2011年06月09日



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国際宇宙ステーションの無重力の中で巣を作り生活するクモ



(訳者注) これは、NASA の宇宙での実験のひとつのようで、今年の4月29日に、こちらのページ(英語)で発表していたもののようですが、つまり、

「国際宇宙ステーションの中でクモが地球と同じように暮らしている」

ということが注目を浴びているというニュースです。

spider1_lg.jpg


下の記事内の動画をご覧いただければわかると思うのですが、無重量状態である宇宙ステーション内で、地球と大差ない感じで「クモの巣」を作っています。まあ・・・ここにクモの巣を作ったところで、本来は獲物の虫は飛んで来ないでしょうけれど(笑)、でも、ちゃんと実験サイドでハエを用意しているようです。

無重力だと蜘蛛の巣とか作れないような感じがしますが、ちゃんとできてる。しかも、ほぼ無重力の中なのに、動きが地球と同じようにものすごく速い。「やるじゃん、クモ」と思いました。


ちなみに、これは国際宇宙ステーションで行われている実験のうちの「商用の汎用培養装置を用いた科学実験」の施設でのものようです。


あと、知らなかったのですが、少なくともここに出てくるジョロウグモというのは、毎日、巣を作るのですが、驚いたのは「自分の巣を毎日食べる」という生態なのだそうです。これによって、次の日の巣作りのタンパク質を補うのだそう。

これはすごい。

自分で分泌したものを自分の栄養にできるってのは、学びたいですね。
人間だと何だろう?
ウンチとか食べたくないし、他のもので(笑)。

記事は米国のナノ・パテント&イノベーションズより。




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2011年05月14日



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また唐突ですが、非常に気になるニュースを見つけたので、翻訳しました。
デンマークの国立宇宙センターで、「宇宙線が雲の生成に影響していることを証明した」という実験報告があったというニュースです。

最近、このブログでも天候のことなどを書いていますが、宇宙線と天候の関係というのは古くから言われていたわりには、その実験はなかなか行われていませんでした。欧州原子核研究機構(CERN)の CLOUD 実験というものが、ややそれに該当するもののようです。

実際、今でも「雲がなぜできるか」はよくわかっておらず、だからこそ、世界的な研究対象となっています。

In Deep の最近の関係記事としては、

地球の天候と人類との関係について考えてみたりしています (In Deep 2011年04月29日)
太陽活動と宇宙線。そして、地球の天気(地球の記録 2011年03月25日)

などです。
地球の天候の解明というのは、私のこの1年間ほどの間で最もよく調べて、そして最もよくわからなかったジャンルのひとつでした。

専門用語がいくつか出ていますので、先に注釈しておきます。

霧箱 → 蒸気の凝結作用を用いて荷電粒子の飛跡を検出するための装置。1897年にチャールズ・ウィルソンが発明した。
欧州原子核研究機構 → CERN。スイスのジュネーヴ郊外でフランスと国境地帯にある、世界最大規模の素粒子物理学の研究所。
CLOUD 実験 → CERNで行われている宇宙線と、エアロゾルや雲粒、雲氷の関係がどのようにつながっているかを解き明かす実験。



非常に簡単にここでの論旨を書くと、「太陽活動が強い時には太陽の磁場により、地球に到達する宇宙線の量が少なくなり、それによって地球全体の雲の量が減り、地球の気温は上がる。太陽活動が弱い時にはその逆の作用で地球は低温となる」ということのようです。

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右脳と左脳のこと

右脳と左脳というような概念が言われ出してから結構な時が経っていますので、いわゆる一般的な意味での「右脳と左脳の役割」というこのはご存じの方が多いかと思われます。

深い意味ではなく、一般論としての右脳と左脳の役割と言われてるものを記しておきます。「知れば知るほど面白い、右脳と左脳の関係」というページからのものです。
そこには、

右脳 左手の運動 音楽感覚 空間構成
左脳 右手の運動 計算処理 時間連鎖的思考
 

とあります。

また、上のページの中で特徴的な記述に以下のものがあります。

日本人に洋楽と邦楽を聴かせ、左右のどちらで聴くかを調べた研究があります。その結果、ヴァイオリン、ピアノなどの西洋楽器の音は右脳、尺八、琴などの和楽器の音は左脳と聴き分けていたのです。また虫の音も、欧米人が単なる音として右脳で捉えるのに対し、日本人は“風情”として左脳で感じるとか。


日本人と西洋人という違いはともかく、これは非常に簡単にいうと、尺八や琴の音、あるいは虫の音を、

・ノイズ(単なる雑音や環境音)として他の音と一緒にするか

・他の音から区別をして、「特別なものとして認識する」か


の違いだといえるように思います。
つまり、左脳が働いていない場合は、「何もかも雑音として他の自然や生活の音と同列になる」ということを意味していると思われ、すなわち、「聴き分ける」という能力は左脳のものだと理解できます。

音楽が好きな私にとっては、これは大変な発見で、私は様々な音の入っている音楽が好きですが、それら複数の雑多な音を聴き聞き分けているのは左脳の役割が重要であることに気付いたわけです。

通常の生活でも、草が風になびく音や、車が遠くで走る音、雑踏の音など、様々な音が実際の生活の中で鳴っていて、場合によっては「数百から数千の音」が塊になっていることもあると思います。左脳というのが、「その数百の音から琴の音色や虫の声を聞き分ける能力」もつかさどっているということになり、それは「視覚」にも及ぶはずです。

