2015年01月10日



In Deep のトップページは http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




シャルリー・エブドは「最初の聖戦」:1000人の「フランス人イスラム国戦闘員」が過激思想と戦闘スキルを携えて母国に帰還する時



french-isis-top.gif

▲ 2014年8月26日の米国ニューズウィークより。調査をおこなったのは、ロシアの国際情報通信社ロシーヤ・ゼヴォードニャ社。この時の世論調査で、フランスのオランド大統領の支持率は 18%でした。



英国保安部長官が国にする「今後起きる避けることのできない大量の犠牲」

フランスのバリで、シャルリー・エブド襲撃事件というものが起きましたが、これが実際にはどういう事件で、その背景や、あるいは、その犯人たちの実像についても、よくわからないまま終わっていきそうであることは、最近の多くの「大量死」事件と同じような運命となりそうですが、下の図は、昨年7月の、

黒点は完全に消えたけれど、イスラエルの「666戦争」とマレーシア機の既視感の中で予測されてしまうかもしれない今後の世界
 2014年07月18日

という記事に載せました、ユダヤ教の重要祭事と4回続く皆既月食(テトラッド)の関係と、その記事を書いた頃に起きていた数々の大量死事件のうちでも、特に大きなものを書いたものに、1月7日のフランスの事件を書き足したものです。

2014-passover-777.gif


パリのシャルリー・エブドの事件は、イスラム教徒の犯行という雰囲気の報道で進んでいますが、最近では、誰も大量死事件の際のメディア報道をあまり信じる雰囲気でもなく、実際には「真実は何もかもわからない」としか言えない部分はあるかと思います。

しかし、事件の真相はどうであろうと「大量死を伴っている」ことは事実です。

上にリンクしました「黒点は完全に消えたけれども…」の過去記事の前には、

神の意志、あるいは悪魔の輪郭
 2014年04月18日

という記事で、私は、

まさかとは思いますけれど、私の中では、

「大規模な犠牲」を捧げ続けようとしているのでは?

という概念に結びついてしまうような強迫観念的な思いが芽生えてしまった部分があるのです。

そして、それは特に、赤い月と黒い太陽と、ユダヤ教の宗教的行事がシンクロして連続する 2014年 4月から 2015年 9月までの時期に。

まさかとは思いながらも、それでも「次に何が?」と考えてしまうのです。

というようなことを書いていますけれど、フランスの襲撃事件が起きた翌日の、1月8日に、イギリスの情報局保安部の長官が「大量の犠牲」という言葉を使った以下のような警告をおこなったことが報道されていました。

「欧米狙った大量犠牲攻撃」計画、MI5長官が警告
 AFP 2015.01.09

英情報局保安部(MI5)のアンドルー・パーカー( Andrew Parker )長官は8日、シリアのイスラム過激派組織が、欧米で「大量の犠牲者を出す攻撃」を計画しており、情報機関にも阻止できない恐れがあると警告した。

パーカー長官は、ロンドンで記者団に対し「シリアの国際テロ組織アルカイダの中心的グループが、欧米を標的に、大量の犠牲者を出す攻撃を計画していることをわれわれは把握している」と述べ、次のように付け加えた。

「各国と協力して最大限の努力をしているが、全てを阻止する望みはないことが分かっている」

こういう場合、普通であれば、

「各国と協力して最大限の努力をしている」

と発言するまでの部分は穏当な感じだと思いますが、続けて、

> 全てを阻止する望みはないことが分かっている。

と言っています。

これは言いますかね、普通。
というか、言う必要がないと思うのですが。

もう一度書きますけけれど、

全てを阻止する望みは「ない」

と、その国の保安機関のトップがわざわざ記者会見を開いて述べる。

この十数年、いろいろな国で起きたいろいろなテロ的な事態の「起きる前」の発言としては異例な気がします。

しかも、この発言は、前日にフランスで「大量の犠牲」が起きた翌日に言っている。




「イスラム国」に参加しているヨーロッパ人は数千名。そのうち、フランス人は約1千人

今回のタイトルにつけた「フランス人イスラム国戦闘員が母国に帰還する時」というのは、下の記事を読み、イスラム国( ISIS )に戦闘員として参加しているフランス人が約 1,000人いるということを知ったことによるものです。

french-jihadist-return.gif

▲ 2015年1月8日の Sputnik News より。


この記事のタイトルにある「ジハード主義者」というのは、ジハードということについて、コーランには、イスラム教徒においての「異教徒との戦い」と記されているそうですので、いわゆる「聖戦的な行動を行う意志」を持つ「主義者」ということになります。

