2015年09月23日



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何となく憂鬱なカオス化を見せる世界 : シリア難民に紛れ込んでISのメンバーがヨーロッパに侵入していることが確認され、そして楽園コスタリカで起きていること



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▲ 2015年09月22日のイスラエル Breaking Israel News より。



楽園の憂鬱

環境のことだとか、自然保護のことだとかを過剰に語ったり聞いたりすることはあまり好きではないのですが、「これは少し困りますね」と、率直に思った事例が最近ありました。

それは先日報告された下の事案です。


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▲ 2015年09月23日のコスタリカ TICO TIMES より。



写真と見出しだけではちょっとわかりにくいかとも思いますが、これがどんな光景かといいますと・・・。

中米コスタリカに「オスティオナル自然保護区」という場所があって、ここは、ウミガメの集団産卵がおこなわれる場所(世界に8カ所あるうちのひとつ)として有名です。

ウミガメの集団産卵は「アリバダ」という名前で知られていて、Wikipedia の説明では以下のようなことです。


アリバダ

ヒメウミガメとケンプヒメウミガメは、大群で上陸し産卵をする「アリバダ」 という現象を起こすことがある。他の種類のウミガメはアリバダは起こさない。

アリバダは、主に雨季に、のべ数千から百万頭以上ものヒメウミガメが数日から十日以上の間に一斉に上陸し産卵をする自然現象で日中にまで上陸と産卵が続くことがある。


それは下のような光景になるようで、私もかつて、テレビか何かで何度か見たことがあります。


arribada.jpg
Olive Ridley Turtle



それで、まあ、こういう場所は「観光地」になりやすいわけですが、コスタリカのこの場所も例外に洩れず観光地であり、多くの観光客がやってくるそうなんですが、上の写真の人たちは「観光客」なんですね。

つまり、先ほどの写真の光景は、



大量の観光客が、産卵にやってきたウミガメたちの周囲に集い、カメたちは産卵することができずに海に戻っていった。



ということなんですね。

これは、9月9日に、コスタリカ環境省の労働組合のフェイスブックで報告されて以来、結構な物議を醸しています。

報告によれば、カメの進行方向に立って写真を撮るわ、自分の子どもをカメの背中に乗せたりするわで、どこから来た観光客とは書いていませんが、なかなか常識破りの行動をしていたようです。


下の写真は、そのコスタリカ環境省により公表されたものです。


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これじゃカメさんも産卵できないです。

結局、多くのカメが産卵を諦めて海に戻っていったそう。

写真にはアジア人っぽい人たちもいますし、白人っぽい人たちもいますが、どこの人たちにしても、何だかもうやりたい邦題ですごいですね。

「これはオレにはできない」

と素直に思います。


ちなみに、以前、


楽園が崩壊していく : コスタリカのビーチに建設される中国企業の巨大石油精製所
 2013年08月02日


という記事で、2013年 6月に中国の習さんがコスタリカに公式訪問した際、コスタリカ政府と中国政府は、


将来的に「毎年 50万人」の中国人観光客をコスタリカに呼び入れる


という観光計画で合意していますので、今のコスタリカには中国人観光客は多いと思います。まあ、上の人たちに含まれているかどうかはわからないですが。

それにしても、こ場所は「自然保護区」であるわけで、ある程度は国から管理・監視されているのが普通のような気がしますが、そういうのはないのですかね。

何でも自由なのもいいでしょうが、こういうことが常態化してしまうと、そのうちカメも来なくなってしまうかもしれないですし。

そういえば、中国政府は、コスタリカ沿岸に「大規模な石油製油所」を作る合意もこの 2013年にしているのですよね。石油製油所ができるのは、ウミガメがやってくるビーチと反対側にあるプエルト・リモンという場所ですが、石油精製所とウミガメは相性が良くなさそうです。


カメが集団産卵するオスティオナル・ビーチの場所

Ostional-map.gif
・Google Map


先ほどリンクした記事のタイトルじゃないですけど、楽園は崩壊していっているのかもしれないですね。

こういうような少し困った現象を見聞する一方で、ヨーロッパのほうもいろいろと大変なことになって、少しというより、かなり困ったことになってるようです。

しかし、現況、他にもいろいろと憂鬱系の話題は散らばっています。


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ヨーロッパの憂鬱

ヨーロッパでは、難民の問題が続いていますが、ハンガリー政府は、国境に押し寄せる難民に対して「軍隊」を派遣することを決定したようで、一応、武器は殺傷能力のないものだけを使用するということになっていますが、押し寄せる難民の数も増えていて、いろいろと緊迫してきている感じです。



