現在進行中の「テトラッドの期間内」の世界の状況
過去記事の、
・赤い月と黒い太陽: 2014年から 2015年まで「4回連続する皆既月食」がすべてユダヤ教の重要宗教祭事の日とシンクロ。そして、過去の同じ現象の時に「イスラエルの建国」があった
2014年04月06日
以来、
現在の地球は「4回連続する皆既月食」(テトラッド)の渦中にある
ことをたまに書いていました。
上の記事では、現在の「4回連続する皆既月食」が、イスラエルのユダヤ教の祭事と時期がシンクロすること。そして、イスラエルという国家の拡大は常にその時期に起きていたことを記しました。
下の図は、来年まで4回続く皆既月食と、ユダヤ教の祭事の時期のシンクロを示したものです。ユダヤ教三大祭の一つである「仮庵の祭」(かりいおのまつり / スコット)という重要な祭日が 10月 8日に近づいています。
そして、上の後の記事、
・韓国・台湾・北朝鮮... 東アジアで続く大量死事故の連続。そして、アメリカ本国がエボラ・ウイルスを迎える日
2014年08月01日
を含めて、過去の「4回連続する皆既月食」は「大量死の時代」でもあったことにも気づくことを何度か記したことがあります。
たとえば、現在を見てもそれは実感できる部分があります。
上の図の赤で囲んだ部分、つまり、
「 2014年 4月 15日から、この記事を書いている 10月 3月までに何が起きたか」
ということを振り返ってみると、過去の「大量死の時代」と匹敵するような「死」にまつわる出来事が、人為的なものも自然災害的なことも含めて、数多く起こっていることを思い出します。
・マレーシア機370便の失踪
・韓国フェリーの沈没
・ウクライナでのマレーシア航空17便の墜落
・イスラエル軍がガザに侵攻
・ウクライナ騒乱
・シリアの内戦
・イラクの内戦
・リビアの内戦(の危機)
・イスラム教スンニ派武装組織が「イスラム国」の樹立を宣言
・タイの軍事クーデター
・エボラ出血熱の拡大がコントロール不能に
・南米を中心に100万人規模でチクングニア熱の大流行
・南北アメリカで85万人がデング熱に感染
・香港の騒乱
これらは、感染症は別として、人為的な出来事に関係することをピックアップしていますが、自然災害関係を入れれば、リストアップすることも大変なほど今年は多くの災害が起きていました。
山岳信仰の最高峰の霊的な山でもある御嶽山の噴火も象徴的な感じです。
そして、上の中で今後の「全世界への影響」として大きく感じるのは、
・エボラ
・イスラム国
のふたつだとは思います。
アメリカ本国でもエボラ患者が発生していますが、患者はリベリア国籍の男性で、これまでも「時々、リベリアからアメリカに来ていた」のだそう。
米のエボラ出血熱患者、最大18人と接触
ウォールストリート・ジャーナル 2014.10.02
米テキサス州ダラスの病院に収容されているエボラ出血熱感染者トマス・エリック・ダンカンさんは1日、リベリア国籍であることが分かった。ダラス郡保険当局は、ダンカンさんと密な接触があったとみられる12〜18人を監視している。
知り合いによると、ダンカンさんは友人たちを訪ねるために「時々」リベリアから米国に来ており、ダラス・フォートワース地域のリベリア人の間ではよく知られた人物だという。
現地の当局者によると、ダンカンさんが病院を受診する前にダラスで、小学生や高校生など5人の子供や、自分の家族らと接触した可能性がある。ダラス郡保険当局は、子供たち5人を含めてダンカンさんと密な接触があったとみられる12〜18人を監視しており、子供たちについては家から出ないように命じた。
▲ ダンカンさんを搬送した救急車。
そして、その後、話は拡大しています。
米エボラ感染者に最大80人接触、従来発表から大幅増
ロイター 2014.10.02
米国内で初のエボラ出血熱感染者が確認されたテキサス州の保健当局者は2日、最大で80人が接触した可能性があると明らかにした。
これまで当局が明らかにしていた18人から大幅に増えたことになる。
エボラウイルスの潜伏期間は、2日〜 20日程度といわれていますので、その期間、他の人が発症しなければ、アメリカ国内で拡大するというような可能性はない……とは思いますが、これは経過を見るしかなさそうです。
そんな現在の「4回続く皆既月食の時期」であるわけですが、過去はどうだったのかについてはあまり知らなかったのですが、「アース・スカイ」という宇宙関係のサイトの
・What is a Blood Moon?
