▲ 2015年3月19日の CNN 世界各地でオーロラ観測 強い磁気嵐で発生より。
「人々が神に背くことを止めないならば、ひどい戦争が起こるでしょう。未知の光によって照らされる夜を見るとき、これが神によってあなたがたに与えられる大きなしるしであるということを知りなさい」(1917年7月13日 / ファティマの聖母の言葉)
要因がよくわからない磁気現象に包まれる地球
数日前の 3月14日の、
・奇妙な体調とメンタルは3月11日にXフレアを発生させる前日に「3…」と描こうとしていた現在の太陽活動のせい?
2015年03月14日
という記事で、比較的大きな太陽フレアを連続して発生させている黒点群が「唐突に現れた」ことを記しまして、その時点からの数日は太陽活動は活発なままだと思われることを書きました。
それは確かにその通りになっているのですが、
「予想外の、何だかよくわからない方向に進んできている」
感じがあります。
それが冒頭の「世界各地でオーロラ」が観測されているという現象のことです。
オーロラが発生する原理は、まだわかっていない部分のほうが多いとはいえ、基本的には太陽からの磁場と地球の磁場の相互の作用によって起きると考えられています。
なので、一般的に、太陽フレアや CME (コロナ質量放出)などが頻発しますと、地球のオーロラの出現頻度も高くなります。
ですので、比較的、太陽活動が活発である現在、オーロラが広い地域で観測されること自体は不思議なことではない・・・・・のですが、「ちょっと地球のオーロラの観測地域が広すぎる」のです。
太陽活動(フレアや CME を伴う爆発など)の大きさと、どうも比例していない気がするのです。
これに関しては、スペースウェザーに投稿されるオーロラ写真の撮影地が普段とは違うことから薄々感じてはいたのですが、今日の様々な報道で、かなり、その異質さがはっきりした感じがあります。
ところで、通常のオーロラとは大体どの地域で観測されるものか。
これは、オーロラ - Wikipedia から抜粋しますと、ごく一般的な場合ですと、北極と南極から近い場所の高緯度をドーナツ状に囲むような感じとなり、北半球ではカナダの北極圏近くとか、アラスカとか、北欧の周辺だとか、そういうような地域となります。
これは図で表すとわかりやすいかと思います。
下の図は北極点から見た地球で、赤い部分がオーロラが一般的に見られる場所となります。
オーロラの出現する典型的な緯度
・Wikipedia
そして、今回のオーロラがどのような地域で観測されているかといいますと、上のようないつも観測されている地域では当然観測されているのですが、例えば、ふだんオーロラとは無縁の地域である以下のような場所で観測されています。
フランス ブルターニュ州
・Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery
アメリカ アイオワ州
・Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery
ポーランド プワヴィ市
・Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery
日本 名寄市
・NHK オーロラ撮影成功 国内で11年ぶり
ロシア モスクワ
・Lenta
ニュージーランド クィーンズランド
・Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery
ドイツ ノイシュタットイン・ホルシュタイン
・Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery
他にも多くの地域でオーロラが観測されています。
これが、「Xクラスのような超強力な太陽フレアが発生していた」というなら、わからなくはないですが、この数日、そこまでのフレアは発生していないのです。
先ほどリンクしました記事には、
> Mクラスは、ほぼ確実に発生すると思います。
とは書きましたが、それは確かに連続して発生していたのですが、Mクラスの最も低い分類程度のものまでしか発生していませんでした。 NICT の日報から抜粋しますと、過去数日で起きたMクラス以上の太陽フレアは以下の通りです。
03月13日03:47 M1.2
