【2015年からの世界】 の記事一覧

2015年03月19日



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第二次世界大戦前夜のように「ヨーロッパがオーロラに包まれた日」の地球の磁気の由来は何だか曖昧すぎて



aurora-world-top.jpg

▲ 2015年3月19日の CNN 世界各地でオーロラ観測 強い磁気嵐で発生より。

「人々が神に背くことを止めないならば、ひどい戦争が起こるでしょう。未知の光によって照らされる夜を見るとき、これが神によってあなたがたに与えられる大きなしるしであるということを知りなさい」(1917年7月13日 / ファティマの聖母の言葉)







 


要因がよくわからない磁気現象に包まれる地球

数日前の 3月14日の、

奇妙な体調とメンタルは3月11日にXフレアを発生させる前日に「3…」と描こうとしていた現在の太陽活動のせい?
 2015年03月14日

という記事で、比較的大きな太陽フレアを連続して発生させている黒点群が「唐突に現れた」ことを記しまして、その時点からの数日は太陽活動は活発なままだと思われることを書きました。

それは確かにその通りになっているのですが、

「予想外の、何だかよくわからない方向に進んできている」

感じがあります。

それが冒頭の「世界各地でオーロラ」が観測されているという現象のことです。

オーロラが発生する原理は、まだわかっていない部分のほうが多いとはいえ、基本的には太陽からの磁場と地球の磁場の相互の作用によって起きると考えられています。

なので、一般的に、太陽フレアや CME (コロナ質量放出)などが頻発しますと、地球のオーロラの出現頻度も高くなります。

ですので、比較的、太陽活動が活発である現在、オーロラが広い地域で観測されること自体は不思議なことではない・・・・・のですが、「ちょっと地球のオーロラの観測地域が広すぎる」のです。

太陽活動(フレアや CME を伴う爆発など)の大きさと、どうも比例していない気がするのです。

これに関しては、スペースウェザーに投稿されるオーロラ写真の撮影地が普段とは違うことから薄々感じてはいたのですが、今日の様々な報道で、かなり、その異質さがはっきりした感じがあります。

ところで、通常のオーロラとは大体どの地域で観測されるものか。

これは、オーロラ - Wikipedia から抜粋しますと、ごく一般的な場合ですと、北極と南極から近い場所の高緯度をドーナツ状に囲むような感じとなり、北半球ではカナダの北極圏近くとか、アラスカとか、北欧の周辺だとか、そういうような地域となります。

これは図で表すとわかりやすいかと思います。
下の図は北極点から見た地球で、赤い部分がオーロラが一般的に見られる場所となります。

オーロラの出現する典型的な緯度
map-aurora.gif
Wikipedia


そして、今回のオーロラがどのような地域で観測されているかといいますと、上のようないつも観測されている地域では当然観測されているのですが、例えば、ふだんオーロラとは無縁の地域である以下のような場所で観測されています。


フランス ブルターニュ州

France-Auroras-Brittany.jpg
Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery


アメリカ アイオワ州

us-aurora-iowa.jpg
Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery


ポーランド プワヴィ市

poland-aurora.jpg
Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery


日本 名寄市

japan-aurora.jpg
・NHK オーロラ撮影成功 国内で11年ぶり


ロシア モスクワ

russia-auroras.jpg
Lenta


ニュージーランド クィーンズランド

New-Zealand-Aurora.jpg
Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery


ドイツ ノイシュタットイン・ホルシュタイン

german-auroras.jpg
Spaceweather Realtime Aurora Photo Gallery


他にも多くの地域でオーロラが観測されています。

これが、「Xクラスのような超強力な太陽フレアが発生していた」というなら、わからなくはないですが、この数日、そこまでのフレアは発生していないのです。

先ほどリンクしました記事には、

> Mクラスは、ほぼ確実に発生すると思います。

とは書きましたが、それは確かに連続して発生していたのですが、Mクラスの最も低い分類程度のものまでしか発生していませんでした。 NICT の日報から抜粋しますと、過去数日で起きたMクラス以上の太陽フレアは以下の通りです。




03月13日03:47   M1.2
03月13日05:49   M1.8
03月14日04:23   M1.3
03月15日09:36   M1.0
03月15日22:42   M1.2
03月16日10:39   M1.6
03月17日22:49   M1.0





このM1クラスのフレアは特別に強いものではありません。

でも、この期間内のどれかの太陽フレア、あるいは、コロナホールなど、何らかの太陽の現象が今回の地球での過剰なほどのオーロラに発生に繋がっているはずです。

そこで、スペースウェザーの記事を1日ずつ遡って読んでみますと、朧気ながらわかってきたのは、現在、地球で激しくオーロラを発生させているのは、黒点群 2297 から発生した CME によるもののようなのですが、どうやら、その原因となったフレアは、「Cクラスの太陽フレア 」のようです。

Cクラスの太陽フレアというのは、Mクラスより下のクラスで、このあたりでは、「巨大なフレア」という表現はされません。

この黒点群 2297 は、3月11日にXクラスの爆発を起こしています。

x2-0311b.jpg
Spaceweather

しかし、今の地球の磁気の影響は、このXフレアとは関係はありません。

どうやら、その後の日本時間 3月15日に発生した「小さなフレア」が原因となっているようです。

太陽フレアのエネルギーと、CME のエネルギーは比例するものではない、ということなのかもしれませんが、何となく、個人的には「不思議な磁気嵐」であり、「不思議なオーロラ」だと感じています。

そして、この「不思議なヨーロッパのオーロラ」が、またも「ファティマの聖母」の言葉を思い出させてくれるわけでした。

それは、「第二次世界大戦の前にヨーロッパの空が不思議な光で覆われるだろう」としたものでした。




思い出す1938年1月25日のヨーロッパの夜空

今回のオーロラは、ヨーロッパのドイツやフランスやチェコなど、通常はオーロラが観測されることは珍しい国の多くで観測されています。

少し前の記事、

ファティマの聖母から知る「永遠の地獄」への序章(1) - 「地獄」は神話ではなく、事実として存在する
 2015年03月15日

で、ポーランドのファティマに出現したとされる「聖母マリア」の予言とされているものについて書きました。

それは3つから4つのメッセージからなりますが、その2つめは、以下のようなものでした。時期は、第一次世界大戦中の 1917年のものです。


第一次世界大戦は、まもなく終わる。しかし人々が生活を改め罪を悔い改めないなら、さらに大きな戦争が起き、沢山の人が死に、そしてその多くが地獄に落ちてしまう。その前兆として、ヨーロッパに不気味な光が見えるだろう。


そして、そのメッセージから約 20年後の 1938年1月25日、ヨーロッパで広範囲に渡りオーロラが観測されたのでした。

1938-aurora-new-york-times.gif

▲ 1938年1月26日のニューヨーク・タイムズより。


ファティマのメッセージは、「ヨーロッパに不気味な光が見える時が、次の戦争の徴候となる」とも取れるメッセージを3人の少女(ルシア、ヤシンタ)と少年(フランシスコ)に託したのですが、このあたりのくだりを、もう少し正確に、ファチマの真実(3) - 神の懲罰としての戦争というページから部分的に抜粋します。


聖母は1917年7月13日 ルシアにはっきりとこう言われたのです。

「しかし、人々が神に背くことを止めないならば、ピオ十一世の御代の間にもっとひどい戦争が起こるでしょう。未知の光によって照らされる夜を見るとき、これが神によってあなたがたに与えられる大きなしるしであるということを知りなさい。神は戦争、飢饉、教会と教皇の迫害によって世界をその罪のために罰しようとしておられるのです」

ピオ十一世の教皇在任期間は1922年から1939年です。1933年にはヒットラーが再軍備に着手、イタリアは1935年エチオピアを侵略、1938年3月ドイツがオーストリアを併合、39年8月にポーランドに要求提出、聖母の預言通りに実質的に第二次世界大戦が開始されていました。

聖母が預言された「未知の光によって照らされる夜」は1938年1月25日の夜から26日の朝がたにかけてヨーロッパ・北アフリカの空に展開されました。

『フランス天文学協会ブレティン、天文学、気象学、地球物理学月刊誌』は50ページにわたる特集でこの現象を次のように報告しています。

「例外的な美しさをもったオーロラが1938年1月25日火曜日の夕方から26日水曜日の朝にかけてフランス、そしてヨーロッパのほとんどすべての国々において見ることが出来た。スイス、イギリスそして同様に西部、南西部、プロヴァンスに至る南東部地域、そしてさらに南部、イタリアやポルトガル、シシリー、ジブラルタル、そして北アフリカにおいてさえ、この現象はこれらの地域の緯度にしては例外的な強度を示した。....」



こういうことになっていました。

ここでは、当時のローマ法王をピオ十一世と表記していますが、日本語では、ピウス11世と表記されることが多いようです。

まあ、この時のオーロラにも発生する理由があるような現象が「太陽」で起きていたのでしょうけれど、この時の、

人類史上最大の戦争の徴候としてのオーロラ

という概念を、今回のヨーロッパでのオーロラの出現で思い出したのでした。

まあ、現在にいたるまでは、人類史上最大の戦争は第二次世界大戦だったわけですが、それ以上のものが起きれば、この形容はまた塗り替えられてしまうわけでもあります。




悪としてのロシア

ところで、1917年のファティマでの言葉では、先ほどの

「人々が神に背くことを止めないならば、もっとひどい戦争が起こるでしょう」

の一連の下りの後に、以下のような言葉も託しています。


「....このことを避けるために、私は私の汚れなき御心へのロシアの奉献と、初土曜日の償いの聖体拝領を求めるために来るでしょう。もし私の要求が顧みられるならば、ロシアは回心し、平和が来るでしょう。もしそうでないならば、ロシアは戦争と教会の迫害を引き起こしながら、その誤謬を世界中に広めるでしょう。善い人々は殉教し、教皇は多く苦しみを受け、さまざまの民族が絶滅させられるでしょう」


私は「それにしても」と思いました。
第二次世界大戦で、ロシアはそんなに「悪役だっただろうか」と思ったのです。

何というか、こう・・・ふと思ってしまったことは、聖母マリアの言葉だとされている、

> ロシアは戦争と教会の迫害を引き起こしながら、その誤謬を世界中に広めるでしょう。

ということについては、「実はまだ起きていないのでは」と思ったり。

実際のところ、最近のロシアは、ソ連時代よりも脅威を感じる面はありますしね。

過去記事、

ウラジーミルの異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
 2014年09月02日

では、ロシアの「自動核報復システム」である「死者の手( Dead Hand )」のことや、1983年に偶発的な核戦争が「起きる寸前にまでになった」ことなどを書いています。

あと、

「ウラジミールの栄光」や「ロシアのアラスカ編入」のキーワードから連想するババ・バンガの言葉や、お釈迦様の予言、そして、マザーシプトンの隠された予言
 2014年03月23日

という記事には、ババ・バンガ(Baba Vanga)というブルガリアで最も有名な女性の予言者の言葉である、


「すべてのものが氷が溶けるように消え去るが、ウラジミールの栄光、ロシアの栄光は残る唯一のものである。ロシアは生き残るだけではなく、世界を支配する」


などを載せています。

まあ、たかだかオーロラから話が飛躍し過ぎた感じはありますが、毎日起きる様々なことを見ていても、「いろいろと何となく良くないほうに進んでいるような」という気持ちを完全に払拭するのは難しいです。

そういえば、オーロラといえば、「火星」でも観測されています。


火星にもオーロラ NASAの探査機観測
北海道新聞 2015.03.19

nasa-maven.jpg米航空宇宙局(NASA)は、火星を周回する無人探査機メイブンが昨年12月末に、北半球の上空でオーロラを観測したと発表した。

太陽活動が活発になって飛来した高エネルギー粒子が、火星の非常に薄い大気と反応して起きたらしい。研究者らは「クリスマスの光」と名付けた。

また火星の上空150〜300キロで一時、ちりでできた雲も観測。これまで予想されていなかった現象で発生源は不明だが、火星を回る衛星のフォボスやダイモスなどから飛来した可能性もある。



虹やオーロラは美しいですが、イスラエルでは「虹の下には地獄の釜がある」という伝説もあったりしまして(過去記事「虹という地獄の門の彼方に」)、美しいものが必ずしも良いことを示唆する伝説ばかりではないということもあります。

そうなると、オーロラが示すものは何なのだろうと考えています。



  

2015年03月18日



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supermoon-total-eclipse.png
The Wachers






 


スーパームーンと皆既日食が同日に起きる2015年の春分の日

今度の 3月20日には上のようなことが1日に起きます。

もっとも、皆既日食が見られるのは、北大西洋からノルウェー海、北極圏あたりにかけてのことで、ヨーロッパでは広範囲で観測されますが、それ以外の地域で完全な皆既日食が見られる場所は少ないと思います。

さらに、それらと重なるものとしましては、そろそろ1年ほど前の記事となりますが、

赤い月と黒い太陽: 2014年から 2015年まで「4回連続する皆既月食」がすべてユダヤ教の重要宗教祭事の日とシンクロ。そして、過去の同じ現象の時に「イスラエルの建国」があった
 2014年04月06日

に載せました図から抜粋しますと、下の時期と重なります。

nisan-2015.gif


上の記事は、

「4回の皆既月食が連続して起きる」

という比較的珍しい現象が、2014年から 2015年にかけて、

「ユダヤ教の重要な宗教的祭事と時期がシンクロする」

という、極めて珍しい連動のことや、過去にも同じようなシンクロがあり、その時期とイスラエル国家建設の関係について書いたものですが、それ以外にも、

過去の同じ時は「大量死の時代」だった

ことを書きました。

過去の同じ時というのは、20世紀で2回ありました。

過越(すぎこし)の祭りと仮庵の祭り(かりいおのまつり)は、どちらも「三大祭」と呼ばれるユダヤ教の最重要祭事です。

第一次中東戦争(イスラエル側の呼称は「イスラエル独立戦争」 )の際の 1948-1949年

1949年04月13日 皆既月食 過越
1949年10月07日 皆既月食 仮庵の祭り
1950年04月02日 皆既月食 過越
1950年09月26日 皆既月食 仮庵の祭り

この時と、

第三次中東戦争(イスラエル側の呼称は「六日戦争」)の際の 1967年

1967年04月24日 皆既月食 過越
1967年10月07日 皆既月食 仮庵の祭り
1968年04月13日 皆既月食 過越
1968年10月06日 皆既月食 仮庵の祭り