(血の月とは何か)
という記事に、過去の「4回連続しておきた皆既月食」(ここから「テトラッド」と表記させていただきます)についての記事があり、そこに過去 2014年間に起きたすべてのテトラッドの時期が出ていました。
それは冒頭の写真にも記していますが、以下の通りです。
1. 西暦 162 - 163 年
2. 西暦 795 - 796 年
3. 西暦 842 - 843 年
4. 西暦 860 - 861 年
5. 西暦 1493 - 1494 年
6. 西暦 1949 - 1950 年
7. 西暦 1967 - 1968 年
8. 西暦 2014 - 2015 年
約 2000年間で、現在を含めて、たった8回しかない現象だということを知ると共に、たとえば、最初の 162年のテトラッドの後は、次のテトラッドまで、 600年以上の間隔があったり、861年のテトラッドの後も、 630年以上も起きていないことを考えると、この 60年間くらいは大変頻繁に起きていることがわかります。
上の、
西暦 1949 - 1950 年
には、イスラエルという国の地固めがあり、
西暦 1967 - 1968 年
で、国家としてのイスラエルの領土はさらに拡大します。
それでは、現在より前の、つまり過去の7回のテトラッドには、一体何があったのかを、 Wikipedia の年表のレベルではありますけれど、調べてみました。
過去のテトラッドの時期の出来事を振り返ってみると
まず、
1. 西暦 162 - 163 年
は、主な出来事の記載は特にありません。
約 600年後に発生した次のテトラッドの時期、
2. 西暦 795 - 796 年
では、795年は、西洋では特に目立った出来事はありません。
ただ、余談的な話になるかもしれないですが、日本の出来事で、
・795年 5月 - この頃、大極殿落成する。
というものがありました。
「大極殿?」
と、聞いたこともない言葉でしたので、調べてみますと、
大極殿
大極殿(だいごくでん)は、古代の日本における朝廷の正殿。
大内裏(平安京の北辺中央に位置)の朝堂院の北端中央にあり、殿内には高御座が据えられ、即位の大礼や国家的儀式が行われた。
というもので、平安京の大内裏という場所の下の位置にあったもののようです。
そして、796年には、これも余談的なことになるかもしれないですが、
・地震により、世界の七不思議の1つ「アレクサンドリアの大灯台」が半壊。
という項目がありました。またも、「アレクサンドリアの大灯台」という知らない言葉が出てきます。調べますと、
アレクサンドリアの大灯台
アレクサンドリアの大灯台は、紀元前3世紀頃にエジプトのアレクサンドリア湾岸のファロス島に建造された灯台。アレクサンドリア港の一方の端に人工の埋め立てにより出来上がった半島の突端にあった小さな島である。
世界の七不思議のひとつ。14世紀の二度の地震によって全壊したが、七不思議の中ではギザの大ピラミッドに次ぐ長命な建造物だった。
というもので、世界の七不思議のひとつだそうです。
3. 西暦 842 - 843 年
この頃から、「領土的」な出来事が多く登場してきます。
843年には「ヴェルダン条約」という項目があります。ヴェルダン条約 - Wikipedia によりますと、
843年にフランク王国の王ルートヴィヒ1世の死後、遺子であるロタール、ルートヴィヒ、カールがフランク王国を3分割して相続することを定めた条約。
この条約によって東フランク王国、西フランク王国、中フランク王国が誕生し、それぞれ現在のドイツ、フランス、イタリアの原型が形成された。
というもので、この時に下のような王国が誕生したのだそう。
これは現在の上と同じ場所を地図で現すと下の位置関係となります。
現在の欧州の主要国の領土が決定されていった時だったようです。
4. 西暦 860 - 861 年
この年には、西洋社会では、特に大きな出来事は記録されていませんが、861年に「直方隕石」という項目があります。
これは、
直方隕石(のおがたいんせき)は福岡県直方市に落下した隕石。2014年現在、世界最古の落下の目撃記録のある隕石である。
というものだそう。
世界最古の隕石落下の目撃記録があるのは日本なんですね。
そして、これから約 630年後に発生するテトラッドの頃、世界はポルトガルとスペインによって好きなようにされている状態がわかる出来事が起きています。
5. 西暦 1493 - 1494 年
まず、1494年には、トルデシリャス条約という項目があります。
これは、
トルデシリャス条約は、1494年6月7日にスペインとポルトガルの間で結ばれた条約で、当時両国が盛んに船団を送り込んでいた「新世界」における紛争を解決するため、教皇アレクサンデル6世の承認によってヨーロッパ以外の新領土の分割方式を取り決めた。
