2012年04月21日



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奇妙な太陽のポールシフトは太陽系全体に影響を与えるか?: 国立天文台が発表した「4極化する太陽磁場」



4月19日に国立天文台がリリースした下のニュースは2本のほぼすべてのメジャーメディアでも報道されたと思いますが、下の図に驚かれた方も多いのではないでしょうか。

solar-2012.jpg

上の図は4月20日の読売新聞オンラインに掲載されたものです。
あとで、自分で作成した別のタイプの図も載せます。

国立天文台のニュースリリースはこちらです。

太陽観測衛星「ひので」、太陽極域磁場の反転を捉えた
 国立天文台 2012年4月19日

今回の国立天文台の発表は連名として、


理化学研究所
宇宙航空研究開発機構
米国航空宇宙局 (NASA)
英国科学技術会議 (STFC)
欧州宇宙機関 (ESA)


という現在の世界の主要宇宙観測機関の名前が連ねられており、極めて重大なニュースリリースであることをうかがわせます。

上のニュースは、わりと多くの報道で取り上げられていて、短くわかりやすく説明されているものも多かったので、そちらを抜粋します。下の記事は読売新聞の記事からの抜粋です。


太陽磁場、来月に4極化か…300年前は寒冷に
読売新聞 2012.04.20


国立天文台などは19日、5月にも太陽の磁場が反転し、北極と南極にN極(プラス磁場)、赤道付近に二つのS極(マイナス磁場)が出現する「4重極構造」に変化するとの予想を発表した。

同天文台の常田佐久教授(太陽物理学)らは、太陽観測衛星「ひので」を使い、磁場データを分析。昨年7月以降、北極の磁場がS極からN極に反転し始めたことを確認した。一方、ほぼ同時に反転するはずの南極はN極のままで変化せず、4重極構造が確実視される状況となった。




簡単にいうと、普通は地球でもどんな惑星でも「南と北」というように磁極は2つのわけですが、「太陽の磁極が4つになる」という複雑な状況になっていく可能性が示唆されたのです。


下の図は、国立天文台の図を使わせていただいてこちらで作成したものですが、下のようになるということのようです。

20120419-solar-polar.png

▲ 上の図の左が、今までの普通の太陽です。北極にマイナス磁場である「S極」があり、南極にプラス磁場であるN極があるという対極したふたつの磁場。

そして、右は、国立天文台が今回発表した今後の太陽の磁場の予測。北極はポールシフトで磁場が反転したのに南極の磁場は移動せず、その結果、「4つの磁極」があらわれるという状態になることが予測されています。



新聞などの報道には「寒冷化」の件が書いてありますが、そのことにはふれません。300年前に太陽磁場が4極化していたかどうかの真偽の問題ではなく、今回の「磁場の大きな異変」は寒冷化とかそういう問題が中心にあるものではない、もっと大きな影響を与える変化だと私個人は考えているからです。


それよりも、太陽の磁場の変化が「もし」そのまま他の太陽系の惑星に同じような影響を与えるとしたら・・・

つまり、たとえばですが、「地球が4つの磁場を持つ惑星になったら」となると、これは非常に生活に大きな影響があります。

現在の地球の磁場は大体、下のようになっています。

earth-2008.jpg

上が北極で、下が南極。SとかNとかの磁場の記号は上の太陽と同じ意味です。


これがもし仮に、太陽と同じように下のようになったとしたら・・・。

earth-2012.jpg


これだといろいろな「現在の文明システム」がグチャグチャになるはずです。
飛行機もまともに飛べないので、海外に行くなどの概念が消えるかもしれない。

そもそも、「方向って何のこと?」という話にもなりかねない気がします。

私が子どものころに放映していた『天才バカボン』のオープニングテーマの最初は、


「西から上ったお日様が・・・東へ沈〜む」


というものでした。

「天才バカボンの現実化」というのも、あながちありえないことではないかもしれないです。太陽の沈む場所が変わるという意味ではなく、「地球のどちらが東でどちらが西か実質的にわからなくなる」というような。

bacabon.jpg

▲ テレビアニメ「天才バカボン」(1971年)オープニングより。


もっとも、この歌ではこれに続いて、「これでいいのだ」という結論となっているので、まあ、それでいいのかもしれないですが(笑)。

もう少しこのことについて続けます。



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2012年04月11日



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(訳者注) 今回は、宇宙情報サイトのスペースウェザーの今日の報道紹介します。