視界に入る数千、あるいは数万に上る色や物体。

その中から「今、見ているもの」だけをピックアップしている。
これが左脳の役割だと知ります。

感じとしては、

・視覚や聴覚そのものが右脳

・それに判断を加えたり情報の取捨選択をするのが左脳


というような感じの分け方もできるように思います。


このようなことを前提として書いたのは、「宇宙の自殺」と「人間の自殺」が脳レベルでは真逆にあるのではないかという推定からです。


ところで、「宇宙の自殺と人間の自殺」という問題とは関係ないことながら、人間の自殺のことを書く際に避けられない問題として、「日本の自殺者の実際の数」という問題があるように思います。

暗い話になりますが、「数」という意味では大事なことでもありますので、書くことにします。



実際の日本人の自殺者の数

日本での自殺者の数は、最近は大体1年間で3万人くらいとなっています。「大体」と書きましたが、きわめて「大体」ではあると思われ、その誤差はプラス4万人から5万人程度に上ると推定するのが統計的な意味では適切だと思われ、多分、日本の自殺者の数というのは、1年間で大体7〜8万人以上とするのが妥当だと思われます。

この計算はどこから来ているかというと、大雑把に書くと、

・1年間の変死者の数

・ WHO や日本の警視庁が発表している「変死者における自殺者の割合」


などから計算できるものですが、この根幹にある問題として、日本という国は、先進国では珍しいほど変死者の検死が行われない国であるということがあります。

上の「1年間の変死者の数」と「変死者における自殺者の割合」の、それぞれの数字ですが、警視庁が毎年発表していて、最近では全国で1年間で13万人くらいの変死体が報告されています。

また、こちらの Yahoo! 知恵袋には、このような記述があります。

警察庁が発表している死因が不明ないわゆる変死体は2005年度 136,092人でその内、司法解剖された死体はわずか4,969体だった。 明らかに犯罪によると見られる死体は1,528体で、犯罪による死体ではないか、と疑われる死体の数は12,448体だった。


また、こちらのページに、平成15年(2003年)の宮城県の県議会の議事録があり、当時の宮城県知事だった浅野史郎さんと警察本部長の東川一さんの答弁があるのですが、ここにこのようにあります。

具体的に、平成十三年における本県と東京監察医務院の東京二十三区のデータを比較いたしますと、本県の死亡者数一万七千三百人のうち変死体数は二千百三十八人で、その割合が一二%です。このうち解剖されたのが百五十四人で、七%になっております。他方、東京二十三区の死亡者数は五万九千八百十人で、このうち変死体数は一万二人となっております。


要するに、宮城県では平成13年の1年間だけで 2138人の変死者があり、東京だけでも1年間だけで約1万人もの変死者が報告されたということです。このふたつの都県の例から考えても、すべての都道府県を合わせた変死者が 10万人を軽く越えているということは、おわかりになるかと思います。

上にあります 2005年の事例には、

136,092人の変死体のうち、犯罪によると見られる死体は1,528体で、犯罪による死体ではないか、と疑われる死体の数は12,448体だった


とあります。

13万人あまりの死因のわからない人々のうちの、14000人くらいは、犯罪が原因だったかもしれないとされています。

それでも、残る11万人以上の死因はなおわかりません。

これは今でも毎年毎年そうで、毎年この10万人以上というのが、「死因がわからない」ままとなっています。なので、この10年では大体 100万人くらいが「死因がわからないまま」という事実があります。過去50年とかだと、ものすごい数になると思います。

この年間 10万人の死因不明の方々の死因を推定する手立てというのはいくつかあって、たとえば、WHO 世界保健機構では、変死体の約半分を自殺というように計算しているようですが、これに関しての資料はないので、よくわかりません。

他には日本の警視庁の過去の資料があります。

昭和49年(1974年)と、相当古いものですが、警視庁発行の「警察白書」に掲載されている変死者の内訳です。

0136a.gif


変死のうち、自殺が占める割合が 38.3パーセントと、4割近くになっていることがおわかりかと思います。

時代によって多少の変化はしても、この率が極端に変わるというものでもないでしょうし、少なめに見積もって「変死のうちの約 30パーセントが自殺」とした場合、2005年の変死者の136,092人のうちの約4万人が自殺の可能性があると言えると思われます。

この「4万人」は、公表されている日本の自殺者の数には含まれていないはずですので、公表されている年間自殺者の3万人に上の(少なく見積もって)4万人をプラスすれば、前述した「日本人の実際の自殺者は少なくとも、年間7万人以上はいるかもしれない」ということは、あながち無理な推定ではないと思われます。

実際には年間7万人よりもっと多いと私は考えています。

この十数年の「男性性社会」システム(弾かれると浮上するのが難しい現代社会の学歴やビジネスのシステム)の肥大を考えると、増え続けているようにも思います。

いずれにしても、日本だけに限っても、十数年で 100万人程度が自殺してきたという推定がある。

時間がどんどん進行していけば、そのうち、累積した数は数千万人、数億人となっていくのかもしれませんし、数千万単位なら、この数千年の日本人だけでもすでになっている可能性もあります。なので、全体の死因の比率から見れば、自殺で死亡する人というのは実数として大変に多いです。

