▲カリフォルニア州にあるマンモス・マウンテン。この山のカルデラの周囲で、9月26日に、数時間で数百回を越える群発地震が起きました。
突如すさまじい群発地震に見舞われた「マンモスと呼ばれる山」と「未来」の関係
かなり以前ですが、
・極東ロシアで発見された「白いシャチ」から浮かび上がるエスキモーの予言
2012年04月24日
という記事で、「エスキモーの女性の予言」というものを取り上げたことがあります。この時の記事で「白いシャチ」のことについてふれていたことと関係して書いたものですが、そのエスキモーの女性の予言と言われているものは、下のような言葉から始まります。
シャチが夢の中で私のもとにやってきました。
このシャチは私の兄弟なのです。
全文に関しては、上のリンクをお読みいただければと思いますが、その中に下の部分があります。
シャチはこう言いました。
「太平洋の水が最も冷たくなった時、そして、太陽の輝きが氷のように冷たくなった時、人々がマンモスと呼ぶ巨大な山が噴火し、そして大量の煙と炎を空中にはき出すのだ。そして、山は火に包まれ、雪は溶ける」。
そう言ってシャチは去りました。
この女性がシャチから聞いた話は、言い方を変えますと、
「太平洋の海水温度がこれまでで最も冷たくなる」
そして、
「太陽の輝きの勢いがなくなる」
というようなことが起きる頃、
マンモスと呼ばれる山が爆発(噴火)する
というような意味だと思われます。
そして、多分、時間軸としては「そのような時が起きた頃から」ということだと思うのですが、彼女は下のように、「予言」しています。
株式市場は崩壊します。
それは、ある日、歴史上で最も大きな下落を見せます。
たった一日で何千ポンドも失う人が出ます。
というようなことが起きたり、
ロシアは共産主義に戻ります。
民主主義は一掃されて、2000万人以上が強制収容所で亡くなります。
スターリンの像がロシアの国にもう一度建てられることでしょう。
といったようなことが起きたりすると。
どちらも、現在の状況を見ますと、いつ起きても不思議ではないような感じもしますが、それはともかく、さらにその後、
アルマゲドンの戦争が始まります。
などがあった後、結局、
キリストが地球に戻られる時には、全世界でバラの香りがします。
その日はまもなくです。
という言葉で、予言はしめくくられます。
それらの契機となるのは「マンモスと呼ばれる山が噴火する時」となっていますが、その山は実際にアメリカにあります。
それはカリフォルニア州にある「マンモス・マウンテン」という山で、かつての噴火のカルデラは、マンモス・レイクという湖になっているそうなのですが、そのマンモス・マウンテンの近辺で、9月 26日、異常な群発地震が発生しました。
▲ 2014年9月26日の米国 NBC より。
上の報道で使われている図は、アメリカ地質調査所( USGS )の地震発生状況を示すマップで、これを見るだけでもかなりの回数の地震が発生していることがおわかりになるかと思いますが、もっと詳細な数値を見ると、わりと驚きます。
下は過去1週間のマンモス・レイク(マンモス・マウンテン)エリアで発生した、すべての地震のデータを検索したものです。
・USGS
9月27日までの1週間で、マンモス・レイク周辺で発生した地震の数が「 1,000回を越えている」ことがわかります。
ほとんどが微細な地震ですけれど、通常は地震が起こらない地域であるだけに(後でご紹介します USGS の声明によれば、過去にはあったのだそうです)、この「唐突」とも言っていいような群発地震の発生は様々なメディアで取り上げられています。
セレスティアル・コンバージェンスというメディアの記事のタイトルなどは、日本語に訳しますと、
著しい群発地震:これはカリフォルニアでの超巨大噴火、あるいは巨大地震の前駆 – ロング・バレー・カルデラの上にあるマンモス・レイク近くで、たった数時間の間に数百回の地震に見舞われる
・Celestial Convergence
というような、やや煽り気味の表現となっていますが、ここに「たった数時間の間に数百回の地震」とありますので、1週間というような期間の出来事ではなく、9月 26日という1日のうちの数時間に数百回以上の地震が起きたということのようです。
このことについては、アメリカ地質調査所のページのグラフでも確認できました。
下は、9月 24日から 9月 26日までの3日間のマンモス・レイク・エリアの地震発生状況です。
・USGS
9月25日まで、まったくといっていいいほど発生していなかった地震が、9月26日から、突然、発生しはじめ、ピーク時には「1時間に 500回」を越える地震が起きていたことがわかります。
どのような理由かは具体的にはともかくとしても、「地質的に何かが起きている」とは言えるわけですが、アメリカ地質調査所は、過去にもこの地域では、このような地殻活動がはあったとして、
「現時点では、差し迫った危険をもたらすとはいえない」
としています。
その発表の概要を記しておきます。
Earthquake Swarm in Long Valley Caldera
USGS 2014.09.26
ロング・バレー・カルデラでの群発地震について
私たちは 2014年 9月 25日から始まったカリフォルニア州ロングバレー・カルデラの群発地震を観測している。
群発地震は、マンモス・レイクから東に 11キロメートルの位置で発生し、、9月 25午前 4時から 9月 26日にかけて、マグニチュード1以上の地震が 500回以上発生した。その中には、マグニチュード 3.0 と 3.8 の地震が含まれる。
