2012年08月06日



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韓国で歴代最悪の猛暑によりアオコが大発生。そして、そこから知り得た「藻の窒素固定」能力と将来の農業



(訳者注) 最近葉、夏になると「藻の大発生」の報道が多く、よく取り上げていました。青藻とか、アオコとも呼ばれる緑色の藻です。

過去記事としては、




などがあります。

ch-aoko.jpg

▲ 2010年に中国山東省の海を覆い尽くした藻(アオコ)。


アオコは、海や海岸線を広範囲に「緑で染めてしまう」ということもあり、視覚的な意味としての事件性が高いために報道されることが多かったです。


そして、この夏、「韓国でアオコが大発生している」という報道を見かけました。

韓国で藻が大発生したという報道はあまり見かけたことがないので、それだけ韓国の今年の猛暑がすごいものだということのようです。

そして、今回の韓国の藻の大発生の問題は見た目ではなく、「飲料水の水源地で大発生している」ということで、韓国の広範囲で水道水に毒性や悪臭などが発生しているということのようです。

なお、今、韓国で大発生している藻は「アナベナ」という種類のものだそうですが、何のことがわからなかったので、調べていくうちに、いろいろと面白いことがわかってきました。

少し遠回りになりますが、それらのことを記しておきます。

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2012年07月14日



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▲ 古代の遺伝子を現代の遺伝子に混合させて「進化」させるという試みを生物学史上初めておこなった NASA の宇宙生物学者のベトゥール・ガージャール(Betül Kaçar )博士。女性です。博士が手にしているのがその大腸菌。
--

(訳者注) うちの子が小学生としてはじめての夏休みが近くなりました。7月中は子どもといろいろと行く予定になっているのですが、8月には奥さんと子どもは2週間ほど私の実家の北海道へ帰省することになっています。

で、私は・・・帰省しないのですが(笑)、実家にしてみれば「孫の帰省」こそがイベントであるようです。

どこの家でも、あるいは昔からそうでしたけど、この「孫バカ」というものにはスゴイものがあって、いつの時代でも「孫には無償で与える」という部分はあるようです。

「どうしてそんなに孫がかわいいのか」に関しては、私自身が孫を持つ可能性は年齢からもあり得ませんので、わからないまま死んでいくのでしょうけれど。

そういえば、「パンスペルミア説」を取り上げる時に、いつも名前を出させていただくフレッド・ホイル博士は、性格が非常に気むずかしいことで有名だったようで、インタビューなどでも、特に科学の素人には非常に不親切な人だったそうですが、インタビュアーや取材者たちの中では、フレッド・ホイル博士とスムーズに対談するための「ある秘訣」が知られていたそうです。

それは、

「ホイル卿の機嫌を良くするには孫の話から入れ」

だったそうです。

フレッド・ホイル博士は 2001年に 86歳で亡くなりましたが、博士には4人の孫がいて、特にその中の末孫であったニコラ・ホイルという女の子の話なら「いつまでも笑顔で続けた」ようです。

強固に現代宇宙論を批判し、パンスペルミア説の研究に生涯を捧げた英国科学界の最大の科学者であり、また、現代のジョルダーノ・ブルーノそのものでもあった異端児であるホイル博士も、家では相当な「孫バカのおじいちゃん」だったようです。


Fred-Hoyle.jpg

▲晩年の頃のフレッド・ホイル博士。


そのあたりに関しては、ホイル博士が1987年の著作『進化の数学』の中に次のようなくだりを書いているあたりにも垣間見られるような気がします。


孫を持つ身になると、直接の子供では両親の遺伝子の混合は起きていないように思えてならない。混合は、孫の代になってようやく起きる。それだから、孫と祖父母との関係は、直接の親子関係とかくも違ったものになるのだろう。

遺伝子の立場から見れば、男の女の直接的な結びつきでは、何とも達成されていないのだ。その次の世代、すなわち孫が生まれるまでは・・・。


『進化の数学』(1987年)より。


上の文章はまったく科学とは関係ないです(笑)。

これは結局、「孫ってのはなんてかわいいんだろう。この存在こそ私の遺伝子の現れなんだな。自分の子どもなんかとは比較にならないほど最高にヨイね」という気分を現したくだりだと思います。ホイル博士ほどの人を、このようにしてしまう「孫」というのは何なんでしょうかね。


上のフレッド・ホイル博士の写真を見て、孫と書いていたら、クッキーか何かの CM を思い出しました。

調べてみると、クッキーではなくて、ヴェルタース・オリジナルというドイツのキャンディーの模様。森永製菓のサイトに CM がありました。

mago.jpg

この CM のこの場面のナレーションは、「それはこの子もまた特別な存在だからです」というものです。


さて、ずいぶんと話が逸れましたが(本当だな)、上でフレッド・ホイル博士の名前が出て来ましたが、今回は、「進化」というものに関しての研究についての話でもあります。



太古の DNA への介入を始めた人類科学


記事のタイトルに「ジュラシックバーク」とありますが、考えれば、スティーブン・スピルバーグ監督の映画ジュラシックバークも公開されてから 20年近く経っていることに気づきます。

ジュラシックバークの内容は、その根幹をきわめて簡単に現すと、

 > 本物の恐竜がいるテーマパークを作る

という話です。

では、その「本物の恐竜をどのように作るのか」ということに関しては、Wikipedia の説明をそのまま掲載します。


琥珀に閉じ込められた蚊の腹部の血液から恐竜の DNA を採取し、これを解析・復元した上で欠損部位を現生のカエルの DNA で補完し、さらにこれを現生爬虫類(ワニ)の未受精卵に注入することで恐竜を再生する。



