2014年08月04日



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イスラム国(ISIS)がイスラエルへの戦闘開始を誓った日。そして、ユダヤ人とクコの木の関係から知る「すでにイスラム教徒でさえない」かもしれない彼ら



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▲ 7月31日の英国インターナショナル・ビジネス・タイムズより。


ISIS(イスラム国)によるツイッターへの投稿

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▲ 7月28日のISISのツイートのスクリーンショット。内容は後で記します。




アジアで止まらない大量死事件と自然災害

最近は「大量死」という物騒というか、雰囲気の良くないテーマの記事を書くことが多かったですが、その後も、自然災害、人的災害を問わずに本当に毎日毎日、よく起きます。

報道の見出しと冒頭の部分だけですが、この2日間くらいだけでも、

ネパール地滑り、生き埋め100人超に生存見込みなし
AFP 2014.08.04

ネパール北東部で2日未明に発生した大規模な地滑りで、生き埋めになったとみられる100人以上について現地の災害当局者は3日、生存の見込みはないとの見方を示した。


中国地震、死者381人に…政府庁舎も倒壊
読売新聞 2014.08.04

中国民政省によると、南西部の雲南省昭通市魯甸(ろでん)県で3日発生したマグニチュード6・5の地震で、4日午前8時40分(日本時間午前9時40分)現在の死者は381人に上り、負傷者は1800人を超えた。


中国・江蘇省で爆発、69人以上が死亡 180人以上負傷
日本経済新聞 2014.08.02

中国の江蘇省昆山市の金属製品工場で2日午前、大規模な爆発があった。現地メディアによると、69人が死亡し、180人以上が負傷した。


少し前の7月31日には、台湾の高雄で 26名が亡くなる爆発事故が起きています。

また、エボラ出血熱の死者数も加速していて、7月30日時点の死者数が 826人に上ったことが国連によって報告されています。

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OutbreakNews

しかし、この数値も、先日の記事、

韓国・台湾・北朝鮮... 東アジアで続く大量死事故の連続。そして、アメリカ本国がエボラ・ウイルスを迎える日
 2014年8月1日

の中に記しました、国境なき医師団の代表の、

「感染者が出ていながら、我々がまだ把握できていない場所が多数ある」


というところから考えても、「確認されているだけで 826名が死亡」という言い方のほうが正確なのかもしれません。

このエボラについては、ちょっと考える報道などもあり、後日記事にしたいと思っていますが、今回は、大量死の現場として、もっとも世界の注目を浴びているガザ、そしてイスラエルと関係する話をメインとしたいと思います。




「イスラム国」がイスラエルへの戦いへの参戦を誓った日

冒頭に貼りました記事の内容は、数日前、イラクなどで過激な活動を続けている ISIS が、「イスラエルとの戦いに参戦することを宣誓した」という内容のツイートを ISIS のアカウントに書き込んだということについてのものです。

ところで、この ISIS という略称の日本語名は、これまでも二転三転としてきましたが、現在は「イスラム国」とされることが多く、また、今回のツイッターへの投稿にも、自分たちを「 The Islamic State (イスラム国)」としていますので、ここでも日本語では「イスラム国」と表記します。

ちなみに、 Wikipedia では、現在、ISIS を「イラクとシャームのイスラーム国」と暫定的に表記しています。

彼らの最近の行動を見ると、決して「口先だけの集団ではない」上に、油田地帯を制圧しているため、資金も豊富で(読売新聞の記事によると「イスラム国」の資金は、推定では 1,500億円以上あると見られているとのこと)で、また保持する武器も強大です。上記 Wikipedia によりますと「イスラム国」 の装備は、

AK47やRPG7だけではなく、イラク軍から接収したアメリカ製の武器(M4カービンやFN MAGなど多数)、戦闘服、タクティカルベスト、暗視ゴーグルまでも使用している。

T-55や59-I式加農砲やZU-23-2などを保有している他、中にはハンヴィーやMRAPなどの装甲車、UH-60 ブラックホークといったヘリコプターなどアメリカ製の兵器も接収して使用していると言われている。



とあり、つまりは、ありとあらゆる火器類から重火器類、各種近代装備、さらに、装甲車や戦闘用ヘリコプターまで持っているとされているのです。

そして、何より「イスラム国」がこれまでやってきた数々を見ますと、「口先だけの集団にはとても見えない」というところがあります。たとえば、北朝鮮などが繰り返しおこなう「政治的駆け引きのための挑発」の類いと同類にはとても思えないところがあります。

