、日本の死刑執行数は 2013年で世界第9位。
イエメンの次です。


さて、話が妙な方向に逸れましたが、いずれにしましても、今回のボコ・ハラムの「亡霊復讐事件」(?)に関しては、何となくいろいろと考えるところがありました。「悪魔を恐れる悪魔」みたいなキーワードとして。

ところで、福岡の高校の出来事を少し。






集団パニックの理由はわからないけれども

福岡県の柳川高校という学校で起きたとされる出来事に関して、下のようなニュースがありました。

霊に取りつかれた生徒がバタバタ倒れて臨時休校?!
 J-CAST ニュース 2014.06.30

ことの成り行きは上のリンクなどでお読みいただければいいかとも思いますが、「学校で突然多数の女子生徒が倒れ始めた」という同校からのツィートが発端となっているもののようで、こちらのツィートには、写真などもアップされています(こちらで目線を入れさせていただいています)。

yanagawa-2014-06-30.jpg


その後、

集団パニック 学校が事情説明
 J-CASTニュース 2014.04.01

という報道によれば、学校が電話取材に応じてくれたようで、その正確な様子としては次のようなものだったようです。


学校によると、1年生の女子生徒1人が「ギャー」と叫び出し、貧血か何かで青ざめてうずくまった。教室内はざわつき、騒ぎを聞きつけて様子を見にきた生徒や、お昼時でこの教室と同じ階にある食堂に行こうとしていた生徒が連鎖反応を起こし、続々と気分を悪くしてしまったという。結果、計26人の女子生徒が体調不良を訴える事態となった。



学校側は、「原因はわからないが、霊は関係ない」と述べたとありますが、まあ、学校は教育者たちの集団はいましても、霊能力者たちの集団が存在する場所でもないでしょうので、そのあたりのコメントについてはともかく、過去記事の「いろいろな場所で起きた集団パニック」を思い出しました。

過去記事に出てきた同様な報道だけでも、

トリニダード・トバゴの学校で奇妙な集団発作が発生。地区がパニックに
 2010年11月17日

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▲ 2010年11月10日、17人の女生徒たちが奇妙な症状に陥った後、学校の外へ避難して、救急車を待つ他の学生たち。


ジャマイカの著名高校で生徒が次々と悪魔に取り憑かれたという報道
 2011年02月02日

ベトナムの学校で長期間に渡り続く大規模な「集団パニック」
 2011年02月22日

などがありました。

これらに共通する特徴は、

・症状が出るのは女子生徒だけ
・連鎖的に倒れる
・あるいは連鎖的に奇妙な行動に走る
・未知の言語を話す
・異常な怪力


などがありました。

たとえば、トリニダード・トバゴで、その光景を目撃した男子生徒は以下のように語っています。(英国ガーディアンの当時の記事より翻訳)


「女の子のひとりが聞いたことのない奇妙な言語で話し始めたんだよ。何をしゃべっているのか全然わからないんだ。そして、彼女たちは異常に力があった。彼女たちが暴れるのを抑えるために(男子の)僕たちのほうが怪我をしそうなほど、その時の彼女たちには腕力があった。彼女たちの多くにはアザができていた」



その後、彼女たちに乗り移った「悪魔」が男子生徒たちにコミュニケーションをしてきたと主張して、次のように語っています。


「僕は悪魔に、きみたちは女の子たちの何を求めているのかを尋ねた。そうしたら、悪魔は彼女たちの命が欲しいと言った」



というようなやりとりがあったと男子生徒たちは言っていたりしていたわけですけれど、理性的に考えれば、世界のどこでもよくある集団パニック(あるいは集団ヒステリー)の一種だとは思いますが、しかし、そのように断定してしまうことにも、やや疑問に感じる面もないでもないです。





言い方は「みそぎ」でも「エクソシズム」でもいいのでしょうが

まあ・・・この悪魔という概念。

ナイジェリアのボコ・ハラムなんかは、それそのものが「現実の悪魔」みたいなものかもしれないですが・・・だとすると、そのボコ・ハラムに立ち向かっていった「亡霊が乗り移ったハチやヘビたち」は「悪魔の反対のほうにあるもの」だったりするのかなあとか。

ちなみに、この「ヘビ」というのも、過去記事によく出てきた概念なんですけれど、それはまた話が複雑になりますので、「ヘビ」がタイトルに出てきた過去記事のリンクにとどめたいと思います。

ヘビとウロボロスとケツァルコアトルと月と太陽をめぐる旧約聖書『創世記』への疑問のようなもの
 2012年04月08日

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▲ ウロボロスという古代の象徴のひとつ。みずからの尾を噛んで環(輪)となったヘビもしくは竜を図案化したもの。「死と再生」「不老不死」などの象徴とされます。


正体不明の「ヘビの軍団」に襲われているナミビアの村
 2012年04月07日

ミレニアムの年を遠く過ぎた 2012年に振り返るハカイダーとウロボロスとケツァルコアトル
 2012年10月01日


亡霊とか悪魔とか、あるいはそれに対抗するものとか、そういうのがいろいろと表面に見えてくるような時代になってきているのかもしれないですね。

つまり、「地球そのものがエクソシズムの場となっている」というような。
もちろん、必ずしも良い方が勝つかどうかはわからないです。

私たちはディズニー映画の世界に生きているわけではないですから。

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