03月13日05:49 M1.8
03月14日04:23 M1.3
03月15日09:36 M1.0
03月15日22:42 M1.2
03月16日10:39 M1.6
03月17日22:49 M1.0
このM1クラスのフレアは特別に強いものではありません。
でも、この期間内のどれかの太陽フレア、あるいは、コロナホールなど、何らかの太陽の現象が今回の地球での過剰なほどのオーロラに発生に繋がっているはずです。
そこで、スペースウェザーの記事を1日ずつ遡って読んでみますと、朧気ながらわかってきたのは、現在、地球で激しくオーロラを発生させているのは、黒点群 2297 から発生した CME によるもののようなのですが、どうやら、その原因となったフレアは、「Cクラスの太陽フレア 」のようです。
Cクラスの太陽フレアというのは、Mクラスより下のクラスで、このあたりでは、「巨大なフレア」という表現はされません。
この黒点群 2297 は、3月11日にXクラスの爆発を起こしています。
・Spaceweather
しかし、今の地球の磁気の影響は、このXフレアとは関係はありません。
どうやら、その後の日本時間 3月15日に発生した「小さなフレア」が原因となっているようです。
太陽フレアのエネルギーと、CME のエネルギーは比例するものではない、ということなのかもしれませんが、何となく、個人的には「不思議な磁気嵐」であり、「不思議なオーロラ」だと感じています。
そして、この「不思議なヨーロッパのオーロラ」が、またも「ファティマの聖母」の言葉を思い出させてくれるわけでした。
それは、「第二次世界大戦の前にヨーロッパの空が不思議な光で覆われるだろう」としたものでした。
思い出す1938年1月25日のヨーロッパの夜空
今回のオーロラは、ヨーロッパのドイツやフランスやチェコなど、通常はオーロラが観測されることは珍しい国の多くで観測されています。
少し前の記事、
・ファティマの聖母から知る「永遠の地獄」への序章(1) - 「地獄」は神話ではなく、事実として存在する
2015年03月15日
で、ポーランドのファティマに出現したとされる「聖母マリア」の予言とされているものについて書きました。
それは3つから4つのメッセージからなりますが、その2つめは、以下のようなものでした。時期は、第一次世界大戦中の 1917年のものです。
第一次世界大戦は、まもなく終わる。しかし人々が生活を改め罪を悔い改めないなら、さらに大きな戦争が起き、沢山の人が死に、そしてその多くが地獄に落ちてしまう。その前兆として、ヨーロッパに不気味な光が見えるだろう。
そして、そのメッセージから約 20年後の 1938年1月25日、ヨーロッパで広範囲に渡りオーロラが観測されたのでした。
▲ 1938年1月26日のニューヨーク・タイムズより。
ファティマのメッセージは、「ヨーロッパに不気味な光が見える時が、次の戦争の徴候となる」とも取れるメッセージを3人の少女(ルシア、ヤシンタ)と少年(フランシスコ)に託したのですが、このあたりのくだりを、もう少し正確に、ファチマの真実(3) - 神の懲罰としての戦争というページから部分的に抜粋します。
聖母は1917年7月13日 ルシアにはっきりとこう言われたのです。
「しかし、人々が神に背くことを止めないならば、ピオ十一世の御代の間にもっとひどい戦争が起こるでしょう。未知の光によって照らされる夜を見るとき、これが神によってあなたがたに与えられる大きなしるしであるということを知りなさい。神は戦争、飢饉、教会と教皇の迫害によって世界をその罪のために罰しようとしておられるのです」
ピオ十一世の教皇在任期間は1922年から1939年です。1933年にはヒットラーが再軍備に着手、イタリアは1935年エチオピアを侵略、1938年3月ドイツがオーストリアを併合、39年8月にポーランドに要求提出、聖母の預言通りに実質的に第二次世界大戦が開始されていました。
聖母が預言された「未知の光によって照らされる夜」は1938年1月25日の夜から26日の朝がたにかけてヨーロッパ・北アフリカの空に展開されました。
『フランス天文学協会ブレティン、天文学、気象学、地球物理学月刊誌』は50ページにわたる特集でこの現象を次のように報告しています。
