2015年06月28日



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世界に溢れる「未来への否定的な態度」から肯定的姿勢を学べるか。ギリシャのデフォルト、中国市場の崩壊、戦争の足音、小惑星衝突…etc



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▲ 2015年06月08日の英国 Yahoo! News より。






 



予測不能の示唆「バタフライ効果」

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Zero Hedge

前回、

なぜ、アメリカから超富裕層たちは逃げ出しているのか…
 2015年06月26日

という記事を書きまして、「今」のこの期間というか時代というのかは、わりと強力な変化の瞬間に近い場所なのかもしれない、というようなことを感じたりしたわけですが、その記事を書いた後に、「ギリシャのデフォルト濃厚」というような報道が出ていました。

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ユーロ圏、ギリシャ金融支援打ち切り決定 デフォルトが現実味
FNN 2015.06.28

財政危機に直面するギリシャは、緊縮策受け入れの是非を問う国民投票の実施を議会で承認し、金融支援の延長を求めましたが、EU側はこれを拒否、支援を今月末の期限に終わらせる方針を示し、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥る可能性が高まっています。

「ギリシャの現在の状況を考えると、残念ながら金融支援は30日の夜に終わらせると結論づけなければなりません」(ユーロ圏財務相会合 デイセルブルム議長)

これにより、ギリシャがデフォルトに陥る可能性が極めて高くなりました。

一方、ギリシャ議会は7月5日に国民投票を行うことを承認しました。ただ、国民投票を実施する前にデフォルトに陥る可能性が高く、これを回避する手だてはほぼ尽きた感があります。



まあ、事前にこれだけ報道されていれば、実際にデフォルトしても、ショックは少ないかもしれないですが、これまで延々と「デフォルトしそう→大丈夫」を繰り返していたわけで、本当にデフォルトすれば、まったく影響がないとはいえないのかもしれません。

ギリシャでは、現金を引き出そうと市民たちが銀行や ATM に長い列を作っている様子が伝えられています。

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BBC


もう少し事態が進むと、ATM の支払い停止とか、取り付け騒ぎとかの話になるのかもしれませんし、ならないのかもしれません。

そして、このギリシャの件とは関係ないのですが、「中国の株式市場がムチャクチャになっている」というのもあります。

特に、上海総合という株式指数が、6月26日には「 7.4パーセント」の急落というのか暴落というのか、そういうことになっています。

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世界の株価指数


この 7.4パーセントの急落という率はかなりもので、最近の日経平均にあてはめますと、1500円くらいの暴落を演じるのと同じことになり、普通の下落とは言い難い面はあります。

しかも、最近、中国の株式市場は、こんなような値動きを繰り返していて、

「なんかヘンなことになってきている」

とは実は誰しも思っているところに、確定したわけではないとはいえ、ギリシャのデフォルトなどで、何だかやっぱりいろいろ荒れるのかもしれないですし、荒れないのかもしれません(それは誰にもわかりません)。

前回の記事には、アメリカの金融ブログ「ゼロヘッジ」の記事をご紹介したのですが、そのゼロヘッジの最新の記事は「ギリシャのバタフライ効果( The Greek Butterfly Effect」というタイトルのものでした。

その出だしは以下のようなものです。


長い時間、何も起こらない時間が何度も過ぎていった。
そして、突然、一度にすべてが発生する。ダムの決壊のように。
それはゆっくりと築き上げられ、瞬間的に弾ける。



ちなみに、「バタフライ効果」というのは、バタフライ効果 - Wikipedia によりますと、

バタフライ効果とは、力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化がなかった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象。

気象学者のエドワード・ローレンツによる、蝶がはばたく程度の非常に小さな撹乱でも遠くの場所の気象に影響を与えるか?という問いかけと、もしそれが正しければ、観測誤差をなくすことができない限り、正確な長期予測は根本的に困難になる、という数値予報の研究から出てきた提言に由来する。

というもので、このエドワード・ローレンツという気象学者が、1972年に、

「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?」

というタイトルの講演をおこなったことが「バタフライ効果」という表現の由来となったのだそう。

ブラジルの蝶とテキサスの竜巻
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難しそうですが、要するに「1匹の蝶の羽ばたきが、他の地域の竜巻の発生に関係するかどうか」というようなカオス的な考えの意味は、「予測することができない系統のことを述べている」話だと思われます。




2015年という年がどうなるかはわからないけれど

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▲ 2014年10月03日の記事「西暦が始まって以来の「4回連続する皆既月食」(テトラッド)の発生はたった8回。そして、その時に起きていたこと」より。


考えてみれば、この 2014年から 2015年というのは、もともと「荒れそうな気配で進みそう」だということは、過去記事などで書いていたことでした。

昨年4月の、

赤い月と黒い太陽: 2014年から 2015年まで「4回連続する皆既月食」がすべてユダヤ教の重要宗教祭事の日とシンクロ…
 2014年04月06日

という記事から何度か記していますが、今は、「テトラッド」という「皆既月食が4回連続で起きる」という下の時期の中にいます。

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それがどうしたといわれれば、確かに何がどうということもないわけですが、過去の同じような時期は、いろいろな混乱が起きていたということも、ある期間に関しては事実でもあります。

