2015年07月30日



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科学と「心」を一体化させる取り組みは「すべてを示すことのできる未来の科学」への新しいコペルニクス的大転換を導くか



人間が先天的に持つ直感力の威力を科学に融合させる試み

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Epoch Times






 


不運なとき、病気のときこそ

最近、興味をひく記事がどうも長いものが多くて、前回の

「私はいかにして病気を愛するようになったか」 : 筋ジストロフィーに対しての…
 2015年07月29日

もわりと長いものでしたが、今日はさらに長いですので、やはり、あまりいろいろ書かないで本題に入りたいと思っています。

ところで、私が前回の 筋ジストロフィーのアメリカ人女性の態度に感心したのは、彼女の症状による現在の状態が不可逆性、つまり、あくまで今の医学ではですが、元に戻らないものだからです。

風邪とかガンとか糖尿病などのように、治ってしまえば、肉体的な後遺症をのこさない病気がある一方で、その状態が不可逆性となってしまうものも多くあります。

彼女の筋ジストロフィーも、あくまで今の医学ではですが、萎縮した筋肉が元に戻ることはないのです。

なので、たとえばですが、アンバーさんの病気の進行が何らかの理由で「完全に止まったとしても」、萎縮してしまった筋肉は、(現在の医学では)元には戻らないものだと思われます。

「現在の医学では」と何度も入れていますのは、たとえば、器官の「石灰化」も、たとえば、血管でも松果体でも、石灰化してしまうと元には戻らないとされていますが、

ソルフェジオ周波数 528Hz に石灰化した松果体を正常に戻す可能性がある?…
 2015年02月07日

という記事に、私のお知り合いの方が、心臓の血管が石灰化していることを指摘された後、528Hz の音叉を胸に当ててから眠るようにしたところ、1年後には石灰化が消えていたという例のことを書いたことがあります。

なので、「それは戻らない」という現代の医学とは別の方法もいろいろとある可能性があります。

そういえば、もう少し詳しくわかれば、いずれ書かせていただくかもしれないですが、何とか細胞とかではない「再生医療」が発見されていまして、

発見、超音波に皮膚の再生を促進する効果。副作用なし、3〜4年後には実用化の可能性も
 engadget 2015.07.18

という記事で日本語で紹介されていますが、「音」で、皮膚の再生を促進させちゃうんです。

医学もこれからが、いろいろな意味での大転換のステージになると思います。

さて、話が逸れましたが、アンバーさんの筋肉の萎縮は、現時点では不可逆性と考えられるわけで、つまり、「自分では立ち上がることも、歩くことも難しい」という状態は、おそらくは(通常の現代医学の概念では)ずっと続くものだと考えていいものだと思います。

肉体は治らない。

つまり、「心と体」の「体」のほうは治らない。

では、どうすればいいでしょうか?

それは、「心と体」のもういっぽうを起動させるしかない、つまり、アンバーさんのように「心を変える」しかないと思うのです。

心を、変化してしまった自分とその原因を愛してみるという究極的な方向に。

動くことがあまりできなくて食べることもできない自分を愛したり、その原因となった病気を愛することは半端な思考ではできないです。

それでも、そのように「心」の方向を持っていかないと、命が続くこれからの人生が一体何であるのかよくわからなくなる。

もちろん世の中には、傍から見れば、非常に苦しい、あるいは厳しい状況や環境の中で「楽しく生きている」という人も実際にたくさんいるはずですが、今の世の中というのは、なぜだか、

「苦しんでい生きてきた人を賞賛する」

ような風潮がずっとあるような気がします。

有名人などの話でも、「こんなような苦労をしまして」という人の話や、涙しながら話をするようなもののほうが人々に受ける面があります。

「苦労とかは感じたことがないですね」

という人の話は、たぶん、テレビなどでは受けないように思われます。

どうも、現代社会というのは、「人にはみな不幸であってほしい。今でなければ、過去でもいいから不幸であってほしい」という気持ちがみんな強すぎるように思います。

これに関して、日本最初の鉄腕アトム・・・じゃないや、日本最初の整体師の野口晴哉さんも、


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いつも希望を持って楽しく生きること。どんな苦しみも避けないで迎えうつこと。余分に苦しまないこと。不幸や苦しみを知らないこと。