この「自殺者の実際の数」というものをあえて書いたのは、自殺の否定や肯定の意味ではなく、もちろん、陰謀論とか政治的な意味とも関係なく、「自殺という死因は現在の人の死としてマイナーな要因ではない」という現実を知っておきたいということからです。

death-ele.gif

総務庁の統計局にある死因の推移グラフ。左の単位は万人ですので、最近では、ガンでの死亡者数が30万人以上となっているようです。仮に年間の自殺者数が10万人弱だったとすると、非常に大きな死因だということが言えるように思います。



右脳という名の宇宙

このブログは社会問題のブログではないですので、社会的な意味での自殺の問題は書けないです。

しかし、私は最近は「自殺という死が大変に多い」ということ、つまり、自殺は人間の死因として、数の上では特殊なことではないこと、そして、さらに「人間の自殺をつかさどっているもの(体内の器官)は何か」ということを考えることが多いです。


最初のほうに「右脳と左脳」というようなことを書きましたが、人間の自殺をつかさどっているのは、その区分でいえば、多分、左脳だと私は考えています。

あるいは、

・右脳の理想世界を左脳がカバーしきれないから自殺的な発想が起きる

というような考え方もできるかと思います。
要するに、これはバランスの問題で、右脳も左脳もどちらも突出すると苦しいということになるのではないかと思っています。


まあしかし、脳自体はあくまで「亡くなった後には消えてなくなる単なる器官」であるわけで、人間の思想を根本的に支配しているのは遺伝子や DNA 、あるいは「夢」に見るような過去の記憶の蓄積など、様々な要因がありそうで、そのあたり私にはわからない部分がたくさんあります。


ところで、これらの人間の自殺の話が、どうして「宇宙の自殺」と関係しているのかというと、あることを、ふと思ったからで、それは、

・「宇宙の自殺プログラム」というのは、「人間の右脳そのもの」なのではないか

と考えたことが理由でした。

上のほうに引用した部分の下に書いた、右脳と左脳の働きについて、


・ノイズ(単なる雑音や環境音)として他の音と一緒にするか

・他の音から区別をして、「特別なものとして認識する」か


ということ。

これは、震災後の記事でも何度かふれたことがある、「認識」という問題に行き当たるはずで、たとえば、震災直後に書いた、本来の日本人が尊敬していた「食べ物という存在」というような記事で、女性性と男性性の違いなどを考える中で、焼き鳥屋で内臓に、レバーだハツだスナギモだと、細かくネーミングを与えるというような行為。

「んー、レバーもう1本とナンコツ、塩とタレで」

なんかは今でも毎晩毎晩どこでもオッサンたちが繰り広げているはずです。
私も昨日繰り広げました。

これらの無駄とも言える執拗な認識(しかも、日常化している)というのは、右脳と左脳の見事な連携ながらも、左脳的な部分は大きい思います、観葉植物などに対する病的な種類分けなどもそうです。


ananas.gif

▲ 植物に対する病的な種類分けの例は、ヤフオクを見るだけでわかります。私が、毎日のように見ているヤフオク「観葉植物 > アナナスカテゴリー」より。この調子で数百並んでいます。まあ、私が見ているのは写真だけで、名前がわからなくても、気にいれば買うんですが。


要するに、「宇宙は認識されてこそ存在する」という一点が正しいのなら、「もし、人類の思想が100パーセント右脳に支配された時には宇宙は消滅する」ということになるのではと思ったのです。

そして、これまで書いた様々なことから、私は(個人的には衝撃的ともいえる)ひとつの推定に行きついているのですが、それは、宇宙が人類を作った(?)時に、人類の中に「宇宙の記憶と共にある器官をひとつだけ残した」というもので、人類は宇宙から独立して、宇宙を認識するべく発展して現在があるというようなことを書いていたりしたのですが、宇宙は、

・人類の中に「右脳という宇宙」を残したのではないか


と感じているのです。

そして、つまり、右脳こそは「宇宙の記憶との接点」であり、それはすなわち、宇宙であると。
だからそこには時間や判断が存在しない。

極めて左脳的に見える現在の人間の社会生活の隣に常に存在する「右脳」。
つまり、常に横にいる「宇宙」。
でも、そこは意識的には触れることができない領域。


最近、堂々巡りをしていた夢という存在の謎についても、このあたりから何となく想像できそうな感じもいたします。つまり、夢は過去の記憶と同時に、「確かに宇宙にも接続している」のかもと。

ただし、夢の中とはいえ、右脳だけでの体験は「起きてから夢を言葉で語る」ことはできないわけで、いろいろとありそうですが・・・


いずれにしても、仮に人類が 100パーセント右脳に支配される時があれば、人類は「他の動物と同じように」宇宙サイドにいる生命となり、同時に認識される宇宙は消えていくということになると思ったりしたのでした。

その場合、何しろ「宇宙を客観視している唯一の存在」が消えるのですから、物理的に宇宙の存在が成立しなくなるということです。
実は「物理」という言葉は「認識」という言葉とほぼ同一みたいに最近は思っています。


正直、書いていて、かなりややこしい話だとは思っています。もしかすると、書いていることの意味自体が全然通じていないことは感じないではないのですが(どうしてもうまく書けません)、とりあえずこの状態でアップすることにしました。
タグ:宇宙と人間



  

2011年05月05日



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前回の記事の中で、4月28日の米国のニュース投稿サイトのトップニュースを書いたのですが、その中に

・6つの惑星が夜明けの空に一直線に並ぶ

というものがありました。

これについて、モダンサバイバルブログに書かれてありましたので、ご紹介します。

ご紹介する理由は、こういう現象を不安に思う方もいらっしゃるかもしれないと思うからです。
そして、基本的にその不安はあるいは単に杞憂かもしれないということも書いておきたいと思います。

