2015年08月06日



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自分戦争と自分革命 - 「20年間、完全にお金を持たずに生きてきた」ドイツ人女性の生き方を見て考えること



若者たちと対話するハイデマリーさん(緑の服の女性)
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Living without Money






 


主要国ではおそらく「ほぼ、たったひとり」の生き方をするドイツ人女性

何となく今日は調子が普通とはちがうなと思っていましたら、どうやら風邪らしきものを引いたようで、風邪ならお風呂と 40度くらいのお風呂に何度か入ったり、あと、首の後ろをカイロで温めたりして過ごしています。

暑い日の日中の風呂上がりはなかなか気持ちいいです。

なんだかんだと、1週間だか続いている猛暑日も、日中は冷房なしで乗り切り、さらにほぼ毎日1時間歩いていましたが、やっぱり体もどこか疲れていたのかもしれないですね。

そんなわけで、今日はそんなにいろいろと書けないかもしれないのですけれど、ある日本語記事を読みまして、私はこの人のことを知らなかっただけに、とても驚きまして、ぜひご紹介したいと思いました。

それは、「お金をまったく持たずに20年生活してきた」女性の話です。

この話のものすごいところは、

農村部での自給自足とかの方向ではなく、通常の都市生活をお金なしでおこなっている

ということです。

私を含め、多くの人びとが、「そんなことは不可能だ」と思ってしまうことを体現しているのです。

これこそが「人間存在の強さの勝利」であり、「人間には不可能という概念はない」ということを示す最高のひとつの現実の例だと思います。

先にその記事を載せておきたいと思います。

少し長い記事ですが、省略する部分があまりありませんでしたので、ほぼ全体の抜粋となります。

ここからです。




金銭を持たない生活を実践 ドイツ人女性
大紀元 2015.07.30

Heidimarie-02.jpg
・ハイデマリーさん


現代の都市社会において、お金も財産も持たずに普通に生活している人がいる。

こう言われても、すぐには信じ難いと思う人が大多数だろう。

少ない収入をやりくりして必死に生活している人からすれば、金銭がなければ一日だって生きられないと考えるのが普通だからだ。

しかし、お金を一切持たずに20年近く都市で生活してきた人がいる。今年74歳になる、ハイデマリー・シュヴェルマー(Heidimarie Schwermer)さんというドイツ人の女性だ。


幼少期の辛い経験

1942年、ハイデマリーさんは東プロイセンでコーヒー工場を経営する裕福な家庭の三番目の子供として生まれた。

二人の兄とともに家政婦の世話を受け、2歳まで何不自由ない暮らしをしていたが、第二次世界大戦の戦火は彼女の郷里にも広がった。父が軍隊に召集されると財産はすべて没収され、母は子供たちを連れて逃亡生活を始めた。

裕福な家庭の子供から、逃げ回る貧乏人へ―この大きな落差によって、幼い彼女の心の中に金銭に対する不気味な影が刻まれたのである。


20年間金銭なしの生活

成長したハイデマリーさんは、小学校の教師になった。ドイツでは、教職は安定的な収入を得られる職業だ。しかし、彼女は15年間の教師生活に自ら終止符を打ち、心理療法士に転職した。

1996年、54歳になったハイデマリーさんは人生の大きな転機を迎えた。

それは、ラジオから流れてきたニュースを偶然耳にしたことがきっかけだった。

「カナダで、ある会社が突然倒産し、失業した人たちが相互扶助によって生活する仕組みを作った。皆がそれぞれの技能を生かして互いに助け合い、物々交換の形で必要なものを得るため、お金がなくても生活を営むことが可能となっている」。

このニュースを聞き、ハイデマリーさんは自分も金銭を持たない生活に挑戦してみようと思い立ったという。

当時の彼女は離婚して独り身。二人の娘もすでに家庭を持っていたため、生活様式を自由に選択できる状況にあった。

ハイデマリーさんは高収入の職を辞し、個人財産をすべて処分した。お金は一銭残らず他人に与えて、家も財産もない生活を始めたのだ。

家事や庭仕事など住み込みの労働をする代わりに食糧と生活必需品を得て、「金銭は一切もらわない」というルールを作った。

フランス語を教える代わりに携帯電話カードを入手し、店の掃除をする報酬として果物と野菜をもらい、眼鏡屋さんが飼っている猫の世話をして眼鏡をもらい、旅行へ行く友達の家の留守番をすることで暫く住む場所を確保した。

心理療法士の経験を生かしてカウンセリングも時々行ったが、「金銭をもらわない」という原則は常に守った。

最初は、お金を持たずに生きていけるかどうかを試すため、一年間だけ実践してみるつもりだった。しかし、いざ始めてみると、金銭の束縛のない状態はとても気楽で、かえって充実した生活を送ることができると実感した。

