2014年12月04日



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元 NASA の気候学者が「地球はすでに今後30年以上続く寒冷期、あるいはミニ氷河期に突入した」と断定



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▲ 2014年11月16日の News Max Climatologist: 30-Year Cold Spell Strikes Earth より。



地球はすでにミニ氷河期に入っていると述べる気候学者

これまで地球寒冷化についての記事はかなり書いてきたように思うのですが、今回は、かつて、 NASA のコンサルタントを務めていた気候学者が、

「すでに地球は数十年続く寒冷期に突入している」

ということを記した著作の内容と著者のインタビューがアメリカのメディアで報じられていましたので、ご紹介したいと思います。

下の写真の左側の方がその気候学者のジョン・L・ケイシーさんです。

John-L-Casey.jpg
・News Max

この方は、NASA のスペースシャトルのエンジニアを務めていたこともある方で、現在は、宇宙科学研究所というところの代表だそう。

NASA の科学者が地球の寒冷化について言及したといえば、今から3年前の記事ですが、

あらかじめ予測されていた小氷河期の到来
 2011年11月07日

で、 NASA のマーシャル宇宙飛行センターの太陽物理学者デイビッド・ハザウェイ博士のインタビューを翻訳して載せたことがあります。

もっとも、ハザウェイ博士は、「地球が寒冷化する」と言っていたわけではなく、「今後、太陽活動が大きく低下する可能性がある」ということを言っていたわだけで、決して今後の気象に言及していたわけではないのですが、今回ご紹介するケイシー氏も「太陽活動が著しく低下する」というところまでは同じで、

その結果として、地球は 2030年代をピークとする数十年続く寒冷期に入るだろう

と述べています。

ただ、ケイシー氏は、地球の気温を左右する要因のほとんどを太陽活動が占めている、というようなことを述べているのですが、このあたりは、実際には現代の科学ではわかっていない部分が多いと思われます。

たとえば、

あらかじめ予測されていた小氷河期の到来(5) 地球の天候への太陽の影響
 2011年11月14日

では、NASA のハザウェイ博士は、インタビューの質問に対して以下のように述べています。

[記者からの質問] もし、太陽活動がサイクル25から極小期に入るとすると、気候は氷河期に戻ってしまうのでしょうか?

[返答] その質問に対しては、「太陽が気候にどのくらい影響するものなのか」ということがはっきりとしていなければ答えられないのです。たとえば、太陽が気候に影響する度合いは 10パーセント程度なのか、それとも、 50パーセント以上影響するのか。

それは現在でもまだわかっていないのです。



[記者からの質問] 太陽は太陽系の中で唯一、熱を与えているものなので、地球の気候にも大きな影響を及ぼすのではないのでしょうか?

[返答] 仮にそうだとしても、その割合を誰も知りません。

現在わかっていることは、地球が受ける太陽のエネルギーの変化というのは、少なくとも、光度、温度については、1パーセントの10分の1程度しか受けていないということがあります。

このようなこともあり、現在では、地球上に与える影響として他のさまざまな要素を考えることが多くなっています。たとえば、宇宙線や高層大気の化学的変化などです。

現在では、雲の生成が宇宙線と関係している可能性が出てきており、「雲の存在」は地球の気候に大きく関係します。

太陽からの紫外線などのエネルギーがどれだけ変化しても、雲などの影響のほうが地球の天候に大きな影響を与える可能性があるということです。

ということで、地球の気候、あるいは気温の大局的な変化がどのような原因によって起きているのかということは今でもほとんどわかっていないようなのです。

・太陽活動
・宇宙線


などの他に、火山活動を挙げる科学者も多いです。

上に「宇宙線」とありますが、宇宙線の量は長期的な雲の量と関係します。
雲が増えれば、気温は低下傾向となります。

宇宙線量の変化と地球の「雲」量の変化の相関関係
cosmic-ray-clouds2.gif


まだあまりにもわかっていないことが多く、今回ご紹介するケーシー氏のように「太陽活動が 90パーセント以上関与している」とするのは、ちょっと極端な意見の気はしますが、それでも、

「過去の太陽活動の極小期には地球は寒冷化していた」

ということは、少なくとも観測統計が存在する時代では事実です。

そして、現在の太陽活動は、最近数十年の中で最も弱いことも確定しています。

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▲ 2014年11月11日の記事 太陽活動の過去と現在のデータが示す「新しい極小期」の到来の可能性と、新しい小氷期時代の始まりの可能性 より。