また、現在を除けば、過去 1000年で3回ほどしか起きていない現象のうちの2回が、イスラエルの「過越」(すぎこし)という祭事と、「仮庵(かりいお)の祭り」と日にちをシンクロさせていて、また、過去のその時には、中東とイスラエルをめぐる戦争のシンクロが起きています。


第一次中東戦争 (1948-1949年)
(※)イスラエルでの名前は「イスラエル独立戦争」

1949年04月13日 皆既月食 過越
1949年10月07日 皆既月食 仮庵の祭り
1950年04月02日 皆既月食 過越
1950年09月26日 皆既月食 仮庵の祭り




第三次中東戦争(1967年)
(※)イスラエルでの名前は「六日戦争」

1967年04月24日 皆既月食 過越
1967年10月07日 皆既月食 仮庵の祭り
1968年04月13日 皆既月食 過越
1968年10月06日 皆既月食 仮庵の祭り



ちなみに、上の2つのテトラッドの時期は、

・朝鮮戦争(1950 - 1953年)
・ベトナム戦争(1960 - 1975年)


という大きな戦争とも重なっています。

最近のテトラッドの期間は「戦争」とのクロスが大きいです。

そういえば、2014年4月15日から始まった現在のテトラッドの期間が終わるのは、今年 9月28日ですが、その 9月28日が絡む「非常に否定的な噂」に関しての報道を最近読みました。

少し前のイギリスの Yahoo! News に出ていた冒頭に貼りましたニュースです。

非常に適当な感じの噂や予測なんですが、9月28日という日付けがテトラッドの終わりの日とシンクロしたことには興味を引きましたので、ご紹介したいと思います。

信憑性は基本的にない内容で、報道自体もそのようなスタンスではありますが、内容がどうのこうのというよりも、「世界に溢れる未来への否定的な態度」に私たちがどのような態度で望むか、とか、あるいは、

「地球はどういう経過を踏むのであれ、変わらなければならない」

ということについてどう立ち向かうかということに関しては、最近、世界に否定的なストーリーが数多く飛び交っていることは、むしろ「考える」いい機会になるとも思います。

あらゆるタイプのストーリーや事実の中から「自分にとっての真実の出来事」を拾っていく作業をして生きるというのも、それほど無駄なことでもないのかもしれません。

あるいは、それこそすべてが「ホログラフ」なのかもしれないというような話も現代物理学の中には確かにあるのですから。

私たちが、「何を見て」、「何を考えるか」ということを考えるために良い時期に生きられていることは幸いだと思います。

では、ここから Yahoo! News の記事です。




The World Is Going To End In September (Apparently)
Yahoo! News(英国) 2015.06.08

世界は9月に終わるらしい(どうやら)


地球と衝突する軌道を持つ巨大な彗星があると陰謀論者たちは言う

最近、陰謀論者たちは、巨大な彗星が地球に衝突するコースをとっており、今年9月に地球の文明は消滅するという主張を繰り返している。

日付としては 9月22日から 9月28日までの間の任意の時間が予測されているという。となると、あと3ヶ月ということになる。

聖書の預言を信じるプロテスタントにおけるキリスト教終末論(携挙 / Rapture )者たちは、長く、この「世界の終わり」について様々なウェブサイトで説を展開し続けて、それを信じる人々も多い。

また、彼らは、この世界の終わりについて、世界の政治家たちはすでに知っているが、パニックを避けるために一般大衆には公表していないと主張する。

さて、こんな話を聞くと、火星にでも逃げたくなるかもしれないが、NASA の談話はその不安を和らげてくれる。

NASA のスポークスマンこのように述べている:

「私たち NASA は、地球へ衝突する軌道を持ついかなる彗星も小惑星も知らない上に、そもそも、そのような衝突が起きる可能性は極めて小さいのです」

「私たちが言える最良の言葉としては、そのような巨大な天体が地球に衝突する可能性については、少なくとも次の数百年はないということです」

そのような天体の衝突による絶滅を信じない陰謀論者たちもいるが、その中には、CERN の大型ハドロン衝突型加速器( LHC )によって、地球のすべてが吹き飛ばされると確信している人々もいる。

あるブロガーは、「 CERN のロゴは、円の中に獣の印666がある」として、 LHC による地球の滅亡を予測した。

CERNのロゴと666
CERN666.gif
deviantart.com


プロテスタントのキリスト教終末論では、主イエス・キリストの再臨において起こると信じられている、地上にあるすべての真のクリスチャンが空中で主と会い、不死の体を与えられ、体のよみがえりを経験するとされる。

キリスト教系放送局のアナウンサー、ハロルド・キャンプ氏は、「審判の日」が、2011年5月21日に起きると宣言したことがあるが、それはまだ起きていない。





ここまでです。

きっと、これからの世の中は、もっともっと否定的なニュースやストーリー、あるいは現実の出来事が増えてきます。

そこからが私たちの心の持ちようの正念場だと思います。