この生活を止めたくなくなったハイデマリーさんは以後20年近くずっと、金銭を一切持たずに生きてきたのである。


大金を手にしても他人に配る

ハイデマリーさんのこの挑戦は出版社に注目され、一冊の本に纏められて出版された。すると大きな反響を呼び、彼女は一躍有名人となった。

外国の出版社からも翻訳本が出版され、テレビに頻繁に出演し、講演の要請もあちこちから入った。しかしハイデマリーさんは、こうした状況下においても「報酬を金銭でもらわない」という原則を守り続けた。

例外として手にした多額の原稿料はすべて、街で出会った人やシングルマザーに配ったのである。

有名になったこの機会にお金をたくさん稼ぎ、必要としている人達に配ろうと考えたこともあったというハイデマリーさん。しかし、そんなことをしてもあまり意味がないとすぐに気付いた。

「そういった行動は焼け石に水で、問題の根本的な解決にはなりません。たとえ一時的にお金を手にしても人々は永遠に満足せず、求め続けるのです。社会構造そのものを工夫すべきなのです」と話す。

彼女は、金銭に左右されない価値の体系を見つけたいのだ。


金銭の奴隷にはならない

健康保険に加入していないハイデマリーさんは、身体には普段から特別に気を配っている。

数年前、自転車で転んで尾骨を傷つけた際は、起き上がるのが大変なほどの痛みに襲われても病院の世話にはならず、暫く休養して自然に良くなるのを待った。

「3週間ベッドに横たわっていましたが、少しも不安は感じませんでした。鎮痛剤も一切使わず、痛みが消えるまでゆっくり待ちました。この経験によって、根気よく待つということを学ぶことができ、今思い返してみると誇らしい感じすらするのです」。

当時を振り返って、彼女はこう話す。

「一部の人には、私の生き方は挑戦的だと思われるかもしれません。しかし一方で、私が一つの提案をしたと受け止めている人もいると思います。この10年以上の経験から、お金を持たずに生活することは実行可能なことであり、しかもとても快適であると、私は断言できます」。

「多くの人が常に不安や恐怖を感じながら生きていますが、私は、恐怖や不安というものを、自分の身体の中で生きている別の生命であると見なしています。別の生命だから、必ずしも自分に必要な部分ではない…そう感じる時、恐怖は自ずと離れていきます」。

「私は知っています。神様が私達を導いてくださっていることを。だから恐れる必要は全くないのです。真剣に、ただ真剣に、人間の生きる目的を体得しようとすれば、すべてがうまくいきます。お金を手に入れてもいつか消えてなくなるかもしれません。人は、金銭の奴隷になる必要はないのです」

お金がいくらあっても、不満や不安を感じる人は少なくない。一方で、金銭を一切持たなくても、充実した日々を過ごしている人がいる。金銭に執着して人生の目標を見失っている人は、ハイデマリーさんが実践している生活様式を参考にするといいだろう。






ここまでです。

もう、この方の言うことは、最近の In Deep のカテゴリー「革命」の記事や、それ以前から書くことのあった、

不安や恐怖といった感情は不要で無駄なものだ

ということや、

すべてを肯定的にとらえること

ということすべてが彼女の言葉の中にあらわれていると思われませんか?

> お金を持たずに生活することは実行可能なことであり、しかもとても快適

> 私は、恐怖や不安というものを、自分の身体の中で生きている別の生命であると見なしています。別の生命だから、必ずしも自分に必要な部分ではない…そう感じる時、恐怖は自ずと離れていきます

> 私は知っています。神様が私達を導いてくださっていることを。

> 真剣に、ただ真剣に、人間の生きる目的を体得しようとすれば、すべてがうまくいきます

> 人は、金銭の奴隷になる必要はないのです


ここまで私たちに勇気を与えてくれる言葉はそうないです。
しかも、実践が伴っているのですから。

そして、大事なことは、このハイデマリーさんが「お金を使わない生活をしているからすごい」のではなく(もちろん、そのこと自体は大変に素晴らしいことですが)、

自分の《考え》だけで、自分に《革命》を起こした

という点です。

学んで起こしたことではないです。

そして、自分だけの革命は、結果的に周囲に影響を及ぼしています。

Heidimarie-Schwermer.gif
Living without Money


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未来の地球への革命実践は女性から始まる

おそらく、主要国などで「完全にお金を使わない生活」をしている人は、もしかすると、彼女の他に現在「一人もいない」かもしれません。

それほど、現在の「普通の文明」には貨幣制度が強力に組み込まれています。

しかも、特にヨーロッパの貨幣制度の歴史は古いわけで、そこから「ひとりで抜け出す」なんて…。
私も「そんなことは不可能だ」と思っていましたもの。

彼女はそれをなしえて、20年間も楽しく生きている。

これはまごうことなき革命であり、そして、彼女の行動を見て、

「やはり革命は自分の心の中でだけ起きるものだ」

という確信を強くします。

そして、こちらの記事に書きました、野口晴哉さんの言葉も思い出します。


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世界が広くとも、
一人一人の覚悟がきまれば、
そのようになる。
今、実現しなくとも、
いつかは必ずそうなる。