これは、今年、このカルデラで発生した群発地震の中では多いが、1980年代と 1990年代にこのカルデラで発生した非常に活発な群発地震と比べると、控えめな数であり、少なくとも現時点では、私たちは、この群発地震と異常な地殻活動との関連を見出すことはできない。
ロングバレー・カルデラは「復活したドーム」( resurgent dome )として知られており、このカルデラは 2011年後半以来、年間3センチ程度ずつ上昇していて、それは今でも変わらない。
ロングバレー・カルデラの隆起は、過去数十年にわたって散発的に発生した。 そして、2011年から観測されている隆起の速度は 1980年代と 1990年代に観察された隆起速度に比べて小さい。
地震自体は小さな、脆性障害(岩が破壊される)事象だ。
このような事象は、しばしば「地殻運動」( tectonic )と呼ばれる。
今回の地震は、火山のマグマの地下運動に起因しているものではない。
私たちは、地震波形の特性によって、脆性破壊地震(地殻運動で起きる地震)と、火山のマグマの動きから生じるものとを区別することができる。
とのことです。
今回の地震はこの地域で、過去にも起きている地殻運動によって起きた地震であり、火山性の地震ではないと USGS は言っているようです。
まあ、それでしたら、エスキモー女性がシャチから聞いたような、
「太平洋の水が最も冷たくなった時、そして、太陽の輝きが氷のように冷たくなった時、人々がマンモスと呼ぶ巨大な山が噴火し、そして大量の煙と炎を空中にはき出すのだ。そして、山は火に包まれ、雪は溶ける」
というものと結びつく可能性は少ないということになりそうで、とりあえずは大丈夫のようです。
アメリカ地質調査所の声明といえば、今年の春に、イエローストーン噴火の噂がアメリカでメジャーメディアまでも巻き込んでの騒動となった時に、「イエローストーンの活動は正常である」という声明を出したことがあります。
その時の声明の翻訳は、過去記事の、
・アメリカを駆け巡るイエローストーンの噴火に関するウワサを当局自らが打ち消した日に思う「世界中が重複災害の星の下にある」事実
2014年02月07日
にあります。
この時もアメリカ地質所の言う通り、イエローストーンの噴火は起きなかったわけで(起きていたら、こんなのんびりと記事を書いていられる社会じゃなくなっていたわけですけれど)、今回も大丈夫だと思います。
・・・とか言ってたらドカーン! というのが自然というものでもありますけれど。
「冷たい太陽の時代」を過去にも何度も経験してきた人類
何より、エスキモーの女性が言っていた、
「太平洋の水が最も冷たくなった時」
とか、
「太陽の輝きが氷のように冷たくなった時」
は、それぞれ、たとえば昨年、
・ついに地球が本格的な「寒冷化時代」に突入した可能性
2013年09月09日
という記事を書いた 2013年以降も、これが寒冷化というキーワードと結びつくものかどうかはわからないにしても、たとえば、南極は昨年から一環して海氷の面積を増やし続けています。
▲ 2014年9月14日のオーストラリア ABC ニュースより。これを解説した記事は「南極寒冷化の激化 : 南極の海氷面積が記録的なレベルに達し、過去最大面積を更新中」にあります。
太陽の輝きも「氷のように冷たくなる時」が来るかどうかはわからないですが、少なくとも現在の太陽活動は、過去記事の、
・太陽活動が「過去200年で最も弱い」ことが確定しつつある中で太陽活動は復活するか
2013年10月21日
など、過去に何度かふれたことがありますが、明らかに、今は弱い太陽活動の中にあります。
太陽活動は、全体としては弱い中で、たまにXフレアを発生させたり、あるいは「黒点ゼロ」になったりと、無秩序な感じで活動を続けていますが、実は今日現在はまた活発な感じで、黒点数も 200を越えていて、昨日は、下のように、太陽の裏側で「何かの爆発」が起きています。
▲ 2014年9月27日のスペースウェザー SOMETHING IN THE OFFING より。
何となく無秩序にも見えるいろいろなことを見ていると、あくまで感覚的な話ですけれど、本当に、
「太陽の輝きもが氷のように冷たくなる時」
という時も来たりするのかなと思うこともないではないです。
実際、この 2000年間くらいの間、そんな時代を人類は何度も経験しているわけですし。それは、たとえば、過去記事の、
・西暦 541年の東ローマ帝国でのペスト襲来に関してのヨーアンネースの記録
2012年09月20日
の中に、6世紀の東ローマ帝国の歴史家であるプロコピオスという人が、「西暦 535年から 536年にかけての様子」を記した文章を載せていますが、そこには以下のように書かれてあります。
歴史家プロコピオスの記述( 536年)
昼の太陽は暗くなり、そして夜の月も暗くなった。
太陽はいつもの光を失い、青っぽくなっている。われわれは、正午になっても自分の影ができないので驚愕している。太陽の熱は次第に弱まり、ふだんなら一時的な日食の時にしか起こらないような現象が、ほぼ丸一年続いてしまった。
月も同様で、たとえ満月でもいつもの輝きはない。
これらの状態は、一般的には、
・小惑星の地球への衝突
・彗星の地球への衝突
・大噴火
などで出現するものとされていて、そこにマウンダー極小期のような「太陽活動の著しい低下」が加われば、エスキモー女性の言っていた世界は、わりと簡単に出現するものだと思います。
彼女がいつこの予言を口にしたのか定かではないですが、「それはもうすぐです」と言っています。