この時の2回で、これらの時も「4回連続する皆既月食の時期と、ユダヤ教と宗教的祭事が重なった」時だったのでした。

そして、この「奇妙なシンクロを見せた時期」に起きた2つの戦争は、イスラエルという国家が形成され、国家の拡大を果たした、イスラエルにとって重要な戦争でした。




大量死事故の続発の時期

そして、ユダヤ教やイスラエルのこととは別に、昨年の4月から始まった「4回続く皆既月食」の、

1回目の皆既月食(2014年4月15日)

から

2回目の皆既月食(2014年10月8日)

の時期の周辺にどんなことが起きていたかといいますと・・・まあ、本当にいろいろと起きていたのですけど、たとえば、ここでは、「死亡を伴う航空機事故」だけをピックアップしますと、以下のようになります。

airplane-ac-2014.gif

文字にしますと、

・2014年03月08日 マレーシア航空370便 インド洋で消息を絶つ(乗客乗員 239名 / 安否不明)
・2014年07月17日 マレーシア航空17便 ウクライナで撃墜(乗客乗員 298名 / 全員死亡)
・2014年07月23日 トランスアジア航空222便 台湾で墜落(48人死亡)
・2014年07月24日 アルジェリア航空5017便 マリで墜落(118人死亡)
・2014年08月10日 セパハン航空140便 イランで墜落(39人死亡)
・2014年12月28日 エアアジア8501便 インドネシアで墜落(乗客乗員 162名 / 84遺体収容)


となります。

この期間には、4月16日の韓国セウォウル号の沈没( 295 名死亡)などもあり、こう見ますと、普通それほど起きるわけではないほどの規模の大きな事故が、比較的集中的していたことがわかります。

この中で、マレーシア航空とエアアジアはマレーシアの飛行機会社で、全体のうちの3件を占めるということになっていて、災難としかいいようがないですが、ただ、この「災難」が、偶発的な災難であるのか、「何かの意図」がそこにあるのかに関しては、実際のところは何もわからない面があるのは確かですが、昨年12月の、

闇の組織「黒い手」:マレーシア機MH370便の失踪前に警告を出していたベトナム人女優と、エアアジア8501便の「事故」を事前に警告した中国人の正体
 2014年12月30日

という記事などを思い出しますと、単純な事情ではない可能性はあるのかもしれません。

ch-blog2014.gif

▲ 2014年12月15日の中国の BBS Ianya より。エアアジア 8501便の事故の13日前に何度も同じ内容が中国語で投稿されました。


ところで、上のような多くの死者を伴う航空機事故を思い出しますと「 2014年は非常に航空機の死亡事故が多かった」というような感覚を受けるかもしれません。

ところが、違うのです。




戦後もっとも死者を伴う航空機事故の少なかった2014年

実は、2014年は、死者を伴う航空機事故の発生件数は「戦後最低」だったのです。

下のグラフは 2015年2月6日の AFP 「相次ぐ旅客機墜落、年別発生件数の推移」という記事の図からのものです。

air-crash-2014.gif
AFP


上のグラフの棒グラフのほうが、死者を伴う旅客機事故の「発生件数」で、折れ線グラフは、「死者数」です。

このうちの「発生件数」に関しては、2014年は死者を伴う旅客機事故が 8件となり、戦後からの統計では最も死者を伴う航空機事故が少なかったことになるようです。最も多かったのが、1948年と 1972年の 55件です。2014年はそれと比較すると実に7分の1ほどに減少しています。

こう見ますと、死者を伴う旅客機事故は、実際には緩やかに減少し続けていることがわかります。

しかし、2014年は、なぜ、こんなに「航空機事故が印象に残る1年」だったのかというと、

事故発生件数は史上最低だったのに、事故での死者数はここ数年で最も多い。

ということによるものだと思われます。

つまり、「2014年は、一度の事故での死者が多かった」のです。

2014年の旅客機事故においての死者数は「 924人」でしたが、これだけの死者が、たった8件の航空機事故で発生しているということになります。

平均値としては、「1回の事故につき 115人が亡くなっている」という計算になります。

他の年と比較してみますと、たとえば、史上最も死者を伴う航空機事故が多かった 1948年と 1972年は、

・1948年 発生件数 55件 死者 738人 1回の事故での平均値は約 13人
・1972年 発生件数 55件 死者 2429人 1回の事故での平均値は約 44人


となり、2014年は、事故件数そのものは少なかったにも関わらず、「一度の事故で死亡する人数の割合が極端に高かった」ことがわかります。

2014年は、一度の事故での死者数は史上最高クラスだったということになりそうです。

そういう意味では「異常な大量死に見舞われた年」ともいえます。

これらに加えて、イスラエルのガザ侵攻(2014年7月18日)を含む紛争や内戦、あるいは、昨年から大きく露出が増えた ISIS やボコ・ハラムをはじめとするテロなどでの大量死、そして、飢餓、感染症での死者などを含めますと、2014年は「平年にはない大量死の状況」があったといえると思います。

そして、個人的には、この傾向は今年も継続するか、あるいは「さらに拡大する」という懸念を拭いきれない部分があります。

ところで、タイトルに「スーパームーン」の文字を入れたのですが、スーパームーン自体は珍しい現象ではないですが、このような「皆既月食や皆既日食の連続の中でのスーパームーン」ということもあり、ちょっとふれてみます。




スーパームーンは何かに影響を与えるか

super-moon-greek.jpg
・ギリシャのスーパームーン。AP通信 より。


スーパームーンとは、簡単にいえば、地球に月が軌道上で最も接近する時に「いつもより大きく明るく見える」現象です。

そして、このスーパームーンは、2011年以来、巨大地震などの発生と関連付けられて語られることがあります。もっとも、公式な見解ではたとえば、スーパームーン - Wikipedia には、


2011年の東北地方太平洋沖地震や2004年のスマトラ島沖地震のような自然災害は、1、2週間以内に発生しているスーパームーンに起因するという憶測があるが、スーパームーンと大地震の相関関係を示す証拠はない。


とあり、「関係を示す証拠はない」としています。

東北の震災の後は、NASA も「スーパームーンとは関係がない」と公式に発表しています。

japan-supermoon-nasa.gif

▲ 2011年3月12日の英国 メトロ より。


実際、東北の震災の時は、地震発生時の月の位置は、むしろ普段より地球より遠くにあったりしたこともあり、地震発生との「直接の関係」は見出しにくいです。

しかし、では「スーパームーンは地球に何も影響しないのか」というと、そういうこともないです。

どんな影響を地球に与えるのかといいますと、「地球の潮位を変化」させます。また Wikipedia からですが、

潮汐への影響

太陽と月からの地球の海洋に対する影響は、月が新月または満月の時に最も大きくなる。月が近点にいる時は、潮汐力はいくらか強くなる。しかし、この力が最も強い時でも、せいぜい数インチ程度の影響である。

とあります。

ここでは「インチ」を使っていますが、センチですと、最大で 20センチくらいの潮位の変化があるようです。


この・・・20センチの潮位の変化・・・この力、大したことがないと思われるでしょうか。


しかし、地球の海の水の「水量」を考えますと・・・。

地球の海水の量というのは、日本海事広報協会のサイトには、


地球上にある水の量は、すべてをあわせると14億km3にもなります。そしてその97%あまりが海水で、およそ13億5,000万km3になります。


とあります。

現実感のない質量で、想像もしにくいですが、とにかく「地球の海の水の量というのは、とんでもない質量」を持ちます。

この 13億立方メートルの海水の一部を「 20センチ動かす」のです。

いい加減な比較ですが、これは、日本列島を 20センチ浮かす、というようなパワーと同じ程度のエネルギーを地球は受けているのではないかなあと思ったりすることはあります。

いずれにしても、この「潮位の数十センチの変化」は決して弱いエネルギーではないはずです。

そこから考えますと、海だけではなく、地上にも何らかの影響を与え続けている「可能性」があることは否定できないのではないかと思う部分も多少あります。

それは、スーパームーンが近づくから地震が起きるというような単純なことではないけれども、地質レベルでは、何らかの影響を地球の地質は受けているのではないかとは思います。

それがどういう形となって出てくるのかは予測しようがないですが。




月と人間の関係

さらにいえば、そこまでのエネルギーなら、生物や、あるいは人間に影響を与える可能性も考えます。月 - Wikipedia には、「月齢と人間的事象の関連の有無」というセクションがあります。

現代においても、月齢が、人間の生理的、精神的な事象(例えば出産や、自殺、殺人、交通事故の起こりやすさ等)に影響を及ぼしているという説が語られることがある。 これについては議論が多いようである。

このような記述がありますが、科学の世界には「月の人間への影響を肯定」する学説論文があり、また。それを否定する学説論文もあります。

2007年には、イギリスの警察署が「満月の日には犯罪が増える」と発表したことなどもあります。

fullmoon-2007-0606.jpg

▲ 2007年06月06日の AFP 満月の日には犯罪が増える?英警察発表 より。


ところで、上の Wikipedia の文の中に、

> 現代においても

という部分があります。

これは言い換えれば、「過去にはあった」ということを示唆しています。

たとえば、「月」は英語でムーン( Moon )と表記しますが、ラテン語からのルナ( Luna )から派生した英単語もあり、特に「精神異常者」と訳されるルナティック( lunatic )という英語の語源を Weblio 辞書で引きますと、

ラテン語「月に影響された」の意;昔は月から発する霊気に当たると気が狂うとされたことから

とあり、古代では、月の光が人を狂気に駆り立てるという概念が一般的だったようです。

この 3月20日の前後1週間くらいは、いろいろと混沌とする可能性もあるかもしれませんね。

そして、連続する4回の皆既月食の4回目となる 2015年9月28日までは、本当に混沌とした、あるいは「あまり明るくない時代」が続く可能性を否定できません。



  

2015年03月11日



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cape-cod-ice.gif

▲ 2015年3月9日のアメリカ CBS ニュースより。






 


この2月から3月は、場所によって、とんでもない気候や現象が相次いだ時期でもありました。

上の写真は、記録的な寒波がいまだに続いているアメリカ東部にあるケープコッド湾の海岸に、ご覧のような巨大な氷の塊が多数打ち上げられている光景です。下のような、ちょっとアメリカの海岸とは思えない光景が広がっているようです。

iceberg.jpg


CBS の報道では「一生に一度あるかどうかという出来事だ」と記されていますが、ここ数年はわりとそういう「一生に一度あるかどうかという出来事」が、いろいろな現象として、世界各地で起きている感じがあります。

それらのいくつかをダイジェスト的にご紹介したいと思います。


ところで、今日は 3月11日なのですね。


少し思い出すことを書きたいです。



2011年3月11日に気づかせてくれたこと

4年前の地震の日からの数ヶ月間は、毎日いろいろと考え続けて、そして、あてもなく毎日いろいろなところを歩き回りました。東京の風景をいろいろと見ておきたかったのです。

そして、被災された東北の方々を見ている中で、その頃は毎日「日本と日本人」のことを考え続けていました。それは愛国的な意味での考えではなく、むしろ、生物学的な意味や、地質学的な意味で「日本人の歴史」というものをよく考えました。

そして、地震によって、自分の曖昧な感覚から脱出できた感じもありました。

震災2日目の3月13日に書いた「決意の涙: 東京 DAY3」に私は下のように書いています。


こういう現実の災害の圧倒の前には、私たちは異常に現実的になる必要があると思っています。

すなわち、あらゆる宗教、あらゆる神様、あらゆるオカルトを排除しながら進む他はないように思います。



そして、しばらくは、異常なほど現実だけの思考で生きていました。

その頃は、「ほんの少し先のことも予測や推測しない」ということもつとめていました。
予測や推測も、現実に起きていない限りはオカルトだからです。

実際に体験していること以外は信じない。
そんな数ヶ月でした。

そして、当時はそれは大事なことでもあり、たとえば、インターネット上では、様々な煽りや奇妙な噂話が次々と噴出していたという事実もありました。

ただ、予想や予測とは違いますが「ちょっとした不安」は現実にはありました。

地震の起きた当日に書いた記事にも少し書いているのですが、東北の震災が起きる少し前に書いた記事で取り上げていました名古屋大学の論文を思い出して、直感的に不安を感じてしまっていたことは事実です。

それは、名古屋大学大学院の古本宗充教授の「東海から琉球にかけての超巨大地震の可能性」という論文で、詳しいところは、リンクからお読みになっていただければよろしいかと思いますが、2004年のスマトラ地震の発生が「これまでの地震学の常識を覆した」というところから、従来の地震学の見地を越えて考察したものでした。

この論文では、特に、地域としては、今でいう南海トラフ地震と重なる場所(ただし、もっと広範囲)での地震の話が展開されます。

従来の南海トラフ地震説と違うのは、たとえば、一般的に南海トラフ地震は、

約 90年から 150年間隔、あるいは 200年などの周期で起きる。

とされているものに対して、名古屋大学の論文では、

南海トラフから琉球海溝まで全長1000kmにも及ぶ断層が連動して破壊されることで、非常に細長い領域におけるM9クラスの連動型地震、あるいはM9クラスの二つの超巨大地震が連動して発生する可能性。

を、海底の化石の年代決定などから突き止めたものでした。

そして、この周期は、150年や 200年といった短いものではなく、

「 1700年〜2000年の周期」

という、比較的長い周期を持つ海底の地殻の変動のようですが、過去には周期的に「必ず起きていた」ものでもあるようです。

その論文にある図は下のものです。
日本語はこちらで入れています。

1700年 - 2000年の周期での海底の隆起があったとされるされる断層
nankai-trough-01.gif


このことは科学誌ニュートンの 2011年9月号でも取り上げられていて、そこに見やすい図が載せられています。

eq_west.gif
Newton

もちろん、上の図に示したような地震は、「過去には起きた」ものではあっても、今後起きるのかどうかはわからないですし(ただ、いつかは必ず起きるとするほうが合理的ですが)、また、仮に起きても、それが私たちの今の人生の時間の中で起きるかどうかはわかりません。

しかし、4年前の 3月11日に「まったく想定されていなかった超巨大地震が起きた」という事実は大きく、そのために、上のことがふと頭に浮かんだのでした。

ニュートンの記事は、


「そのとき」がいつになるのか誰も知る由はないが、次の東海地震、東南海地震、南海地震が超巨大地震となる可能性も考慮に入れた議論がはじまろうとしている。


としめくくられています。

ちょっと前置きのつもりが長くなってしまいました。




2015年2月の世界各地の光景

気づけば早いもので、今年もすでに3月ですが、3月ですと、北半球の多くでは一応は「春」という方に近いことになると思いますが、冒頭のアメリカ東部などを含めて、非常に厳しい気候が続いているところが多いです。