さらに、過去の小氷期、あるいは、太陽活動極小期の前は、

cycle11-13.gif
中世の温暖期と近世の小氷期における 太陽活動と気候変動 より。

という過去があり、そして、現在の太陽活動周期のサイクル24の期間は、13年、あるいはそれ以上となるのではないかということが、現在の活動ぶりを見ていますと確定的な気もします。

ですので、過去のデータ上では次の太陽活動は「非常に弱くなる」という可能性があります。

思えば、昨年9月にご紹介した英国デイリーメールの「地球は今、寒冷化へ」という記事をご紹介して以来、何度も記事にしてきた「地球寒冷化」の可能性。

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▲ 2013年9月7日の Daily Mail より。


今、現実に世界がその方向に動いていることが実感され始めています。

北半球の各地の常軌を逸した寒さと早い大雪の報告は、報道で多く見聞きされると思いますが、今後数十年、これがさらに激しくなるとした場合、確かに私たちは、一種の試練の時代を過ごすことになるのかもしれません。

ちなみに、今回ご紹介する記事には「地球温暖化説のあやまち」についても出てきますが、これに関して、4年前の記事ですが、カリフォルニア大学の名誉教授が、「地球温暖化という欺瞞に我慢できなくなり」アメリカ物理学会を脱退した時に理事にあてた手紙の内容を訳したものを載せています。

地球温暖化と米国物理学会のありかたを非難して学会を脱退した科学者の辞表の全内容
 2010年10月10日

そこにはこのように書かれてあります。

私はアメリカ物理学会から脱退する辞意を君に表名したい。もちろん、大きな原因は地球温暖化詐欺だ。

こいつは文字通り、何兆ものドルを産みだし、数多くの科学者たちを堕落させた。そして、物理学会もその波に飲み込まれてしまった。物理学者としての長い人生の中で、私はこれほど成功した巨大な疑似科学的な詐欺を見たことがない。

地球温暖化説というものが産み出された「メカニズム」の真実は私にはわからないながらも、その理論そのものは、もはや崩壊に直面しているといって構わないと思います。

そんなわけで、翻訳記事はわりと長いですので、あまり余計なことを書かないうちに、ここから、元 NASA のケーシー氏を取り上げたアメリカの報道をご紹介したいと思います。

なお、記事中に出てくる「 1700年代後半から 1800年代始め頃までに記録された寒冷期」というのは、ダルトン極小期といわれる期間で、ダルトン極小期 - Wikipedia によりますと、

1790年から1830年まで続いた、太陽活動が低かった期間である。ダルトン極小期は、地球の気温が平均より低かった時期と一致している。

この期間に気温が平均よりも低かった正確な原因は分かっていない。

という時期でした。

ケーシー氏は、今、地球はすでにこのダルトン極小期のような時代に突入している、と言っていると考えていいと思われます。



Climatologist: 30-Year Cold Spell Strikes Earth
News Max 2014.11.16


気候学者:30年間続く寒冷期が地球を襲う


アメリカ全土で厄介な寒冷前線により、例年にはない早い冬の到来と、厳しい寒さに見舞われている。 それは、USAトゥディ紙が「観測記録上、最も雪が多く悲惨な寒さに見舞われている」と記述するほどのものだ。

そして、現実として、地球の天候パターンが今後数十年にわたって、このような状態に留まると考える気候学者がいる。

その気候学者は、ジョン・L・ケイシー( John L. Casey )氏で、彼はかつてのスペースシャトルのエンジニアであり、また、 NASA のコンサルタントを務めていた人物だ。

ケーシー氏は、『ダーク・ウインター:どのように太陽が30年間続く寒冷期の原因となるか』という挑発的なタイトルの著作を出した。


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この著作は、現在の地球は急激な気候変動の進行の中にあるが、それはアル・ゴア氏や他の環境活動家たちなどが述べることとはまったく反対の方向であると述べる。

ケーシー氏によれば、地球は寒冷化に入る。
しかも、急速に寒冷化に入るという。

科学者たちと政治指導者たちがすぐに行動しない限り、寒く、そして、暗い日々が迫っている。

現在の状況は、1700年代後半から 1800年代始め頃までに記録されたものと同じような低い気温の状態に向かっていることを示しているという。その時代に、太陽は、「太陽活動極小期」と呼ばれる状態が長く続き、そして、太陽活動が驚くほど低下した数十年であった。