それ故養生の人は不幸や苦しみを見ません。

こうして楽々悠々生きておりますと、自ずからその息が深く調って乱れないのであります。


野口晴哉bot


と言っています。

また、日本最初のヨガ行者の中村天風さんは、この「積極的で明るい心を持ち続ける必要性」について「だけ」を語り続けた方といってもいいと思います。

「どんな時にも前向きで、積極的であれ」と。

それが人間の生きている意味だと。


中村天風『運命を拓く』より

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考えてみよう。人間が不運や病気に冒されたとき、それを心配したり悲観したりするのが、真理だとしたら、人間なんて値打ちが少しもなく、人間ほど惨めなものはないと思わないだろうか。

考えてみよう。人間はこの世に悩むために来たのではないだろう。心配するために来たわけではなかろう。悲観するために来たのではないだろう。

つまり、一生を暗く生きるために来たのでは断じてない。まこと尊きかな、人間は進化と向上という偉大な尊厳な宇宙法則を現実化するために、この世に生まれてきたのである。

(略)

よく考えてみよう。人生には、特に病が生じたり、運命が悪くなったときは、ひとしおその生命の力をより強くする必要があるときなのである。

何でもないときは、さもあらばあれ、病や運命が悪くなったときには、そのときこそ、生命を守る戦いを開始しなければならないのだ。そのときに、戦いに勝つものは、力なのだ。

しかも、その力を強くするには何をおいても、第一に心を積極的にしなければならないのだ。それを、悲観したり心配したりして、心を消極的にして、なおかつ、より価値高く活きようとする考え方は、火だねなしに炭から火をおこそうとするのと同じである。





ここで、中村天風さんが言う、

> 人間が不運や病気に冒されたとき、それを心配したり悲観したりするのが、真理だとしたら、人間なんて値打ちが少しもなく、人間ほど惨めなものはないと思わないだろうか。

という言葉と、今の時代に広がっている「不幸を悲しむのが当然だとする世界」は、人間存在の価値を非常に貶めている社会だというこことにも気づきます。

やはり、今の世界は、未来の人類のためになるべく早く破壊されるべきだと思います。

それはともかく、「不運な時や病気の時こそ、強く、前向きで、積極的であれ」という天風さんの言葉を再度、「言葉ヅラではなく」現実的に実践したいですし、実践される方が増えるといいですね。

アンバーさんは、天風さんの言葉の意味のひとつの方向性を具体的に見せてくれたひとりだと思います。

またダラダラとどうでもいいことを書き始めそうですので、今回の翻訳記事に移ろうと思います。

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「直感と科学の融合」を推し進めるアメリカの物理学者

今回の翻訳記事をご紹介する前に、先月の、

《特報》「人間によって観測」されるまでは「この世の現実は存在しない」ことを、オーストラリアの量子学研究チームが実験で確認
 2015年06月06日

という記事があるのですが、そちらを読まれていない方は、読まれてから、今回の記事をお読みいただくと幸いです。

上の記事は、

「人間の意識が、科学の観測結果に干渉している」

ことを示すもので、それはすなわち、

「モノと人間の意識がつながっている」という可能性

を示す量子力学の実験をご紹介したものですが、今回は「直感と科学を融合させる」ことを研究し続けているアメリカの科学者のお話です。

直感と科学の融合というのは、すなわち、

「心と科学の融合」

です。

そして、この科学者はおおむね、その試みで成功しています。

さきほどリンクしました量子力学の実験もそうですが、今、科学は大きく変わろうとしているのだと思います。

本当に「大きく」。

科学が変われば、医学も変わります。

コペルニクスやニュートンやアインシュタインの時のような過去の大転換を上回るような大転換が近づいていることを感じます。

記事はここからです。


Major Shift in Science Underway, Intuition Could Play Big Role: Expert Discusses
Epoch Times 2015.07.29


科学の世界で進行中の巨大な変化、「直感が大きな役割を果たし得る」:専門家は語る


直観という存在は、何か曖昧で抽象的なもの……だろうか? 

そして、科学は明晰でしっかりとしたもの……だろうか?