ハンガリー、難民不法入国阻止へ軍の動員可能に
読売新聞 2015.09.23

ハンガリー議会は21日、国境地帯に押し寄せる難民や移民の不法入国を阻止するために、軍の動員を可能にする法案を圧倒的な賛成多数で可決した。

催涙ガスやゴム弾など殺傷能力が低い武器の使用も認めている。




そして、このようになってきている東欧諸国に向けて「 16万人の難民が移動してきている」ことが、英国のデイリーメールで伝えられています。


押し寄せる難民たち

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Daily Mail



そんな中、9月21日には、トヨタと並ぶ、世界最大級のドイツの自動車会社「フォルクスワーゲン」社が、アメリカで「排ガス規制を逃れるための不正なソフトウェアを搭載していた」ことが発覚。

それにより、アメリカ当局から「2兆円の制裁金」を課される可能性が出されています。



独VW、米で不正車種の販売停止 制裁金2兆円か
日本経済新聞 2015.09.22

米国で排ガス試験の不正が発覚した独フォルクスワーゲン(VW)は対象車種の販売停止を決めた。リコール(無料の回収・修理)も実施する見通し。当局による制裁金は2兆円超とも報じられ、刑事訴追される可能性もある。ブランドイメージ悪化は必至で、不振の米国で新たな課題を抱えた。

「お客様と国民の信用を傷つけ、深くおわび申し上げます」。VWのマルティン・ヴィンターコーン社長は20日、米環境保護局(EPA)による大気浄化法違反の調査に対し声明を発表した。




というように、社長自らが不正を認めているので、アウト気味です。

いかな大企業でも、2兆円+大規模リコール費用という金額は小さくはなさそうです。
フォルクス・ワーゲン株は2日間で約 38%下げました。

その後、連動して起きたのが「フォルクス・ワーゲン・ショック」とでも呼ばれる可能性のある、ヨーロッパ株式市場の急落でした。


2015年9月22日の欧州市場

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w-index.com



まあ、こういうようなこともありつつも、しかし、やはり今のヨーロッパの最大の問題は難民のことでしょうが、それと共に冒頭のような「 IS が難民に紛れ込んで入っているきているかもしれない」という懸念は次第に明確になりつつあります。

これまでに、すでに、ヨーロッパだけで 100人以上が、IS と接触したことで逮捕されているのだそうです。

現在のような混沌とした状況の中で、結構な数でヨーロッパに流入しているのかもしれない様々な組織・・・。

今後の混沌は、どこの地域だけということもなく、たくさんの「種」と「芽」を、蒔いて拡大し続けているようです。

冒頭の記事をご紹介いたします。




ISIS Recruiter Arrested in Germany
Breaking Israel News 2015.09.22


ISIS のリクルーターがドイツで逮捕される


ドイツで逮捕された ISIS のリクルーターは、難民たちの中に紛れ込んでやって来ていたことかがわかり、難民保護の声が広がる中で、ヨーロッパにイスラム過激派が入り込み勢力を拡大させる懸念が起きている。

8月4日に、スペインで ISIS が攻撃計画を立てていたとして、シュトゥッガルトの難民センターで男が逮捕された。男は入国するための偽造文書を持っていた。男は、スペインの裁判所から発行された逮捕令状に基づき、スペイン警察に引き渡された。スペイン内務省は「男は ISIS の名の下に、必要なコンタクトを始めていた」と声明で述べた。

現在までに 100人以上が ISIS とのコンタクトを取った疑いで、ヨーロッパで逮捕されている。ここには、8月22日にスペインとモロッコで、ISIS の兵士を募集していた 14人が含まれる。

この逮捕は、モロッコ人の男がフランスからの列車内でアメリカ人兵士に取り押さえられた事件の後のことだった。

関連する話では、最近、バレンシア近くのガンディアの街で 18歳のモロッコ人女性が、イスラム過激派グループに参加するためにシリアに飛ぶことを準備していたとして、スペイン警察に逮捕されたことを AFP が報じている。

ISIS は2つの懸念をヨーロッパに与えている。

ひとつは、難民に紛れ込んで ISIS のメンバーをヨーロッパに侵入させること。

もうひとつは、ヨーロッパ人の兵士を募集していることだ。ヨーロッパ人は訓練し、過激思想を与えられた後、それぞれが自らの国へと戻される。

欧州連合( EU )は、殺到する難民たちを識別し、不審者の監視を続けている。

先週、さらに悪い事態を想定できることが起きた。

ドイツの税関職員が1万人分のシリア人のパスポートを含む箱を押収したのだ。パスポートの多くは戦争で破壊されたシリア政府の事務所から持ち去られたものだ。

このことが示すことは、ISIS の工作員たちが、シリア人であろうがなかろうが、ヨーロッパに入るためにシリアの正式なパスポートを使用することができるということだ。

シリアは、現在、内戦により多くの民間人の血が流されており、亡命を許可する優先順位が高くなっているため、シリアのパスポートを持っていると亡命が許可されやすい。

今年3月に、フランスのマニュエル・ヴァルス首相は、フランスのテレビとのインタビューで、現在のこの悲惨な状況を予測していた。

「今、イラクとシリアには 3000人のヨーロッパ人がるが、夏には 5000人、年末までには 10,000人にまで増えることもあるかもしれない」


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