今現在は、ヨーロッパのギリシャからブルガリアなどが暴風雪などで激しい天候となっていまして、ブルガリア中部の各地で大雪による非常事態宣言(参考記事)、ギリシャでは降雪と洪水で非常事態宣言が出されています。

ブルガリア中部では、各地で雪による孤立、停電、道路の閉鎖が相次いでいて、今日現在も6つの自治体で非常事態宣言が出されたままとなっているようです。

この冬は、特に寒波と大雪に関しては、場所により極めて荒れている感じが強いですが、この2月に世界でどんな気候や現象が起きていたかということがまとめられているニュースがありました。

その中のいくつかをご紹介したいと思います。




February 2015 - Extreme Weather, Earth Changes, and Fireballs
SOTT 2015.03.08

2015年2月 - 極端な天候、アースチェンジ、そして火球

2015年2月1-3日
フランス・ピレネー山脈で3日間で3メートルの積雪

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2月2日
トルコで激しい強風。5名が犠牲に

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2月2日
ロシアで「オレンジ色の雪」が降る(原因不明)

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2月-3日
北極からの大気「極渦」によりアメリカの1億人が寒波の中に

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このアメリカの極渦による寒波は、2月中旬にもアメリカの広範囲に大寒波をもたらし、また、現在もアメリカは同じような状況となっています。



2月6日
米国フロリダ州ジャクソンビルで謎の巨大な轟音と震動で警察への通報が相次ぐ

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いわゆる「ソニックブーム」といわれるような轟音と震動が広範囲で感じられて、警察への電話が殺到しましたが、原因はわかっていません。フロリダ州では、この後も何度も同じような轟音が報告されていて、住民たちの中には「何かの前兆なのではないか」と話している人々もいるようです。



2月9日
オーストラリアのクィーンズランドで記録的な豪雨

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2月13日
200頭のイルカがニュージーランドのゴールデン湾で座礁

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これについては、「ニュージーランド中部で同地域としては過去数十年で最大の約200頭のクジラが座礁し、すでに数十頭が死亡」という記事に詳しく書いています。

ところで、何の関係もない話ではあるのですが、4年前の震災があった日の3週間前にも、同じニュージーランドでイルカが多数打ち上げられたことがありました。


2011年2月21日の AFP の記事
2011-nz-dolphins.jpg


ニュージーランドのイルカの座礁と日本の地震に関係あるはずもないでしょうが、先ほど 311のことを書いた時にふと思い出しまして、今年もその時と同じような時期に、同じニュージーランドでイルカの座礁があったのだなあと気づいた次第です。



2月19日
オーストラリアをカテゴリー5の2つのサイクロンが直撃

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2月18-21日
アメリカのナイアガラの滝が凍結

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2月24日
カリフォルニアの海岸に数百頭の死亡したアシカが打ち上げられる

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2月28日
テネシー州で「空から大量の死んだ鳥が落ちてくる」という現象

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2月28日
アメリカとカナダで2月の積雪の観測史上の記録が塗り替えられる

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2月27日
マサチューセッツ州で「波が瞬間凍結する」という現象が起きる

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上については、「アメリカ北東部のナンタケット島で、あまりの低温のために「海の波が瞬間凍結」したような状態に」という記事でふれています。


今回のオリジナルの記事では、他にも多くの2月の出来事が取り上げられていて、上のはその3分の1程度となります。

今回はご紹介しなかったのですが、特徴的だったのは「この2月は巨大な火球の目撃数が全世界で多かった」ということもあります。隕石の突入が増えているのかもしれません。

また、そのうち記事にしたいと思っていますが、アメリカでの謎の振動や轟音は、過去記事の、

世界中で響き渡る「謎の轟音」の正体は?
 2012年01月17日

などを始めとして、過去何度か取り上げたことがありますが、アメリカでは、今年に入ってから「謎の振動と轟がアメリカ中に拡大している」ということがあるのです。

下は、今年の 1月1日から 3月1日までに、轟音が報告された場所です。

Booms-us-0301a.gif
Earthfiles

これは興味深いことでもありますので、近いうちに記事にできたらと思っています。

とにかく、この2月は、

・悪天候
・地質の不安定
・火球


というものが多かった時といえそうです。

そして、今後も荒れた状況がそうすんなりとは収まりそうにもない感じはあります。



  

2015年03月02日



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▲ 2015年2月20日のナショナル ジオグラフィック・ニュース「7万年前に恒星が最接近、地球に彗星の嵐か」より。






 


めまいのその後

少しは改善してきているとはいえ、回転性めまいは相変わらずです。めまい発作からもう1週間ほど経っているのですが、激しくフラつくので、ごく近く以外への外出は厳しいです。

今日は、奥さんが花粉症の薬をもらいに耳鼻科に行くというので、奥さんに付き添ってもらって、私もその耳鼻科に行きました。病院は、歩いて5分ほどのところにあります。

地元で人気の上に、今は花粉症の人たちが多く、大変混んでいるのですが、花粉症の方々に対しての診察は非常に早く、それほど待つこともなく診察に。

メニエール病などの疑いを含めて、めまいの場合にはおこなわれる一通りの検査である、聴力検査や、眼振(がんしん)といって、眼球が意志に反して動く状況の検査など、めまいのいくつかの検査をしました。眼振は予想以上に強かったようです。

医師 「これはあれですよ。あなたはめまいに慣れているから、立っていられるのかもしれないですが、普通の人なら立てる状態ではないです」
わたし「確かに慣れてはいますね。キツいのはキツいすけど」


というわけで、点滴みたいな、どでかい注射を打たれて、戻ってきました。
(これは効きましたが)

原因については、結局はっきりしようがないのですよね。
ただ、一度、首のレントゲンを撮ってみてほしいと言われました。
このお医者さんには言ってないですが、確かに私の首の骨は古傷というか、変形箇所があるのです。

まあ、もう仕方ないので、おこなえるところから自己リハビリをするしかないです。




7万年前の地球に何が起きていたか

そんなわけで、戻ってきてから、なんとなくニュースをいくつか見ていましたら、冒頭の記事を見つけました。

その記事の抜粋です。


7万年前に恒星が最接近、地球に彗星の嵐か
ナショナル ジオグラフィック・ニュース 2015.02.20

今から7万年前、太陽系の内側に、ある星が飛来した。現生人類がアフリカからの移動を始めようとしており、ネアンデルタール人も絶滅していない時代である。

学術誌『Astrophysical Journal Letters』に発表されたレポートによると、地球から1光年未満の距離をかすめ去ったその星は、史上もっとも接近した、恒星と地球のニアミス事故だった。

彗星の嵐が地球を襲った?

恒星のような巨大な物体がオールトの雲を通過したと仮定するなら、もっとたくさんの彗星が地球に飛来したはずだ。

彗星の嵐は、地球上の生命に壊滅的な被害をもたらしただろう。



というものでした。

このナショナル ジオグラフィックの記事によりますと、「7万年前」に、「地球上の生命に壊滅的な被害をもたらしただろう」という出来事(ここでは彗星による爆撃)が地球上で発生していた可能性があるいうのですが、「7万年前」で思い出すことがあります。

過去記事、

私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない
 2012年07月13日

の中で、米国スタンフォード大学が 2008年に発表した研究のことを思い出したのです。
研究チームが、ミトコンドリアDNA の解析をしたところによれば、

7万年前に人類は「 2000人程度」にまで減ったかもしれない

ことが判明したというものでした。

2000万人ではなく、たった 2000人です。

当時の記事を翻訳したものを載せておきます。


Study says near extinction threatened people 70,000 years ago
AP 2008.04.24

人類は7万年前に全世界でわずか2000人にまで減少し、絶滅しかけていたことが研究で判明

遺伝学研究によると、ミトコンドリア DNA の追跡により、現在の人類は約 20万年前にアフリカに住んでいたミトコンドリア・イブと呼ばれる単一の母親の子孫であることがわかっている。

そして約6万年前から全世界へ人類の分散が始まった。

しかし、この「人類の全世界への分散までの間に何が起きていたか」については今までほとんどわかっていなかった。

最近のスタンフォード大学の研究によると、南アフリカのコイ族とサン族が 9万年前と 15万年前にほかの人々から分岐した形跡がミトコンドリア DNA の解析で判明した。

そして、今から7万年前には極端な気候変動によって人類の数は一時 2000人にまで減少し、絶滅の危機に瀕していた可能性があることがわかった。



というものでした。

仮にこの 2000人という数が、ある程度でもいいので正しければ、人類は「絶滅寸前」にまで追いつめられていたことになります。

上の AP の記事の中に、

> 極端な気候変動によって

とありますが、この部分は、ミトコンドリア DNA の解析研究とは関係ない部分で、つまり「推定」ということだと思われます。そんなに極端に人口が減ったその理由については、これまで分かっていなかった部分があります。

しかし、今回のナショナル ジオグラフィックの「7万年前に地球を彗星の嵐が襲ったかもしれない」ということがあったとするならば、これは十分に、7万年前に人類が極端に少なくなった理由となる気がします。

そして、当時、現世人類と共にいたネアンデルタール人(約2万数千年前に絶滅)も壊滅的な被害を受けていたと考えられます。仮にこの7万年前に、まるで小規模な「後記重爆撃時代」みたいなことがあったとするならば、

「現世人類」も「ネアンデルタール人」も、共に滅亡する可能性があった

はずです。

しかし、それから数万年後に絶滅したのはネアンデルタール人の方で、現世人類は大変少数ではあっても、生きのびたのでした。




理由が単に「ツキ」か他のことかはわからないけれど、現世人類は生きのびた

このことについても、判明していないことだらけではあるようですけれど、

「現世人類はややツイていた」

という部分はあります。

それは、当時の生息域や移動ルートの問題と関係します。

ネアンデルタール人 - Wikipedia の「絶滅」という項目には、以下のように記されています。


テキサス大学アーリントン校の人類学者ナオミ・クレッグホーンは、約4万年前の、現在のイタリアやコーカサス山脈に相当する地域で火山が相次いで噴火したことを絶滅の理由として説明している。

このような環境的要因を指摘する説は以前にも発表されていたが、約4万年前の噴火はその種の災害とは規模が違っており、例えば、複数の火山がほぼ同時期に噴火していたという。

「ネアンデルタール人のほとんどがヨーロッパに居住していたのに対し、現生人類はアフリカやアジアにより大きな人口を抱えていたため絶滅を避けられたようだ。」と同氏はいう。



この約4万年前の噴火は、北半球での過去 20万年で最大の火山噴火だったイタリアでの超巨大噴火を含んでいると思われ、このために、ヨーロッパ中心に住んでいたネアンデルタール人は、壊滅的な被害を受けたと考えられます。

ちなみに、この「約4万年前」に地球に起きていたことについて、過去記事、

[重要]ドイツの科学研究法人が「急速なポールシフトと気候変動と超巨大火山の噴火が同時に発生していた」ことを証明
 2012年10月18日

で、比較的最近のドイツでの研究をご紹介したことがあります。

それは、

・41,000年前の地球で、磁場の完全で急速な逆転が発生したこと
・その時期に急激な気候変動が起きていたこと
・イタリアの超巨大火山噴火もその時期と連動していたこと


というドイツ地球科学研究センターの調査を記したものでした。

サイエンス・コーデックという科学メディアに掲載された、その報道から一部抜粋します。




An extremely brief reversal of the geomagnetic field, climate variability and a super volcano
Science Codex 2012.10.16

極めて急速な磁場の反転と、気候変動・巨大火山との関係

41,000年前の地球で、磁場の完全で急速な逆転が発生したことを、ドイツ地球科学研究センター (GFZ)のチームによる黒海の堆積物のコアの分析の研究論文は示す。

今回の研究で注目に値するのは、地球の磁場の逆転のスピードだ。

研究者のノワクズィク博士は次のように言う。

「磁場の完全な反転はわずか 440年間の移動でなされましたが、そのうちの多くはわずかな移動であり、実際には、両磁場の極の変化はたった 250年でなされたことを示します。この 250年というのは地質学的な変化からみると非常に早いスピードです」。

結果として、地球は磁場を失い、また磁場による宇宙線からの防御を完全に失ったために地球上がほぼ完全な被爆状態に至ったことが、グリーンランドの氷床から回収された放射性ベリリウムの解析によって明らかになっている。

同時に、研究チームは黒海の堆積物の分析から、その当時、突然の気候変動が発生していたことを発見した。





この影響と、関連する火山噴火などによって最終的にネアンデルタール人は滅亡したという説が先ほどのようにあるわけですが、滅亡と関係しているかどうかは別としても、この時期には、

・激しい気候変動
・たった250年で地球の北と南の磁極が入れ替わった(磁極のポールシフト)


ということが起きています。

ネアンデルタール人も現世人類も共にかなりの影響やダメージを受けたことが想像できます。

なぜかというと、後にも書きますが、磁極が入れ替わる時、地球の地磁気がゼロになる期間が生じると考えられるからです。これは人類にも、他の大型動物にもかなり厳しいことだと思われます。

いずれにしても、現世人類とネアンデルタール人は、

7万年前

にも、

4万1千年前

にも、どちらにおいても、彗星の爆撃や、あるいは環境の巨大な変化の影響を受けて、多分、少しずつ数を減らしてきた。火山の影響はともかく、磁極の反転と、彗星の爆撃時代の影響は、地球に住むどんな大型生物にも激しく影響したはずです。

しかし、人類で絶滅したのはネアンデルタール人の方だけでした。

単なる幸運なのか、他の理由があるのかはわからないですが、

・2000人にまで人口が減少したり
・磁場がゼロの状態を経験した


にも関わらず、現世人類はほんの少数ではあれ、何人かは生き残った。

「磁場がゼロ」というのは、北と南の磁極が入れ替わる時にそのようになると言われていて、誰も経験していないので、実際にはわからないことですが、その場合、地球から磁場のシールドが消えるために、宇宙から有害な宇宙線が降り注ぐといわれています。

かつて、秋田大学地球資源学科のウェブサイトに、1880年から2000年までの「地球の磁場の減少」についての、グラフが載せられていましたが、地球の磁場は一直線に減少し続けています。