ということです。

これに関しては、映画の中でも「子どもたちのためへの説明映画」という形で、わかりやすく説明しているシーンがあります。


mr-dna.jpeg

▲ 映画内の映画に登場するアニメで、DNA の移植と再生について説明する「ミスター DNA」というキャラクター。この映画で説明を受けた後、テーマパーク「ジュラシックパーク」では、実際の受胎作業の光景なども見物できるということになっています。


現在、 NASA の科学者がおこなっているのは、このような「大型生物の再生」に関してではないですが、「古代の遺伝子を現代の生物の遺伝子に組み込む」という意味では、似た話にも思えます。


また、上のジュラシック・パークについての Wikipedia の説明には、続けてこのような記述があります。


琥珀中ではなく、剥製や永久凍土中に保存されている絶滅生物のDNAから情報を復元することは2009年現在の技術でも可能であると考えられており、絶滅生物のクローニングを目指す研究が行われている。マンモスなどはこの対象として良く取り上げられる。



とあります。

これは、今年2012年になり、何度も報道されていて、ひとつは「日本とロシアの共同研究によるマンモスの再生」の報道で、もうひとつは「韓国とロシアと共同研究によるマンモスの再生」です。

それぞれ、今も日本語のニュースが残っていますので、ご参照下さい。



日本のほうは、日本側の主軸区となるのは近畿大学の研究チームです。また、上の韓国のほうのニュースでは、2006年に胚性幹細胞(ES細胞)研究で論文を捏造したとして報道された黄禹錫(ファン・ウソク)元ソウル大教授が主軸です。

mammoth_2166198b.jpg

▲ ロシアの研究機関とマンモス再生の共同研究について調印する韓国のファン・ウソク元ソウル大教授(左)。テレグラフより。


というわけで、どうも人は「古代の生物の再生」にえらく興味があるようです。


私自身は、実はこれらのすべての行為に、かなり否定的で、その理由は、

「絶滅したものは絶滅する理由があったから絶滅した」

のであり、再生に何の意味があるのかよくわからないということがあります。
絶滅もまた「摂理」だと考えます。


とはいっても、実際に DNA レベルで生物に介入できるようになった生物科学では、これらと類似した様々な研究と実験が繰り返されるとは思います。もちろん、もしかしたらこれらの研究は、実際に世の中の役に立つことなのかもしれないし、それはわかりません。


というわけで、大型生物の再生とは違うながらも、 DNA に介入して、「生物の進化を眺める」という、科学史上初めての試みが米国の大学内にある NASA 研究所で進められています。


実験進化

なお、翻訳記事には「実験進化」という言葉が出て来ます。初めて目にしたのですが、調べると「人為的に進化を引き起こす研究」のことだそうです。

つまり、「人間の手による進化」ということのようです。
進化といえるのかどうかは微妙ですが。



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2012年07月05日



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最近、世界中で「子どもだけを襲う未知のウイルス」が爆発的な流行の兆しを見せていて、なんとなく気になるので、そのことを書こうと思っていたんですが、書いていると、また、前振りが長くなってしまいましたので、その記事は別として今日アップしようと思います。

その「謎のウイルス」の記事は、昨日書き上げるつもりだったんですが、昨日の日記、「「絶望の粒子」の発表に委ねられる In Deep と私の人生の存亡」を書いた後、なんとなく散歩に行って、そのまま電車に乗って、所沢で何となく降りて、所沢でダラダラと過ごして、焼き鳥屋でお酒を飲んだりしているうちに一日が終わってしまいました。

昨日、毎日新聞に出ていたんですが、今、私の住んでいる埼玉というのは「昼夜間人口比率」というものが全国最低なんだそうです。


昼夜間人口比率:全国最低 90年以来5回連続で
毎日jp 2012.07.04

10年に実施された国勢調査で、県内の夜間人口100人当たりの昼間人口の割合を示す「昼夜間人口比率」が88・6と、全国最低だったことが県の分析で分かった。全国最低は、90年の国勢調査以来5回連続で、都内の職場や学校へ通う「埼玉都民」という性格が続いている。



昼夜間人口比率ってなんだ?」と読むと、つまり「東京都内などに仕事に行っている人が多いので、昼はあまり人がいない」ということのようです。

その比率が世界一(世界かよ)。
いや、日本一。

この比率、「働き盛りの年齢の男性や女性」に限定すると、もっと大きな数値になるはずです。つまり、埼玉県の日中は「二十代から五十代くらいの労働年齢の男女が少ない」ということだと思います。

そのせいかどうか、午後4時過ぎくらいだと、所沢の町は学生さんのような若い人の姿がとても多く、女子高生などは、どこで着替えているのか、制服ではなく私服で闊歩しています。

そういう中に私などを含めた「社会の落ちこぼれ的な中年男性たち」がダラーッと徘徊したり、ゲーセンのメダルコーナーで苛立ったりしている光景を目にします。


というわけで、またどうでもいい話から始まりましたが、帰ってみると、CERN のニュースは確かに大きく報道されているのですが、その見出しを見て、「またか」と、思いました。



ヒッグスに関しては「永遠にこの繰り返し」でもいいのかも


ヒッグスに関しての報道は見られた方も多いと思いますが、これらの見出しが並びます。

hig.png


「発見か?」
「〜とみられる」

という文字が続きます。

英語だと下のような「99パーセント、ヒッグスに違いない」などが並びます。

99percent.jpg


実は一昨年からずっとこの繰り返しなんですが、なんとなく不思議な感じがしませんか?