直感と科学という、一見すると相反するこのふたつは、それにもかかわらず、よく混じり合う。

そして、ウィリアム・H・カウツ博士( Dr. William H. Kautz )は、未来の科学は「直感と科学の混合」が起こり得ると考えている。

カウツ博士は、1951年にマサチューセッツ工科大学( MIT )で博士号を受けた後、スタンフォード国際研究所( SRI International )で、34年間にわたり、コンピュータサイエンスと社会科学の研究をおこなった。

1977年に、博士は、いくつかの科学の分野に、直感とその適用の性質について研究するための組織「直観適用センター( Center for Applied Intuition )」をサンフランシスコに設立した。

「今、科学は生みの苦しみのさなかにあるのです。その苦しみとは[心と科学が一体となっていない]という状態ではない中で、心と科学を一体化させようとする苦しみです」

カウツ博士は笑いながら言う。

「それは客観的な手段によって、主観的な領域を探求しようとする試みなんです」



科学の危機、変化の必要性

心(主観)が材料科学実験(目的事象)に重要な役割を果たしているという多くの兆候がある。

量子力学の登場は、観測結果に私たちの意識が物理的な影響を持っていることが示されていることを明らかにした。

また、量子力学は、私たちの科学の全体的な視点が何か根本的に間違っていることをも私たちに示している。

アメリカの理論物理学者ブライアン・グリーンは、1999年に、ピューリッツァー賞にノミネートされた著作『エレガントな宇宙』を書いた。

「これらは両方、現在、公式化されていますが、一般相対性理論と量子力学を両方とも正しいとするわけにはいきません。この 100年のあいだ、物理の基礎の世界に驚異的な発展をもたらした一般相対性理論と量子力学の2つの理論は、相互に互換しないものなのです」


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▲ 「発明は建設的な行為として発生する...本当に価値のある要素は、直感だ。アルバート・アインシュタイン」


科学者たちは、このような非互換性を両立できる「すべてを説明することの出来る理論」を求めていることに対して、カウツ博士は、「直感を使って」科学をより総合的なアプローチに近づけるための研究を続けている。

博士の研究は、私たちが主観によって、「主観的なこと」と「物質ではない領域」を探求することを可能とする可能性がある。

17世紀に、フランシス・ベーコン卿の科学的なアプローチにより、神秘主義者とその直感的な知見は、科学の戦列から離れ現在に至っている。

そして、21世紀の今、カウツ博士の研究は、科学的な方法に直感を追加した場合、それは科学へ大きな利点を追加するかもしれないことを示しているのだ。

博士は、科学の分野でいまだに答えの出ていない問題のいくつかの答えを見つけるために直感を使用することを始めている。

そして、その後に、直感を通して得られたその知識を確認するために、従来の科学的調査を使う。



地震を理解するために直感を使う

1970年代後半、カウツ博士は、強い直感的な能力を持つ8名の人物を集めた。

そして、彼らに個別に「地震の予測をどのようにすると良いかを考えてみてほしい」と尋ねた。
8名は科学者ではなく、一般市民から選ばれた人たちだ。

博士は、地震の前兆についての彼らの回答の中で共通しているものを集め、合意としてまとめた。

2012年に、博士は、その合意を再検討し、科学誌『ジャーナル・オブ・サイエンティフィック・エクスプロレーション( Journal of Scientific Exploration )』に『地震のトリガー:直感的な合意により得られた洞察力の検証』というタイトルの論文を発表した。

博士は論文の中で次のように述べている。

「調査から 30年後にこれらの直感の知見の再検討をおこなったところ、主流の地球物理学誌に報告された多くのその後の発見の中で、専門的な直感は、地震の前兆との関連で、驚くほど正確な情報を提供していたことが明らかになった」

例えば、電離層と上層大気中に起きる地震の前兆の知見が、8名の直感から合意を得られたが、これは当時の地震学者には信じられない概念だった。

しかし、1980年代になり、人工衛星が、大地震が発生する前に高層大気で起きるいくつかのこのような前兆事象を検出したのだ。

近年では、NASA の科学者を含む研究者たちは、人工衛星や他の手段で、電離層の電子や赤外線変化などの地震の前兆を探査すすために、いくつかのモニタリングプログラムを稼動させている。

マサチューセッツ州のイースタンナザレ大学の電気エンジニアであるピエール・リチャード・コーンレイ( Pierre-Richard Cornely )氏は、アメリカ地球物理学連合の 2014年の年次総会で、これらの線に沿った新たな研究を発表した。

科学誌アース・マガジンによると、コーンレイ氏は、マグニチュード7の地震が起きたハイチ上空で人工衛星によって記録された珍しい大気の電子活動を発見した。



古代エジプト語を復元するために直感を使用する

1930年代のイギリスの学校教師アイビー・カーター・ボーモント( Ivy Carter Beaumont )氏は、普通ではない言葉を話し、また、それをたくさん話した。

