2015年09月08日



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救世主はイエスかヤハウェの化身かボブ・マーリーか : ユダヤ教とレゲエの「ジャー・ラスタファリ」と失われたアークの奇妙な関係



旧約聖書に記される契約の箱

Rastafarian-top.gif

▲ 2015年08月19日の Breaking Israel News より。



契約の箱(聖櫃) - Wikipedia

契約の箱とは、『旧約聖書』に記されている、十戒が刻まれた石板を収めた箱のことである。

『聖書』ではヨシヤ王(紀元前609年没)の時代に関する『歴代誌下』 35章3節の契約の箱の記述を最後に、比喩的に用いられる以外に直接言及される部分はなく、失われた経緯についても不明である。

このことから、失われた聖櫃(アーク)と呼ばれることもある。



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30年前に知った「ジャー・ラスタファリ!」のかけ声の意味

ラスタファリ主義者のボブ・マーリー(1945年-1981年)

bob-marley-1.jpg
bobmarley.com


この「ラスタファリ」という聞き慣れない言葉については、後でご説明したいと思いますが、唐突ですが、私には、人生で、何人かの「恩人」がいます。

ひとりは、昨年の、

地球サイズの黒点を眺めながら「必ず今年終わるこの世」を神(のようなもの)に誓って」
 2014年01月09日

という記事などにも書きました、田中くんというブルーザ・ブロディ似の年下の人で、その記事にも書きましたけれど、48歳という年齢で一昨年亡くなっちゃったんですね。

この田中くんが私の人生の最大の恩人なんですが、何のお返しもできないまま亡くなってしまいました。まあ、しかし、田中くんは(私もですけれど)「お返し」などという堅苦しいことを一番嫌った人でもありました。

もうひとりの恩人は、学生時代に、私をアンダーグラウンド演劇の道に入れてくれた年上の谷口さんという方でした。

ずいぶんとお会いしていないのですが、彼は今は、谷口マルタ正明という名前での音楽活動を学生時代から続けている一方で、東京の大久保で、ひかりのうまというライブハウスを経営してらっしゃいます。私は東京が遠くなってしまったせいで、いまだに行けていないのですが、写真を見ますと、家庭的で素敵そうなお店です。

それはともかく、30年くらい前の春のことでしたか、学校内でボーッと座っていたところに声をかけて下さったのが谷口さんで、実験劇場という名前の学生劇団で活動されていました。

そして、その公演を見に行った翌日から、演劇の世界に入っていき、今につながるいろいろな「破壊友だち」ができていくことになり、今の私の人間関係があります。

つまり、あの時に谷口さんに声をかけられなければ、私の今の人生はなかった・・・というより、多分、こんなに長くは生きていなかったようにも思います。

そんな谷口さんは、その 30年くらい前、当時の新宿2丁目にあった 69 (ろっきゅー)というレゲエバーで深夜のバイトをしていまして、私もわりとよく飲みに行っていました。不良外人のたまり場的な雰囲気もあり、なかなか刺激のある店でしたが、私も若かったので、楽しい経験でした。

その頃、20歳を少し過ぎた頃だと思いますが、それまでの人生では、「レゲエ」なんてのは聴いたことがなく、その 69 体験から、初めて多少のレゲエを聴くことになりました。

今でも私はレゲエには明るくないですが、レゲエ音楽で、たぶん唯一のアメリカでビルボード1位を獲得したミュージシャンに、ボブ・マーリーという人がいます。

さて、そのボブ・マーリーの説明は、下のようなものです。


ボブ・マーリー - Wikipedia

ボブ・マーリーは、ジャマイカのレゲエミュージシャン。

その音楽はラスタファリ運動の思想を背景としており、彼の音楽と思想は数多くの人々に多大な影響を与えた。


> ラスタファリ

という聞き慣れない言葉がありますが、昨日の記事に書きました、イスラエルの聖書と時事についてのメディア「ブレーキング・イスラエル・ニュース」の見出しに、唐突にこの「ラスタファリ」という言葉が出てきたのです。

