【宇宙の中の地球】 の記事一覧
2011年10月01日
(訳者注)明日から、2、3日間、私用で更新できないと思うのですが、その前にどうしてもご紹介しておきたいと思ったことが、最近の「水星」に関するいくつかの出来事です。
その中で、本日は、
・水星が太陽の CME の直撃を受けた様子をとらえた NASA の写真。
・NASA の水星探査機「メッセンジャー」が明らかにした「死んでいる惑星ではない水星の近況」
についての報道をご紹介したいと思います。
上は、スペースウェザー、下の記事はたくさんの日本語記事になっていますので、それをまとめた記事を。
水星の意味
水星というのは、太陽系の位置でいうと、太陽に最も近い場所を回っている惑星で、下の図の1番中央寄りの小さな惑星です。
地球での惑星科学の中ではわりと軽んじられてきた感は否めず、また、SFなどでもあまり話題となったことがありません。
月や火星や金星などに比べると、あまり物語にもされず、「水星人大襲来」などのイメージもあまりない地味めな惑星ではあります。
しかし、ヘルメスのエメラルド板など、中世の神秘術の上では、「太陽、月と並んで、水星の意味がとても大きかった」ことを知ったことが、最近、私が水星に興味を持った理由といえばいえます。
・[地球の内なる太陽] Vol.3 - ヘルメスのエメラルド版(エメラルド・タブレット)
2011年09月02日
の翻訳に下のような部分があります。
説明にある水星は、エメラルドタブレットの下の赤で囲んだ部分です。
2つの手の上には、7つの惑星が描かれている。
そこには、太陽と月が彼らの生命の物質を聖杯に注いでいる光景が描かれている。太陽と月は、このように逆の性質のものを結びつける。
その聖杯は、両性具有を意味する水星で支えられている。
水星は男性と女性の両方の性質を持つのだ。
これも、別の方向としての、「逆にあるもの同士を結びつける」ことをあらわす。
太陽と月が水星を用いて偉大な仕事を成し遂げる錬金術のシステムだ。
「太陽と月が水星を用いて偉大な仕事を成し遂げる錬金術のシステム」と書かれており、この通りの概念が存在するのならば、少なくとも中世神秘学の世界では、水星がなければ世界は作り得ないと読むことさえできそうです。
今回はそんな水星に関しての話題を2つです。
まず、スペースウェザーからです。
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宇宙の中の地球
2011年09月29日
(訳者注) 世界最大の天体観測施設のひとつである ESO (欧州南天文台)の天体観測設備やその望遠鏡での観測成果は素晴らしいとしか言えないものだと思いますが、最近の発表でもっとも興味深く思ったのは、下の写真の恒星(太陽系でいう太陽)の写真でした。
これが最近になってから、「太陽よりはるかに大きい超巨星」であることが判明したということが昨日報道されていました。この恒星に正式につけられている名称は「 IRAS 17163-3907 」という味気ないものですが、天文家たちの愛称は「目玉焼き星雲」(Fried Egg nebula)。
実際、 欧州南天文台からリリースされた正式な論文のタイトルも、
・独立したシェルに囲まれた赤色超巨星 IRAS 17163-3907 、あるいは目玉焼き星雲
A double detached shell around a post-Red Supergiant: IRAS 17163-3907, the Fried Egg nebula
というものでした。
この超巨星は、地球から1万3000光年の距離にあり、明るさはなんと太陽の500,000倍 (50万倍)。
今回この星のことを紹介しようと思ったのは、 ESO が発表した静止画から作った動画が YouTube で公開されているのですが、「銀河の中からこの目玉焼き星雲」が浮かび上がる光景が面白くて仕方なかったということが理由です。
動画も貼っておきますが、YouTube の動画は結構消えたりすることも多いですので、スクリーンショットで「銀河の中から目玉焼き星雲」が浮かび上がる様子を残しておきます。
Zooming Into The Fried Egg Nebula
YouTube 2011.09.28
目玉焼き星雲へズームイン
私たちの住む天の川銀河。
そこには無数ともいえる星があります。
拡大していくと、銀河の中心近くに赤く光る星が。
これは明るい!
おお、その光の中心に何か見えてきた。
これはまるで顔のよう。そこにいるのは神か天使か?