1880年から2000年までの地球の地磁気の強度変化
poleshift-3.gif

そして、このグラフの掲載されていたページには、


磁極が入れかわるときに地磁気の強度はゼロになるとの予想があります。

地磁気の減少は磁場逆転の前触れかもしれません。

地磁気がなくなると、私たち人間にも大きな影響があります。今まで地球磁場が食い止めていた宇宙線が直接降り注いで人類は危機に直面することになります。



とあり、どうやら、4万1千年前の現世人類とネアンデルタール人は、共にこの「地磁気が消えた状態」の過酷な地球を経験していたと考えられます。

その中で、ネアンデルタール人は滅びましたけれど、しかし、現世人類は絶滅しなかった。

それから数万年後の今、地球の現世人類の人口は 72億人を超えています。

実に7万年前の・・・多分 360万倍くらいに増えたのですかね。

滅亡したネアンデルタール人の人口は、今にいたるまで、当然ながら「ゼロ」のままです。
現世人類がこちらの「ゼロ」になる可能性も十分にあったと思われます。

「ゼロ」になると、そこから「1」になることは生物においてはとても難しいです。

あまりにも当たり前のことかもしれないですが、ここに、

「完全に滅亡することと」



「ほんの少しの人数だけでも生き残ること」

のあまりにも大きな違いを見るのです。

本当に当たり前のことで恐縮ではあるのですがも、しかし、漠然と自分で考えていた以上に、この差は大きいと感じます。

なぜ、ナショナルジオグラフィックの記事からこんなことを書いているかといいますと、まあ、311からそろそろ4年ですけれど、それとは別に、いくつかの観点から、

「いろいろといつ起きてもおかしくない段階にまで来ている」

という気はするのです。

あくまで「気」ですので、あまり深刻にとらえられていただきたくないですし、もちろん、それが具体的に何なのかだとか、まして時期など、私にわかるはずもないですが、「いつ起きるか」とか「何が起きるか」ということではなく、

「何がいつ起きてもいいように、心や、あるいは物質的な準備をしておく」

ということは、今の時、そして今年を含めた数年間は無駄ではないと感じます。

準備が無駄なら、それはそれでいいことですしね。

7万年や4万1千年前のように「ほんの少しだけ」でも生きのびることができるのなら、人類の歴史はまだ続くはすでしょうから。

ネアンデルタール人のように「ゼロ」になったらそれでおしまいなんです。



  

2015年02月26日



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▲ 2015年2月23日のシベリアン・タイムズより。写真のクレーターは昨年発見されたものです。今年新しく出現したクレーターには、まだ調査員は近づいていません。






 


高いか低いかはそれぞれながら、カオスな世界の気温

今日は、昨年何度か記事にした「シベリアのシンクホール(クレーター)」の話題の続編というか、最近になり、またシベリア地方に「数十」のシンクホールが出現しているらしきことが衛生写真や、空中からの撮影で確かめられていまして、そのことについてご紹介したいと思います。

私は体がどうも本調子ではないのですが(今日はめまいより吐き気がひどい)、安静に、とはいわれましても、人間、そんなに安静にしていられるわけでもなく、何かしていたほうが気が紛れます。

ところで、先日、北海道の母親から電話があった際に最近の天気を聞きましたところ、

母親 「それがすごく暖かいのよ。ちょっと異常なほど」
わたし「そうなの?」
母親 「道路の雪が溶けてるくらいで、こんなの2月では見ないわね」


とのことで、「へえ」と思って、ニュースを見てみますと、下のような報道などもあり、北海道は各地で暖かい冬となっているようです。


2月の網走 48年ぶり10℃超える
読売新聞 2015.023.24

23日の道内は、南から暖かい空気が入り込んだ影響で、気温が今年初めて10度を超え、3月下旬から4月下旬並みの陽気になった。網走市ではこの日の道内で最も高い10・2度を記録し、2月としては48年ぶりに10度を超えたほか、江別市や中標津町など計5か所で2月の観測史上最高を更新した。

札幌管区気象台によると、各地の最高気温は、173ある観測地点のうち、平年のデータがある169地点すべてで例年を上回った。



北海道の気温を聞いて、「へえ」と思ったのは、最近のアメリカ東部の異常な寒波のことが頭にあったためでもあります。北海道あたりも寒いのかなと思っていましたら、そうではないようです。

そのアメリカ東部は相変わらず寒波が続いているようでして、その景観も終末的というのか、アナと雪の女王的というのか、大変な光景が各地に出現しています。

凍ったナイアガラの滝

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▲ 2015年2月20日の AP 通信 より。


噴き上がった形のまま凍ったレッチワース州立公園(ニューヨーク州)の湧き水

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▲ 2015年2月25日の THP より。


アメリカ東部では、平年より 15℃から 25℃も低い気温が続いているようで、シカゴは2月の気温が 1875年に観測された低温の記録を 140年ぶりに更新するかもしれないことなどが報じられています。

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▲ 2015年2月24日の NBC ニュースより。


他の国や地域でも、雪と寒波の被害は、アフガニスタン(報道)、スペイン(報道)、カナダ(報道)、中国北部(報道)、サウジアラビア(報道)、フランス(報道)などで報じられていて、先週は、イスラエルやトルコ、ギリシャなども大雪の被害を受けています。

イスラエルのエルサレムや中東諸国、そしてギリシャのアテネでも珍しい大雪
 2015年02月23日

このように寒波と大雪に見舞われている国や地域があるいっぽうで、たとえば、北海道が数十年ぶりの暖かい冬を迎えているということは、他にもそのように「異常に暖かい地域」も数多くあるのだと思いますが、寒いにしても暖かいにしても極端な感じです。




まるでシベリアの地盤が崩壊していくように陥没し続ける大地

さて、昨年何度か取り上げることのあった「シベリアのクレーター」ですが、それを最初に記事にした時も「異常気象とのセット」でした。

その記事は、

気温40度の中に降った爆撃のような雹。そして、「世界の終わり」という地名がつくシベリアに突然開いた巨大な穴 : 「ウラジーミルの栄光の国」を襲い続ける異常な気象と現象
 2014年07月16日

でしたが、これは、2013年2月に隕石での被害を受けたロシアのチェリャビンスクという場所で、

真夏なのに、しかもこの土地では珍しい40℃という猛暑の中で突然、巨大な雹(ひょう)が降り始めた。

という現象をご紹介した記事の中で、シベリアのシンクホールをご紹介したものでした。

その時の雹の動画を再度、載せておきます。
最初は人々の楽しそうな声が響きますが、30秒頃から人々の笑い声が消えていきます。

ロシア・ウラル地方で7月のビーチを突如襲った雹の嵐




この出来事とセットで、シベリアの、地元では「世界の終わり」という地名で呼ばれている場所に開いた巨大なシンクホールの記事を小さく載せました。

なぜ「小さく」かというと、その後に続々とシベリアにシンクホールが開くとは思っていなかったことがあります。

しかし、その後、2つ目、3つ目のシンクホールが確認された際に、

シベリアでさらに次々と見つかるクレーターと「現在北極がシベリアに向かって猛スピードで移動している」という状態から浮かびあがる「ポールシフト」の概念
 2014年07月29日

という記事を書きました。

シベリアの3つのクレーターの位置関係
map-crater2.gif


その際には、

現在(過去100年)、地球の磁極がシベリアと逆の方向に移動している。

ということと絡めまして、それと関係あるか、実際のところわかりようがないのですが、「シベリアのシンクホールと急速に進行している可能性が高いポールシフトとの関連」のことを記しました。

pole-shift-before3.gif


そして、現地に調査団が到着して調べた写真を見ますと、特に最初のクレーターなどは、一見すると自然現象とは思えないほど「クレーターの壁が滑らか」であることに驚いたりもしました。

最初に発見されたクレーターを上から撮影した写真
hole1-top3.jpg
whatdoesitmean


また、調査隊の撮影した写真では、クレーターの外側の形状もわかり、これが「普通のシンクホール(単に地面が沈下するもの)ではない可能性」を見出すこともできます。クレーターの周囲が盛り上がっているために、単に陥没したということではないかもしれない、というような予測もできる不思議なクレーターの入口の形状となっています。

また、写っている人物との比較でも、クレーターの巨大さがわかります。
赤い丸で囲んだのが人物です。

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Siberian Times

そして、その後、ついには、

ロシア国防省が報告したという「シベリアの穴と地球の磁場反転の関係」。そして「未知の大気物質」の存在
 2014年08月11日

という記事では、その報告書の真偽は不明ながら、「ロシア国防省は、これらの穴に未知の大気が存在すると判断」したとして、


今回のロシア国防省の報告書は、最近のシベリアの穴から排出された「謎の」大気物質が、「大惨事が発生する何らかの早期の警告の状態である」ことを否定することはできないと結論づけている。


というような大ごとにまで拡大してしていきました。

記事では、ロシアはこの事象を「特に重要な潜在的なロシア国家と国民の脅威として分類」し、「このような事象が次々と起きることは国家の脅威」だとしていました。


そして、今、その「脅威」が起き始めているかもしれません


また、次々とシベリアにクレーターが出現し始めているのです。

2015年2月23日のシベリアン・タイムズには、衛星写真で撮影されたクレーターや、「ガスの噴出する湖」の様子が収められています。

新しく発見されたクレーターの一部(黒い穴すべて)

crater-2015-01.jpg


ヤマル湖では湖底からのガスの噴出が空中撮影で確認される

yamal-lake-2015.jpg


このガスの噴出は、衛星画像などにより、ロシア北部の各地で確認されていて、この地下からのガスの噴出とクレーターが何らかの関係を持つのではないかとはされていますが、記事では、研究チームのメンバーのロシア人科学者、ヴァシリー・ボゴヤヴレンスキー( Vasily Bogoyavlensky )教授の、

「今の時点では、この新しいクレーターで何が起きているのかは誰にもわかりません」

という言葉を紹介していて、新しい調査を進めることが必要だとしていますが、ただ、安易に近づいて良い状態なのかどうかの判断も難しい部分があるようです。

そんなわけで、原因は今のところはわからないながらも、ロシア北部での地質的な異変は続いている、あるいは拡大している可能性もあります。

今、地球は磁場も変化している(弱くなっている)ことが確認されていまして、そのあたりは、

地球の磁場が弱くなっていることを欧州宇宙機関の地磁気観測衛星(SWARM)が確認
 2014年06月30日

という記事に書きましたが、このふたつの大きな「地球の磁場」に関係する出来事、つまり、

・磁極の移動
・地磁気が弱くなっている


が地球の地質に影響を与えるものかどうかわからないですが、しかし、過去には、

ドイツの科学研究法人が「急速なポールシフトと気候変動と超巨大火山の噴火が同時に発生していた」ことを証明
 2012年10月18日

で記しましたように、41,000年前の地球では、

・地球の磁場の急速な逆転
・急激な気候変動
・超巨大火山の噴火


が同時に起きていたことが、ドイツ地球科学研究センター の研究で確認されていまして、それが「いつでも必ずしも連動する」ようなたぐいのものなのかどうかはわからないにしても、「磁極の変化と気候変動と地質変動が同時に起きた」という地球の過去の歴史を見れば、磁極と磁場に変化が起きている今、たとえば、地震や火山の噴火を含めての、地球規模での地質イベントの連動となる可能性もないとは言い切れません。

そういう意味でも、この「磁極の移動の現場に近い」ロシアの地質異変の進行は気にしていていいものなのかもしれません。



  

2015年02月15日



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▲ 2015年2月10日のインベスターズより。






 


先日、冒頭のようなことが報じられていて、このことが様々なブログなどで取り上げられていました。何となく興味深い部分もありまして、今回はそのことをご紹介しようと思います。

ところで、私は埼玉県の所沢市というところに住んでおりますが、1週間ほど前に「住民投票」と書かれたハガキが届きました。さきほど、その住民投票に行ってきたのですが、「住民投票」なんてのは実は生まれて初めての経験でした。



地元で勃発しているエアコン代理戦争

この住民投票は、下のようなニュースとなっていることに関してのものです。


所沢 市立小中校のエアコン きょう住民投票
東京新聞 2015.02.14

子どもが学ぶ教室にエアコンは必要か−。埼玉県所沢市で十五日に投開票される住民投票は、夏の暑さで教室の窓を開けた場合、自衛隊機の「騒音」が授業の妨げになるかが大きな争点だ。

エアコン設置を求める保護者らと、不要だとする藤本正人市長の主張は大きく食い違う。市の支出が三十億円に上る設置費用の妥当性も問われる中、民意の行方が注目される。



というもので、この近くには、自衛隊の入間基地があり、航空自衛隊機が頻繁に飛びます。
そのため窓を開けることの多い夏は騒音が激しく、エアコンが必要ではないかと。

実際、このあたりの公立の小学校には、私の子どもの通う小学校を含めて、ほぼすべてエアコンはありません。

いろいろと見てみますと、この所沢という市は、この周辺でも特にぞんざいな状況にあるフシがあるようで、たとえば、周辺の東京(23区ではなく、東京の市のことだと思います)と埼玉の市の公立学校のエアコン設置率は下のようになっています(笑)。

air-tokorozawa.jpg


正確には「所沢市内で1校だけ」エアコンが設置されているそうです。

今回の住民投票がどのくらい関心を集めているかというと、昨日の朝日新聞の記事によりますと、

13日までの5日間で8084人が期日前投票した。所沢市の藤本正人市長が初当選した2011年市長選(投票率34・68%)並みの水準。市民の関心は高まっている。

というように、市長選や、下手すると国政選挙の投票率を上回るような期日前投票数が示されているようです。実際、総選挙の時より、街宣カーが多く行き来していた感じさえあります。

この1週間、ポストには「謎の意見広告」などが入っていたこともあり、何らかの代理戦争的な雰囲気も漂うこの1週間の地元でした。

何はともあれ、今日( 2月15日)、家からすぐの投票所に家族で行ったのですが、予想以上に全国ニュースになっているんだなあ、と思ったのは、投票所入口にテレビ局の取材スタッフが来ていたことで知りました。

そして、テレビ局の方から「今回の件について一言よろしいでしょうか」とカメラを向けられて、つい答えてしまった私・・・。

地味な町で、大したニュースもない所沢ですが、ちょっと前には「埼玉・所沢で水道蛇口窃盗相次ぐ」なんてニュースもあり、「蛇口の需要」について、私は詳しくないですが、いろいろと妙なことで注目される町ではあるようです。