内容は「太陽活動の最大期まであと1年なのに、まるで活動が止まったように太陽が静かだ」というようなものです。

下の写真は今朝の NASA が発表した今日(4月11日)の太陽の様子です。

sun-2012-04-11.gif


ご覧のとおり、「太陽で何の活動も起きていない」のです。

なんかこう・・・今頃の太陽というのは下の写真のような、派手なことになっているはずだ・・・と私なども 2010年頃までは思っていました。

sun-max.jpeg

▲ ちょっと前まで多くの人が想像していた「2012年の太陽活動」の感じ。


しかし、実際には一番上の写真のように「ほぼ何も起きていない日々」が続いています。

まるで「太陽が活動をやめた」かのよう。

どうにも、やはり「極小期」というような言葉もよぎってしまいます。
このあたりに関しては、昨年の11月に、

あらかじめ予測されていた小氷河期の到来

という記事を5回にわたって書いたことがありますので、ご参照いただければ幸いです。


それにしても、最近、NASA は、太陽についていろいろな懸念を持っているようで、先日も NASA のニュースリリースに、

SDO and STEREO Spot Something New On the Sun
太陽観測衛星が太陽の表面に「何か新しいもの」を発見した
 NASA 2012.04.09

というものがありました。

これは太陽表面の磁場の変化のことで、「太陽の何かが変わった」という感じのもので、もう少し具体的になったらご紹介したいと思います。

ところで、その際に NASA が発表した写真を見て、私は自分の過去の「とんでもないもの」との類似を見てしまって苦笑していました。これに関しては申し訳ないような話ですので、翻訳記事の下に書くかもしれないですし、やっぱりやめるかもしれません。

ちなみに NASA が発表した最近の太陽観測衛星 が撮影した太陽の「新しい磁場とコロナ」の写真がこれです。

SDO-STEREO-coronal-cells.jpg


では、ここからスペースウェザーの記事です。
記事にある太陽の写真はこの一番上に載せた「何も起きていない」ものです。



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2012年03月16日



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変なタイトルになってしまいましたが、いろいろと NASA の太陽の記録を見ていると、いわゆる「異常」が発生しているような雰囲気が見てとれます。最近、比較的大きな太陽フレアや CME とかあったんですが、そういうようなレベルの話とは違うものです。

実際、私にもまったく理解できません。

ここでいう「爆発」とは表面上の意味であって、実際にどんなことが起きているのかなどわかるわけもないのですが、とにかく、今回は余計なことを書かず、このことだけを短く書きます。


太陽の「左の下」で執拗に発生する「何か」

まず、これは昨日の「超新星 1987A が宇宙に描き続ける「奇妙なリング」」という記事の冒頭で書いた、最近、話題となっている 3月11日に太陽で観測された光景です。



やっぱり、このことが気になって今日、NASA の太陽観測衛星のデータをいろいろと見ていたんですね。

すると、「太陽の状態」が今ムチャクチャなことになっていることに気づきます。


下の動画は、NASA の太陽観測 SOHO でリアルタイム公開されているものの中の 3月12日から 3月16日までの動画です。

12秒くらいに短縮されていますので、ぜひ見て下さい。
この数日間に太陽でいろいろなことが起きていることがわかります。



SOHO Real Time MPEG Movies より。


この間に起きたことを写真でも貼っておきます。



2012年3月13日から16日までの太陽でのバトル
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2012年02月14日



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sun-01.jpg

▲ 2002年2月に発生した CME (コロナが太陽から大規模に放出され現象/コロナ質量放出)の循環パターンに紫外線(極端紫外線波長での撮影)イメージを重ねたもの。 NASA の説明をそのまま書きますと、「トリミングだけをして、色は加工していない」とのこと。
--

(訳者注) 最近、ずっと「色」とか「形」なんかにこだわってモノを見るようなことも多かったのですが、そういう中、 NASA のがうってつけの特集サイトを立ち上げてくれました。ちょうど「そういうの見たいなあ」と思っていたときでしたので、ジャストなタイミング、嬉しいです。

タイトルは「芸術としての太陽」。

NASA のサイトの中の太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー( SDO )のサイトにあります。

