▲ 2015年3月23日の英国ヨーク大学のニュースリリース Have researchers discovered the sound of the stars? より。
スーパームーンと皆既日食が同日に起きた直後に
今から1週間前に、
・スーパームーンと皆既日食が重なった後に続いて「4連続する皆既月食の3回目」の日がユダヤ教の過越祭と共にじきにやって来る
2015年03月18日
という記事を書きました。
そこでは、昨年 2014年の「ユダヤ教の重要な祭日と皆既月食が重なった」珍しい時期に、どのようなことが起きていたかを振り返りました。
そして、昨年と同じような状況下(皆既月食とユダヤ教の祭事の関係性において)で、「ドイツ旅客機墜落で150人全員死亡」(ロイター 2015.03.25)というような事故が起きてしまいました。
これが単なる偶然だという考えも十分に妥当だと思います。
とはいっても、現実には、上の図のような昨年の流れを思い出してしまうと、いろいろと考えてしまうところはあります。
上の記事の締めでは、
この 3月20日の前後1週間くらいは、いろいろと混沌とする可能性もあるかもしれませんね。
そして、連続する4回の皆既月食の4回目となる 2015年9月28日までは、本当に混沌とした、あるいは「あまり明るくない時代」が続く可能性を否定できません。
などというように書いてしまいましたが、ここに書きました、
> 「あまり明るくない時代」が続く可能性
ということも、やや頭をかすめてしまいます。
なお、昨年 2014年の4月15日(皆既月食と過越というユダヤ教の祭の日が重なった日)から始まった「皆既月食とユダヤ教祭事のシンクロ」が終わるのは、今年の 9月28日です。
この「4回続く皆既月食とユダヤ教の重要祭事とのシンクロ」については、
・赤い月と黒い太陽: 2014年から 2015年まで「4回連続する皆既月食」がすべてユダヤ教の重要宗教祭事の日とシンクロ。そして、過去の同じ現象の時に「イスラエルの建国」があった
2014年04月06日
という、ちょうど1年ほど前の記事をご参考にしていただければと思います。
そんなわけで、やや不穏な雰囲気を引きずったままですが、今回は、最近のひとつのテーマにもなっている「音」に関係することです。
星は歌う。太陽も歌う
少し前の記事の、
・数々のシンクロの中で、この世の存在は「音そのもの」であるかもしれないことに確信を持てそうな春の夜
2015年03月22日
で、『ウォーター・サウンド・イメージ』という本を見る機会があったことにより、音(周波数)の重要性について思うところがあり、そのことを書いて以来、どういうものか、毎日のように、「音」と関係する報道を目にします。
今回の英国ヨーク大学の「星が音を作り出しているかしもしれない」というのは、実際には、観測されたものではなく、他の実験の中でのデータからそういう推測をしているものなんですが、それでも、
星の周囲にプラズマを持つ星なら、そのすべてが「歌っている」可能性がある
というのは、なかなか夢のある科学的成果ではないでしょうか。
何しろ、星は無数にあるわけで、それらの多くが歌っている、すなわち、周波数としての「音」を発生しているのなら、宇宙は「音だらけ」ということになります。
もっとも、宇宙空間が真空である限り、その音や周波数が外へ伝わっていくわけではないですが、ただ・・・。
これは「真空」というものの考え方とも関係あるかもしれません。
紀元前からある言葉として、たとえば、真空 - Wikipedia には、
アリストテレスは「自然は真空を嫌う」(真空嫌悪)と述べ、空間は必ず何らかの物質が充満しているとして、真空の存在を認めなかった。
というものがあり、当時から、「真空ある派 vs 真空ない派」の論争は、 2300年くらい前からあるわけで、この考え方は、ずっと後の千数百年後の 16世紀になっても、たとえば、ジョルダーノ・ブルーノなどに受け継がれていて、ジョルダーノ・ブルーノ - Wikipedia には、
ブルーノはアリストテレス以来、伝統的に信じられてきた「自然は真空を嫌う」ことを信じていたため、宇宙にある無数の太陽系の間はエーテルによって満たされていると考えていた。・ジョルダーノ・ブルーノ( 1548 - 1600年)