つまり、普通の、他のいろいろな科学の発見で、「〜と見られる」とか「発見か?」とか「ほぼ間違いないと思われる」というような暫定段階での研究成果がこんなに大きく報道されることがあるでしょうか。

普通だと、科学的発見というのは、

「確定」

ということになって、大発表になるはずだと思うのです。

報道では、


CERNは統一見解で、暫定的な結果としながらも「新粒子を観測したことは画期的で、その意味は非常に重要だ」と強調。年内にもヒッグス粒子かどうか確定するとの見通しを示した。



とあり、「暫定的」と自ら述べて、さらに、「年内にも確定」と、確定していないことを宣言しています。


それがどうして、こんなに大きく報道されるのか。

その理由はいくつかあると思いますが、ひとつは報道側が、この「新しい神の登場」の重大性をあまり意識していないということもあるかもしれませんが、それよりも「何らかの強力なプッシュ」はあるのだと思います。

プッシュというか、「報道してほしい」と。

どうしてか?

どうして暫定結果を世界的報道としなければならないのか。


ここからは否定的な意味で書くのではなく、こういうことはすべての科学の研究には必要なことなんですが、「予算の確保」なんです。 CERN は世界で最も大きな予算を編成している科学組織で、年間予算は大体 800億円〜1000億円くらいです。

下の収支は10年くらい前のものですが、以後も大体同じような予算です。スイスフランで書かれてありますが、非常に大ざっぱにというと、この数字に「億円」をつければ、桁としての大体の目安となると思います。

cern-bud.jpg


これを見ると予算のほとんどが「加盟国からの分担金」でまかなわれていることがわかると思います。つまり、単独運営をしている組織ではないのです。

コトバンクの CERN には以下のようにあります。


この分野の実験的研究には巨大な粒子加速器が不可欠であるが,加速器の建設には莫大な費用がかかるので,アメリカとソ連以外の国は単独ではこの負担に耐えられない。



この「加速器」とある中の、LHC というものには2兆円などの莫大な予算がかかっています。

上に「ソ連」とあるのは、CERN が創設された 1950年代はロシアは旧ソ連だったからですが、上にあるように、この CERN というのは、各国から予算を集めて運営している組織です。

しかも、それでも赤字を計上したりしていて、とにかく、お金のかかる実験をしているのですが、いずれにしても、「成果を出し続けていかなければならないという宿命」を負っています。

1000億円といえば、南太平洋あたりの小国の GDP にも匹敵する金額で、決して小さいとは言えない額です。

特に資金を出している主体がヨーロッパの国々です。
それで、「今年は何の成果もありませんでした」というわけにはいかない。
現在のヨーロッパの経済的問題は書くまでもないと思います。

場合によってはユーロ崩壊などとも言われている中で、どこかの国の誰かが、

「CERN へ金出すのをやめればいいんじゃないか?」

と言ってそれを実行したら、他の国も追随してしまうわけで、そうすると CERN は機能しなくなってしまうのです。さすがに、今の経済状態の中で、科学研究に単独で 1000億円を出せる国はあまりないはずです。

なので、それを避けるために、 CERN は成果を発表し続けなければならない。
次々とノーベル賞クラスの発見をしなければならない。

そういうあたりが、暫定的な発表に繋がっているのだと思います。
正直、心情はよくわかります。



新しい「神」を数百年以上求めて続けてきた科学界


ヒッグスは「神の粒子」とか呼ばれていますが、この「神」とは何かお考えになったことがあるでしょうか。

一般的には、「神」とは宗教などでの「神様」のことを言うと思うのですが、そんな大それた冠をつけている。


名前は忘れてしまいましたが、 ALS で車椅子に乗っている米国かどこかの科学者の博士が、「神がなくても宇宙は説明できる」と言っていたことがありましたが、これが科学者の夢だと思います。

新しい神様。


それが科学者たちにとっての「夢のヒッグス粒子」です。


仮にそれが見つかれば、この世の中は自分たちの「計算通りの世の中」であることが証明されるわけで、計算が適用できない宇宙は存在しない。

見た目がどうであろうと、

「それは計算ではこのようになります」

と言える世界。


太陽黒点が顔みたいに見えても、

「それは計算ではこうなります」と。


宇宙の銀河の形がどれだけ美しくても、

「それは計算ではこうなります」と。


人間の感情とか、見た目とか、考えとか、夢とか、形而上とか、宗教とか、芸術とか、恋愛とか、美的感覚とか、味覚とか、そういうものもすべてが、

「計算ではこうなりますから」

と言える世の中。



そのための「神様」がヒッグス粒子なのだと思います。

そして、その発見は、計算のできる科学者だけが「神の使者になれる瞬間」だということにもなるのかもしれません。なので、科学者(の一部)は本当にその発見を望んでいるでしょうし、あるいは、「望んでいない」という科学者もいると思います。

しかし、上にも書きましたけど、私は別に批判的ではないのですよ。
私は実は CERN は存続してほしいのです。


その理由はただひとつで、CERN がクラウド実験というプロジェクトをおこなってるからです。

過去記事の、

「宇宙線が雲を作るメカニズム」の一部を欧州原子核研究機構 CERN が解明
 In Deep 2011年08月26日

にあるように、宇宙線の働きの根本に対しての検証を莫大な予算でおこなえる組織は、現在は CERN だけだと思うのです。

このクラウド(CLOUD)実験というのは、「雲はどうしてできるのか」というための実験で、そんな実験に考えられない予算をつぎ込んでいるというのは、ばかばかしいと思う方のほうが多いと思います。