また、集団としての残忍さは「狂気」にも近いものを感じます。

6月29日の、「イラン・ジャパニーズ・ラジオ」の報道には、「イスラム国」が占領した地域で「シャリーア」と呼ばれるイスラム法の強制による統治を行い、イラク政府への協力者や、あるいは、相手が子どもであろうと、手足を切断する刑罰を課していることが書かれています。

そのような集団である「イスラム国」のツイートの内容は以下の通りです。



「イスラム国」の7月28日のツイート

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ガザで起きているイスラム教徒の男性たち、そして女性や子供たちに対してまでおこなわれている虐殺に対して、「イスラム国」はあらゆる手段を使い、パレスチナの実現を妨害する背教者を撃退する。

アラブ諸国や国連が行っているような、乾いた中身のない偽善の言葉でイスラエルを非難したり、ガザへの追悼の意を述べることは「イスラム国」の流儀ではない。

言葉ではなく、行動こそが我々の意志をあらわすのだ。我々がパレスチナに到達して野蛮なユダヤ人と戦い、ユダヤの木であるガールカッドの木の後ろに隠れている連中を殺すのは、もはや時間の問題だ。





このようなものです。

これが単なる口先だけのものかどうかはわからないですが、場合によっては、中東の「大量死」の問題は、さらに巨大化して、そして複雑化していってしまうかもしれません。

そもそも「イスラム国」自身が、イラク内で大量死を誘発させているわけで、インターナショナル・ビジネス・タイムズの記事によると、国連人権委員会発表の数値として、

・1364人のパレスチナ人が「イスラム国」によって殺されている。
・そのうち、315人は子ども。


と発表しています。

また、国連人権委員会は、

「イスラム国のメンバーは今月の初めに、数百名の兵士や民間人を集団処刑し、遺体を遠隔地に埋めた」


としていて、これらのようなことが事実だとすると、殺されたパレスチナ人の多くが処刑などによって死亡した可能性があります。

コーランには、預言者ムハンマドの以下のような言葉があります。


    「神はあなたたちに努力を定めた。だから努力を尽くしなさい」IJR より)


しかし、今起きているようなことのための努力に努めるために言ったわけではないでしょうし、そもそも、以下の「ガールカッドの木」のムハンマドの教えを知った時、すでに、この「イスラム国」という集団は、その名前とは裏腹に、「イスラム教の教えを飛び越えている」ことがわかるのです。




ガールカッドの木

ツイートに、

ユダヤの木であるガールカッドの木の後ろに隠れている連中を殺すのは、もはや時間の問題だ。

という部分があります。

実は、この「ガールカッドの木」というものが何かを調べるのにずいぶんと時間がかかってしまいました。英語の綴りは Gharqad 、あるいは、サイトによっては Ghar-qad なんですが、まず正確な読み方が良くわからないので、「ガールカット」の日本語表記は便宜上的なものとしていただければ幸いです。

そして、日本語で この木のことを説明したものがまったくなく、何の木のことかもわからなかったのですが、こちらのサイトで、これが「クコの木」であることを知りました。

boxthorn-tree.jpg
▲ クコの木


日本では、クコは木より「実」として知られる感じがしますが、ユダヤの人々にとっては、「クコの木」には特別な意味があるのだそうです。

その理由は、ムハンマドの言葉として、コーランに書かれている次の言葉によるものだそうです。

審判の日には、イスラム教徒の攻撃者を欺くためにユダヤ人は石や木の後ろに隠れていることを見ることになる。

その中で、ガールカットの木(クコの木)に隠れたユダヤ人だけが生き残る。



イスラエルの現在の首相、つまり、今のガザ問題の責任者でもあるネタニヤフ首相の「クコの木の植樹」の光景の写真などもネットで見出されます。

netanyahu-gharqad-tree.jpg
CARI Malay Forums


ここで改めて、イスラム教の始祖ムハンマドの言葉と、「イスラム国」のツイートを見てみたいと思います。

ムハンマドは、

ガールカットの木に隠れたユダヤ人は殺さない。


としているのに対して、「イスラム国」は、

ガールカッドの木の後ろに隠れている連中を殺すのは、もはや時間の問題だ。


と、そのムハンマドの言葉さえ無視するかのような書き込みをしています。

もう、この「イスラム国」という集団は、イスラム教の集団でさえなくなっているのかもしれないことがこのあたりから伺えたりしたのでした。

どちらかというと「ひたすら人類の狂気を具現化している」タイプの集団なのかもしれません。

それにしても・・・本当にこれからどうなっていってしまうのでしょうかね。

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