ということで、ここから本題です。




国連の地球温暖化政策の「女神」とマヤ神話の女神イシュ・チェル

最近、冒頭にある記事のように、国連当局者による、

地球温暖化政策活動の最終目標は資本主義を破壊することだと国連が認めた

という内容が、いろいろなサイトやブログで報じられていています。

実際のところは、発言者の言葉通りに書けば、

「国連の地球温暖化への取り組みは、産業革命以来 150年間続いた経済発展モデルに変更を加えることになる」

という内容から発展したものであって、「資本主義を破壊する」という表現は、やや飛躍感があることは否めませんが、上の記事にも、400を越えるコメントが寄せられ、関心の高さが伺えます。

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さて、このような物議をかもす発言をおこなった国連当局者は誰かというと、「 UNFCCC 事務局長」ということで、 UNFCCC という初めて見るような略語が出てきて戸惑いますが、これは調べてみると、「国連気候変動に関する国際連合枠組条約」というもののようで、気候変動枠組条約 - Wikipedia によりますと、

気候変動枠組み条約

大気中の温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素など、HFCs、PFCs、SF6)の増加が地球を温暖化し、自然の生態系などに悪影響を及ぼすおそれがあることを、人類共通の関心事であると確認し、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させ、現在および将来の気候を保護することを目的とする。

気候変動がもたらすさまざまな悪影響を防止するための取り組みの原則、措置などを定めている。

というものらしく、「人為的な地球温暖化」説のトップに君臨する国連部局といってもいいもののようです。

そして、この国連気候変動枠組み条約トップである事務局長は、クリスティアーナ・フィゲレス( Christiana Figueres )さんという女性で、今回はこの方の発言が記事となっているということになります。

クリスティアーナ・フィゲレス事務局長
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Wikipedia

この人に関してのことは、日本語ではインターネット上にもあまり説明がないですが、英語などではかなり頻繁に取り上げられています。

英語版の Wikipedia によると、フィゲレス事務局長は、コスタリカの外交官。 1995年以来、国連気候変動枠組み条約と関わり、気候変動への国連の取り組みに関して主要な役割を任じ続けている、という方のようです。

ところで、上のフィゲレス事務局長に関する Wikipedia には、「カンクン合意」というものに関しての下りがあり、そこで「マヤ神話の女神」の名前が出てきたりして、私はその女神の名前を初めて知りましたので、ちょっとその部分を翻訳したいと思います。

カンクン合意というのは、2010年12月にメキシコのカンクンで開催された国連気候変動枠組み条約の会議で採択された「 2013年以降の地球温暖化対策の国際的な枠組み」についての合意だそう。

今現在は 2013年以降ですので、このカンクン合意に沿って世界の「温暖化政策」は執り行われているのかもしれません。


気候変動に関する国連枠組条約

気候変動枠組み条約のクリスティアーナ・フィゲレス事務局長は、2010年11月29日、世界 193カ国の代表団がメキシコのカンクンに集まった際の開会宣言において、古代の女神イシュ・チェルを呼び出す声明を出し、イシュ・チェルは月の女神であっただけではなく、「良識と創造性と刺繍の神」でもあったとした。

フィゲレス事務局長は以下のように述べた。

「女神イシュ・チェルは、あなたがたにインスパイアを与えました。なぜなら、あなたがたは、良識と創造性の両方のツールを用い、気候変動への確実な応答の要素を一緒に織るためにカンクンに集ったからです」

「女神イシュ・チェルは、おそらく、ここで織られるタペストリーが、多くの枝の巧みなインターレースの結果であると述べることでしょう」

「 20年後、私たちは、この政策で織り上げられたタペストリーを賞賛することになるだろうと確信しています。そのタペストリーは、あなたがたと共に織り上げ、カンクンと女神イシュ・チェルのインスピレーションに対しての愛情を込めて戻ってくるのです」



わかりやすいとは言えない下りですが、中米コスタリカ出身のフィゲレス事務局長は、マヤ神話の女神の名を掲げて、国際的な地球温暖化政策への対応を求めた、ということのようです。イシュ・チェルというのは、Wikipedia によりますと、


イシュ・チェル( Ix Chel )は、マヤ神話において、月・洪水・虹・出産等を司る女神。破壊神としての悪の面も持つ。頭に蛇を置き、交叉した骨が刺繍されているスカートをはいた老女の姿で表される。

イシュ・チェルが一度怒ると、彼女は天の水瓶を引っくり返して豪雨をもたらす。そして「空の虹」が洪水を起こすのを手伝う。ゆえにイシュ・チェルは「怒れる老女」と呼ばれる。

この女神を鎮めるには、常に生け贄を捧げなければならないとされる。



という女神のようです。

日本語では「イク・シェル」という綴りもされるようですが、マヤ文明で描かれるこの女神の容貌は下のようなものです。

女神イシュ・チェル
ixchel.jpg
ISLA PAGANA

他にもイメージ化された図はいろいろとあるようですが、「頭に蛇」というのは絶対的なところのようです。

このマヤ神話の女神をまつりあげて、地球温暖化政策の成果への期待を口にしたフィゲレス事務局長は、イシュ・チェルの「良識と創造性と刺繍の神」の面は取り上げていましたが、上の Wikipedia にありますように、

> 破壊神としての悪の面も持つ

女神であることにはふれていませんでした。

この「破壊の女神」というキーワード。今回ご紹介する記事などでも言われていますような「資本主義の破壊の女神」として語られ出している事務局長自身の姿と、「破壊神としての一面を持つ」イシュ・チェルの姿とが、何となく重なってみえる部分を感じないでもないです。

しかしまあ、この「資本主義の崩壊」という概念は、他のいろいろなことでも何度も言われてきていることでもあって、ドルの崩壊、市場の崩壊、中央銀行の崩壊、など、2008年頃からいろいろと言われてはきていますが、どれもこれも「崩壊しそうだけれど、していない」というのが現状です。




いずれにしても無理な局面に差し掛かっている資本主義

今回ご紹介する冒頭の報道の記事には、「産業革命以降の過去 150年の人類史で、唯一機能し続けた経済体制は資本主義だけ」という記述があります。しかし、それはそうかもしれないですが、「その 150年の後、つまり今後も永遠に続く経済システムなのがどうか」はわからないです。

つまり、「崩壊しそうだったけど、やっばり崩壊した」という事態を避けられるのかどうかは何ともいえない面があります。

崩壊とはいわないまでも、今の経済システム、あるいは、生活スタイルを含めて、「無理っぽい局面」にはずいぶんと近づいている気がします。

クリアする壁が高すぎて、普通の人には到底乗り越えられないようなゲームを「無理ゲー」と呼ぶことがありますが、資本主義も今の局面においては、そのような状態だということを感じさせてくれることもあります。

「無理っぽい」といえば、もう聞き慣れてしまって麻痺している部分もありますが、我が「日本」を振り返りますと、毎年額面が上がり続ける下のような報道に、こちらもかなりの無理ゲー感が漂っていることに気づきます。


国の借金、平成27年度末に1167兆円 1年で106兆円増、国民1人あたり919万円
産経ニュース 2015.02.13

財務省は、国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」が平成27年度末に1167兆円になるとの見通しを発表した。26年度末の見込み額より約106兆円増えることになる。

総務省推計の27年1月1日時点の総人口1億2702万人で割ると、国民1人当たり約919万円の借金を抱えることになる。



1年間で 100兆円以上も借金が増えていたんですね。

日本の1年の国家予算が約 273兆円……そのうち、借金は 106兆円……。

そんな中でも、日本の国連への分担金はなかなかのものです。

国連の予算への2013年の分担率上位10か国
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United Nations

上の中には、この地球温暖化政策など、多分、出費の意味が「とても薄い」お金も絡んでいるのだろうと思いますが、この温暖化説の根拠の根幹となる「地球の気温データそのもの」も、先日の、

最大の地球温暖化スキャンダル: NASAやNOAA系列のデータ管理機関による「公式気温の大規模な改ざん」を英国テレグラフが暴露
 2015年02月10日

にありますように、データの信頼性そのものが揺らいでいるかもしれないということもあり、今後、地球温暖化説への攻撃は、欧米を中心にさらに強くなる可能性が高くなる気がします。

そんなわけで、話がゴチャゴチャとしてしまいましたが、ここからインベスターズの記事です。




U.N. Official Reveals Real Reason Behind Warming Scare
INVESTERS 2015.02.10


国連当局が温暖化脅威の背後にある真実の理由を明らかに


人騒がせな人々は、地球温暖化の問題はすべて人間の環境に対しての責任だと言い続けている。

しかし今、私たちはこれが真実ではないことを知ることになる。
国連当局はそのことを認識している。

国連気候変動枠組み条約( UNFCCC )のクリスティアーナ・フィゲレス事務局長は、先週のブリュッセルでの記者会見の場で、環境活動に携わる人々の最終目標は、世界を生態学的な災害から救うためではなく、資本主義を破壊することだということを認めた。

フィゲレス事務局長は以下のように述べた。

「これは、私たち人類自身が、定義された期間内に意図的に自分たちの務めを設定した人類史で初めての出来事です。そしてこれは、産業革命以来、少なくとも 150年間君臨した経済発展モデルに変更を加えることになります」

今年後半にパリでおこなわれる気候変動会議で、新しい環境保護の国際条約が採択されることを願っていることを引き合いに、事務局長は以下のように付け加えた。

「これは人類史上で初めて意図的に経済発展モデルを変更することなのですから、多分おそらくは、私たち人類が自分自身に対して与えた務めとしては、歴史上、最も困難なものとなるでしょう」

過去 150年間の人類史で唯一完全に動いてきた経済モデルは資本主義だけだ。

封建主義のシステムは 1000年続いたが、それはゼロ成長であり、長時間労働と、寿命の低下をもたらした。

その一方、自由市場資本主義を採用した国家は 70倍の成長を見せ、そのシステムを享受してきた。労働時間が半分になり、人の寿命は倍近くになった。

フィゲレス事務局長は、おそらく「経済発展モデル」に変更を加える完ぺきな人物だろう。なぜなら、彼女は経済発展モデルの機能を実際はまったく見ようとしたことがないからだ。

フィゲレス事務局長のウィキペディア・ページに、経済学者のダン・ミッチェル氏は次のように書いている。「彼らは左手で経済の息の根を止めながら、右手で世界の外観を作り出している」と。



  

2015年02月10日



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▲ 2015年2月7日の英国テレグラフより。






 


地球の気温の公式な記録が、ほぼ「改ざん」されていた可能性

イギリスのメジャーメディアである「テレグラフ」や「デイリーメール」などのメディアは、「地球温暖化」に非常に攻撃的なことで知られます。 2013年9月に「地球は寒冷化に突入」という記事を最初に、「公的に」、そして「大々的に」報じたのも、このふたつの英国メディアでした。

その時の記事に関しては、

ついに地球が本格的な「寒冷化時代」に突入した可能性
 2013年09月09日

という記事に記しています。

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▲ 2013年9月7日の英国デイリーメールより。


テレグラフは、先月末にも「いかに私たちは、今なお地球温暖化に関しての欠陥データにだまされ続けているか」というタイトルの記事を発表して、攻撃の手を強め続けていました。

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▲ 2015年1月24日のテレグラフより。

上の見出しにある「クライメートゲート」は、日本では「気候研究ユニット・メール流出事件」と呼ばれまして、Wikipedia を引用しますと、

2009年11月にイギリスにあるイースト・アングリア大学の気候研究ユニットがクラッキングされ、地球温暖化の研究に関連した電子メールと文書が公開されたことによって発生した一連の事件のこと。

というものです。

このように、テレグラフが地球温暖化を非難する一方で、同じイギリスの主要メディアの BBC は、どちらかというと、「地球温暖化を支持」する報道を繰り返している傾向があります。今でも頻繁に下のような「地球温暖化の脅威」に関しての記事が掲載されています。

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▲ 2015年1月26日の BBC Global warming 'doubles risk' of extreme weather より。


上の BBC の記事など、その上のテレグラフと2日違いであるにも関わらず「対極の内容」となっていて、イギリスでは、このような「仁義なき地球温暖化に関する報道戦争」が、どうも今も続いているようなのです。

今回、テレグラフは、冒頭のように、

「過去最大の科学スキャンダル」

として、これまで、公式な地球の気温の公表を担っていた NASA のゴダード宇宙科学研究所とアメリカ国立気候データセンターが、「過去のデータを捏造していた」ことが暴露したと報じています。

NASA のゴダード宇宙科学研究所というのは、同じゴダードがつく、「ゴダード宇宙飛行センター」とは関係なく、Wikipedia によれば、


GISS(ゴダード宇宙科学研究所)の研究の主目的は21世紀の気候変動を予測することである。


とあり、少なくとも現在は、「気候変動研究に特化した」機関のようです。

これらのアメリカの2大公的データセンターが「地球温暖化へ誘導するように世界の気温データに手を加えていた」と。

これはですね、仮に真実だとすると、かなり厄介なことだとは思います。

科学はデータが基本で、気温の比較なら、過去の気温のデータが「正しい」として、初めて比較が成立するものであって、「そこに後で手を加えられていた」というのが事実だった場合は「もはやデータではない」という意味でして、そういう意味では、個人的には、

「(発覚すれば、すべての科学的立場を失うのに)そこまでするか?」

とも思いますが、他の科学の分野では、「発覚すれば、おしまい」というようなことを、「やってしまう」というこが、よく報じられていますので、地球温暖化ほど大きく利権が動く問題だと、いろいろとあるのかもしれないなとは思います。

今回は、あまりいろいろと書かずに、テレグラフのその記事をご紹介したほうがいいと思いますので、早速ご紹介します。

ことがことだけに、テレグラフもそれほど気楽に記事にしたというわけでもないでしょうし、内容の真偽の判断は今後わかる(あるいは、わからないまま)ということになるのでょうけれど、もし本当でしたら、いろいろなところで、いろいろと「カオス」になるかもしれないですね。

そういえば、今年は、下のような報道が出たばかりです。


「2014年は史上最も暑い年」米NASAなど発表 CO2増が要因
 産経ニュース 2015.01.17

2014-hot-cold.jpg米航空宇宙局(NASA)と米海洋大気局(NOAA)は16日、2014年の平均気温が1880年以降で最も高かったとする分析結果を発表した。1880年以降の上位10位のうち、1998年を除くすべての年が02年以降に集中しており、NASAは「要因の多くは二酸化炭素などの排出量が増えたことにある」としている。

NASAとNOAAは世界約6300カ所の観測データなどを分析し、14年が最も気温の高い年だったと認定した。



というものですが、テレグラフの書いていることが事実だとしたら、つまり、上のように NASA や NOAA が主張していること自体が、

根拠としている過去のデータ自身があてにならない。

となりかねない話で、この場合は、いろいろなものが崩壊すると思います。

地球温暖化が崩壊するというだけではなく、「気象科学が崩壊する瞬間」かもしれません。

それでは、ここから記事です。




The fiddling with temperature data is the biggest science scandal ever
Telegraph 2015.02.07


