2015年05月10日



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南米の「地球の要所」に出現し続ける異変から日本を含む太平洋火山帯の活動の行く末を考える



最近1ヶ月のあいだに南米で起きた主な出来事
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ここ最近は、時事ネタが少なかったですが、今回は時事と関連する記事です。

まあ、なんとなく最近は「健康と悪魔のブログ」的な展開が多かったりしたわけですが、次々と知り得たことは、自分にとって、ためになることばかりでした。

しかも、これも自分の体調の問題(めまいくらいなんですけどね)があるから、いろいろと調べたりしているわけでして、もし、このめまいがなかったら、探究心の薄い私などは、何も調べもせず、ボーッとコスタリカのビーチでアイスでもかじって過ごしていたと思います(優雅かよ)。

シュタイナーは「どんな事やどんな物にも肯定的な部分を見つけなさい」と言っていましたが、なるほど、確かにいろいろなことに「良いこと」は含まれている。

敵対の気持ちを感謝の気持ちに変えるというのは、何もそんなに無理しなくとも、できるものなのかもしれないですね。

とはいえ、やっぱり早くスッキリして、コスタリカのビーチで…(優雅かよ)。

今回は、そんなコスタリカもある南米のラインで起きていることなどを見て、

「やっぱり、環太平洋火山帯の地殻変動は活発化しているのかもしれない」

と思ったことなどを記したいと思います。

そして、これからの時代は「どんな事やどんな物にも肯定的な部分を見つける」ことが特に重要になる時代なのかもしれないということとも関係しています。つまり、「自然の異変に肯定的な部分を見出すことができるのだろうか」という試練との関係です。




また南米が怪しい

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▲ 2015年05月08日の AP より。イワシクジラがチリの沿岸に打ち上げられたのは、これが初めて。原因は今のところ不明です。


この1ヶ月くらいの間に、南米では、冒頭に地図に示したようなことが起き続けています。
文字にしますと、

4月14日、ブラジルのリオデジャネイロで 52トンの魚が川に浮かぶ(報道
4月21日、コロンビアのマグダレーナで魚の大量死(報道
4月22日、チリのカルブコ山が 43年ぶりに大噴火(報道
4月25日、ボリビアのチチカカ湖周辺で多数の鳥と動物が死亡しているのが見つかる(報道
4月24日、チリのトーレスデルパイネ国立公園で 400匹の動物が死亡(報道
5月5日、ペルーのソコスバンバで大規模な亀裂が発生(報道
5月8日、ニカラグアのテリカ山で爆発と地震が発生(報道
5月8日、チリのペナス湾の海岸に 20頭のクジラが打ち上げられる(報道


などです。

冒頭の地図を見ていますと、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロでの魚の大量死を別にすると、「南米大陸の西側」に集中して、いろいろなことが起きています。

そして、何というかこう、冒頭の地図を見ていますと、唐突に、東洋医学の概念である「経絡」(けいらく)というようなものを思い出します。

経絡
Chinese-Medecine.jpg


これは、古代中国の医学で、人体の中の「気」や「血」など、生きるために必要なものの通り道として考え出されたもので、ツボなどとも通じるものだと思います。

経絡は今では、西洋医学の病院でもこれらの経絡を刺激するという概念の治療がわりと多く行われるようになっています(東洋医学の西洋医学への応用は、現時点では、アメリカのほうがはるかに進んでいるようですが)。

人体では、経絡は「人体での要所的なつながり」といえるものなのですが、今、様々な出来事が起きている南米の西側も、「地球の要所的なつながり」でもあります。

それは、いわゆる「リング・オブ・ファイヤー」と呼ばれる、環太平洋火山帯のことなんですが、とにかく、その環太平洋火山帯の上でいろいろと起きている。

そして、やはり、箱根山とか阿蘇山とか、あるいは、富士山も含めて、地殻活動にいろいろな活動や徴候が見られている日本はその全域が環太平洋火山帯の上にあります。

下の地図で、太平洋を取り囲むピンクの帯が環太平洋火山帯です。

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上の中で、最近特に活動の活発な、

・アリューシャン列島の火山活動
・インド・オーストラリアプレート周辺での火山活動


を白で囲み、また、今回の南米の西側を赤で囲んでいます。

下は、2013年前後にインド・オーストラリアプレート周辺で起きたことを地図に示したものです。

インド・オーストラリアプレート周辺で起きたこと
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トンガ沖に「新しい島」を作った海底火山「フンガ・トンガ-フンガ・ハーパイ」も、インド・オーストラリアプレートのあたりにあります。

2014年末に噴火によってトンガ沖に作られた新しい島
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▲ 過去記事「大陸の隆起の時代…」より。


また、ちょうど1年くらい前、やはり環太平洋火山帯にあるアメリカのアラスカで、「5日間で 270回以上の地震が発生する」という謎の群発地震が起きたりしていました。

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▲ 過去記事「環環太平洋火山帯の目覚め?…」より。


この「地球の経絡」ともいえる環太平洋火山帯の南米周辺では、2011年まで遡っても、以下のような出来事を In Deep でご紹介しました。

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特に印象深いものが、上の「D」で、コロンビアのグラマロテという町が、謎の地殻変動により7日間で「消滅」してしまった報道をご紹介しました。