本条約において西アフリカのセネガル沖に浮かぶカーボベルデ諸島の西370リーグ(1770km)の海上において子午線にそった線の東側の新領土がポルトガルに、西側がスペインに属することが定められた。
というもので、簡単に地球の図で示しますと、「下のようにポルトガルとスペインで新しく発見した土地をわけよう」ということのようです。
・TRATADO DE TORDESILHAS
南北アメリカの大部分とオーストラリアの一部がスペインの領土で、南米の一部とアジア、アフリカのほぼ全域がポルトガル領。
「何だか好き勝手にやっているなあ」
と思いながら、地図をじっくり見てみると、日本は、
・本州がポルトガル領
・北海道がスペイン領
と境界線上でわかれていることに気づきました。
ところで、上の「トルデシリャス条約」の説明の中に「新世界」という言葉がありますが、これは、新世界 - Wikipedia によりますと、
新世界とは、大航海時代に欧州人が「新たに」発見した土地に対する呼称である。
これらの地域が発見される以前の欧州では、世界が欧州、アジア、アフリカ、すなわち「旧世界」からのみ形成されると考えられていた。つまり、旧世界から隔絶した世界であったので、新世界と呼ばれる。
ということだそう。
基本的には、南北アメリカとオーストラリアが新世界に属します。
ここから考えると、よく言われる「新世界秩序( New World Order)」というのは、「語義の定義でだけ」でしたら、
「アメリカとオーストラリアの秩序」
の意味になるのかも。
ちなみに、下が「旧世界」と「新世界」を示す図です。
そして、上の「新世界」の説明には以下のような記述があります。
今日、これらの諸地域では、西欧の言語である英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語が話されており、西欧人の子孫が支配権を維持する社会が形成されている。
つまり、上の地図の緑の部分、南北アメリカやオーストラリアなどを筆頭として、
「もともとの言語は消滅させられてしまった」
ということも言えます。
それにしても、この頃、地球を好きなように分割していたポルトガルとスペインの現在の基本的領土。
ポルトガル
スペイン
栄枯盛衰というのか何というのか。
しかし、南北アメリカで「消滅した大勢の古代民族」も「失われた言語」も戻らないですけれど。
その後の 20世紀の2度のテトラッドの時期は、混沌とした「領土の問題」が続きます。
6. 西暦 1949 - 1950 年
ほとんど、羅列となりますが、1949年に起きた「領土的」な出来事は、
・4月1日 - エールがイギリス連邦を脱退し、アイルランド共和国成立。
・5月11日 - イスラエルが国際連合59番目の加盟国として認められる。
・6月 - 第一次中東戦争が停戦。この戦争によって、イスラエルの領土は、国連による分割決議以上の範囲が確保された。
・8月8日 - ブータン王国独立。
・9月7日 - ドイツ連邦共和国(西ドイツ)正式に発足。
・10月1日 - 中華人民共和国成立。
・12月29日 - インドネシアの独立が確定。
そして、1950年には、
・1月5日 - パキスタンが中華人民共和国を承認。
ここから始まり、以後、イギリス、ノルウェー、セイロン(スリランカ)、イスラエル、デンマーク、アフガニスタン、フィンランド、スウェーデン、インド、スイス、ソ連、アメリカが相次いで中国を承認します。
他に、
・6月25日 - 朝鮮戦争勃発
・10月7日 - 中華人民共和国によるチベット侵攻。
などが続きます。
そして、2014年以前の最後のテトラッドの頃は下のような出来事が続きます。
7. 西暦 1967 - 1968 年
1967年
・6月5日 - イスラエル・アラブ連合間で戦闘開始(第三次中東戦争)。6月11日に戦闘が終結しイスラエルの圧勝。この結果、イスラエルの占領地域は戦前の4倍以上に拡大。
この頃は領土の問題は別としても、「荒れていた時期」だったようです。たとえば、 1968年の印象的な出来事を羅列しますと、
・1月5日 - プラハの春(チェコスロヴァキアの変革運動)始まる。
・1月29日 - 東大医学部無期限スト突入。東大闘争始まる。
・1月30日 - ベトナム戦争において、テト攻勢開始。
・4月4日 - マーティン・ルーサー・キング暗殺。
・5月21日 - フランスで、この日の一千万人が参加したと言われるゼネラル・ストライキが発生。
・7月23日 - パレスチナ解放人民戦線がエル・アル航空のボーイング707型機をハイジャック。
・12月10日 - 東京都府中市で三億円強奪事件発生。
などがあります。
以上のような過去のテトラッドの歴史があり、そして、今の私たちは西暦が始まって以来、8回目の、
8. 西暦 2014 - 2015 年
の中に今にいます。
これは来年の9月まで続きます。
どんな世の中として進んでいくでしょうかね。