短い記事ですので全文訳します。
図には日本語の注釈を添えました。

惑星直列 2011年5月
モダンサバイバルブログ 2011.05.04

planetary-alignment-2.png

興味深い惑星の直列現象が、現在2011年5月に発生している。

太陽系にある天王星、土星、木星、火星、そして、地球、金星、水星の各惑星が、ほぼ水平に並んでいる。この中で土星だけがやや直列から外れているが、それでもかなり水平と近い。

この現象によって、地球に様々な影響を与えるのではないかという人々もいる。たとえば、地震や火山活動などを誘発するのではないかということに関しての懸念を持つ人が多い。注意して見ていきたいと思う。


ここまでです。

惑星直列と地球の関係については昔からオカルト的によくいわれていたことです。

私が小学生の時に大流行した「ノストラダムスの大予言」の時も、1999年には惑星がグランドクロスだったか名称は忘れましたが、何らかの並びの形になるから、地球は災害で滅びるという話は普通に「ノストラダムスの大予言」シリーズなどで書かれていたと記憶していますし、他にも様々な惑星配列と地球の関係は今までも言われてきました。

これらに関しては、それらの地球への影響を肯定する材料も否定する材料もないわけですが、ただ、「肯定できない材料」として、昨年、このブログで紹介した時に私も初めて知った惑星の持つ力の事実があります。




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タグ:惑星直列



  

2011年02月17日



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先日、太陽がXクラスのフレアを放出したことを記事にしました。

サイクル24で最初の「Xクラス」の太陽フレア (2011年02月15日)

今後2年くらいは、頻繁に発生すると思われ、それそのものを記事にしていくことも少なくなると思われます。そして、NASA の推測が正しいのなら、今後、2013年くらいまでは我々は、今まであまり経験しなかったほどの強い太陽活動と共に生活していくことになるのだと思われます。

そして、最近になって、このブログでも増えている記事が、火山の噴火に関するものです。イエローストーンなどの超ビッグクラスから、白頭山やセントヘレンズ、アイスランドのお歴々などでいろいろな(すでに公式レベルの)報道も出ています。

イエローストーンに関しては、日本や米国では控えめな報道も、中国報道では野放図の感もあって、1月27日のチャイナネット日本語版では「巨大火山が近く噴火か 米3分の2に被害及ぶ恐れ」と断定口調で書かれていて、何だかアセりました(苦笑)。

ys-2.jpg

▲ 最近ではイエローストーンが噴火した時の想像図や動画をいたるところで見ることができます。


今回は、地震や火山の噴火と「太陽活動」の関係についての資料のようなものです。「太陽フレア」(あるいは強い太陽活動全般)と地震、あるいは火山の噴火に関してはいろいろな意見があります。

代表的な意見のひとつとしては、

・太陽フレアが地震や火山の噴火を誘発する

というものです。

この意見の代表として、アメリカの米国地球物理学連合が 2007年に発表した論文がありますのでこちらの要約をご紹介します。これは NASA が管理運営している「宇宙物理学関係文献情報検索システム」(SAO)にあります。簡単に書くと、「マグニチュード 4以上の 682件の地震と太陽フレアの相関関係を調べた」ところ、「結論は出ないものの何らかの関係はありそうだ」というようなものです。

そして、もうひとつの意見。

もしかすると、これは上の「太陽と地震の影響」について反対する意見となるものかもしれませんが、私自身はどちらかというと、こちらの意見を考えていました。というか好きです。

なので、こちらからご紹介します。


[資料1 宇宙線と地震や噴火の関係]

これは、2年か3年前くらいに、ローカル局(多分、東京ローカルのMXTV)のテレビの深夜番組か何かが YouTube にアップされていることを教えてもらって見たもので、非常に簡単にいうと、

・地震や噴火は宇宙線がトリガーとなっている

というものです。
これを主張していたのは、ヘンな人ではなく、東京工業大学・大学院教授の丸山茂徳さんという人です。

その時の放送から抜粋した動画がありますので、それを貼っておきます。




ここでは、大まかには、以下のようなことを言っていると思います。

・地震を起こすトリガー(発生に至るシステムではなく、あくまで引き金)となるのは宇宙線。地震の起きるシステムは今まで語られていた「力学的」なものではなく、化学的(ケミカル)な反応現象。

・今年(2008年)の初頭から宇宙線がかつてないほどの量、降っており、今後しばらくは火山活動がやばい。

・太陽の黒点活動と宇宙線には活動の相関関係がある(ただし、今までとは逆の相関。つまり、太陽活動が弱いほうが宇宙線の放射が多くなるので影響を受ける)


3つめのは、これはちょっとわかりにくいかもしれないのですが、私が考える分には、要するに、

1 太陽活動が強い → 太陽風(磁気)や太陽光線が多く、遮られる宇宙線がある(かもしれない)

2 太陽活動弱い → 太陽風(磁気)や太陽光線が少ないので、宇宙線は地球にたくさん届く


というようなことではないかと。

つまり、宇宙線が地震や噴火のトリガーとなっているのなら、太陽活動が弱い時のほうが地震や噴火は多くなるということになります。

しかし、この「太陽活動が弱い時のほうが地震や噴火は多くなる」ということに関しては何ともいえない部分があります。

というのも、「地震そのものがこの100年で増えている」というようなデータはあるからです。下のグラフは、Modern Survival Blog に昨年あったものです。