最近は観測技術の向上で、紫外線の波長などの種類の選別等により、様々な太陽の姿が見られるようになっていますが、それらを NASA 自身がまとめたものです。

その中から何枚かご紹介します。

すべてご覧になりたい方は下の NASA のオリジナルページをご覧下さい。



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2012年02月02日



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地球を制御する太陽の作用の真実

(訳者注) 昨日の記事「NASA の星間境界観測機が初めて「太陽系外の物質の成分」を検知」で少しふれました、「太陽嵐が地球のヴァン・アレン帯から電子を消し去っている」という記事をご紹介いたします。

米国のカリフォルニア大学の天文学者を中心とした科学者チームによる研究発表で、ネイチャーの物理学版「 Nature Physics 」で、1月29日に発表された国際科学論文です。

さて、この「ヴァン・アレン帯」というもの。これは、「地球を取り囲む放射線のベルト領域」のようなもののようですが、私から説明すると多分間違ったものになりますので、 Wikipedia の日本語版と英語版の図説などから少し抜粋いたします。

イラストで説明いたしますと、下の図で地球の周囲を取り囲む赤い部分とグレーの領域がヴァン・アレン帯です。

Van_Allen_radiation_belt-02.png


説明は日本語の Wikipedia より。



ヴァン・アレン帯とは、地球の磁場にとらえられた、陽子、電子からなる放射線帯。

地球を360度ドーナツ状にとりまいており、内帯と外帯との二層構造になっている。内帯は赤道上高度2000〜5000kmに位置する比較的小さな帯で、陽子が多い。外帯は10000〜20000kmに位置する大きな帯で、電子が多い。

地球以外にも磁場を持つ惑星である木星、土星で存在が確認されている。




つまり、磁場を持つ惑星の多くは持っていると考えてもいいものだと思われます。

このヴァン・アレン帯の「電子」が太陽の作用で消えるということが確認されたというニュースで、上の説明だと「外帯は10000〜20000kmに位置する大きな帯で、電子が多い」ということから、図でのグレーの外帯の部分に大きく作用している話なのかもしれませんが、そのあたりはよくわかりません。


ちなみに、地球上空の電子の数に関しては、最近、地震との関連が言われています。

In Deep でも過去に記事にしたことがありますので、リンクしておきます。



相関関係はともかく、「電子数の変化」と地震の発生に関係があることがわかってきていて、そして、今回は、その地球上空の電子の数を制御しているのは「太陽」だったということがわかったということのように思います。

太陽の地球への作用」のひとつが具体的にひとつわかったような、あるいは、まだわからないような。
それでも、漠然としていたことが少しずつはっきりとしてきています。

ここから本文です。
米国の Epoch Times より。



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2012年01月27日



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先日、太陽からひさしぶりに Mクラスのフレアが発生して、いろいろなところでオーロラが見えているようですが、それでもやはり太陽活動は NASA などが昨年予測していたところと比較すると弱いと感じる気もします。ところで、ここ数日、太陽に関して興味深いことを見つけました。


太陽が異常(かもしれない)ことについては昨年からよくふれていますが、代表的な記事として下のふたつをリンクさせていただきます。


上の記事などでふれてもいますが、一般的には、


・太陽活動が強くなると、宇宙線の地球に到達する量は「減る」

・太陽活動が弱くなると、宇宙線の地球に到達する量は「増える」

とされています。そして、このことが顕著にあらわれている様子が、フィンランド・オウル大学の宇宙線の観測リアルタイムグラフに示されていました。


この数日で激減した宇宙線

1月23日頃から太陽活動による「太陽風」というものが強くなっていて、太陽自身の活動も太陽フレアなどを含めて、やや活発でした。太陽風というとどんなものだか想像しにくいですが、まあ、超巨大な磁気(磁場)のかたまりみたいなものが地球にそよいでいるような感じでしょうか。

太陽風はいろいろな現象を見せてくれますが、たとえば現在、世界各地でオーロラが見られていて、産経ニュースによると、英国でもオーロラが見られているのだそうです。

そのように太陽活動というか、現在、地球は太陽風の影響を受けているわけですが、さて、こういう時、「宇宙線はどうなるのか?」とはやはり考えるところです。

普通に考えると、地球に向けて強い太陽風が影響を与えているということは、その太陽風で、宇宙線の進入はさまたげられますので、「宇宙線の地球への到達量」は少なくなっているはずです。