それでも、私はこの実験ではじめて「宇宙線が雲を作り出している」ことを知り、そして、もしかすると宇宙線の働きはさらに大きなものであることがわかるかもしれない。

わかってどうなる、という話もありますが。


いずれにしても、 CERN は今後も、「ほぼ間違いない」ということで、発表を続けていくと思いますが、それでいいのだと思います。

欧州連合が崩壊して予算が機能しなくなる日まで。


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2012年07月02日



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▲ 7月2日現在、NASA のゴダード宇宙飛行センターのウェブサイトに表示されている「コード・レッド」(最高レベルの警報)表示。この翻訳は記事内に記しました。
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(訳者注) 昨日の米国の BBS の書き込みに、「 NASA の太陽関係のほとんどのウェブサイトやリアルタイムデータがダウンしてるぞ」というものがあったんですね。

アメリカの悪天候などのニュースを知っていたので、「もしかして」と、NASA のデータセンターがあると考えられる場所を見てみました。


NASA で多くの観測リアルタイムデータや、それに関してのニュースを統括して発表するのは、いつも NASA のゴダード宇宙飛行センターというところですので、データセンターもそこにあると思われます。

念ため、 Wikipedia を見てみました。


ゴダード宇宙飛行センター

メリーランド州グリーンベルトに位置する、NASAの衛星の管制・通信に関するフィールドセンターである。

ゴダード宇宙飛行センターは、ハッブル宇宙望遠鏡、エクスプローラー計画、ディスカバリー計画、地球観測システム、INTEGRAL、SOHO、RXTE、Swiftを含む、地球、太陽系、銀河に関する、NASAの多くのミッションや国際共同ミッションを管理している。



とのこと。
ここで間違いないと思います。

そのゴダード宇宙飛行センターのあるグリーンベルトという場所は下の地図の「A」の場所です。

outage-map-01.png


そして、7月1日の時点で、米国北東部では 数百万世帯が停電となっており、非常事態宣言が発令されていますが、下の図は、今回の嵐が襲った場所に関しての図です。

noaa-06-26.jpeg


青い点が強風等の観測された場所です。

どうやら NASA のデータセンターは今回の嵐と停電の影響を完全に受けてしまったようです。

このアメリカの今回の「悪天候とその後の大規模停電」については今朝のロイターの記事を引用しておきます。


米東部の暴風雨で少なくとも12人死亡、300万世帯超で停電
ロイター 2012年07月01日

r-0701.jpeg

首都ワシントンを含む米東部で暴風雨が発生し、30日までに少なくとも12人が死亡、300万世帯以上が停電に見舞われている。ワシントンやオハイオ州、バージニア州、ウェストバージニア州の当局は、非常事態宣言を発令した。

オバマ米大統領も同日、米連邦緊急事態管理局(FEMA)に対し、復旧支援を命じた。停電の復旧には1週間かかる場合もあるとみられている。




7月2日現在、ゴダード宇宙飛行センターのウェブサイト自体は表示されますが、太陽観測に関してのいくつかはダウンしたままです。SOHO の太陽観測データ のみ先ほど復帰したようです。

また、ゴダード宇宙飛行センターのウェブサイトには、現在、トップページに下の「レッドアラート(警報)マーク」が表示されています。

この記事のトップに貼ったのがそのスクリーンショットです。

上の「コード・レッド」は通常だと、「最高レベルの警報」を意味します。
書かれてある文字を訳しておきます。


現在の状況: コード・レッド

code-red-100.jpg

2012年06月30日(土曜日)より発令中。

NASA ゴダード宇宙飛行センターのある施設は、メリーランド州グリーンベルトに位置しており、今回の嵐の中心地だった。そのため、施設全体の停電のため、現在、最高警報レベルの下でオペレーションが行われている。現在、施設の職員たちは、緊急時以外の義務を免除されている。電力が復旧した際にこのメッセージは更新され、すべてのに職員にメールが配信される。



とのことです。

今回の嵐で被害を受けたり、停電となった地域は、アメリカ東海岸のワシントンDCなどを中心とした、いわゆる「中枢部」といえる場所です。非常事態宣言の意味はそこにもあるでしょうし、NASA 以外にも深刻な影響を受けた大規模設備はたくさんあるはずです。

さて、しかし、問題となるのは、数百万世帯が停電していて、その復旧には、1週間程度の時間がかかるという点です。

何が問題かというと、先日書きました、

太陽活動が弱くなる中で「異常な高温」 を記録し続けるアメリカ
 In Deep 2012年06月29日

という問題なのです。アメリカの歴史的な猛暑の中で、多くの民間の人たちが冷房設備はもちろん、医療、衛生等においてのあらゆる電気手段を失った状態にあると推定できるのです。


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2012年06月10日



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私たちは、人類が産業革命から進んできた「文明の最期」を看取る歴史の証人となり得るのか。あるいはそれを回避できるのか。


(訳者注) いきなり余談ですが、先々月くらいに携帯電話の表示がおかしくなったんですね。3年以上使っていて、前から表示がおかしくなることはあったんですが、今回は復旧せずに画面に何も映らない。

状態としては液晶のバックライト切れと似ていますが、携帯電話の液晶の仕組みをよく知らないので、とにかく「何か微かに画面に映っているけど基本的に何も表示されない」と。