彼女は、自分の話している言葉は、古代エジプトの言葉であると主張したが、ロンドンのエジプト学者たちは、その時にはそれを否定した。そして、学者たちは、徹底的にそれを研究することを拒否した、とカウツ博士は述べる。


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・古代エジプトの象形文字。


カウツ博士はこのことについて、録音された彼女の実際の音声と、発声の記録が書き記された 44冊のノートと共に、独自の研究を進めた。

また、当時のボーモント氏とエジプト学者の会話で、その学者が母音の位置を挿入した記録もある。

古代エジプトの石碑や文書に描かれた古代エジプト文字には母音が描かれていないので、今は使われていない古代エジプト語がどのような響きを持つものかは誰にもわからないのだ。

ボーモント氏は、エジプト学者が母音を挿入して話したことを完全に理解したところから、彼女は、古代エジプト語を純粋に話すことができたことを示すと、カウス博士は言う。

さらに、カウツ博士がおこなった音声了解度試験によって、ボーモント氏の話した言語と書いた言葉が、エジプトの石碑のものと同一であることを確認した。

「このエジプト語の実験はかなりの経験でした」とカウツ博士は述べる。

「直観というこの人間の先天的な能力を、いかにして統合させて、それをさまざまに異なる方法の上に動いている既存の科学の中に組み入れていくかというのが大きな問題です」

「科学のさまざまな変化は、とても遅い場合があることを私たちは知っています。なぜなら既存の科学を、多くの人々が確信していて、変化させるには確信が多すぎるからです」

「だから、私たちは、証拠となるものが得られるように、ここで何かをやろうと挑んでいます。そして、それを科学の経験的側面から注意深く考えるのです」



直観とは何か?

「直観は、知見( knowing /ノウイング)の別の方法として提供されます」とカウツ博士は述べる。

「それはまた先天の知見とも呼ばれます」

「多くの人々は、直感的に情報を受信したとき、通常、すぐそれを拒否します。突然、真実の欠片が登場すると、うろたえてしまうのです。しかし、しばしば、それは真実です」

「あなたがたはそのようにして”知る”のです。これについては疑う余地がありません」

「直感とは何か? それは、人が直接的に知見を得るためにある人間の能力です。その場合、通常の意味での合理性や感覚、あるいは記憶を使わずに得るのです」

カウス博士に、この人間の直感というものはどこから来ているものなのかと尋ねた時、博士は次のように答えた。

「人間のやさしさはどこから来ましたか? それはあなたが生まれた時からあるものです。それと同様に、直感は人間として生まれた時からもたらされているものです」

カウツ博士は、科学者としてのキャリアをスタートさせた時点では「かなりストレート科学者」だったと、彼は言う。そこから博士は新しい地平、熟練した直感力へと導かれた。

熟練した直感を持つさまざまな人々との出会い、直感の科学のための場所を見つけるための探究に彼を導いた。

「というか、私は、直感で科学のための場所を見つけたということです」





(訳者注)この記事の中に出てくる、地震の前兆としての「高層大気の変化」については、2011年の東北の震災時や、今年のネパール大地震の際にも出現していました。そのことは、過去記事、

衝撃のデータ: 3月11日の地震の前に観測された日本上空の赤外線と電子量の急激な変化
 2011年05月20日

ネパール大地震での上層大気圏に変化から見る「地震の原因は宇宙にある」こと…
 2015年05月03日

などに記したことがあります。

今では、常に高層大気の状態がモニタリングされていて、大地震の前には、多くが赤外線や電子数に変化が起きることが明白になっているのですが、これが知られたのは、本当につい最近のことです。この予知方法が、カウス博士の 30年前の実験で、8名の「直感」として一致したということらしいですね。

今回の話の中には、直感が真実を物語ることに関して述べられているのですが、これは私から見ますと、「直感が真実を見出した」のではなく、

直感が新しい現実を造りだしているから、真実となって現れる

のだと思っています。

つまり、これからの科学は、「人間がいかにして世界を形作っているか」ということを研究する方向にシフトしていくといいなと思っています。

人間が物質に縛られて存在しているのではなく、「存在すべては、人間の意志の下にある」ことを明らかにする科学です。

そのような科学と医学になっていく日は遠くないはずです。