「ユダヤ教の新聞にレゲエの合い言葉?」

と、少し興味を持ち、その記事を読み始めたのでした。





ボブ・マーリーとユダヤ民族の関係

先述しましたように、若い頃、少しだけですが、レゲエを聴いたり、その文化の周辺を知りまして、レゲエの人たちの合い言葉に、

「ジャー・ラスタファリ」

というかけ声があることを知っていました。

ボブ・マーリーも、コンサートなどでは必ず唱えていた言葉で、また、今はどうだかわからないですが、当時の日本のレゲエに携わる人々も口にする言葉でした。

当時は、この「ジャー・ラスタファリ」の意味は知りませんでしたが、今回、イスラエルのユダヤ教関係のメディアでこの言葉が出てきたことにふれて、何だかそのアンバランスに興味が出てきて、この言葉を調べました。

すると、

・ジャー(JAH) → 旧約聖書における古代イスラエルの唯一神ヤハウェ
・ラスタファリ → ジャマイカの宗教的思想運動


ということで、ボブ・マーリーは、「ユダヤ教の神を讃えていた」ことになるようです。

わりと意外感があるところです。

ラスタファリ運動に関しては、Wikipedia では、


ラスタファリ運動 - Wikipedia

ラスタファリ運動、またはラスタファリアニズムは、1930年代にジャマイカの労働者階級と農民を中心にして発生した宗教的思想運動である。

ラスタファリ運動は聖書を聖典としてはいるが、特定の教祖や開祖は居らず、教義も成文化されていない。それゆえ宗教ではなく、思想運動であるとされる。

基本的にはアフリカ回帰運動の要素を持ち、エチオピア帝国最後の皇帝、ハイレ・セラシエ1世をジャーの化身、もしくはそれ自身だと解釈する。



ここにあるように、このジャマイカのラスタファリ運動には「ジャー(神)の化身」あるいは、救世主の降臨の概念があるようでして、エチオピアの皇帝ハイレ・セラシエ1世という人を「ユダヤ教の神の生まれ変わり」だとしているというものなのです。

ハイレ・セラシエ1世(1892年-1975年

haile-selassie.jpg
mywalkwithjehovah.com


今回ご紹介する冒頭の記事には、


ボブ・マーリーの古典曲といえる「アイアン・ライオン・シオン( Iron Lion Zion )」は、「ユダヤ人としてのルーツを持つ」ことに基づいた皇帝セラシエ自身についてを歌ったものだ。


という下りがあり、ジャマイカで発生したラスタファリ運動と、その主義の中で生まれた、レゲエ界最大のスターであったボブ・マーリーが作り出していた音楽は、「救世主ユダヤ人万歳」的な意味合いを背景に持っていたことを初めて知るのでした・・・。

うーん・・・やっぱり「意外感」がかなり強いです。
下がその曲です。

ボブ・マーリー - アイアン・ライオン・ザイオン(1973年頃)




ここで、とりあえず、そのブレーキング・イスラエル・ニュースの記事を先にご紹介しておきます。

ここに出てくる「契約の箱」というのは、冒頭のほうにも Wikipedia の記述を記しましたが、モーセの十戒が刻まれた石碑が収められているとされる箱で、聖櫃とも呼ばれます。

インディ・ジョーンズ・シリーズの最初の映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年 ← もう34年も前の映画になるんですね)は、この「契約の箱」を巡る冒険を描いたものだったのかあ・・・ということを、今回のイスラエルの記事を読んで初めて知りました。

実は、先月あたりに、子どもと一緒にこの映画を DVD で見たんですが、子どもに、

「この人たちは何を奪い合ってるの?」

と訊かれて、

「あー、なんか、こう大事なもんなんじゃね」

という非常に曖昧な答えをして申し訳なかったと思います。

モーセの十戒が刻まれた石碑が入っていたとされる重大なもののようで、また、記事を読みますと、現在、アークが保存されていると考えられているエチオピア正教会では、映画レイダースばりの守護をおこなっていると考えられているようです。

それでは、ここから記事です。



The Rastafarian Messiah Guarding the Ark of the Covenant
Breaking Israel News 2015.08.26


「契約の箱」を護り続けるラスタファリアンの救世主


失われた契約の箱(アーク)の探索は、何千年もの間、トレジャーハンターや宗教信者たちにインスピレーションを与え続けてきた。

しかし、実は、この神聖な品物がどこに隠されているかに関して最も関係していると思われる人々がいる。それは、まったく予想外かもしれないが、ジャマイカのラスタファリ主義の人々だ。