でも、電話としては使えるので、そのまま使っていたんです。
変更も修理も面倒ですし。

で、画面が見えないのでメールは打てないわけで、メールをやめたんですね。

私の加入している携帯はなんとメールは標準オプションじゃないんですよ。
プラス300円でメールサービスが使える。

で、あとは音声通話なんですけど、携帯の音声通話なんて子どもの関係の用事などで奥さんからかかってくるくらいですので、携帯は部屋に置いておけばいい。つまり、今の私の携帯の状況は「画面がうつらない着信専用の音声端末」ということになっています。

しかし、携帯メールから解放されたのは本当に楽で、私はもともと携帯のボタンを押してメールを打つのが苦手でしたので、もう携帯メールを受け取らなくてもいいし書かなくてもいいんだ、と思うと非常に解放された気分になりました。


こんな感じで次第に情報伝達の手段が少なくなっている私ですが、今の私にとっても「最大であり、そして最後の情報伝達手段」であるのがインターネットです。ツイッターもフェイスブックも何もアカウントを持たない私ですが、携帯メールがなくなった今、メール伝達はインターネットだけですので、それなりに大事。

しかし、その「インターネット・インフラ」はもはや未来永劫に続く盤石な基盤とは言えない可能性が強くなっています。今回は、そのインターネットの自滅、あるいは、インターネットが「文明を滅ぼす導管となり得るかも知れない」ということと関係する話です。

ご存じの方も多いと思いますが、フレームというコンピュータウイルスの登場によって、今、世界が騒然としています。



拡大を続ける「インフラ自爆装置」

これまで In Deep でも、コンピュータウイルスのことを取り上げたことはありました。リンクは記事下に貼っておきますが、スタクスネット(正式名: W32/Stuxnet)などの名前がつけられている強力な「インフラ破壊ウイルス」などが次々と登場している中で、最近、「フレーム」と名付けられたウイルスが登場しました。

これに関しては、最初に報道の方をご紹介しておきます。
「ロシアの声」の記事からです。

ロシアにはコンピュータ・セキュリティ専門のカペルスキー社があり、創業者カペルスキー氏の言葉が書かれてあります。カペルスキー氏は、イスラエルで行われた講演の場で、「世界が終末を迎える前にサイバー感染の連鎖を阻止しなければならない」とまで言っています。


しかし、今回、フレームのことを取り上げたのは、その脅威というより、「どうして私たち人類の生活が、コンピュータウイルスごときに脅かされるようになってしまったのか」ということをもう一度考えてみたいと思ったからです。

縄文時代にも、あるいは、アウストラロピテクスの時代にもなかった脅威が、どうして「進化した果ての人類の世界」に登場したのか。

私たちの文明の方向性は、果てして正しかったのだろうか・・・というようなことを、スタクスネットや、フレームの実態を知ると、考えざるを得ません。
では、今回は最初に記事を載せておきます。

ここからです。



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2012年05月29日



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(訳者注) 今年は、日本での電力不足がいわれています。そして、この「何となく今年だけの問題のように聞こえる」電力不足という問題は、根本的な代替えがない限り、永遠に続くはずです。

正直、もはや、「反対」とか「賛成」の議論を越えて、冷静に「電気の生産」という現代文明の根幹の部分での将来を考えてもいいのではないかなとは思います。

そういう中、2022年までに段階的に原発での発電からリサイクル発電に全面的な移行を予定しているドイツで、5月25日から5月26日の間、太陽光発電での発電量での世界記録を樹立したというニュースが海外で伝えられています。

その発電量は実に 22ギガワット

この電力量がどのくらい大きなものかというと、たとえば、発電量を試算、比較してみたというサイトによると、福島の第一原子力発電所の2009年度のデータでは、福島第一原子力発電所の発電機6機の合計出力が約5ギガワットということです(正確には4.7)。

つまり、少なくとも今回のドイツの太陽光発電システムでは、その数倍のエネルギー生産に成功したということは言えそうです。

私自身は太陽光発電が最もいいと思っているわけではないですが、ここまで莫大な発電量を得られるなら、(暫定的には)あまり問題はないのでは? とも思います。

また、ドイツは緯度的にも日本より北であって(太陽光発電には日本より不利なはず)、国土面積にもそれほど差があるわけではなく、今回の「偉業」は日本でも可能なことではありそうです。

参考までに両国の面積と大体の緯度です。


日本  377,914平方キロメートル(60位) 北緯30〜55度

ドイツ 357,021平方キロメートル(61位) 北緯48〜55度


日本とドイツは、国土面積で世界 60位と 61位に並び、緯度の一部は重なるという「地理的に似たもの国家」であることがおわかりかと思います。


ちなみに、今年の電力不足は世界全体で起きています。お隣の韓国でも現在すでに厳しくなっているようで、「店舗のエアコン無駄遣いに最大20万円の過料 /ソウル (朝鮮日報 2012年05月24日)」というような、電力不足絡みのニュースをよく目にします。

韓国の電力不足も、一部の原発の稼働停止が関係しています。

また、事情は違いますけれど、ミャンマーの首都ヤンゴンでは「電力不足に抗議しての市民デモ」が起きています。


そんな中での、ドイツの今回の太陽光発電の記録。

ちなみに、記事を読む限りは「最大の敵は費用」のようです。開発費用が莫大にかかるのです。ドイツでは、国民の税金のうち 4000億円相当がリサイクル・エネルギー開発に割当されています。税金からの歳出としては小さな額ではないと思われます。