グラフは、それぞれ、左から

・1900年からの年平均の地震数
・2000年から2009年までの10年間の年平均地震数
・2010年の地震の数

となっています。

マグニチュード 5から 5.9の地震

a-2010-earthquakes-magnitude-5.jpg


マグニチュード 6から 6.9の地震

b-2010-earthquakes-magnitude-6.jpg


マグニチュード 7から 7.9の地震

c-2010-earthquakes-magnitude-7.jpg


となっていて、データ数が多く比較しやすい「マグニチュード 5から 5.9の地震」などを見ると、やはり「地震は増えている」と考えるのが妥当なのではないかと思います。

そんなわけで、まあ、正直、宇宙線と地震や噴火のトリガーの関連の話は、私は大好きな話のひとつですが、それをデータに当てはめると、今ひとつわかりづらいという部分はありそうです。

長くなってきましたので、もうひとつのほうにうつります。
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2011年02月01日



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ひゃっひゃっひゃっ(おいおい)。いや、この話題はやっぱり嬉しいんです。久しぶりに大変にクリアな「太陽を周回する物体」の写真が NASA の STEREO に映っていたようで、それが米国の BBS にアップされていました。
今回のは形もとてもいいです。

001-sun.jpg


大きさは地球くらいだと思います。

これに関しては、過去記事の、

太陽の周囲に飛ぶ地球サイズの飛行物体が今再び米国で話題に (2010年10月22日)

などでふれていますが、最近、「ペアである自分」を昔のブログに仮移動していて、そちらもいくつかまた公開したりしていますので、「私が太陽に夢中だった頃」の記事もリンクしておきます。すでに1年以上前となりますが、毎日、NASA の STEREO に釘付けでした。NASA が写真を修整する前に無修正画像をゲットしなければならなかったので、常時見続けなければなりませんでした。

すべて「クレアなひととき」というブログの過去記事です。

何かが太陽を周回? (2010年01月28日)
太陽を周回するもの - エピソード2 (2010年02月01日)
太陽騒動は続く (2010年03月22日)


いちばん上に載せた画像は 2011年01月11日に写っていたもののようですが、昨年も似た形のものが観測されています。
こちらです(画像をハイライト処理したもの)。

shape-2.jpg

太陽来訪の常連みたいです。



太陽周辺の「物体」は90年前から常に観測され続けてきた

なお、太陽周辺に「何か」が観測されていた歴史として、2003年にも同じ疑問が NASA に提示されたことが、当時の英国 BBC の記事(英語)にあります。下の写真はその時のBBCサイトに掲載されていたものです。

bbc-2003.jpg


また、1921年にも地上から観測されていたことが、NASA 自身の保管している文書に出ています。「宇宙物理学関係文献情報検索システム」という中の下のリンクに原文があります。

http://adsabs.harvard.edu/full/1921PASP...33..258C

sun-friends.gif

▲ その文書の冒頭部分。タイトルは「1921年8月7日に太陽の近くで観測された正体不明の物体に関して」。お、8月7日は私の誕生日。

なので、それほど唐突な話というわけではないようです。

2003年の時には NASA は黙殺しましたが、昨年の「太陽騒動」の際には、量子物理学者のナッシム・ハラメイン氏という人が NASA にメールで質問をした後に、NASA は大量の写真をウェブサイトから削除しました。このあたりの顛末はクレアの記事でふれています。
写真が削除されたことに関しては、私もリアルタイムでそれを経験しています。

太陽周辺に来ている物体の大きさは、小さなもので地球くらい、大きなものだと木星くらいの大きさのものと見られています。正体が何かは知らないですが、見間違いでも故障でも重力の歪みが原因でもなく、「そこにその大きさの物体がある」ということは、少なくとも他に説明のしようがないように思います。


sun_planets.jpg

▲ 太陽と太陽系の惑星のサイズの比較。


なお、記事には YouTube の動画が貼られています。URL はリンクしておきますが、動画は削除などがありますので、スクリーンショットでの静止画を掲載しておきます。

なお、今回記事には大変に興味深い「2つの写真」も載せられています。それは、
オリジナルの写真と NASA による修正後の写真」の2つです。オリジナル記事にはリンクで示されていますが、これも消される可能性がありますので、写真として掲載しておきます。

この「NASA の写真修正との追いかけっこ」は私にとってもいい思い出です。
それでは、ここからが今回の本文です。





NASA Caught Doctoring Near Sun UFO Image - Red Handed !
Before It's News 2011.01.31

NASA が太陽の近くに写った物体の写真を修正しているのをリアルタイムで発見

sohoufosun.jpg

2011年01月22日。YouTube ユーザーの "BeePeeOilDisaster" が、サイトに動画を投稿した。そこには、

「 NASA の STEREO に行って、EUVI 195 で 2011年01月22日の10:46:10 の画像を読み込んでみてほしい。そのうち、オリジナルとは違う画像が表示されるようになると思うので、各自のパソコンに画像を保存しておくことを勧める。このオリジナル画像が外された時のために動画を作った」とあった。