altritaliani
とありまして、この「エーテル」というものが理解できれば、あるいは、宇宙間でも音、あるいは周波数の伝播はあり得るのかもしれないと思ったり。
ちなみに、この「エーテル」という言葉は化学や物理学でも使われますが、この場合は神学用語としての「エーテル」です。
エーテル (神学)
エーテルとは、古代ギリシャにおける輝く空気の上層を表す言葉であり、アリストテレスによって四大元素説を拡張して天体を構成する第五元素として提唱された。
中世のキリスト教的宇宙観においても、天界を構成する物質とされた。
ここに出て来る「四大元素」というのは、
・火
・空気(風)
・水
・土
だそうで、ここに「天体を構成する五番目の元素」として、エーテルが唱えられたのだそうです。
17世紀のデカルトなども、
アリストテレスの世界像を根底から打破しようとしたデカルトは、やはり真空の存在を認めておらず、物質の粒子の間をうめるものとして「微細な物質」を想定し、その動きもしくは働きによって光が伝達されるとした。
としていたようです。
デカルトは、エーテルは天上の物質ではなく、世界のあらゆるところに存在する、としていたようで、つまり、これは、
「全宇宙のすべては連綿と物質が連なっている」
という発想でしょうかね。
まあ、私も漠然とこの考えに近いものを持っていたいとは思いますが(それは世間が許さない)。
これらの「宇宙のあらゆるところに存在する物質」という概念に関しては、たとえば、デカルトのいう「微細な物質」のような「新しい発見」がない限り、現在の科学での概念に入るのは難しいことのようには思います。
太陽が出す音の周波数は?
ちなみに、「太陽が歌う」(音を発する)ことに関しては、かなり以前から知られているようです。
アメリカのスタンフォード大学に「ソーラーセンター」という研究所があります。そこに、下のように「歌う太陽」というページがあり、そこで「太陽の出す音」を聴くこともできます。
・スタンフォード大学 ソーラーセンター
もちろん、前記しましたように、宇宙空間は「真空」ですので、太陽が出している音を直接聴いたり、記録したりすることはできません。
これは NASA の太陽観測衛星 SOHO に取り付けられたマイケルソン・ドップラー・イメージャー( MDI )という装置で太陽の表面の音の圧力波を記録し、それをスタンフォード大学の天文学者たちが追跡して、振動を現したものです。
その音はこちらにあります。このような音を太陽はいつも発しているようです。
ちなみに、この音を聴いていて、ふと、
「これが 528 Hz とか 432 Hz とかだと面白いのに」
とは思っていました。
ソルフェジオの概念で、 528 Hz は DNA を修復するなどと言われ、 432 Hz は「宇宙の音」などと言われると同時に、シュタイナーが「人間の内耳に最も良い(楽器の)調律をするための基本音にするべき」とした音で、こちらの記事で書かせていただいたシュタイナーが造った楽器「ライアー」も、調弦は 432Hz でおこないます。
このライアーは、シュタイナーが障がいを持つ子どもたちのために造ったとされています。
A=432Hzで調弦したライアーにより演奏されるアヴェ・マリア
ちなみに、あの日以来、私はこのライアーで演奏された曲を BGM として毎日数時間聴いています。
微妙に話が逸れました。
それで、上の太陽の音ですが、ミキサーで 528Hz など、いくつかの周波数と太陽の音を重ね合わせてみましたが、太陽の音は 528Hz や 432Hz ではありませんでした。
では、何ヘルツかというと、私は調べる器具を持たないですので、わからないのです。
音楽などされている方で、そういう器具がある方なら調べられるかもしれません。
何もかも周波数を発している
ところで、『ウォーター・サウンド・イメージ』のあとがきで、訳者の増川いずみさんは、周波数について様々なことを書かれていますが、以下のような表現があります。