今の日本でこれをやるとすると、大幅な増税や、他の部分での歳出カットが求められるはずで、なるほど、簡単にはいかないということはわかります。

とはいえ、いろいろとありつつも、少なくともドイツではここまで来たようです。


ちなみに、このニュースを最初に大きく報道したのは米国のロイター通信ですが、一般紙で一斉に報道されたのはロシアの各メディアでした。今回は、ロシアの代表的な英字メディア「RT」より。



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2012年04月28日



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アメリカ連邦捜査局( FBI )も専用の多言語対応のチェック用ページを開設

(訳者注) コンピュータに詳しい方ならご存じのことなのかもしれないですが、私自身は今朝の海外の報道を見るまで知らなかったですので、ご紹介しておきます。

これはタイトルにした通り、「2012年7月9日から、全世界で数十万から数百万台のコンピュータがインターネット接続できなくなる」という事態が発生することがほぼ確実となっていることと、それに対しての対策です。

まず、どうしてそのようなことになったかということを順を追って、報道ベースでご紹介します。

昨年 2011年11月に以下のようなことがありました。

日本のトレンドマイクロのページより。


インターネット広告ビジネスで1400万ドルを不正に荒稼ぎ

2011年11月、史上最大規模のサイバー犯罪グループ摘発が米国の連邦捜査局(以下、FBI)から発表されました。発表によれば、摘発されたのは、世界100カ国で計400万台ものボット感染コンピュータを使い不正な広告をクリックさせるなどの手口を行っていたサイバー犯罪グループのメンバーで、被害総額は1400万ドルに及ぶといいます。



このグループが使用したマルウエアと呼ばれるウイルスが「DNSチェンジャー (DNSChanger)」というもので、これは「被害者のコンピュータの設定を書き換えて、そのパソコンを乗っ取り、不正なDNSサーバに誘導する」という働きをもったソフトで、簡単にいうと、

被害者は自分でも気づかないうちに自分のパソコンの内部情報を書き換えられていて、それにより、インターネットで自分がクリックしたサイトとは違うところに知らずに誘導されている。

というものです。この方法で、上のグループは、大規模なクリック詐欺のようなことにより莫大な収益を上げていました。

しかし、このグループは上記の記事のように摘発されたのだから、すでに問題ないのでは?」と思われるかもしれないのですが、この摘発が結果として「7月9日のインターネット大量シャットダウン」に繋がります。

これは、犯罪グルーブがそのウイルスのコントロールのために使っていたサーバが稼働していないと、「ウイルスが被害者のパソコンをそのサーバに誘導しても、サーバが存在しないので、被害者はインターネットに接続できない」ということになるのです。


そのため、 FBI は、グループを摘発した後もサーバをシャットダウンせずに、クリーンな状態にして運用を続けていたのですが、 アメリカの裁判所が定めた「最終的なサーバのシャットダウンの日付」が 2012年7月8日なのでした。つまり、翌日の7月9日からはそのサーバが存在しない状態となります。

大量のサーバの運営には大きな費用がかかることもあり、それまで費用を拠出していた FBI も、それ以降の延長の運営はしないとしています。

そのようなことにより、そのウイルス(マルウェア)によって内部の情報を書き換えられてしまったパソコンは、2012年7月9日からはインターネットに接続できないことになると考えられます。これは、感染したことも、パソコンの内部情報を書き換えられていることも自分ではほぼ気づきません

最近、FBI はそのウイルスの「検出ツール」のウェブサイトを立ち上げました。

その検出ツールを使って、自分のパソコンが感染していないかどうかを調べる方法が、米国 Trend Micro の

How to check if you are a victim of Ghost Click
偽装クリックの被害となっていないかどうかをチェックする方法

に掲載されていましたので、その具体的な方法をご紹介いたします。

今回、私のほうで、自分の Windows とMac で実際におこなった方法と合わせてご紹介します。FBI の対策ページは多言語対応ページになっており、日本語で閲覧することができます。

ここからです。
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2012年04月23日



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研究の将来の可能性として、農薬が完全に不要な農作を「ただ作物を触るだけ」によって達成できる可能性も


(訳者注) In Deep では、たまに最新医療技術の話題などを取り上げることがありますが、現在の最先端の医学研究では、人間の防御力の元となるものが、ほとんど人間の体自身の中にあることが明らかとなってきています。

たとえば、過去記事の、

「すべてのガンに効果のあるワクチン」が開発されたという英国での報道
(2012年04月10日)

抗生物質に代わる物質がドイツの機関で特定される
(2011年06月09日)

などは、上の「すべてのガンに効果のあるワクチン」は「 MUC 1 」という、もともとすべての人間の内臓の表面に付着しているもので、下の「抗生物質に代わる物質」は「ペプチド」というもので、これはアミノ酸の連なった、要するに、どこにでもあるタンパク質のようなものです。

このペプチドは、「できた後の虫歯に対抗できる」ことも、イギリスの大学の研究でわかっています。人間が自分が持つ治癒力だけで虫歯を治していく(歯を再生させていく)という驚異的な治療法ですが、その方法は、なんと、ペプチドから作られた物質を歯に塗るだけ。相当先とはいえ、将来的にはこの治療法が広がれば、「虫歯がこの世から消える」ということになるはずです。

虫歯治療の革命: 歯の自発的な再生を手助けする虫歯の治療法が英国で開発される
(2011年08月24日)


つまり、少なくとも人間は、自分自身に対しての治癒力は人間自身が持っていることが、最近、きわめて明らかになってきた感があるのですが、今回の「植物の防衛力」の研究発表も大変に大きなニュースだと思います。