この動画だ。

YouTube のリンク

(訳者注)下のはスクリーンショットで撮った連続写真です。この動画では1枚目の写真の太陽の右上に小さく(といっても地球くらいの大きさ)で写っているものを拡大していっています。


sun-ob-2011-1.jpg


sun-obje-2011-02.jpg


sun-obje-2011-03.jpg


sun-obje-2011-04.jpg


さらに、YouTube の投稿者は次のように書いた。

「2011年01月27日には、 NASA のアーカイブにはすでにこの物体は写っておらず、その後、私の投稿した動画がニセモノだろうというコメントが寄せられ始めた。自分自身で NASA のサイトに行ってチェックしてみると、確かにオリジナルの画像は修正されており、なかった。検閲を受けたようだ。」

そして、こう続けた。

「私は NASA がこんなことをしていることに本当に驚いた。まあ、私ができることは、私の見た事実を伝えることだけだ」。


(下は共に写真クリックで拡大します)
・オリジナルの写真

1-20110122104530n7eub195.jpg


・現在、 NASA に掲載されている写真

20110122_104530_n4euB_195.jpg


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2011年01月22日



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続報記事:
ベテルギウスに爆発の兆候? : ベテルギウスの可視面積の5倍に相当する「超巨大な謎の高温の領域」が確認される

2013年04月27日

--


ベテルギウスが2012年に超新星爆発を起こすかもしれないという予測で世界中で大騒動。その際には、地球から見える大きさが太陽ほどにもなり、地球に「2つの太陽がある」光景が見られるという。しかし、同時に過去最大規模の大量のX線も降ってきた時に「ポールシフトが進む地球の磁場の防御」は大丈夫なのだろうか・・・という騒動です。

two_suns_021.jpg

▲ ベテルギウスが爆発した時の地球で見えるイメージ。 Earth To Have 2 Suns In 2012? より。


(訳者注) ベテルギウスは地球から見える全天で9番目に明るい恒星で、地球から比較的近い 640光年のところにあります。大きさは文字で書くより、下の図でおわかりかと思います。右のデカイのがベテルギウス。太陽は左上の白い点です。地球は小さすぎてこの図では表示できません。

betelgeous.jpg

地球との比較はできないほど巨大です。

このベテルギウスが、「 2012年に超新星爆発を起こし、地球で太陽が2つ見えることになりそうだ」というニュースが数日前に一斉に報じられて世界中で大変な話題となっています。「騒動」といってもいいです。2012年という年代も手伝って、何だか世界中で大騒動。

太陽が2つ見えるという幻想的な風景はともかく、問題は「その際に地球の生命はどうなのか」ということが、海外の BBS 等で語られています。「ガンマ線バーストは大丈夫なの?」みたいな。


日本語の「ベテルギウスの最期:超新星の兆候とその威力」というページに、ベテルギウスが爆発する時の徴候や、爆発した場合などについてのことが詳しく書かれています。専門用語と専門的な数値が多く並んでいるので、私はほとんど理解できないページですが、興味のある方はどうぞ。

そこに、


X線やガンマ線の影響 / 発生過程

他の作用はあんまり気にしなくていいけど、ガンマ線やX線は数百光年以上に被害を与えうるので分けて考えることにしよう。大気圏に保護されていない人工衛星や宇宙ステーションには、600光年離れていたとしても最大級のフレアを超えるX線が降り注ぐことが予想される。



とあり、その規模は、

 > 過去30年で最大の太陽フレアの数十倍のX線照射が数分間続く。

というようなもののようです。

一般的に大きな超新星爆発が発生した場合、周辺数百光年の宇宙の惑星の生命は全滅するというようなことが言われていますが、ベテルギウスと地球は 630光年の距離ですので、影響はあるでしょうが、ただ、地球は「磁場で守られている」という部分があり、地球は地球の磁場が強力な防御壁を作ってくれていて、この磁場が、宇宙からの多くの有害なX線や宇宙線から生物を守ってくれる役割をしています。なので、普通の状態なら気にすることではないと思います。


ただ・・・。

関連記事として、先日ご紹介した、

アメリカ大気局が発表した「驚異的」な近年のポールシフトの加速 (2011年01月16日)
米国フロリダのタンパ国際空港が磁極の移動(ポールシフト)の影響で滑走路の閉鎖へ (2011年01月08日)

などで、つまり、今後、ポールシフトによって、地球の磁場が一時的になくなる可能性が最近、方々で言われています。

秋田大学の地球資源学科 が 2004年にリリースした、渡り鳥が飛べなくなる日にこうあります。


磁極が入れかわるときに地磁気の強度はゼロになるとの予想があります。地磁気の減少は磁場逆転の前触れかもしれません。 地磁気がなくなると、影響を受けるのは鳥だけではありません。私たち人間にも大きな影響があります。単に北方向がわからないだけと簡単に考えてはいけません。

今まで地球磁場が食い止めていた宇宙線が直接降り注いで人類は危機に直面することになります。目には見えない地磁気ですが、私たち、そして鳥たちにはなくてはならない存在なのです。



この「磁場の消滅」が、ポールシフトの招く最大の脅威ではあるようです。

今回のベテルギウスの放つX線の照射は数分間ですが、他にも、宇宙の四方八方から、あらゆる有害な線が降り注ぐことになる可能性もありますので、そうなると、人間を含めて、多くの地球上の生き物は地球上で生きることが難しくなるのかもしれません。地下何百メートルで待機できるような人を除けば、避けるのは難しいような気もいたします。

今回の記事は「そういう脅威はない」という記事です。また、ディスカバリーニュースでも、すぐに、DON'T PANIC! BETELGEUSE WON'T EXPLODE IN 2012慌てないように! ベテルギウスは2012年に爆発なんてしない)という記事をアップしています。