花がそばにあると気持ちいいのも、花の発する周波数を浴びているからです。例えば50経るとではシンプルな優しい花の形となりますが、それはまさに神経をチューニングする音叉と同じヘルツ。低い周波数の花を置くと、神経がゆったりとして安らぐのです。
あるいは、別の部分には、
文字は形、つまり《形霊》ですから、そのため体に文字を直接書いたり文字を体の上に置いたりすることで調子がよくなることがあります。それは文字が出す周波数の力であり、それを見たり感じたりできる方が始めたことかもしれません。
というような部分などもあります。
実際、『ウォーター・サウンド・イメージ』には、音楽の振動から「文字」のようなものが浮き上がる写真なども数多くあります。
下のはちょっとうまく撮れていないのですが、イメージとしては、このようなものです。
日本の古代文字や、あるいは、アラビア文字などの「流体感」は、文字もまた音の振動から出現したかもしれないことを強く思わせるものでもあります。
私たちの周囲からは(もちろん、家電やパソコンや携帯なども含めて)様々なものから音や周波数が出ていて、それは大なり小なり、私たちに良い影響も悪い影響も影響を与えていると思われますが、星や太陽など「宇宙そのもの」からも音が発せられているようです。
ただ、その「宇宙の周波数」が私たちに影響を与えているのかどうかは今の科学ではわかりません。
さきほども書きましたが、音は真空を伝わらないからです。
というようなこともありますが、ここからヨーク大学のニュースリリースの翻訳です。
Have researchers discovered the sound of the stars?
York University News 2015.03.23
研究者たちは星の音を発見した?
ヨーク大学の科学者たちを含む研究チームによる偶然の発見は、星たちが音を作り出しているかもしれないという実験的証拠を提供している。
この研究は、運動中の流体の研究 − 現在では「流体力学」として知られる − は、多くの場合は新たな発見がなされてはいない。しかし、超高強度レーザーとプラズマターゲットとの相互作用を調べる中、チームは、予想外の何かを観測した。
ヨーク大学物理学科ヨーク・プラズマ研究所のジョン・バズリー( John Pasley )博士を含む研究チームは、レーザー照射の1兆分の1秒後にあることに気づいた。
それは、プラズマが高濃度の領域から低密度停滞領域へと急速に流入したことに気づいたのだ。それは、まるで交通渋滞のようなものを作り出した。
プラズマは高密度領域と低密度領域との間の界面に溜まり、連続した圧力バルスを生成した。
パルスとは「音波」だ。
しかし、その音は、極めて高い周波数を発生させていた。
コウモリやイルカが苦しむほどの高い周波数を!
兆ヘルツにも近い周波数で音が作り出されたことはまったくの予想外の出来事ではあったが、それだけではなく、このような物質で、さまざまな哺乳類の動物が聴くことができる周波数の 600万倍も高い、最高レベルに近い周波数を作り出すという予期せぬことに遭遇したのだ。
バズリー博士は、「自然の中でこのようなことが起きる条件を持つ数少ない場所のひとつが、星の表面ではないでしょうか」と述べた。
「新しい素材が蓄積され続けている星では、実験室で観測されたものと同じような音が生成される可能性がとても強いと思われます」
「そうですね・・・星たちは歌っているのかもしれません。しかし、音は真空中を伝わっていくことはないですので、私たちは誰一人、星たちの歌を聴くことはできないのです」
音波を観測するために使用されるこの技術は、流体がどの地点を移動しているかを、1兆分の1秒より正確なポイントで測定することができる。
実験のために、音響波を生成するための数値モデルを開発したプラズマ物理学グループのアレックス・ロビンソン( Alex Robinson )博士は、「音の信号の発生源を突き止めるのは、最初は大変でした。しかし、実験で観測された波長シフトからの比較で結果を得ることができました」と言う。
「私たちは流体の流れから音を発生させる新しい方法を発見したのです」
類似した音の発生の状況は、星の周囲を回っているプラズマでも起きる可能性があるのだ。