そうでなければ、太陽活動と宇宙線の関係はあまりないということにもなるかもしれません。

宇宙線の観測所のあるフィンランドのオウル大学の宇宙線リアルタイムグラフを見てみました。

下のグラフは 2011年 12月28日から、今日 2012年 1月27日までの1カ月間のデータです。

cosmic-ray-0127.png

赤い線で囲んだあたりが、地球が強い太陽風の影響を受けていた期間です。

確かに宇宙線の量は「急減」しています。
このような急な減り方はあまり見たことがありません。


これは、太陽活動のグラフと並べて見るとわかりやすいかもしれません。
下のグラフは、NICT の太陽に関してのデータです。

右側の太陽X線とか静止軌道電子とか、個々の意味は私にもよくわからないですが、それぞれが「太陽活動」だと考えていいものです。

solar-act-0127.png

ここで赤い線で囲んだ部分と、上の宇宙線の量が急激に減少した部分とがほぼリンクしています。これを見て、あらためて「宇宙線と太陽活動の関係」というものを実際に見たような気がして、感動というか、納得しました。

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2011年11月14日



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この「あらかじめ予測されていた小氷河期の到来」も、今回の投稿でラストになります。

ところで、先日、バチカンの希望の砦は「宇宙人という神」の登場(3) という記事の冒頭で、「パキスタンで広範囲に渡って放射性物質が測定された」という報道にふれたことがありましたが、また「放射能」に関してのニュースがあったので、ご紹介しておきます。
IAEA (国際原子力機関)のプレスリリースです。


世界各地で検出され続けるヨウ素131


これは11月11日に出ていたもので、タイトルは「ヨーロッパで低レベルのヨウ素131が検出」というものでした。

短いニュースですので、ご紹介しておきます。
検出された場所は、チェコを中心した広い範囲とのことです。




iaea.jpgLow Levels of Iodine Detected in Europe
IAEA (国際原子力機関) プレスリリース 2011.11.11


ヨーロッパで検出された微量のヨウ素131

非常に低いレベルのヨウ素131がこの数日間、チェコ共和国の上空で検出されたという情報をチェコ原子力安全委員会から受けた。

IAEA の調査によれば、ヨーロッパの他の地域でも同様の測定がなされている。

しかし、検出されたヨウ素131の濃度は人体に影響のあるものではない。また、このヨウ素131の検出に関しては、日本の福島原発の事故と関係するものではないと IAEA では考えている。現在、このヨーロッパでのヨウ素131の検出の原因を IAEA で調査している。結果がわかり次第、ウェブサイトを通して発表する。





上の記事に出てくる「ヨウ素131」は原発の事故や核爆発などで放出されるもので、そういう例では多量に検出されるそうです。

ちなみに、近代史で、「最も長期間にわたって」大量のヨウ素131を浴び続けたのは1950年代のアメリカの人たちかもしれません。ネバダ核実験場の核実験での10年に渡る約 100回の実験で、毎回のように米国全域にヨウ素131が振りまかれていたはずです。

US_fallout_exposure.jpg

▲ アメリカのネバダ核実験場で 1951年から 1962年に行われた核実験の爆発によって拡散した、ヨウ素131の甲状腺への被曝ラド数。出典は、アメリカ国立癌研究所、「ネバダ核実験のI-131の甲状腺被曝推定」1997年からです。


上の地図の「」のところが、ネバダ核実験場実験場です。

少し前、「わたしの神話はずっと続いている」というようなタイトルの記事で、こんな地図を載せたことがあります。

winds-2011.png

この時に載せたこの偏西風の分布と照らし合わせるとおわかりのように、「実験場そのものより、偏西風の進む方向に向かって影響(被爆状況)が大きくなっている」ことがおわかりかと思います。

ヨウ素131の半減期(物質として崩壊するまで)は8日間程度と短いようなので、上の地図でゼロ地点より西や南(左とか下)はほとんど影響を受けていないのは、ヨウ素131の半減期の短さと関係があるのかもしれません。


個人的には「いったん地球上の大気に入ったものは、半減期まで(物質が崩壊するまで)地球を回り続ける」と思っています。なので、個人的にはこの世の「有害」と言われるものをあまり気にしたことがないですが(『地球上は一蓮托生』の意味で)、放射能のジャンルは何も知らない分野ですので、今回は IAEA の記事をご紹介するにとどめます。