原因不明の地割れと地滑りで破壊され、7日間で地図から消えたコロンビアの町
 2011年01月19日

この町が、その後再興されたのかどうかは定かではないです。




ペルーの亀裂を見て思う、この数年の南米の出来事

冒頭に貼りました「最近の南米での出来事」一覧に、

5月5日、ペルーのソコスバンバで大規模な亀裂が発生

という項目があります。

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▲ 2015年05月06日のペルー El Comercio より。ペルーのソコスバンバという場所で、非常に長く巨大な亀裂が発生し数十の家々を破壊し続けています。

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El Comercio


これは、報道では正確な亀裂の長さなどは記されていないのですが、見た感じでは、かなりの距離での亀裂のようで、何十人かの人々が家を破壊されているようです。

そして、南米や北米の環太平洋火山帯上では、この「巨大な亀裂」の報道を、よく見かけます。

2011年7月のメキシコ・チャルコ市の500メートルの亀裂
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2014年8月にメキシコに出現した数キロメートルの亀裂
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Expreso


2014年11月に米国オレゴン州に出現した巨大な亀裂
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▲ 来たるべき地球のかたち「米国オレゴン州に一夜にして「見渡す限りの長さの巨大な亀裂」が出現する」より。

下のふたつの巨大な亀裂に関しては、「一夜にして」できたものです。

この数年は、環太平洋火山帯の上では、特に南米においては、わりとはっきりとした形で、地殻の変動が続いていることをうかがわせるものがあります。

同じような傾向が、3.11以降の日本にも現れている気配があることは否定しようがありません。




日本も環太平洋火山帯上

4月22日に、チリのカルブコ山という火山が 43年ぶりに噴火して、チリ政府は非常事態宣言を発令しました。

噴火したチリのカルブコ山
calbuco-volcano-12.jpg
Business Insider


このカルブコ山の噴火は、噴煙が1万5千メートルもの上空にまで昇っていて、やや終末的な光景を見せていますが、噴火はともかくとして、地震大国であるチリは、同じように地震大国である日本と「地震の相関関係」を見せるとこともあるようです。

2010年2月27日に、チリでマグニチュード 8.8のチリ地震 (2010年)が発生した1年後に起きたのが、3.11でした。

チリと日本の地震の関係はあるのかないのかわからないですが、「同じ国の中での噴火と巨大地震には相関性があるかもしれない」ことは、過去の例からもうかがえます。

ザ・ジャパン・ニューズという読売新聞の英語版の記事では、東京大学名誉教授であり、気象庁の火山噴火予知連絡会会長の藤井敏嗣さんという方が、

「日本は大地震と噴火の時代に入ったかもしれない」

という発言をしたことが記されています。

japan-era-2015.gif
The Japan News


ただ、この発言は、英語版でしか見当たらず、日本語の読売新聞には、藤井会長のこの「日本は大地震と噴火の時代に入ったかもしれない」というような部分は見つけ出せませんでした。

単に私が探せなかっただけだと思いますが。

ところで、上の記事には、過去の日本の「巨大地震と富士山の噴火の連動」について表組みされています。

貞観地震(869年 / マグニチュード 8.3以上)の起きる5年前に、富士山の大噴火(貞観大噴火 / 864 - 866年)

(貞観大噴火は、文献記録に残る富士山噴火のうちで最大規模の噴火)

宝永地震(1707年 / マグニチュード 8.6)の 49日後に、富士山の噴火(宝永大噴火 / 1707年)

などの「連動」が起きたことが書かれていると同様に、他の国での「環太平洋火山帯での巨大地震と噴火の連動」についても記されています。

チリ地震(1960年 / マグニチュード 9.5)の2日後に、チリのコルドン・カウジェ火山が噴火

アラスカ地震(1964年 / マグニチュード 9.2)の2ヶ月後に、米国トライデント山が噴火

スマトラ地震(2004年 / マグニチュード 9.1)の1年後にインドネシアのメラピ火山の噴火

というような連動があったそうで、まあ、そのあたりの「地震と噴火の関係性」から考えますと、昨年の御嶽山の噴火も、あるいは、何らかの活動を見せている箱根山も、あるいは富士山も、3.11からの、ひとつのラインでつながる部分もあるのかもしれません。

これから、どういう経過を辿っていくのかはわからないですが、ここ数年のさまざまな自然現象を見る限りは、この数年の中の環太平洋火山帯は、全体として活動が増加していると考えることはそれほど無理なことでもないと思われます。

環太平洋火山帯上には、アメリカの西海岸で、かつてマグニチュード9前後の地震を起こした「カスケード沈み込み帯」と呼ばれる地層もあります。

なかなか波乱の先行きも考えられますが、先日の、

アタカマ砂漠に咲き乱れる花に見る「悪から善が生まれる光景」を思えば、極端な少子化も箱根山の群発地震も怖くない・・・かも
 2015年05月05日

という記事で書きましたように、「善は悪から生まれる」とか、あるいは、「破壊がなければ創造もない」というようなことを思いますと、単にそれらの未来を怖れているだけでも仕方ない気もします。

そこに何らかの「肯定的な要素」を見出せるかどうかというのも、多少波乱含みになる可能性もある、これからの時代の中では必要なことかもしれません。

最初のほうに「経絡」という漢方医学の概念を記しましたが、人体では、経絡を刺激すると、さまざまな症状や体質が改善されます。地球の経絡が刺激されると・・・やはり、地球の「状態」も改善されるのかもしれないと思ったり。