今回は、上の記事の概要をご紹介したいと思います。

ところで、冒頭に載せました「世論調査では、フランス人の 16%がイスラム国を支持している」という記事ですが、これは最近のものではなく、昨年8月のものです。しかし、今回のフランスの事件の記事の関連で、ふと検索の中に出てきて、この率の高さが気になったのでした。

記事の中の数字を並べますと、

・フランス国民の 16%がイスラム国を支持
・オランド大統領を支持するフランス人は 18%
・イギリスでは 7%がイスラム国を支持


とあります。

フランスでイスラム教徒が多いのは、1950年代以降の、旧植民地だった北アフリカの移民の増加と、1970年代に始まった「家族呼び寄せ」( regroupement familiale )という制度などのためで、現在のフランスには、約 500万人から 600万人のイスラム教徒がいるのだそう。

フランスの現在の人口は、約 6600万人ですので、約1割程度がイスラム教徒、だというあたりから見ると、世論調査の「イスラム国」支持率の 16%は妥当……いや、ちょっと多いですね。

それに、そもそもイスラム教徒の多くが「イスラム国」に好感を持っているわけではないわけで、昨年夏の時点とはいえ、16%はやはり多いです。




ババ・バンガの語る2015年を思い出す

昨年11月の、

ブルガリア政府が国家機密を解除した「ババ・バンガの2015年の予言」の内容と公開の背景
 2014年11月24日

という記事で、「ブルガリア政府が機密指定を解除した予言」ではなく、それまでにすでに知られている予言について、ロシアのアルタ・プレスという報道メディアの記事にあったものの概要を記したことがあります。

alta-02.gif
Alta Press

そこには、ババ・バンガの言葉として、以下のようなことが記されていました。

ババ・バンガの2015年の予言

ババ・バンガの予言は、起きる年月に関して正確ではないが、しかし、その後に実際に起きた事件や出来事と、バンガの予言は驚くべき類似を示している。

バンガによれば、2015年は、世界的なカタストロフを巻き起こす出来事がある。しかし、それは地球のすべての人類文明を脅かすものではないという。

(略)

バンガは現在の世界の2つの終焉について語る。
ひとつは、最後の氷河期以前の区切りだ。

もうひとつの時代の終焉は、2015年の中盤にやってくるという。
それがどのような悲劇なのかは謎のままだが、多くの犠牲者が出る。

また、バンガは、2015年に世界は深刻な経済危機に陥るだろうとしている。これは2つの大国間の緊張の原因となる。世界的な利害関係での紛争と、人が作り出した戦争に起因される大きな地球の変化がある。

このことが地球規模での破壊につながり、世界地図は書き換えられるだろう。

というように、彼女は、

> 2015年は、世界的なカタストロフを巻き起こす出来事がある。

と言っていたようですが、同時に、

> ババ・バンガの予言は、起きる年月に関して正確ではない

ということが書かれてあります。

この「起きる年月に関して正確ではない」ということを強調しつつ、ババ・バンガが述べた、以下の予言を思い出します。

2010年
第三次世界大戦が始まる。戦争は2010年11月に始まり、2014年10月に終わるが、核兵器と化学兵器が使われる。

2011年
イスラム教徒はヨーロッパでまだ生き残っている人々にたいして化学兵器で戦争を仕掛ける。

2014年
ヨーロッパはほとんど無人地帯と化す。


(2008年8月26日のヤスの備忘録より)

というくだりがあります。

すべて終わった年代ですが、ババ・バンガを含む何人かの人々は、このような「イスラム教徒がヨーロッパに攻め込む」というような予言を残していたことなどを思い出した次第です。

baba-vanga-3.jpg

▲ ブルガリアのペトリチ( Petrich )という村にあるババ・バンガの彫像。Trip Advisor より。


まあ、予言はともかくとして、「現実」のほうの話として、現在、イスラム国に、1,000人以上のフランス人が戦闘員として存在していて、彼ら彼女たちもいつか、母国に「凱旋」するかもしれません。