さて、それでは、太陽物理学者デイビッド・ハザウェイ博士の「太陽の今後」についての続きで、今回がラストです。

ちなみに、下の記事に出てくる言葉の中で、

 > 空気そのものが地球の気候を作り出している

という部分には、何だかよくわからないですが、何だか少し感動しました。


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「今後、太陽の活動が長期間に渡り、縮小していくかもしれない」という考えを持つ NASA の科学者のインタビューの4回目です。


その前に、同じ「太陽関係」の話題で、スペースウェザーに興味深いニュースが出ていましたのでご紹介しようかと思います。

それは「太陽では、地球方向以外の面では非常に激しい活動が続いている」というものです。それが「その活動領域が地球の方向に向くと、それらの活動が起こらなくなる」というのが何ヶ月も続いています。


そのことが書かれていたスペースウェザーの記事より。

REMARKABLE SOLAR ACTIVITY
Space Weather 2011.11.14

驚くような太陽活動の姿

この数日、強い太陽フレアがまったく発生しない状態が続いている。

しかし、太陽活動がないというわけではない。いくつかの印象的な太陽活動が太陽で進行している。そのひとつが、下の写真の「巨大なプラズマの壁」だ。太陽の南東側で発生している。11月11日に撮影された。

hyder.jpg


今回のものは、今まで目撃された同様の現象の中では最大のものだろうと、世界中の太陽学者たちが驚いている。しかし、これより大きなものが発生する可能性もある。

filament-003.jpg

太陽の表面上の磁気フィラメントが、ときに長さ数十万キロメートル以上になることがある。このフィラメントは「ハイダーフレア」と呼ばれる巨大な太陽爆発現象を誘させることがある。

活動領域が地球に向いている時にハイダーフレアが発生することがないとは誰にも言えない。




上の記事にある「ハイダーフレア」というのは、普通の太陽フレアは「黒点から発生する」のですが、そうではなく、磁気フィラメントという「太陽の表面を這っているようなヒモのように見えるもの(動くので龍やヘビのようにも見える)」が結合して爆発する広範囲のフレアのことです。上の記事の写真にもあります。

全体像としては、下の矢印のような部分となります。




この磁気フィラメントの長さは 100万キロメートルにも及ぶこともあります。

ハイダーフレアに関しては、昨年の In Deep で何度か記事にしましたので、リンクしておきます。



昨日の太陽の動きを含めて、現在の太陽活動を見ると、現時点では「太陽活動が弱まっている」とはいえないように見えます。

ところが、今日ご紹介するインタビューに出てくる米国太陽観測所の科学者が集計したデータを見ると、「1992年から一貫して太陽活動が弱くなっている」ことが明らかとなるのです。

うーむ・・・どっちにどうなるんだか。


では、ここから NASA の太陽物理学者デイビッド・ハザウェイ博士のインタビューの続きです。




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2011年11月11日



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(訳者注) 今、NASA の学者さんの「もしかすると、太陽活動は今後、縮小して、約 400年前のマウンダー極小期のような状態となるかもしれない」という内容のインタビューを掲載している途中ですが、ちょうど同じ NASA から昨日10月9日に、「2012年の殺人太陽フレアの発生は不可能」というタイトルの記事がアップされていました。

ちょうど昨日までの記事にちょっと飽きていたのと(おいおい)、こちらの話も多少関係ありそうですので、記事をまたぐ形となってしまいますが、ご紹介しておきます。


前回までのインタビューの人は、 NASA のマーシャル宇宙飛行センターの科学者でしたが、今回は、NASA ゴダード宇宙飛行センターという別の宇宙飛行センター所属の科学者です。アレックス・ヤング博士という人です。

でまあ、紹介したかった理由は、内容というより、このアレックス・ヤング博士という人のルックスですね。「ああ、太陽学者も新しい時代に入ったなあ」と感じました。

ヤング博士は NASA のビデオニュースで語っているこの人です。

alex-01.jpg

こちらにビデオがあります。英語ですが、字幕も入っています。

両耳ピアスにスキンヘッド。
しかも、喋る時のポーズもいちいち音楽系。

この人の肩書きは、英語で「 Heliophysicist 」(多分、読み方は「ヘリオフィジシスト」)というもので、これは日本語では「太陽系物理学者」という意味のようです。「太陽系物理学」という学問のジャンルがあるんですね。