ユダヤ教とラスタファリ主義の関係は、1916年から 1974年までエチオピアを支配した皇帝ハイレ・セラシエから始まった。

セラシエ自身は、自らが救世主であることを否定していたが、しかし、彼が救世主だと信じたジャマイカの人々は、ラスタファリ運動に心酔した。

ラスタファリ主義の人々は、永遠の平和と正義、そして、永遠の繁栄が訪れる未来の黄金時代をもたらすであろう人々でもある。

ラスタファリアンたちは、エチオピア帝国最後の皇帝ハイレ・セラシエを、彼自身の「ソロモン王とシバの女王の子孫である」とする主張から、「ユダ族のライオン( Lion of the Tribe of Judah )」と呼んだ。

13世紀以来、エチオピアの指導者たちはダビデ王の血統であることを主張してきたため、セラシエの主張は、宗教信者に対してのリップサービスだと批判を受けることもあった。

しかし、セラシエの「ソロモン王とシバの女王の子孫だ」という主張には、驚異的に感じられるほどの、いくつかの真実がある。

セラシエの王族の血統は、彼の父方の祖母を通して、アムハラ語(エチオピアの公用語)とヘブライ語(イスラエルの公用語)に関係する言葉を話すユダヤ部族の国からのものなのだ。

過去 30年間にイスラエルにやって来た多くのアムハラ語を話すユダヤ人たちは、ソロモン王とシバの女王の子孫とユダヤ人の組合せであると信じられている。

それらのユダヤ人たちは、寺院を建築するための材料を見つけるためにエチオピアを訪れた。

この事実は、他のエチオピア人の多くもソロモン王とシバの女王の子孫であり、すなわち、イスラエル人の子孫である可能性が高いことを示す。

ラスタファリアンたちが、皇帝セラシエとダビデの家を信仰をする理由は、多くのレゲエソングと、レゲエ・カルチャーの中にシオン(エルサレム)の概念が大きく示されていることにも関係する。

ボブ・マーリーの古典曲といえる「アイアン・ライオン・ザイオン ( Iron Lion Zion / 鉄・ライオン・シオン)」は、「ユダヤ人としてのルーツを持つ」ことに基づいた皇帝セラシエ自身についてを歌ったものだ。

ラスタファリアンのユダヤ民族との強い関係は、さらに驚くべきことに、失われた「契約の箱」がどこにあるのかを知る手がかりも、彼らが持っている可能性へとつながる。

皇帝セラシエを支持するエチオピア人たちは、彼らが契約の箱を所有していると主張する。彼らは、箱は、金で覆われたアカシアの木箱だと説明し、もともとがマケバの女王(シバの女王)と、女王とソロモン王の息子であるメネリク一世が持っていたという。

伝えられるところでは、彼らはソロモン王の知識なく、寺院から箱を持ち出した。

その寺院が破壊されて以来、契約の箱の行方は誰にも知られていないが、このラスタファリアン説に選考の余地を残すことは正しいと考えられる。

シバの女王とメネリク一世が箱を持ち出して以来、契約の箱は、エチオピア正教会によって保護されていると考えられている。エチオピア正教会は、4世紀に建てられた教会で、有名な大聖堂があるシオンの聖母マリア教会( Church of Our Lady Mary of Zion )を有している。

ラスタファリアンたちの主張する契約の箱の説は、確認することも反証することも、どちらも不可能だ。

なぜなら、契約の箱を見ることができるのは、教会の守護聖職者だけだからだ。これは、聖書の契約の「聖職者以外が見ることの危険性」に基づいている。

箱を守護する聖職者は、前任者が亡くなる前から任命されている。そして、守護を担当することになる聖職者は、残りの人生を、契約の箱がある礼拝堂に閉じ込められて、祈りとお香を焚き生きる。

ラスタファリアンの契約の箱に関しての主張は、あり得なそうに感じることかもしれないが、世界的に署名な『アーク・レポート』( A.R.K. Report )を記した、契約の箱の専門家、ハリー・モスコフ( Harry Moskoff )氏は、やや異なる以下のような考えを持っている。

「ユダヤ人が口伝で語り継いだ律法として知られる”タルムード”によれば、契約の箱は(単一ではなく)重複して存在していました。このエチオピア正教会には、明らかに契約の箱が存在していますが、それは、その重複していたもののいずれかであると私は考えています」

「エチオピア正教会にある契約の箱には、十戒が刻まれた石板は入っていないでしょうが、それでも、聖書に関係した品物としては非常に貴重なものです」

「しかし、ユダヤ人の伝説にある、ベツァルエルが作った金色の契約の箱は、いまだに隠されていて、それはエルサレムの神殿の丘( Temple Mount )の下に埋められていると考えています」