今回ご紹介する記事では、

その時に起きることが予想されること

などが、テロ専門家たちの発言として書かれてあり、今回のシャルリー・エブド事件は、「その最初の出来事」であったかもしれないことなどが記されています。

フランスだけではなく、世界中の各国から多くの人びとが「イスラム国」に戦闘員として出向いているわけで、その母国への帰還の懸念については、どこの国でも同じなのかもしれません。

そして、そういう中で、英国の保安部のトップは「大量の犠牲が起きることは避けられない」とか言っているのであります。

さて…。

2015年は、何だか1月のはじめからいろいろと波乱を予感させる雰囲気ですが、母国に戻るイスラム国戦闘員たちに対しての懸念についてのテロ専門家たちの話を掲載していたスプートニクの記事をご紹介します。



Attack in France Sparks Concern of Jihadists Returning to Europe: Expert
Sputnik News 2015.01.08

フランスでの攻撃事件は、ジハード主義者たちのヨーロッパの帰還への懸念を増大させている


米国ノースイースタン大学のテロ専門家は、フランスの風刺雑誌「シャルリー・エブド( Charlie Hebdo )」への攻撃は、よく組織され計画された犯行だとし、シリアとイラクの紛争によるジハード主義者たちのヨーロッパへの帰還の可能性についての懸念を表明した。

ノースイースタン大学のテロ専門家であるマックス・エイブラハム( Max Abrahms )氏は、シャルリー・エブドの襲撃事件について以下のように語る。

「今回のパリでの襲撃事件は考えている以上に深刻なものです。複数の犯行実行者がいる上に、攻撃方法だけではなく、脱出計画も立てているなど、彼らは非常にプロ的に見えるのです。この犯人たちのような者たちの大部分はシリアで過ごしている。これは国際的に大変懸念とされる問題です」

そして、こう語る。

「ヨーロッパからは、数千人が『イスラム国』に参加しています。その中にフランス人も、少なくとも 1,000人はいるのです。彼らは外国の紛争で戦闘員として戦っていますが、『イスラム国』に加入すると同時に彼らは過激主義となり、実戦の中で戦闘スキルを磨きます。…そして、彼らはそれらを身につけ、人間をターゲットにし、祈るために母国に戻ってくるのです」

「今回、私たちがパリで見たものが、その行為そのものなのかもしれないのです。もしそうだった場合、これは、紛争地域から戻ったジハード主義者たちによる『初めての大規模攻撃』となります」

エイブラハム氏は、今回のフランスでの襲撃事件の動機は不明だとしながらも、それがフランス政府の外交政策への報復攻撃である可能性が示唆されるという。

「フランスは、世界的な対テロ活動のミッションを続けており、それはシリアとイラクだけではなく、西アフリカでも介入しています。テロリズムに対しての国際社会の独特な行動は、襲われた国だけではなく、民主主義国家たちが合同して、テロに対して攻勢に出る可能性があることです」

また、エイブラハム氏は、フランスの 600万人のイスラム教徒に対するフランス政府の過激な反動が起きる可能性を予測している。

「テロリストたちは、フランス政府のイスラム教徒たちへの過剰な反応を望んでいます。そして、フランス国民によるイスラム教徒の排斥運動が起きてほしいとさえ考えています。なぜなら、そうなる方が、フランスのイスラム教徒たちのコミュニティが過激化しやすいからです」

米国アメリカン大学のテロ専門家ジョセフ・ヤング( Joseph Young )氏は、ヨーロッパは、アメリカと比べると、テロ攻撃に対して脆いという。

「アメリカでは、シリアやイラクに渡った数は 200人程度なのに対し、ヨーロッパでは、数千人に上ります。そして、これらの数字が、ヨーロッパでの暴力に結びついていくような可能性があるのです」

ヤング氏は、テロリストたちが何か特定のイベントを狙うことはないが、イスラム国に参加している数の多さがすなわち暴力の増加に比例する、という可能性に言及する。

そして、ヤング氏は以下のように述べた。

「ヨーロッパでは、米国以上に、このタイプ(パリでの襲撃事件)の出来事が懸念されます」

ヤング氏は、ヨーロッパに対するジハード主義者によるテロと同時に、ヨーロッパ内での極右過激派の攻撃の台頭にも懸念を示すエイブラハム氏に同意している。

これ(ジハード主義者の暴力の増加)が、フランスの極右過激派たちによるヨーロッパのイスラム教徒たちへの報復攻撃や追放行動につながっていく可能性があると両氏は考えている。