「例外的な美しさをもったオーロラが1938年1月25日火曜日の夕方から26日水曜日の朝にかけてフランス、そしてヨーロッパのほとんどすべての国々において見ることが出来た。スイス、イギリスそして同様に西部、南西部、プロヴァンスに至る南東部地域、そしてさらに南部、イタリアやポルトガル、シシリー、ジブラルタル、そして北アフリカにおいてさえ、この現象はこれらの地域の緯度にしては例外的な強度を示した。....」
こういうことになっていました。
ここでは、当時のローマ法王をピオ十一世と表記していますが、日本語では、ピウス11世と表記されることが多いようです。
まあ、この時のオーロラにも発生する理由があるような現象が「太陽」で起きていたのでしょうけれど、この時の、
人類史上最大の戦争の徴候としてのオーロラ
という概念を、今回のヨーロッパでのオーロラの出現で思い出したのでした。
まあ、現在にいたるまでは、人類史上最大の戦争は第二次世界大戦だったわけですが、それ以上のものが起きれば、この形容はまた塗り替えられてしまうわけでもあります。
悪としてのロシア
ところで、1917年のファティマでの言葉では、先ほどの
「人々が神に背くことを止めないならば、もっとひどい戦争が起こるでしょう」
の一連の下りの後に、以下のような言葉も託しています。
「....このことを避けるために、私は私の汚れなき御心へのロシアの奉献と、初土曜日の償いの聖体拝領を求めるために来るでしょう。もし私の要求が顧みられるならば、ロシアは回心し、平和が来るでしょう。もしそうでないならば、ロシアは戦争と教会の迫害を引き起こしながら、その誤謬を世界中に広めるでしょう。善い人々は殉教し、教皇は多く苦しみを受け、さまざまの民族が絶滅させられるでしょう」
私は「それにしても」と思いました。
第二次世界大戦で、ロシアはそんなに「悪役だっただろうか」と思ったのです。
何というか、こう・・・ふと思ってしまったことは、聖母マリアの言葉だとされている、
> ロシアは戦争と教会の迫害を引き起こしながら、その誤謬を世界中に広めるでしょう。
ということについては、「実はまだ起きていないのでは」と思ったり。
実際のところ、最近のロシアは、ソ連時代よりも脅威を感じる面はありますしね。
過去記事、
・ウラジーミルの異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
2014年09月02日
では、ロシアの「自動核報復システム」である「死者の手( Dead Hand )」のことや、1983年に偶発的な核戦争が「起きる寸前にまでになった」ことなどを書いています。
あと、
・「ウラジミールの栄光」や「ロシアのアラスカ編入」のキーワードから連想するババ・バンガの言葉や、お釈迦様の予言、そして、マザーシプトンの隠された予言
2014年03月23日
という記事には、ババ・バンガ(Baba Vanga)というブルガリアで最も有名な女性の予言者の言葉である、
「すべてのものが氷が溶けるように消え去るが、ウラジミールの栄光、ロシアの栄光は残る唯一のものである。ロシアは生き残るだけではなく、世界を支配する」
などを載せています。
まあ、たかだかオーロラから話が飛躍し過ぎた感じはありますが、毎日起きる様々なことを見ていても、「いろいろと何となく良くないほうに進んでいるような」という気持ちを完全に払拭するのは難しいです。
そういえば、オーロラといえば、「火星」でも観測されています。
火星にもオーロラ NASAの探査機観測
北海道新聞 2015.03.19
米航空宇宙局(NASA)は、火星を周回する無人探査機メイブンが昨年12月末に、北半球の上空でオーロラを観測したと発表した。
太陽活動が活発になって飛来した高エネルギー粒子が、火星の非常に薄い大気と反応して起きたらしい。研究者らは「クリスマスの光」と名付けた。
また火星の上空150〜300キロで一時、ちりでできた雲も観測。これまで予想されていなかった現象で発生源は不明だが、火星を回る衛星のフォボスやダイモスなどから飛来した可能性もある。
虹やオーロラは美しいですが、イスラエルでは「虹の下には地獄の釜がある」という伝説もあったりしまして(過去記事「虹という地獄の門の彼方に」)、美しいものが必ずしも良いことを示唆する伝説ばかりではないということもあります。
そうなると、オーロラが示すものは何なのだろうと考えています。