このケーシー氏が言うことが正しければ、それは非常に悪いニュースであろう。

氏の著作『ダーク・ウインター』は、その「寒冷期の30年間」は、すでに始まっていると断じている。その上で、非常に低い気温の状態が続くことは、必然的に食糧不足へとつながっていき、結果として暴動や社会混乱が増える可能性を指摘する。

ケーシー氏は、「私たちがしなければならないことは、自然のサイクルを信用することです。太陽活動のサイクルは地球の気候を制御しており、新しい寒冷期が始まったという結論が出ているのです」と言う。

現在、ケーシー氏は、フロリダのオーランドにある宇宙科学研究所( Space and Science Research Corp )の代表を務めている。

彼のこの著作は、地球温暖化の正当性の誤りをも暴く。この 10年間、地球の海は冷却し続けられていることが報告され、そして、2007年からは、大気温度も同様に冷却されている。

「この著作にあるデータはかなり確実性の高いものです。あなたが過去 100年間の気温のグラフを見た場合、2007年から気温は急速に低下していることがおわかりになると思います。この時の急激な低下は、過去 100年で最大のものなのです」

しかし、実際にそのように地球がすでに寒冷化していたとするならば、メディアやエリート科学者たちはどのように「地球温暖化」理論を作り出せたのだろうか?

それに対して、ケーシー氏は、気候変動家たちは、単に自分たちの間違った理論に固執しているにすぎないことを示唆する。その間違った理論とは、地球の気温が大気中の温室効果ガスのレベルに対応するというものだ。

今のところ、ケーシー氏を支持する科学者の数は少なくないにも関わらず、科学者たちの多くは、ケーシー氏の理論を異端として酷評している。

ロシアの天体物理学者ハビブロ・I・アブダッザマトフ( Habibullo I. Abdussamatov )博士は、ケーシー氏よりも以前から地球がミニ氷河期に入ったと主張していた。

アブダッザマトフ博士は、地球の気候を作用するのは太陽活動、すなわち黒点だとしていて、ケーシー氏もこの点に同意している。太陽活動は、これまで 90パーセント以上の精度で地球の気温に対応してきたという。

いずれにしても、ケーシー氏は、地球温暖化の政策をアメリカ国家がとる限り、それは間違った方向に進んでおり、むしろ国を災害の方向へ導く準備をしていることを意味すると言う。

「オバマ政権の8年間は浪費の8年でした」と彼は言う。

地球寒冷化の最悪期は、2020年代の後半から 2030年代の前半になるだろうと、ケーシー氏は予測している。また、食糧が不足した場合、アメリカ政府は自国民の保護のため、農作物の輸出を禁止とするだろうとも述べた。

ケーシー氏がこの理論を見出したのは 2007年だった。

その時、ケーシー氏は、気温の上昇は3年以内に逆転を始め、そして、太陽活動の低下が始まるだろうと予測していた。現在までにその予測はすべて当たっている。

さらには、ケーシー氏は、長期間に渡る気温低下が、地球の地質上での悲惨な結果を招く効果を持つことにも言及する。

地球の大気と海洋気温の低下は、地球の地層に変化を与える始まりとなるという。それは結果として、より多くの火山活動や地震活動につながっていくだろう。

たとえば、氏は、前回の寒冷期には 1821年に、アメリカ国家史上で最悪の被害の地震となったニューマドリッド地震の例を引き合いに出した。

気候の変化はまた、人間の活動に影響を与えるのだという。この寒冷期が革命などの社会的変動の兆候となるかもしれないとも述べる。1789年のフランス革命は、太陽活動の極小期の始めに起きたことを例としてあげた。

「現在の地球に生きている人の中には、そのような深刻で長期間の寒さを経験したことのある人はいません。アメリカ人はさらに少ないのです。事態は深刻です」




(訳者注) この中に「しかも、急速に寒冷化に入る」という部分がありましたが、これは、

冬のカオス:凍てつくアメリカ、焼け付くオーストラリア、いまだに消滅し続けるヒトデ。そして「過去の小氷河期はたった数ヶ月の間に突入していた」という事実
 2014年11月21日

で、2009年のニューサイエンティストの記事をご紹介したことがあります。

mini-iceage-5.gif
New Scientist

1万2800年前に1300年も続いた小氷河期はたった数ヶ月のあいだに起き、定着した」ということなどからも、長期寒冷期やミニ氷河期には「あっという間に入る」というもののようです。

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