米国のライス大学の生物学者ふたりが研究発表したもので、上のタイトル通りに「植物は人間に触られることにより強くなる」という事実と、そのメカニズムを証明したのです。

写真を先にご紹介しておきます。

下の写真はシロイヌナズナという植物で、いわゆるペンペン草と呼ばれるどこにでもある雑草のひとつで、どこにでもあるものだけに、植物の研究にはよく使われるものなのだそうです。

plant-01.jpg

「右」が一日数回さわって育てたシロイヌナズナで、「左」がさわらずに放置して育てたもの。

これだけ見ると、「さわっていないほうがよく育っているじゃないか」と思われるかと思います。

そうなんです。
確かにさわらないものは成長が早く、茎も細く伸びていきます。

ところが、左の背丈の高いほう、つまり、さわられていないほうは「弱い」のです。

右の毎日触れられて成長した方の植物のほうは、こちらは茎が太く短く、そして「遅く」成長していくことにより基本的に自身の構造自体を強く成長していくと同時に、触られるごとに内部で「ジャスモン酸エステル」という植物のホルモンを多く分泌するのですが、この植物ホルモンの作用で、この植物は「どんどん強く」なります。

このジャスモン酸エステルは、植物の葉を食べる生物の胃の機能を弱め、また、真菌(カビ)などの対しての抵抗力を高めるメカニズムを持つのです。


つまり、上の写真の「右の毎日触られた植物」は、見た目だけの問題ではなく、外部からの攻撃に対して強いのです。菌や昆虫に大きな強い抵抗力を持ちます。「虫も喰わないやつ」という言い方がありますが、そういう植物として成長していきます。

そのジャスモン酸エステルの生産システムを「起動」させるのが、人間がさわることなんです。

また、上の写真を見ると、植物の外観としても、右の背丈の低い植物のほうが安定性よく育っていることがわかります。

いずれにしても、これは感覚的な話ではなく、「植物は人間に触られることにより強くなる」ことと、そのメカニズムが「証明された」ということであり、この意味は大きいです。

なぜかというと、今後、たとえば、植物の生産の現場を含めて、あるいは、経済的な混乱や他の国との貿易の不都合などの中では、日本の農業にはあらゆる意味で厳しい状況が予想されます。

ずいぶん前に、

日本から肥料が消える日
(2010年12月02日)

という記事を書いたことがありますが、一般的には「窒素、リン酸、カリウム」で肥料は作られますが、この中の「リン酸」というものが日本では採取できず、日本はほぼ 100パーセントすべて輸入に頼っています。そして、その輸出国の最大国は中国で、中国では関税をどんどんと引き上げており、現状はわからないですが、記事を書いた頃に入手した 2008年までのリン酸の価格は下のようになっていました。




これ以上、リン酸の価格が上がっていくと、トマト一個3000円とか、白菜一個20000円とか、そういう冗談のようなことが、冗談ではなくなる可能性は常にあります。現状の肥料はリン酸なしでは作ることができません。

まあしかし、この肥料の問題は別の話ですが、それと同時に「農薬」の問題や、米国モンサント社などに代表される遺伝子操作での作物の問題があります。

それに害があるとかないとかを別にしても、経済的な問題や、あるいは鎖国的なことが起きていくと(私自身は遠い将来であっても日本は再度、鎖国に向かうと考えています)、農作自体が成り立たなくなる可能性はあるように思うのです。

そこに出てきた「植物は人間がさわるだけで防衛力がアップするという科学的事実」というのはとんでもなく素晴らしい発見ではないかと思ってご紹介することにしました。

冗談ではなく、たとえば、自給自足などをしていかなければならない毎日だとして、農作の日課のうちのひとつが「ことあるごとに作物にさわること」だったりするという未来もありうるのかもしれません。


私も植物が好きでいろいろと育てているのですが、この「さわると植物は変化する」ということは感覚的という以上にずっと感じていました。どういうことかというと、

・頻繁に触れている植物は成長が遅いが、美しく強く育つ

ということです。

そして、逆のこともまた言えました。

逆のこととは、つまり放置していくと弱っていくということも見てきたのですが、それらは「感覚的な問題なのだろう」と自分では思っていました。

しかし、科学的根拠があったのです。


いずれにしても、今回の研究結果を読んで決めたことがあります。
それは、

「明日から全部の植物を一日に一度はさわろう」

ということでした。

植物を育てている方は試してみてはいかがでしょうか。
きっと、カビや葉を食べる虫(毛虫、ナメクジ、アブラムシなど)に強くなると思います。

いずれにしても、農薬から解放される方法の「第一歩」が「人間がさわる」という単純なことで、ある程度達成できるとしたらかなり素晴らしいことだと思うのですけれど。


それでは、ここから記事です。



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2012年04月10日



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自分のガンと戦う物質は「自分の体内にもともとある物質」だった

(訳者注) 現在、イギリスで販売部数第1位の新聞は、デイリー・テレグラフという新聞で、これは一応「高級紙」という分類にあたり、内容においてはそれなりの信憑性もあるとは言えるかもしれません。今回の記事はそのテレグラフ紙のオンライン版に掲載されていたものです。

その見出しはなんと「すべてのガンに作用するワクチン」。

見出しを見て、私など「ほんまかいな」と、やはり思うわけです。

読んで見ると、このワクチンで使っている主要な物質は、いわゆる化学薬品とかではなく、「もともと人間の体の中にあるもの」のようなんです。


それは MUC1 というもので、何のことだか全然わからなかったので少し調べてみました。Weblio のがん用語辞書にはこのように書かれてあります。


muc-1

特定の上皮細胞(臓器や腺を始めとする身体各部の表面を覆っている細胞)と母乳の生成に関与する乳房細胞に認められる物質。乳房、卵巣、肺、および前立腺に発生する腫瘍においても認められる。