気温のデータの「ごまかし」は、過去最大の科学スキャンダル

新しいデータは、極地の氷の「消失」は、地球温暖化の暴走の結果ではないことを示す。


将来の世代が過去 30年間の地球温暖化の恐怖を振り返ってみた時、公式の気温記録以上に、彼らを驚かせるものはないだろう。その記録は、正当である真実のデータよりも、はるかに暖かい気温として体系的に「調整された」地球の気温を示すものであるからだ。

テレグラフでは、2週間前、「我々はいかにして、地球温暖化について、欠陥のあるデータに騙されているか?How we are STILL being tricked with flawed data on global warming )」という見出しの記事において、ポール・ホームウッド( Paul Homewood )氏のサイト NOT A LOT OF PEOPLE KNOW THAT での調査について記した。

ホームウッド氏は、すでに公式な記録とされていたパラグアイでの3観測所についての公表気温グラフをチェックしていた。その結果、それぞれにおいて、過去 60年間の実際の気温の傾向は、顕著な冷却化を示していたのに対して、公式の記録は劇的なほど傾向を「逆」にされ、温暖化を示すように変更されていたのだ。

これは、世界中の観測の専門家たちによって長く認識されていた実際の例の中の単なる最新の発覚のひとつに過ぎない。

そして、この「単なるひとつ」は、大きな疑念を抱かせる。それは、全世界の公式な地球の表面気温はどうなのだろうかということだ。

前回の記事に続き、ホームウッド氏は、他の南米の気象局の記録をチェックした。そして、それぞれのケースで、彼は、同じような不審な一方向への、つまり温暖化の傾向へ導く「調整」を見つけたのだ。

まず、これらは、アメリカ政府のグローバル・ヒストリカル・クライメート・ネットワーク( Global Historical Climate Network / GHCN )によって作られたものだ。

そして、これらのデータは、NASA のゴダード宇宙科学研究所( GISS )とアメリカ国立気候データセンター( NCDC )の2つの主要な公式表面気温記録によって増幅させられていた。

これらのデータは、気温の測定が行われていない地球の広大な地域にわたる温度を「推定」するために、気温の温暖化傾向を使用しているもので、「地球温暖化」の信念に依存している科学者や政治家たちによる、まったくひどい記録といえる。

ホームウッド氏は今度は、カナダ(51度W)とシベリアの中心部(87度E)との間の、北極の大部分をカバーする気象観測所のデータに目を向けた。すると、再び、ほぼ全ての場合において、同じように一方向に調整されていた。その調整は、実際に観測された気温より1度、あるいは、それよりも高く示されるようになされている。

しかし、こんなことで驚く者は誰もいない。
トロースト・ジョンソン( Traust Jonsson )氏以外は。

ジョンソン氏は、長くアイスランド気象庁の気候変動の責任者だった(そして、ホームウッド氏が接触し続けていた人物だ)。

ジョンソン氏は、新しいデータのバージョンで、1970年頃、アイスランドの「何年間もの海氷の季節」が完全に「消滅していた」ことに驚いた。この 1970年頃fは極端な寒冷化で、アイスランドの経済が荒廃していた頃である。

これらの「調整」が最初に暴露した最初の例は、2007年に、統計学者のスティーブ・マッキンタイア( Steve McIntyre )氏によって暴かれたものだ。

それは、科学者(だが、後に熱狂的な気候変動家になった)ジェイムス・ハンセン( James Hansen )氏が1987年に発表した論文をマッキンタイア氏が発見した時のことだった。ハンセン氏は長く、ゴダード宇宙科学研究所を動かしていた。

ハンセン氏のオリジナルの北極の気温のグラフは、1940年頃が、どの時代よりも気温が高かったことを示していた。

しかし、ホームウッド氏は、自身のブログで以下の事実を明らかにした。

「北極の気温の歴史はねじ曲げられ、調整された」

ゴダード宇宙科学研究所はデータを逆さまにしたのだ。

実際にはその時から北極の気温は下がり続けた。
しかし、彼らは過去 20年間のその気温の低下を矮小化した。

ホームウッド氏は部分的に北極に対しての興味を持つ。

なぜなら、「北極の氷の消滅」(と北極グマの消滅)は、私たちを説得するための「広告塔」になっているからだ。私たちは、これらにより温暖化の暴走に晒されている。

しかし、ホームウッド氏は、北極の伸縮の調査を選んだ。その理由は、それは主要な大西洋の周期的な変化によってもたらされる暖かい海水に影響を受けるものだからだ。その最後の暖かい海水の影響のピークは今から 75年前だった。

その時に、北極の氷は現在よりさらに後退した。

極の氷が溶けるのは、地球全体の気温が上がることが原因となるものではない。
これは絶対的な事実だ。

しかし、そんなことよりも、気温の公式記録の大量の操作の方法には、より深刻な重大性がある。

その重大性とは、これまでアメリカ国立気候データセンターもゴダード宇宙科学研究所も、明確な説明をしたことがないこれらの「公式な記録」が、今や、世界中のコストを脅かす、部屋の中の巨大な象と化していることにある。そのことは世界の誰もが知っている。

今回のことは、科学史すべての中で最大のスキャンダルの始まりになるかのように見える。




  

2015年02月09日



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AK-47を手にするポル・ポト政権(クメール・ルージュ)時の少年兵
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▲ 撮影年月不明。カンボジアのポル・ポト政権は 1975年から 1979年まで。rama-arya より。

「子どもたちは私たちの未来の種子だ。」(アメリカ先住民の20の倫理







 



相変わらず気分がどんよりとする中で

相変わらず気分がどんよりするような報道や出来事が多く、どうも、妙な終末感ばかり感じるここ数日で、昨日の日曜もほとんど何もせずに1日をボーッと過ごしていました。

どんなニュースがどんよりするかというのを具体的にあげる気にもならないですが、先日の記事の、「この社会は、狂った人間たちによって動かされている」というジョン・レノンの言葉を思い出させるようなものもありますし、まあ、いろいろです。

そういう意味では、ここ数日は元気がないといえば、元気はないかもしれないですね。
夢見も良くないですし。

この人間の社会、「子どもを大切に扱う」ということは、一種当たり前のことのような気はしまして、上に載せました、アメリカ先住民の20の倫理のフレーズにある、「未来の種子」というのは、植物が育って次の世代になっていくように、子どもたちが次の社会そのものとなっていくという意味だとして、最近の記事の、

日本の未来 : 子どもに関しての、そして、高齢者に関しての統計データから受けた衝撃
 2015年01月28日

の他、いくつか記したもので、その種子たちの未来に、やや暗雲がかかっているかもしれない、というようなことを考えたりせざるを得ない現状があったりします。




歴史上で最も多くの少年少女兵たちが使ったと思われる自動小銃

それらのこととは関係ないですが、最近、下のニュースを見ました。


カラシニコフ自動小銃、昨年は生産倍増
CNN 2015.02.08

自動小銃カラシニコフを製造するロシアのカラシニコフ社は8日までに、昨年の生産量が倍増の水準を達成し、収益は2013年比で28%増の30億ルーブル(現在の為替相場では約54億円)を記録したと発表した。

カラシニコフ社幹部はCNNに送付した声明で、同社が純益を計上したのは過去7年で初めてと述べた。同社は経済制裁の対象企業の1つとなっている。



この「自動小銃カラシニコフ」というのは、一般に AK-47 と呼ばれる自動小銃のことです。

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・AK-47

この AK-47 は歴史上、最も世界に数多く出回った自動小銃で、コピーや非ライセンス品などを含めて、推定で約1億丁以上が出回っているとされています。

上の CNN の記事にあるように、ロシア企業であるカラシニコフ社は、アメリカの経済制裁の対象企業となったのですが、この「制裁」が、AK-47 の周囲にどのような事態を引き起こしたかというと、2014年7月19日の CNN によれば、ロシアのクリミア侵攻に端を欲する対ロシア経済制裁で、カラシニコフ関連製品の輸入規制が含まれることとなったため、

「各地の銃砲店で駆け込み需要が生じて、店での品切れが続出」

という事態になったりしています。

そんな駆け込み需要のせいもあり、皮肉なことに、「アメリカが経済制裁をしたおかげで、カラシニコフ社は近年最高の利益を上げた」のでした。本当に「皮肉なことに」というようなことかどうかはわからない面はありますけれど。

今から 66年前に開発されたこの AK-17 が、なぜ今でも世界中の軍やゲリラやテロリストに使用されているかというと、数々の弱点を払拭するほど「頑丈な上に、誰にでも簡単に使えるように設計された」ということが背景にありそうです。

この自動小銃については、的確にまとめた文章が、AK-47 - Wikipedia の冒頭にあります。


AK-47は、自動小銃の中では極めて信頼性と耐久性が高い。水に浸かったり、兵士が足で踏んで歪んだ銃弾をセットした場合でも問題なく使用できる程である。

AK-47の、教育を受けていない者でもわずか数時間-数日の教習で扱えるよう設計されている点は、ほかの小銃にない特徴であり、世界中で殺人に使われ、紛争の長期化をもたらし、貧しい人々をさらに貧しくする、といった様々な悪影響を世界中にもたらしている。

毎年、何千人もの人々がこのAK-47によって殺害されている。



とあります。

上には、「毎年、何千人もの」とありますが、これは今では「桁」がひとつちがうかもしれません。

というのも、ISIS (通称「イスラム国」)とか、アル・カイダだとか、ボコ・ハラムだとか、いわゆる中東からアフリカ、あるいはアジアの多くのテロリスト・グループが戦闘などで日常的に使う自動小銃の多くが AK-47 だと思われるからです。

この AK-47 の特徴は、あくまでアマチュア的な説明ですが、一言で書くと、

命中精度は他の自動小銃に劣る部分があっても、極めて頑丈で安定しているため管理や使い方が粗雑でも大丈夫。その上、使い方が簡単なので、銃をさわったことのない人でも、修理を含め、すぐに扱えるようになる。

というようなものです。

女性兵士も、多くが AK-47 を使っていると思われます。

AK-47でトレーニングを受けるイラクの女性防衛兵
AK47-baghdad.jpg
YA LIBNAN

この女性兵士たちは、バグダッドを ISIS から防衛するために配置された兵士たちです。撮影は、昨年6月頃だと思われます。

ところで、「 ISIS 」という表記を使っていますが、実はこれについて、日本のトルコ大使館から日本の報道社に宛てて、「イスラム国という名称の使用をやめていただけないだろうか」という告知が表示されていました。

ちょっと話がそれますが、それについて、表記を「 ISIS 」としたことについて、記しておきます。




ISISとイスラム教

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▲ 2015年2月6日のトルコ大使館「大使館からのお知らせ」より。


全文に関しては、上のリンクからお読みいただければと思いますが、このお知らせには、下のような記述がありました。


トルコ大使館からのお知らせより

日本のマスメディアが最近の報道のなかで、この蛮行に及んだテロ集団を「イスラム国」と表現していることが非常に残念であり、誤解を招きかねない表現であると強く認識しています。

テロ集団の名称として使われるこの表現によって、イスラム教、イスラム教徒そして世界のイスラム諸国について偏見が生じ、日本滞在のイスラム教徒がそれに悩まされています。

このテロ組織に関する報道で誤解が生じない表現の仕方について是非検討いただき、イスラム教徒=悪人を連想させるようなことがないよう配慮いただきたいところです。



この内容を読みますと、「確かにそうかもしれない」と思いまして、私は報道関係ではないですけれど、ISIS と表記しようと思いました。

昨年夏頃の、

ISISがイスラエルへの戦闘開始を誓った日。そして、ユダヤ人とクコの木の関係から知る「すでにイスラム教徒でさえない」かもしれない彼ら
 2014年08月04日

という記事の中で、 ISIS による 2014年7月28日のツイートにある、

我々がパレスチナに到達して野蛮なユダヤ人と戦い、ユダヤの木であるガールカッドの木の後ろに隠れている連中を殺すのは、もはや時間の問題だ。

という文言を気にしたことがあります。

何を気にしたのかというと、「この言葉は、イスラム教の教えに反している」ということをです。

ガールカッドの木というのは「クコの木」のことで、ユダヤの人々にとって特別な意味があるものだそうです。

boxthorn-tree2.jpg
・クコの木。 The Gharqad Tree

このことについて、イスラム教の聖典コーラン(クルアーン)に、イスラム教の預言者ムハンマドの言葉として、以下の言葉があるそうです。


審判の日には、イスラム教徒の攻撃者を欺くためにユダヤ人は石や木の後ろに隠れていることを見ることになる。

その中で、ガールカットの木(クコの木)に隠れたユダヤ人だけが生き残る。



イスラム教の預言者ムハンマドは

「ガールカットの木に隠れたユダヤ人は殺さない」

と言ったとされるのに対して、ISIS は、

「ガールカッドの木の後ろに隠れている連中を殺す」

と言っている。

この場合、ISIS が、コーランの教えを引用しているということは、「ムハンマドがそのことを言っていたということを知っている」ということになり、無知なのではなく、

「あえて教えに背いている」

ということを感じてしまいまして、この頃から、「この人たちは本当にイスラム原理主義なのか」と思い始めていた部分もあります。

特にコーランを褒めようとするつもりはないですが、一部のテロリストたちの行動は、コーランを無視している気がしてならないのです。




コーランに服従する生き方とは?