なお、ベテルギウスよりも、超新星爆発で近いうちに地球に大きな影響を与えると思われている星に HR 8210 というのがあります。これが実は、ベテルギウスよりも非常に問題があるというようなことが言われているようです。記事下に簡単にリンク等を記しておきます。




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2011年01月16日



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2001年から中止されていた「北極の磁極の移動」、すなわち、ポールシフトの最新の計測結果が NOAA (アメリカ大気局)から発表され、そのデータが示す驚くべきポールシフトの加速に関しての記事です。

また、これと関係のあるニュースではないですが、冬季に長く太陽の昇らない時期の続く(白夜の反対の極夜)グリーンランドでは、毎年その時期が開ける太陽の昇る「春の夜明け」の日にちは正確に決まっていますが、今年、太陽の昇る時期が予定より2日間早まったことで騒動となっています。

sunrise-gleenland.jpg

正確に書くと、1月13日に昇るはずだった太陽が、それより 48時間早い 1月11日に昇ったそうです。
これは歴史上初めてのことです。

The sun rises two days early in Greenland, sparking fears that climate change is accelerating (デイリーメール 2011.01.14)
グリーンランドで予定より2日早く太陽が上り、気候変動が早まっている懸念を増大させている


科学者たちは、この原因は「グリーンランド周囲の氷冠が解けて、氷冠の高さが低くなったため」と説明していますが、「2日」というズレはあまりに大きい感じもしなくはないです。最近の「太陽の位置がおかしい」関係の話題を考えてしまう部分はあります。この「太陽の位置」に関連する参考記事は、記事下にリンクいたします。

ポールシフトに関しては、先日も米国のタンパ空港がポールシフトにより一時的な閉鎖に追い込まれるなど、実際面でも影響が出始めています。今回の記事では、米国のモダンサバイバルブログが、ポールシフトの加速に関して、表やグラフを添えた非常に貴重なページをアップしてくれています。



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2011年01月08日



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1900年代以降、地球の磁極移動(物理的ではないポールシフト)が加速していることはかつてふれたことがあります。

この100年間での極の移動の距離はすでに1100キロに (2010年10月09日)

しかし、磁場が不安定になっているとはいえ、今まではポールシフトはそれほど実生活に影響はなかったですが、今回は実際に影響が出てきたというニュースです。米国フロリダにあるタンパ国際空港の滑走路が磁場の移動の急激な変化に対応できなくなり閉鎖されたというニュースです。磁気計測の再調整後に再開されるそうです。

なお、最近続いている鳥と磁場の関係も取り沙汰される場合もありますが、読者の方から興味深いページをお教えいただきました。秋田大学の工学資源学部・地球資源学科から2004年にリリースされた「渡り鳥が飛べなくなる日! − 地球の磁場強度が少しずつ減少している −」です。この 2004年の時点より現在はポールシフトは加速していますので、ここにあるような現象も起きる(あるいは起こっている)可能性もあるのかもしれません。
記事下に抜粋しておきます。

ちなみに、「北極」というのはふたつの意味があって、極としての北極は(南極も)ポールシフトでどんどんズレていますので、現在だと下のようになります。

・地理としての北極(下の北極点。ふだん私たちが使う位置的な北極)
・磁極としての北極(下の北磁極。現在、カナダのエルズミア島)

north-pole.png





Shift in magnetic north pole affects... Tampa airport
デイリーメール(英国) 2011.01.07

北磁極の移動がタンパ空港に影響を及ぼす

米国フロリダの国際空港の滑走路の数が新たに増やされることになった。
しかし、これは空港の改装による新オープンではない。

地球の磁極の変動のために滑走路を再カウントせざるを得なくなったのだ。

私たちの住んでいる地球のコアは、北の磁極(地理的にではなく、磁場としての北極)をロシア方面に向けて、1年に約 40マイル( 64キロメートル)近いスピードで移動させている。しかし、今、北極から 3500マイル(5600キロメートル)も離れた場所であるタンパ国際空港が、磁気変動の影響を受け始めた・・・。

tampa-airport.jpg

▲ タンパ国際空港は、磁極の移動のため 19R 滑走路や 19L 滑走路などいくつかを計測し直さなければならない。


「サンシャイン州」と称されるフロリダ州のハブ空港のタンパは、来週まで主要な滑走路のいくつかを閉鎖する事態に追い込まれた。閉鎖している間に、滑走路での誘導図形を、磁極の変動に対応して変えられるようにし、その後、再開する予定だ。

「磁極は実際には絶えず変動しています。なので、パイロットたちは着陸の際、自分たちと滑走路とのコンパスと同調させなければならないのです」と、タンパ国際空港の監督官ロバート・バール氏は言う。「磁極が変動した場合、コンパスも変動します。なので、我々は、滑走路とコンパスが一致していることを確認しなければならないのです」。

最新の計測では、磁気の北極はカナダ北部のエルズミア島にあると記録されている。

そして、たとえ、現代文明では衛星で動く汎地球測位システム( GPS )が当り前になっていても、磁極をコンパスで計ることは不可欠だという事実がある。

磁極のポールシフトなどと聞くと、何かドラマティックな出来事に思われるかもしれないが、これは今までも続いてきている現象で、また、遅いペースでの変動であることから、相対的な地球の磁場の強さと比較して、これは人々が恐れるような問題ではまったくない。