「歴代誌(旧約聖書におさめられたユダヤの歴史書)にあるように、第一神殿が破壊される 25年前、契約の箱は、ヨシヤ王の命により、準備された地下室に隠されたのです」

「それから 2,700年後の今もそこにあるはずです」





ここまでです。

「神の化身」と関係するものは何でもユダヤ民族というようなことになっているようですが、時期的にも今は、

2015年9月という「終末」の月(1): ユダヤ教のラビは「9月に救世主が再来する」と語り、7年サイクルのユダヤ安息日の終わりも9月、そして、その9月に起きる27の出来事の「偶然」のシンクロ
 2015年08月30日

と、続くこちらの記事などで記しましたように、

・ユダヤ教の救世主メシアが9月以降に到来する
・イスラム教の救世主マハディが9月以降に到来する


というシンクロした噂というのか、そういう類いの話が大いに盛り上がっているわけですが、もともとは「アフリカの黒人回帰主義」としての意味合いも高いジャマイカのラスタファリ主義は、

・黒人の救世主

を待ちわびているのかもしれません。

そして、私たちのような宗教・主義のない人たちは、そのような救世主というようなややこしいものは出来れば来ないで、平穏に進んでほしいと思っているのかもしれないですし、そうではないのかもしれません。

さて、9月に組み込まれた救世主騒動は、どのような形で発動するのか、あるいは、しないのか。





神の言葉の真実は?

ところで、上の記事にあります「契約の箱」に入っているのは、モーセの十戒ということなんですが、下のようなものです。


モーセの十戒

1. 主が唯一の神であること
2. 偶像を作ってはならないこと
3. 神の名をみだりに唱えてはならないこと
4. 安息日を守ること
5. 父母を敬うこと
6. 殺人をしてはいけないこと(汝、殺す無かれ)
7. 姦淫をしてはいけないこと
8. 盗んではいけないこと
9. 偽証してはいけないこと
10.隣人の家をむさぼってはいけないこと



うーん・・・現状を見ますと、いろいろと教えから曲がってきているようです。

特に、「偶像を作ってはならない」とか「神の名をみだりに唱えてはならない」などについては、信仰の厚い人ほど、家にも「偶像」を置いたり、熱心になればなるほど、「神の名」をとなえる傾向にありますので、むしろ、無宗教の人たちが最もこの戒律を守っているのかもしれません

他の、盗みや姦淫や偽証などもそうですが、現代社会は、十戒がほとんど守られていないことにも気づきます。
そもそも、「戦争」なんかも、「汝、殺すなかれ」に背いています。

十戒は、

> 神の意思が記された

とありますが、私たちはかなり背いているようです。


うーん。


十戒・・・神の言葉・・・。

どれが正しいのかよくわからないですが、 30年前に知ったレゲエの合い言葉、

「ジャー・ラスタファリ!」

がユダヤ教の神を称えていたものだと初めて知り、なかなか微妙な感覚になったりしています。

それでも、レゲエの人たちのラスタファリ主義の厳密な実践者は、「聖書の教えをかなり真摯に実践している」ということはいえそうです。

たとえば、上のほうにボブ・マーリーの写真を載せましたが、レゲエの人の中には、あのような長い髪型をしている人が多く、これはドレッド・ヘア(正式には、ドレッドロックス)と呼ばれますが、旧約聖書の下の記述から、このような髪型が守られているそうです。

旧約聖書 レビ記 21章 05節
頭髪の一部をそり上げたり、ひげの両端をそり落としたり、身を傷つけたりしてはならない

旧約聖書 士師記 13章 05節
その子の頭に剃刀をあててはならない。彼は、ペリシテ人の手からイスラエルを解き放つ救いの先駆者となろう

なるほど、聖書にはこういうことも書かれているのですね。

しかし、生きている間ずっと髪を伸ばし続けなければならず、現代生活ではちょっと厳しいですかね。

また、

旧約聖書 箴言 15章17節
肥えた牛を食べて憎み合うよりは 青菜の食事で愛し合うがよい。

というような聖書の言葉などから、ラスタファリ主義者の人たちにはベジタリアンが多いです。

そして、シュミータが終わる 9月13日まで、あと5日です。


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