連続して次々と起き続ける地質的異変
今、アメリカの西北部あたりで、いろいろなことが起きています。
たとえば、11月27日に、オレゴン州のアルカライ湖( Alkali Lake )という湖の周囲の干潟に「一晩のうちに」巨大な亀裂ができたことが報じられました。

・来たるべき地球のかたち
このことを含めて、非常に大ざっぱですが、最近のアメリカでは下の地域あたりの各所で、地質的なさまざまな出来事が起きています。

亀裂を近くから撮影すると下のような状態です。

・Earthfiles
この、「突如として長さ数十キロメートル」の亀裂が発生したアルカイラ湖から数キロ先のオレゴン州南部では 11月中旬に突如として群発地震が始まり、それから次第に激化していっているようです。

▲ 2014年11月17日の米国 KOIN6 より。
また、やはりアルカイラ湖に近いカリフォルニア州のセダービルというところでも、11月21日頃から群発地震が続いているようです。
さらに、オレゴン州と隣接するネバダ州のシェルドン国立野生動物保護区という地域では、7月に始まった群発地震が、11月に入り激化しています。

▲ 2014年11月7日の CBS ニュースより。
このネバダ州の地震は、 CNN によりますと、
米地質調査所(USGS)もこれらの群発地震を定期的に観測している。小さな振動は数千回に達しているという。
今年9月にはカリフォルニア州南東部で約2日の間、約500回の小規模地震を記録。最大ではマグニチュード3.8を観測した。
ネバダ州の群発地震では10月30日以降、活動が強まっており、マグニチュード4以上の揺れは3回あった。今月4日にはマグニチュード4.6を記録した。
というように、次第に勢いを増しています。アメリカ地質調査所は、この兆候は必ずしも大地震の発生の前触れを意味してはいないとしながらも、事前の備えを講じることを勧告しています。
このネバダ州の群発地震は、ネバダ州地震学研究所のデータを見ますと、下の位置で起きていて、現在も続いているようです。

下は地図を拡大したもので、その回数の激しさがよくわかります。

・Nevada Seismological Laboratory
そんなような不安定な地質イベントが続く中、日本時間の 12月2日、アリゾナ州のセドナという町で、マグニチュード4.7の地震が発生しました。

▲ 2014年12月1日 U.S. News より。
マグニチュード4.7程度の地震は、日本では日常的に起きる何ということのない規模の地震ですが、アリゾナ州では珍しく、米国のメディアでは大きく取り上げています。
ここまで挙げたものの位置関係を示しますと、それぞれ大体ですが、下の位置となります。

さて。
これらが何を意味していて、これから何が起きるのか……というようなことは何もわかることではないことは過去からの体験ではっきりとしていますが、それにしても、アメリカはここ2年ほど、本当にいろいろなことが起きています。
2012年頃から、あまりにもいろいろなことが起きているアメリカ
上のほうに、オレゴン州で「一夜にして巨大な亀裂ができた」ことをについてふれていますが、今年の8月に、メキシコでも「一夜にして数キロメートルにわたる亀裂が出現した」という出来事が起きたことを、
・地球を動かしているものは何か : 一夜にして出現したメキシコの断層…
2014年08月25日
という記事でご紹介しました。
下のような巨大な亀裂です。

・Expreso
そして、この出来事があった 2014年 8月15日前後から、アメリカの西海岸に沿って、様々な地質的イベントが発生しました。断層やプレートから見ると、それぞれが比較的つながりのある場所です。

それより少し前の、
・「リュウグウノツカイ」と「サンアンドレアス断層」と「カリフォルニア沖でのメタンの噴出」が一本のライン上につながった時に一体何が起きるのだろう
2014年04月11日
という記事では、2013年から今年 4月までの「アメリカ周辺の海の異変」について書いたことがありました。

上の図にある中で、ヒトデの大量死に関しては、最近の記事「冬のカオス…」で、2013年から現在にかけて、いまもなおヒトデの大量死が続いていることにふれていますが、とにかく、あらゆる方面で、
「アメリカはいろいろと何だか変」
な感じが続いているのです。
また、地球の磁場がどんどん弱くなっているのですが、中でも「アメリカ周辺の磁場の急速な弱まり方は異常」だということが、欧州宇宙機関( ESA )の地球磁場観測でわかったことを、
・急速に消えていく地球の磁場…
2014年07月15日
という記事などで書いています。
下のように、南北アメリカ大陸の周囲が濃い青になっていますが、これはこの地域の磁場が「急速に弱くなっている」ことを示します。

さらに、「異常な音や振動」も、最近は規模が大きくなっています。
2014年 11月30日の英国デイリーメールの、
・Mystery of the loud boom that shook homes over upstate New York AND the UK at exactly the same time despite being 3,000 miles apart
(4800キロメートルも離れているにもかかわらず、全く同時にニューヨーク州北部とイギリスで家庭を揺さぶった震動と轟音の謎)
という記事。
これはそのうち詳しくご紹介するかもしれないですが、下のように遠く離れたアメリカとイギリスで同時に「大きな音と震動」を多くの人が感じた、というものです。

これも今のところは何が起きたのかまったく見当がつかないようなのですが、その音(震動)を聞いた人の数があまりにも多く、
「何かはわからないけれど、実際に何か起きていた」
ということは確かなようです。
様々な観測や現象から見て、アメリカはこの2年ほどで様々な異常が集中してきているような「感じ」がしなくはないでしょうか。
もちろん、これらの現象やデータは何の異常でもなく、何の前触れでもないかもしれません。
しかし、何かの未来の現象を予兆しているものかもしれない。
それは実際に未来になってみないと、何もわかるものではないことは確かです。
それでも最近は……何というのか、地球の歪みが次第に表面に見えるようになってきているような気もしています。
もちろん異変が起きているのはアメリカだけではないですが、特にアメリカには、次第に環境的な緊張が高まっている気がします。
今回は起きていることを羅列するだけというような感じとなってしまいましたが、最近のアメリカでは、イエローストーンに絡めたものなど、いろいろな記事が出ていますので、ご紹介できる時にはしたいと思っています。