ちなみに、同じ NASA の人でも、昨日までの太陽物理学者、デイビッド・ハザウェイ博士とは言っている内容の方向性は違います。

大ざっぱに書けば、


・ハザウェイ博士 → 太陽活動の長期間に渡る極端な縮小(黒点がなくなる)が始まっているかもしれない。

・アレックス博士 → 太陽は単に11年周期の太陽活動を繰り返しているだけで、2012年だけが特別になる理由はない。




ということのようです。

なお、下の記事で言っていることの中で重要なのは「太陽フレアが地球に送るものは、熱ではない」ということです。なんとなく「太陽=熱」というようなイメージがありますが、太陽フレアの威力では地球まで熱を送るパワーはありません。

来るのは「磁気」です。


やや思ったこと

訳していて、ふと思ったことは、このアレックス博士と NASA は「2012年の太陽フレアなんか怖くない」ということを言いたいためにわざわざこんなリリースをアップしたわけではないと思われます。

それは記事の後半を読んでいると感じるのですが、この人たちは「CME(太陽からのコロナの放出)への対策」について言っているのだと感じます。

太陽フレアの威力は磁気の影響としては大きなものですが、地球全体に何かの影響を及ぼすのは難しいように思います。
それよりも、太陽活動最大期の懸念はCMEです。


なぜかというと、CMEの影響の範囲が大きいからです。

今の世の中は、特政治や経済では「その地域だけで成り立っているもの」ものというものはあまりありません。たとえば「アメリカのインフラが直撃された」というような場合、世界的に下のような状態になると思いますが、それでも他の国は無傷でいられるのかどうかということです。


・金融は麻痺
・銀行取引は停止
・先物、貿易、輸入、輸出すべてが停止
・コミュニケーションの不在
・防衛の崩壊
・軍事力の崩壊




たとえば、今も進行しているタイの洪水を例に見ても、「今の世界はどこで被害が出ても影響は全世界に広がる」ことを思います。

「タイなどやられても、それほど影響ない」と考えていた方もあるかもしれないですが、たとえば、タイではパソコン用のハードディスクの60パーセント程度を生産していて、ハードディスク大手の米国ウェスタンデジタル社などは、日経新聞の記事で、

> 最高経営責任者(CEO)が「生産能力が元に戻るのは数四半期先」と説明


数四半期先までハードディスクの生産状況が元に戻らないと言っているのです。
今のタイの洪水でこういう状況が「あらゆるジャンルに渡っています」。
タイで、しかも、洪水だけで、世界的にこの被害なんです。

巨大なCMEが地球を直撃した場合はどうなるのか。

個人では限界があることだけに、企業や国家で対策を立てていただけると幸いなようにも思います。

ただ、昨日までのハザウェイ博士のインタビューのように、「今後、太陽活動が縮小する方向にいくのなら」、CMEの規模も発生頻度も小さくなるはずです。マウンダー極小期は極小期でいろいろい天候異変と自然の異変は確定的な面もありますので、どちらがいいのかよくわかんないですけど。

CME関係の過去記事は、記事下にいくつかリンクしておきます。

それでは、ゴダード宇宙飛行センターのニュースリリースより。



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2011年11月10日



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1945年にひそかに変更されていた「カウント方法」により増量されていた太陽黒点数


この半月くらい、毎晩、1時間半ごとに夢に叩き起こされるようなことが続いていて、そういう睡眠不足もあってか、何だか次第に消耗してきていますが(苦笑)、今日は NASA の太陽物理学者のインタビューの続きを少し書きますね。

こういう続きものは途中で止めてしまうと、ダラッと休んでしまいそうですので。
それに、こんな睡眠不足がいつまでも続くとパタッと倒れそうだし、早めに書きたいものは書いておこうと。

ちなみに、同じような睡眠障害は2年だか3年くらい前にもあって、その時は半年くらい続きました。でも、その時は、たとえば「毎日、同じ時刻に一度だけ目覚める」という状態で、一晩に3回も4回も起きてしまう今よりラクでしたけど。


というわけで、ここから翻訳です。
今回の話は「戦後、長い間、太陽黒点数が実際より多く集計されていた」という、わりとショッキングな話ですが、しかし、本当にそうなのかどうかは私にはわかりません。

しかし、この話が本当だとすると、ずいぶとん長い間、太陽活動は実はそれほど強いものではなかったということになります。
少なくとも、この 70年間は。




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