要するに、ものすごく簡単にいうと、私たちの体の中に普通にある「身体各部の表面を覆っている細胞」のことのようです。

つまり、生まれてからずっと私たちの体のなかにある細胞。その MUC1 から「ガン細胞を探して破壊する」という作用のあるワクチンが開発されたという記事です。

これを読みまして、「ああ、ガンもかあ」と思いました。

昨年、「人間自らの力で歯を再生させる虫歯治療」が英国のリーズ大学で開発されたことを記事にしたことがあります。

虫歯治療の革命: 歯の自発的な再生を手助けする虫歯の治療法が英国で開発される
 2011年08月24日

英国のリーズ大学で開発されたその方法は、「小さな虫歯ができたら歯の表面にペプチドの液体を塗るだけ」というものでした。

また、このペプチドは虫歯の原因であることがわかっている「ミュータンス連鎖球菌」の成長を確実に止めるという作用があることがわかり、ドイツの研究所では、「抗生物質のかわりの物質がもうすぐ開発される」という発表も昨年されました。

これも「ペプチド」でした。

抗生物質に代わる物質がドイツの機関で特定される(短鎖ペプチド)
 2011年06月09日

この「ペプチド」というのは要するにアミノ酸がつながってできたもので、人間の体の中にも、常にあるものだと思います。


どうやら、非常に多くの病気に対して、

人間は、自分の体内だけで細菌や症状に対抗できる、あるいは再生や治癒をできる能力を本来は持っている

ということが次第に明らかになってきました。


それを発見し続けているのは科学の力ですが、しかし、私たち一般人も「人間の体内には明らかに自己治癒能力がある」と「思ってみる」ということは大事なことのようにも思います。

ひとつの考え方が変われば、他の変わるような気がしたりもしますので。

拡大解釈していけば、もしかすると、人間はエネルギー(カロリーやビタミンなどの意味でのエネルギー)も自らの体内で産出できる能力があることがそのうち発見されるのかもれません。


最近の医学の発展を見ていて、19世紀にセルビアで有名だった予言者のミタール・タラビッチの言葉が思い出されます。

タラビッチは 1800年代の終わりに以下のような言葉を残しています。



世界中で奇妙な伝染病が蔓延する。だれもその治療法は分からない。人々は考えるに考えるが、正しい治療法を見つけることはできない。だが、治療のカギとなるものは人間自身の中や周辺にあるのである。




確かに「治療のカギとなるものは人間自身の中」にあるのかもしれません。
しかも、まだまだたくさん。


ところで、この MUC1 でのガン治療は、日本でも以前から行われていることを今回調べていて知りました。

免疫療法 - 進行膵がんのMUC1療法」という山口大学の腫瘍外科学教授の岡 正明さんの論文がありました。これが2006年のものですので、かなり以前から日本でも研究は進んでいるもののひとつのようです。

ここからテレグラフの記事の翻訳です。



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2012年02月29日



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(訳者注) 昨日の「銀河系で生命を運ぶ浮遊惑星に関しての「宇宙の概念を変える」研究発表」もそうですけど、なかなか衝撃的なニュースが多い2月です。衝撃的というより、目からいろいろ落ちる感じで(ウロコだけでOK)。

いずれにしても、科学進歩の速度が際立ってきていますが、今回の記事も私個人にとってはとても意味のあるものです。

これは、「上空30キロメートルの成層圏で発見されるバクテリアが、生物電池に極めて適していることを発見した」という英国の大学のニュースリリースです。

これの何が個人的に大事かというと、

・地球の高層上空という、ほぼ宇宙空間に常に微生物が存在することが明確となった

という事実と、

・その「生き物」がエネルギーに使える

というふたつの事実を知るからです。

strat-1.png

▲ 成層圏の位置。


関係ない話ですが、通常の物理の法則としては、たとえば、「上から下」へは物体はいつかは落ちてくるものなんですが、「下から上」となると、他の力が必要になります。

上空30キロメートルまで地上から吹き上げる力というのは、通常の地球の天候や大気の循環ではあまり存在しないと思われます。

たとえば、1707年の富士山の大噴火の噴煙の高さが 20kmにも達したということが、最近のコンピュータ・シミュレーションで判明していますが、その富士山の宝永噴火級の噴火(より大きな噴火)が毎日のように世界中で起きているのなら、地上の様々なものが上に行く可能性もあるのでしょうけれど、そんな噴火が常日頃起きているというわけでもないのに、地球の高層圏にはどこにでも生命がいることがわかっています。

高層大気圏に生命がどうしているのかということは、フレッド・ホイル博士をはじめとした、パンスペルミア説の支持者たちの最初の興味でした。「上から来るとすると、その上は宇宙だけ」だからです。

まあ、それでもいろいろな大気の循環作用もあるのでしょうから、必ずしも地上のバクテリアが上空 30キロまで行けないということもないのかもしれないですが。

話があまりそれないうちに今回の記事を。

このリリースを発表した英国ニューカッスル大学というのは、1834年創立のイギリスで3番目の歴史を誇る大学です。

今回の実験のすごいところは、「ただちに実際の生活に適用できる」ということだと思います。文中にもありますが、電気の通っていない地域に、電球程度の灯りの発電設備をなら「微生物のエネルギーだけで」作れるということだと思います。

よくわからないですが、費用もそれほどかからないのでは。
無条件に人類の科学の進歩を感じます。



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