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世界が変わったのではない。自分が変わったのである。
自分が変われば世界は変わる。
自分の世界の中心はあくまでも自分であり、自分以外の誰もが動かせないものなのだ。



タイトルに「自分戦争」というように書きましたが、春くらいからのこの数ヶ月間、私の中では常に「戦争」が起きています

その戦争の相手は、ハイデマリーさんが上で、

「私は、恐怖や不安というものを、自分の身体の中で生きている別の生命であると見なしています」

といっているものといえるかもしれないですし、またちがうかもしれないですが、とにかく、

「自分という存在と戦えるのは自分だけ」

だということに気づいてから、激しい戦争が続いています。

多くは内部(心の)戦争ですけれど、内部だけではなく、今はだいぶいいですけれど、体のいろいろな症状があった時は、顔と丹田に入れうる限り力を入れて、口をギリギリさせながら記事を書いていたことなんかもありました。

しかし、今は In Deep の記事を書いていると、まるでご褒美のように「次に知りたいと思っていた何かの知恵が転がってくる」ということも続いています。

だから書いています、というか、書いていられます。

中村天風さんも野口晴哉さんもシュタイナーも、プレアデスの姐さんも、映画『美しき緑の星』も、こちらの記事に書きました「学ぶのをやめなさい」という大きな指示をくれた、ジェイコブ・バーネットさんも、こちらの記事の消耗生疾患のリアルバービーさんも、オランダの植物発電の話も、「薬をやめなさい」という革命的な示唆をくれた安保徹さんの主張も、すべて、それまで知らないことばかりでした。

しかも、それらは、「知らないまま生き続けていたら、人生ちょっとアレだったかもしれない」という人物たちやその知恵ばかりなのです。

これらを知るキッカケになったのは、今年2月に見舞われた歩行できなくなるほどの「めまい」でした。

それは本当に厳しいもので、しかし、そんなに厳しいものだったからこそ、私は、たぶん初めて「自分の体と真剣に向きあうことができた」ようです。

ですから、本当にこのめまいにも感謝するしかないのです。

話をハイデマリーさんに戻しますと、今の私に「お金を持たない生活」をする気はありません。
子どもがいる生活にそれを持ち込むことはするつもりはないです。

しかし、ハイデマリーさんの行動を見ていれば、

「やろうと思えば、お金のない生活、お金のない世界はいつでもできるんだ」

という、未来に対しての、とんでもない肯定的な光景が思い浮かべられるではないのでしょうか。

それにしても、このハイデマリーさんも女性。

精度97%の「2030年までのミニ氷河期突入」予測は、その発表の元となったロシア人女性物理学者の「太陽活動の解析予測の実績」から実現確実な状勢に
 2015年07月22日

という記事でご紹介したミニ氷河期に至る理論の基礎を見出したのも、物理学者のヘレン・ポポワ博士というロシア人女性でした。

オランダの植物発電をビジネスとして確立したプラント-e 社の CEO もマージョレイン・ヘルダーさんという女性でした。こちらの記事で書きました。ガンの自然退縮の研究をおこなっている医学博士のケリー・ターナーさんも女性でした。

未来の地球に役立つ実践(本などでの知識ではなく)は、女性から始まっているのですかね。

そういえば、昔のウェブボットでは、次の地球の文化の形成は、みずがめ座的な、つまり女性的な力によって行われることが何度も何度も書かれていました。

たとえば、下のようなものです。


ALTA レポート 来たるべき未来の形
ウェブボット 2009年6月17日配信

地球的な規模の広域自給自足経済圏(SOC 自己組織化集団)の形成が一気に進む。この最初のものは女性を中核とした共同体である。

彼らは、自分たちの家族の健康の維持と食料の確保の必要からそのようなコミュニティーを形成する。そして、彼らは自分たちのやり方が新しい経済システムを作る方法であることを自覚するようになる。



予測というより、クリフ・ハイの希望に近いものだったのかもしれませんが、最近の地球で起きているさまざまなことの流れを見ていると、女性たちの「考え」が、未来の地球へ直接的につながるような気がします。

そして、それらを糧としながらも、私の中の「自分戦争」は続きます。