私自身はほとんどコーランを読んでいないので、「きちんと読んでいる人」を探して、そういう人たちがまとめているものなどを読みますと、いくつかの点がわかってきます。

たとえば、仏典を基本としながら、常日頃、『コーラン』、『新約聖書』、『旧約聖書』を読んでいるという方の謹んで「コーラン」を読誦するというページによりますと、コーランで最も重要なものは「六信」というもので、6つの絶対的に信じなければならない「法」であり、これは、


アラーを信ぜよ。天使を信ぜよ。コーランを信ぜよ。使徒を信ぜよ。来世を信ぜよ。終末の日を信ぜよ。


という「6つ」なのだそう。

それぞれの意味は(あくまでこの書類を書いた方の考えですが)、

1「アラーを信ぜよ」は、「宇宙の創造主を信じなさい」
2「天使を信ぜよ」は「物質でも精神でもないアラーの化身(大乗仏教の報身)を信じなさい」
3「コーランを信ぜよ」は、「(あらゆる)宗教の経典を信じなさい」
4「使徒を信ぜよ」は、「創造主天使以外の、すべての人をも信じなさい」
5「来世を信ぜよ」は、「輪廻の因果と、来世の自分を考えて行動しなさい」
6「終末の日を信ぜよ」は、「すべての人間は、カルマ(業)に支配されていて、現世で因果の報いがあることを信じなさい」

というようなことらしいです。

創造主、天使、聖典、輪廻、カルマ・・・というような概念は、他の宗教の観点から見ても、特に問題のあるものではないと思われます。

他に祈りの言葉などがあるようなのですが、その中に、「禁戒を犯さない」という項目があります。

イスラム教徒は、このようなことをしてはいけない。
または、このようなことをすすんで行うべきこと、などです。

どんなことかといえば、

・無辜(むこ / 罪のない人)の者を殺してはいけない
・他人の財物を奪ってはいけない
・人を奴隷の身に陥れることをしてはいけない
・人の名誉を傷つけることをしてはいけない
・他人を悪く憶測してはいけない
・礼拝のつとめを行なう
・喜捨(きしゃ / 困窮者を助けるためのお布施)を行なう

などだそうです。

ISIS は、ここにあるイスラム教徒が守らなければいけないすべての戒律を「破っている」のでは?

「罪のない人を殺さない」とか、「人を奴隷の身に陥れることをしない」などは、ISIS で非常に問題となっている点だと思いますが、本来は、これらはイスラム教では厳しく禁止されているようです。

あるいは、いくつかの「イスラム教の国」でおこなわれているいくつかのことも、厳密な意味では、教えに則っていない部分が多いのでは?

まあ、もちろん現実の生活には、あるいは、どんな宗教にでも「理想と現実」はあります。

仏教でもキリスト教でも、何でも「そうそう教え通りには生きられないよ」という部分はあるのかもしれないですが、本当にその宗教の信徒ならば、少しでも教えに忠実であろうとしても良いのではないかとは思うのです。

無宗教の私に言われたくないかもしれないですけど。

いずれにしても、あらためて、イスラム教の教えから考えてみると、現在の ISIS の行動は、「イスラム国」という名称にはふさわしくないと思われます。

そして、この名称は 「 ISIS がイスラム教徒の代表であるかのような錯覚」を招きかねないことは確かで、使うのはやめたほうがいいのかな、と思った次第です。

何だか、逸れた話が長くなってしまいましたが、これもまた、「アメリカ先住民の倫理の規範」の中に、「他の人々の宗教的な信念を尊重しなさい。あなたの信念を他の人々に押しつけてはならない」という言葉がありまして、私が言うのも変ですが、これは大事なことだと思います。




AK-47と子どもたち

話がイスラム教へと逸れる前に書きたかったのは、自動小銃 AK-47の話でして、その扱いやすさと、格安さから、「戦場の多くの少年少女兵士たちも使ってきた」という歴史のことでした。

アフリカの内戦や、現在の中東では、8歳くらいで自動小銃を持って戦場に赴くということも、現実の頻度まではわからないですが、少なくとも報道写真では目にします。

うちの子どもは9歳ですが、あるいは、遊びに来る同学年の子どもたちを見ても、このくらいの子どもたちが、「戦う」というのは、とても想像できない年齢です。

シリア内戦(2011年-)の8歳の少年兵
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telegraph

この AK-47は、重さは大体4キロ前後。それプラス弾倉が 500グラム程度。
ペットボトル2本分強の重さですので、子どもや女性には軽いとまでは言えない重量です。

しかし、日本人とそれほど体格の違わない人たちによるベトナム戦争やカンボジアの内戦でも、小学生ほどの子どもたちが AK-47を持っている姿が数多く残されています。

ベトナム戦争(1960年-1975年)の少年兵
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flickr


カンボジアのポル・ポト政権(1975年-1979年)の少女兵士
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Daily Mail


1949年の AK-47の生産開始以来、世界中の戦争と紛争で、子どもたちと共に写真に写っている AK-47の姿があります。特にアフリカリベリアやシエオラレオネ(現在、エボラが流行している国々です)といった国々の内戦では、極めて多くの少年兵がいたとされています。

シエオラレオネ内戦(1991年-2002年)の少年兵
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Bernie’s African Odyssey

リベリア内戦(1989年-2003年)の少年兵
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Daily Mail

そして、現在、ISIS が訓練している少年兵たちが与えられているのも、おそらくは、ほとんどがこの AK-47 だと思われます。

カザフスタンの ISIS 訓練場の少年兵たち
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Daily Mail


上の(多分)白人記者に対して、「僕はお前たちを殺す1人となるだろう」と言っている少年兵の顔が、何となく、うちの子と似ていて、なんとも切なくなってしまいましたが、このくらいの年なら、妖怪ウオッチかなんかにうつつを抜かしていても構わない年だと思いますが、しかし、この現実も現実ですし。

これらの光景にコメントはしようがないですが、戦後の 70年間ほど、そんなにいろいろと変わっていない現実を思います。これまで、何十年、何千年と続いてきたこのような歴史、ここからも何十年、何千年と続くのですかね。

なんか話が違う、と思ったり。



  

2015年01月29日



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2015年1月27日にサウジアラビアを訪問したオバマ大統領の到着を伝えるサウジの現地メディア
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▲ サウジアラビアのテレビニュースでは、オバマ大統領の隣に「ぼかし」が入れられていました。その理由は後に記します。mz-mz より。






 



いろいろな「自由」はあるのでしょうけれど

それまで縁のなかったものが、些細なきっかけでその縁が続いていくというようなことはよくありますが、最近の私では、「サウジアラビア」なんてのがそうかもしれません。

今年 1月12日の「サウジアラビアの大雪報道から辿り着いた…」という記事において、 In Deep で初めて、サウジアラビアという国名が出てきたのですが、その後、

ハッシュタグは「私は雪だるま」:サウジアラビアで宗教的な禁止勧告を出された「雪だるま作り」への反発とか…
 2015年01月17日

という記事では、サウジアラビアでの雪だるま作りに対して、サウジの高名な宗教指導者シーク・ムハンマド・サラハ・アル=ムナッジド師により、

「雪だるま作りへのファトワー(イスラム教の見地からの禁止勧告)」

が宣言され、いろいろともめていたことなどを取り上げました。

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al-mlab


イスラム教の厳密な解釈では、「偶像や擬人化はすべていけない」とされているので、雪だるまであっても、上のように「人格」を持つようなタイプの雪だるまを作ってはいけないという理由によるファトワーでした。

とはいえ、確かに宗教的意味のある動議だとはいえ、「雪だるま作りを国の宗教の最高権威筋が禁止する」というのは聞いたことのないことで、珍しいニュースだと思い、取り上げたのでした。

しかし、それからほんの数日後に、このサウジアラビアのアブドラ国王(正式名:アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウード国王)が逝去されるという事態が起きています。

このアブドラ国王は、サウジアラビアの初代国王であるサウード国王(正式名:アブドゥルアズィーズ・ビン・アブドゥルラハマーン・ビン・ファイサル・アール・サウード国王)の第8夫人のファハダ・ビント・アル=アースィー・アッ=シュライム夫人との間に生まれ……(サウジの王室の歴史はもうこのあたりで)。

そうですか。

この際、アブドラ国王の兄弟(全部で 36人)などもフルネームでご紹介しようと思いましたが、それは今度にしておきます。

さて、アブドラ国王の死去に伴い、新国王が就任したのですが、そのため、急遽、アメリカのオバマ大統領が、サウジアラビアを訪問するということになりました。

そのオバマ大統領が到着した際のサウジアラビアの現地メディアの報道が、冒頭に貼りました「なぜかオバマ大統領の隣にぼかしが入っている映像」なのでした。

何がぼかされているかは、下のウォール・ストリート・ジャーナルの記事で明確かと思います。

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▲ 2015年1月28日のウォール・ストリート・ジャーナル「オバマ大統領がサウジ訪問、サルマン新国王と会談」より。


テレビ報道では、オバマ大統領のミッシェル夫人が消されていたのでした。

下が実際の報道の動画です。
時間は 10秒ほどですが、雰囲気はご理解いただけるかと思います。

オバマ大統領のサウジアラビア訪問時の現地報道メディア



なぜ、ミッシェル夫人が「修正された」のかというのは、

・サウジアラビアがイスラム教国であること
・現在は国家最大の喪中であること


などを考えると、改めて書くまでもないことかもしないですが、まずは、「髪を隠していない」ことが問題のようです。

アラビア語圏のイスラム国では、ベールのことをヒジャブと呼びますが、それをしていない。

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inayahcollection


さらに、「喪に服している期間なのに青い服」。

これに関しては、確かに私も「いくら何でも派手なのでは」とは思いました。

喪中、あるいはそれに類した場では、どの国であろうと、大体は「黒の系統の服」と決まっていると思いますが、サウジアラビアの現地の高官たちも黒い服を着ている中、ミッシェル夫人だけ、華やかな柄の衣装で登場しています。

確かにこれをこのままテレビで放映してしまいますと、サウジアラビアの保守層の人たちなどから、かなりの反感を買う可能性もあり、そのこともあり、「修正して放映した」ようです。

しかし、このことはすぐにサウジアラビア内で広がり、サウジの一部の人々は、「 #Michelle_Obama_NotVeile (ベールをしていないミッシェル・オバマ)」というハッシュタグで、ツイッター上に、怒りを表明したりしているそうです。

また、サウジアラビアのメディアでは、「ミッシェル・オバマ夫人は、かつての他の国への公式訪問の際にはベールをつけていた」ことなども報じられています。

前ローマ法王ベネディクト16世と謁見したバチカン訪問時のオバマ大統領夫妻
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mz-mz.net


2010年のインドネシア訪問時のオバマ大統領夫妻
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mz-mz.net


今回もベネディクト16世と会った際の格好のような出で立ちでサウジアラビアに赴けば、何の問題もなかったと思うのですが、なぜ今回はこのようなことに?

実はこのことに関しては、欧米の多くのメジャーメディアでも報じていますが、ヒジャブをせず、派手な服装で、喪中のイスラム国家に望んだ、というミッシェル夫人の行動の理由はわからないですが、しかし、サウジアラビアのメディアは、それ以上に、

「あまりにも終始、不機嫌な様子のミッシェル夫人の様子」

を報じています。

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▲ 2015年1月28日の mz-mz.net より。


喪中なので、「悲しんでいる」様子なら問題はないのでしょうけれど、今回のサウジアラビア訪問のミッシェル夫人の表情は、不機嫌そのものに見えます。上の2枚目の写真の表情はちょっとひどいかも…。

ベール(ヒジャブ)や服装よりも、むしろ、この「表情」が、多くのサウジアラビアの人たちの反感を買ってしまったのかもしれません。

服装の問題だけなら、過去を見ますと、ファーストレディや指導者レベルの女性たちも、サウジアラビアを訪問する際、ベールをしていない人は多かったようです。

これについては、Think Progress というメディアの記事で、「過去にサウジアラビアを公式訪問した女性たち」が、特集されていますが、政治家では、ドイツのメルケル首相の 2010年の訪問、2012年のヒラリー・クリントン国務長官、2007年のライス国務長官などは、すべて、ベールをしていません。

ファーストレディでは、ブッシュ元大統領夫人のローラ・ブッシュさんが、2007年の訪問ではベールをしていましたが、2008年の訪問ではベールをしていませんでした。

2008年のローラ・ブッシュ夫人のサウジアラビア訪問時
Laura-Bush-Saudi.jpg
Think Progress

過去にはそんなに大きく問題となったことはないようなのですが、今回のミッシェル・オバマさんのサウジアラビア訪問は、国民の間でそれなりの問題となっているようで、先ほどのタグ「 #Michelle_Obama_NotVeile (ベールをしていないミッシェル・オバマ)」でのツイッターへの投稿は、すでに「 240万」に上っているそうです。




微妙な「イスラムと西側諸国」の対峙の中で

今は、ここ何十年の中でも、最も「イスラム教の国々、あるいはイスラム教の人々」と、そうではない主要国との間の、軋みのようなものが強くなっています。

そういう中での、今回のファースト・レディの態度というのは、これはこれで十分に「何か」を投じている感じもします。

「第三次世界大戦が侮辱画から始まるとは誰が想像しえたか」
 2015年01月14日

に書きました、アメリカ南北戦争時の南部連合将軍であり、当時のフリーメーソンの最高位である 33位のアルバート・パイクが、1871年に手紙に書いたとされる、


第三次世界大戦は、政治的シオニストとイスラム世界の指導者たちとの間で、「エージェント」と「イルミナティ」によって引き起こされる両者の意見の相違を利用することによって助長されなければならない。

戦争はイスラムと、政治的シオニズムが相互に破壊し合うような方法で行われなければならない。(略)

そこら中にいる市民たちに、世界の少数派の革命家たちから市民各々が自らで守ることを義務づけることによって、市民たちは文明の破壊者たちを駆逐するだろう。



というようなことを思い出したりするわけです。

にも書きましたけれど、今の中東では下のようなことになっていて、中東の問題が、さらに「 33度線のあたりで混乱しつつある」といえそうな感じでもあります。

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・過去記事「中東のカオスと英国エコノミスト誌の表紙を見て思う…」より。

そして、このあたりの国は最近の原油価格の急落で、大なり小なり損害を受けている国が多いと思われ、そのあたりにも混乱の要素はあります。

今回のオバマ夫人の行動そのものは些細なことでも、これは「中東とイスラムとアメリカが絡んでいる出来事」であるということに気づきます。

しかし、基本的に、たとえば、多くの日本人のように宗教的なこととは無縁で生きているとした場合、クレアの記事に書いたことがあります「アメリカ先住民の倫理の規範」にあります、


他の人々の宗教的な信念を尊重しなさい。あなたの信念を他の人々に押しつけてはならない。


ということだけでOKなのではないかとも思います。



  

2015年01月24日



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▲ 『エコノミスト - 2015 世界はこうなる』日本語版の表紙より。






 



サウジの地獄と中東のカオス

少し前の記事の、

満開する軍事カオス:サウジアラビアの大雪報道から辿り着いたタイ軍による「子どもたちへの武器開放日」。そして世界的「扇動」の始まりの予兆
 2015年01月12日

と、その後に書きました「ハッシュタグは「私は雪だるま」…」などで、サウジアラビアでの大雪のことについてふれると同時に、サウジアラビアのアブドラ国王のことを取り上げまして、国王の正式なお名前が、

アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール・サウード

という、普通の日本人では何年くらいで覚えられるかどうかというような大変に長いご本名であることを知ったりしたのですが、初めてこのブログでアブドラ国王にご登場いただたばかりなのに、昨日、ご逝去されてしまいました(ロイター)。

1923年前後の生まれらしいですので、90歳を越えていたんですね。

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▲ 2015年1月23日の中東カタールのアルジャジーラより。


先日の「雪だるま」の件あたりまでは、サウジアラビアに興味を持ったことがなかったのですが、アブドラ国王は、周辺国だけではなく影響力のある人だったようで、ウォールストリート・ジャーナルには、「サウジと米国の関係、アブドラ国王死去で一層不透明に」というようなタイトルの記事がありまして、全体の内容はタイトルの通りですが、このウォールストリート・ジャーナルの記事の中の、

アブドラ国王は就任当初こそ改革派で、どちらかといえば親米寄りと見なされていたが、徐々に国内では抑圧的な姿勢を強め、米国からも離れていった。最近ではイスラム教を侮辱したとして有罪判決を受けたブロガーにむち打ち1000回の刑を言い渡したことで、米国務省を含む西側諸国から激しい非難を浴びた。

という記述が目に止まりました。

> むち打ち1000回

これはひどい。

CNN の「活動家にむち打ち刑50回を執行、残り950回 サウジ」という報道によりますと、このブロガーはライフ・バダウィさんという男性で、

2008年に逮捕され、昨年むち打ち1000回の刑を言い渡された。むち打ちは50回ずつ、20回に分けて執行される。その初回が9日、サウジ西部ジッダで公開された。

とありますが、全部で 1000回というのもすごいですが、「 1度に 50回のむち打ち」なんて、聞いたことないです。

使用するむちの種類にもよりますでしょうけれど、むち打ち刑のダメージというのが「ものすごい」ものだということが、最近知られてきていて、たとえば、実際にどんなものかというのは、現在、むち打ち刑が存在しているシンガポールの例が、シンガポールの鞭打ち刑、執行というページに書かれてありますが、シンガポールの場合は、最高刑でも「むち打ち 12回」です。要するに、そのあたりが「生命的な限度」だと考えていいと思います。

そんなシンガポールでも、むち打ちを受けた受刑者は、

受刑者は1週間は寝たきりになるそうだ。
そして、痛みは1ヶ月経っても抜けないのだという。

ということになるのですから、1日 50回のむち打ちで、しかも、今後も期間は開けるとしても、何度も行われるのだとすると、これは生存に関わるもの……というより「緩慢な死刑」という感じがします。

他の例として、カリフォルニア大学元教授であり医学博士であるアレクサンダ−・メテレルという方が、「イエス・キリストが十字架にかけられた際の苦しみ」について、医学的見地から聖書の記述を述べたものを翻訳したものだと思われる「キリストが十字架で受けた痛みとは」という記事には、以下のように書かれてあります。

ロ−マの鞭打ちは、特にその残酷さで有名でした。打つ回数は39回が普通ですが、処刑担当兵士の気分によってはそれ以上になることも日常茶飯事でした。(略)

この鞭打ち刑を研究した医者がいます。その医者によると、鞭打ちが続くと、裂傷が皮膚の下にある骨格筋にまで到達し、裂傷を受けて紐状になった筋肉が震えてくるのだそうです。

エウセビオスという三世紀の歴史家は、この鞭打ちの様子を、『鞭打たれた者の血管がむき出しになり、筋肉、腱、内臓までもが飛び出しかねない』 と表現しています。ですから、十字架にかかる前に、この鞭打ちで死んでしまう人もたくさんいました。

とのことで、むち打ち刑の苦痛の凄まじさは、以前から多少は知ってはいましたけれど、このサウジアラビアのブロガーへの判決の回数は明らかに常軌を逸しています。

最近のサウジアラビアでは下のような出来事もありました。

サウジで斬首刑に処せられたミャンマー人女性、死の間際まで無実訴え
AFP 2015.01.18

イスラム教の聖地であるサウジアラビアのメッカで今週、幼い継娘を暴行し殺害した罪に問われたミャンマー人女性が、路上で斬首刑に処せられた。17日にインターネットに投稿された動画では、女性が刑執行の数秒前にも無実を訴え続けている様子が明らかになっている。

インターネットの動画ニュースサイト「ライブリーク」に掲載された動画で、バシムさんは数人の警官に取り囲まれた状態で路上でひざまずいているとみられる。

黒い布で覆われたバシムさんは「わたしは殺していない。神のほかに神はいない。わたしは殺していない」と叫び、「禁止」を意味する「ハラム」という言葉を繰り返した後、「殺人は犯していない。わたしはあなた方を許さない。これは不当な仕打ちだ」とアラビア語で訴えている。

というようなこともありました。

事件の流れを見ても、この女性が犯人である可能性はほとんどないように見えます。

何というか「地獄の渦中のサウジアラビア」という側面を見ている感じもしまして、そのような中でアブドラ国王は亡くなったわけですが、このような出来事の中で、サウジアラビアでは「雪だるまの是非」で、国民と宗教指導者が対立していたりするわけで、「対立する軸が何か違うような・・・」と、いろいろと考えさせられるところであります。


そして、中東では、イエメンの政権が崩壊して、そして、どんなことになる可能性があるかといいますと、下のような可能性があります。CNN の報道ですが、アメリカなどでは「イスラム国」という名称を認めていないようで、今でも ISIS を使っていますので、それに従います。

ISIS、アルカイダ系がイエメンで勢力争い 武装衝突も
CNN 2015.01.22

isis-syria.jpg中東イエメンの政府当局者は22日までに、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」がイエメン内で新たな構成員の勧誘を加速し、南部や中央部の少なくとも3州で地歩を固めていることを明らかにした。

同当局者はCNNの取材に、イエメンに本拠を構える国際テロ組織「アラビア半島のアルカイダ」とISISの勢力争いが現実のものになっていると指摘した。

東部の複数の州では先月、両組織間の銃撃戦も発生したという。

また、イラクでは「クルド人部隊 vs イスラム国」の戦いも激しくなっています。

クルド部隊「イスラム国」要衝奪還…イラク北部
読売新聞 2015.01.22

イラク北部のクルド人部隊は21日、イスラム過激派組織「イスラム国」の実効支配下にある主要都市モスルの近郊で、イスラム国に対する大規模な地上攻撃を行った。これにより、モスル西方約40キロ・メートルにある交通の要衝少なくとも1か所を制圧した。

中東は、もう、どこでもここでも戦争やらクーデターの連続ですよ。

地図で中東の位置関係などを見ますと、下のようになります。

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イスラム国の支配地域に関しては、イスラーム国 - Wikipedia の 2014年 11月2日現在の勢力分布地を参考にしてアバウトに囲んだものです。

アラブ首長国連邦( UAE )の「観測史上初めて平地で雪が降った」というのは、紛争とは関係ないですが、珍しいといえば珍しいことなので、一応加えてみました。

詳しいことは、

アブダビの雪 : 平地で雪の降ったことのないアラブ首長国連邦で雪とひょう
 来たるべき地球のかたち 2015年01月21日

をご参照下さい。

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Masala


中東の「イスラムの国々」がとても荒れてきている、あるいは、今後さらに荒れる要素を含んでいるわけですけれど、このあたりで、ふと、

「第三次世界大戦が侮辱画から始まるとは誰が想像しえたか」
 2015年01月14日

の中に書きました、アメリカ南北戦争時の南部連合将軍であり、当時のフリーメーソンの最高位である 33位のアルバート・パイクが、1871年に手紙に書いたとされる、

第三次世界大戦は、政治的シオニストとイスラム世界の指導者たちとの間で、「エージェント」と「イルミナティ」によって引き起こされる両者の意見の相違を利用することによって助長されなければならない。

戦争はイスラム(アラビア世界のムスリム)と、政治的シオニズム(イスラエル)が相互に破壊し合うような方法で行われなければならない。

という手紙の始まりを思い出します。

先ほどの中東の地図に、あえて北緯 33度線を重ねたのは、アルバート・パイクの胸に輝く「 33 」の数字を思い出したからです。

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・アルバート・パイク。Wikipedia より。

北緯 33度線については、ここではふれませんが、過去記事で頻繁に出てくる概念でもあります。

フリーメイソンと高知に導かれて Google Earth 上で北緯 33度の旅をする
 2012年08月29日

という記事から始まり、キーワード「北緯 33度線」で検索される過去記事一覧は、こちらにあります。

ちにみに、中東地域の北緯 33度の陸地部分の最後、つまり海へ「飛び出す位置」は、エルサレムとベイルートの中間です。

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ところで、最初から、やや混沌として始まっている 2015年ですが、最近、この「 2015年」について、話題となっている雑誌の「表紙」があります。




恐怖の支配の崩壊は一体いつなされるのか

イギリスの週刊新聞に『エコノミスト』というのがあります。
日本の毎日新聞社の経済誌「エコノミスト」とは関係ないです。

この英国エコノミストは、毎年、「世界はこうなる」という雑誌を前年に出版するのですが、『2015 世界はこうなる』( The World in 2015 )の表紙が話題となっていたりします。

その表紙は下のものです。

これは日本語版ですが、各国語版共通です。

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世界の指導者がずらりと並んでいます。

先日の記事、「フランスのデモ行進で、各国首脳は市民とは交わらず「安全な別の場所で映像を撮影して編集」していたことが露呈」を彷彿とさせる光景です。

写真中央には、エチオピアの国民的英雄であり、東京オリンピックでも金メダルを獲得した伝説のマラソンランナーの……あ、違う。

まあ、ひとりひとりはともかく、かなり雑然と世界の指導者たちや、あるいは正体不明の人物たちがコラージュされているのですが、話題のひとつとしては、安倍総理の姿がないのですね。

主要国の指導者で載っていないのは安倍総理くらいだと思われます。

写真では、最前面には左から、ロシアのプーチン大統領、ドイツのメルケル首相、アメリカのオバマ大統領、中国の習近平国家主席、右端はインドのモディ首相だと思います。

なぜ、安倍首相が載っていないのか、というのは、編集者にしかわからないですが、しかし、そのことよりも、この周囲に様々に配置されていることが話題となっていたりするのです。

ピックアップすればキリがないのですが、下のようなことが話題となっています。

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冒頭に貼りました「核爆発をイメージさせる写真」は表紙の右の中段あたりにあります。

これらの解釈は人それぞれでしょうし、解説ができるようなものではないですが、この表紙が最近話題になっているのです。まあ、営業的な意味もありそうですが。

上で、「力士」と書いているのは、見えにくいかもしれないですが、下のようになっています。

china-panda-sumo.jpg


中国の国旗デザインのパンツをはいた「マッチョ・パンダ」の横に電池のようなものを持った「小さな力士」がいます。

また、「パニックの文字」の部分は拡大すると、下のようになっていて、パニックの文字の下には「 FEDERAL RESERVE 」(連邦準備)とあり、その横に「 CHI 」とあります。

panic-frb.jpg

CHI は、中国の CHINA を連想しそうですが、辞書を見てみますと、CHI から始まる英単語は、チキンとかシカゴとか数多くあり、2単語以上も入れれば、「米国海軍最高責任者」( Chief of Naval Operations )なんてのもあり、 CHI だけでは、何かうかがうことは難しそうです。

ちなみに、辞書には「 CHI 」だけの意味も出てています。
ギリシャ語のアルファベットをあらわすようです。

chi
[名]キー,カイ(Χ, χ):ギリシャ語アルファベットの第22字

とのこと。

ギリシャとパニックという言葉の組み合わせは何だかとてもしっくりときます。

いろいろと読者に想像させるという意味では遊び心のある表紙ですが、ここに何か含まれた意味があるかどうかは、見た人それぞれの考え方だと思います。

ちなみに、昨年の『2014 世界はこうなる』の表紙は下です。

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ここでは、安倍首相は小さめながらも中央に写真があります。

この『2014 世界はこうなる』の表紙を見て、昨年の 2014年に起きたことと何らかの類似性が見られるのなら、表紙に暗示性もあるのかもしれないですが、私はあまりわかりませんでした。

ただ、左から5コマ目の下段から2コマにあるのは、「イスラム過激派が旗などに使用するタイプのデザイン」と似ています。

さらに遡りまして、『2013 世界はこうなる』の表紙は下です。

win2013.jpg


こちらは世界の指導者は数人しか出ていません。

アメリカのオバマ大統領は見当たらず、そのかわりアメリカ国旗のデザインの椅子があります。
日本からは政治家ではなく、かわりに芸妓さんが出ていますね。

ここで、赤ちゃんが地球儀を指でどこか押そうとしていますが、その場所が中東あたりにかけてのようにも見えます。

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しかし、2013年と 2014年の『世界はどうなる』と比較すると、今年の 2015年の表紙は確かに異常なほど細かくコラージュされているとは思います。冒頭に貼った写真のようなことは勘弁してほしいですが、それを勘弁しないような人たちもいるのかもしれないですし。


いずれにしても、現時点で 2015年は荒れていますが、そのことは別として、

「もう1月の下旬なんだっけ」

ということに気づき驚いたりします。

お正月がほんの数日前のような。
いや、昨年の1月もほんの少し前のような。

気づいてみれば、ものすごい速度で毎日進んでいる感覚がします。

2013年の過去記事で、

2013年夏:カオスに突入するかもしれない世界を前に
 2013年06月18日

という記事で、ウェブボットの 2009年の「予測」を抜粋したことがありました。

それは 2009年の予測でしたので、もう遠い昔には「外れて」いるものですが、それを前提にして再度書きますと、ウェブボットは、近い将来に、「変容」をキーワードとしながら、世界と地球環境には、

「海洋の異常」
「社会崩壊」
「経済危機」
「食糧危機」
「政治危機」
「内部告発者」
「統制の崩壊」
「恐怖による支配の崩壊」
「宇宙からの未知のエネルギー」
「エイリアンテクノロジーを持ち出す2人の男」
「太陽の病気」
「太陽の異常が人間に及ぼす影響」
「通貨の喪失」
「戦争の脅威」


などが起きるとしていました。

「エイリアンテクノロジーを持ち出す2人の男」などは難解ですが、私が最も希望しているのは、「恐怖による支配の崩壊」だったりいたします。

しかし、今回は中東の話から始まりましたけれど、世界のどこを見ましても、この「恐怖による支配」は、まだ崩壊の兆しを見せてはいないです。