もっとも磁極の完全な逆転(ポールシフト)はかなりの衝撃を伴うものとなる可能性はあるが、それも主に影響を受けるのは、季節により地域を行き来する渡り鳥などを含む動物界での影響に限られるものとなるだろう。


磁場の変動が世界的に影響を与える可能性はあるのか

pole-now.gif

▲ 現在エルズミア島にある北の磁極の移動は、そこから南に 3,658マイル( 5,886キロメートル)も離れたタンパ空港に影響を与えた。


私たちのほとんどは北の磁極が移動していることなど知ることもないし、それを感知できるわけでもないが、タンパの住民たちは滑走路の変更によって、騒音の被害の影響を受けることになりそうだ。

タンパ空港のもっとも発着の多い日の滑走路は来週まで閉鎖され、その結果として、残された滑走路での発着が増え、タンパの南側に暮らす住民たちには騒音の増加が見込まれるという。

空港の東部を平行に走る滑走路と、今はめったに使われない東-西の滑走路は、磁場の変化に対応して標識等を変更するために今月いっばい閉鎖される。

シベリアのほうに向かって進んでいる地球の北の磁極の移動は、地球のコアの磁気の急速な変化に起因している。

最新の磁極の移動は、前世紀(1900年代)から実は非常に劇的な変化となっている。磁極は、 1904年に1年につき 9マイル( 14キロメートル)程度のスピードで北東への移動が開始されたが、2007年以降は1年間に少なくとも35マイル( 56キロメートル)のスピードで、シベリアへ移動し続けている。




参考資料:地球の磁場がなくなる日

この参考資料は 2004年の記事で、ポールシフトの「極端な加速」が確認されたのは2005年頃からです。なので、記事中の「地球磁場がこのまま減少すると 西暦3525年には強度がゼロになる」に関しては、磁場の減少も早まっている可能性が高く、この 3525年というのも大幅に短縮されるのかもしれません。計算すれば現時点での地球磁場がゼロになると予測される年数は計算できると思いますが、「加速し続けている」という現状を考えると、予測は難しいかもしれません。

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渡り鳥が飛べなくなる日! − 地球の磁場強度が少しずつ減少している −
秋田大学 工学資源学部 地球資源学科 2004年

空を飛ぶ鳥を見て季節を感じることがあります。季節の変わり目は渡り鳥の移動する時でもあります。渡り鳥の中には1万キロ以上旅をする種類もいます。

長距離を移動する時、どのように方向を決めているのでしょうか。太陽や星の位置、風や地形を判断して方向を定めていると考える人もいます。曇りの日でも方向を間違えないことから、地球の磁場(地磁気)を感じて自分の方向を判断しているとの説があります。この説に従うと、鳥たちの頼りとなる地磁気がなくなれば大変なことになります。

この心配は現実のものになるかもしれません。

地磁気は地球の中に大きな棒磁石があると考えて説明することができます。地球の磁場を詳しく調べたガウスによって、地磁気は数学的な表現が可能になりました。地磁気はN極とS極がペアーになった双極子(そうきょくし)が主な成分です。

この双極子の大きさ(双極子モーメント)の1990年から2005年までの変化を図1に示しました。

poleshift-1.png


少しずつ減少していることがわかります。減少の傾向を直線で示してあります。この減少傾向がそのまま続くと、下の図2に示すように西暦3525年には地磁気の強さはゼロになってしまいます。

pole-shift-2.png


実は、過去の地磁気は何度もN極とS極が入れかわっているのです(下の図3)。

pole-shift-3.png


しかも、磁極が入れかわるときに地磁気の強度はゼロになるとの予想があります。

地磁気の減少は磁場逆転の前触れかもしれません。 地磁気がなくなると、影響を受けるのは鳥だけではありません。私たち人間にも大きな影響があります。

単に北方向がわからないだけと簡単に考えてはいけません。

今まで地球磁場が食い止めていた宇宙線が直接降り注いで人類は危機に直面することになります。目には見えない地磁気ですが、私たち、そして鳥たちにはなくてはならない存在なのです。





  

2010年12月13日



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(訳者注) さきほど、「太陽フレア等による電磁パルス(EMP)に見舞われた際の通信手段」という記事をアップしたばかりですが、直後に、太陽から「3つほぼ同時に CME (コロナ質量放出)が発生」いたしました。
NASA の分析では地球には向かわないだろうとのこと。





TRIPLE ERUPTION
NASA スペースウェザー 2010.12.13

3度の爆発

12月12日に急速に太陽活動が増加し、その際、3度連続で太陽表面で爆発が発生した。
それによって、3つのコロナ質量放出( CME )が宇宙に放出された。

下は NASA の SOHO 衛星の記録だ。


triplecme_strip.gif

・ 9MB の GIF ムービー画像はこちらです。


NASA での事前の分析では、この3つの CME のどれも地球に対しての影響はないことを示唆している。画像に見える太陽の周囲に拡大している煙は、地球を逸れるはずだ。

この3つの CME は共に関連があるのだろうか?

NASA の STEREO と太陽観測衛星 SDO (ソーラー・ダイナミック・オブザーバトリー)の写真によれば、 CME の雲は、3つのそれぞれ異なった場所で爆発していることがわかる。

それぞれが磁気フィラメントの爆発で、ひとつは太陽の南東の縁(CME #1)、太陽の北極の近く(CME#2)、もうひつはその向こう側(CME#3)の位置となる。

これはそれぞれ異なる CME のようだ。

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