・・・って、なんか変なものかあ・・・。
という気持ちの流れでした(笑)。
銀河の中心には意外に奇妙な形のものたちがいるようです。
でも、ちょっと顔っぽいのは確か。
こちらが動画です。
しかし、これは、まさに 1902年のジョルジュ・メリエスが製作したサイレント映画「月世界旅行」で月が現れてくる様子そのものであります。
ちょっと笑いました。
あと、太陽のことで追記しておきます。
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宇宙の中の地球
2011年09月20日
9月3日に「太陽に何が起きているのか : 太陽の異常に関する数々の報道」という記事を書いたんですが、その後に示されるデータでは、その「異常性」がさらに際だってきています。
上の記事の要点としては、
・現在は太陽活動(サイクル24)の最大期に向かう途中にある。
・なので、本来なら太陽活動は活発になり、黒点や太陽フレアなどが増えていくはず。
・ところが、そのようになっていない。
という感じの流れでした。
さらに、「太陽活動サイクルの11年という周期サイクルそのものがズレてきている(12.6年になった)」ことが、国立天文台の常田教授などの発表によって明らかになっています。
上の記事を書いた後、これらの状態が加速しているような感じがします。
それらのことをデータと共に記しておきたいと思います。
なお、最初に書いておきますが、「太陽活動の法則が崩れていることが悪いことなのか、それとも悪いことではないのか」というのはわかりません。あるいはその影響もわかりません。
では、最近の太陽活動の状況をデータから見てみます。
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宇宙の中の地球
2011年09月16日
前回の記事、「ニビルは地球には近づけない」に、「現在まで発見されていない巨大な天体が地球近辺に存在すると考えることは難しいのでは」というようなことを書いたのですが、そう考えたことのひとつに、
・天体観測技術の設備と解析手法の急速な進歩
があります。
最近、そのことを実感したニュースがありました。
数日前に、米国ハーバード大学の科学者が、 NASA のケプラー望遠鏡の画像を解析している中で、これまで見つかっていなかった惑星を発見したというものです。記事では「見えざる惑星」と記されています。
ケプラー望遠鏡は、太陽系外惑星の観測のために NASA が打ち上げたもので、宇宙にあり、これまでに輝かしい成果を上げています。Wikipediaには、
ケプラーが未確認の惑星候補を既に1000個以上発見していることが報告された。うち288個が地球サイズの候補で、生命居住可能領域を公転する地球サイズの候補も5個発見されている。
とあり、今後もさらに「他の地球」を発見し続けることと思いますが、今回は、このケプラーによりこれまで知られていなかった惑星を発見したというニュースです。
大きさは地球のサイズの2倍くらいで、距離は地球から 650光年の場所にあるようです。
「見えない」という意味は、つまり、今まで見つからなかったという意味で、文中でも、1846年の「海王星の発見」を引き合いに出しています。不思議なのは、その太陽系の軌道上の動きとは違うような動きを見せているようです。
なので、その太陽系内に「他の軌道システム」が存在しているということなのか、あるいは、昨日も書きました、「さらに大きな軌道グループ」というのが存在している可能性もあるようにも感じます。
宇宙空間で惑星が単独で浮いているという可能性は(その場所で惑星が生成されたという事実からも)ないと思われ、浮遊しているように見える惑星も何らかの「見えざる引力」の影響下にあると思われます。
私たちの太陽系でも、すでに土星の巨大な引力圏が判明していて、また、私たちの地球自体もかなりの範囲の引力影響圏を持っており、「入れ子の軌道」というようなことになっているのかもしれませんが、いずれにしても、太陽系周辺でさらに他の巨大惑星が見つかる可能性もあるということも考えられるようです。
発表は、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのプレスリリースで行われました。ちなみに、発見してリポートしたのは、サラ・バラードさんというハーバード大学の女性科学者です。
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宇宙の中の地球
2011年09月15日
今の中国はどうやら、日本や英語圏以上に「終末ブーム」で、中国語のメディアを見ると、毎日のように「末日」(終末の日)という単語が見出しに踊ります。
今日はそういう記事の中の代表的なものをひとつご紹介したいと思います。「2013年、ニビルという星が地球に接近して地球を大きな災害が襲う」というものです。
近代史というのは、日本のノストラダムスのブームの時代もそうでしたし、江戸自体やそれ以前の日本の終末ブーム(宗教が多数勃興した頃)もそうだったような気がしますが、終末のブームは人心の苦境の象徴という部分は常にあって、アメリカの昨今の終末ブームもそうですが(米国では貧困層が史上最多)、中国社会でもその人々の息苦しい状況がわかります。
そして、そういう場合に終末や地球の終わりを想いを馳せて日々生きることで、毎日が過ごせるのならそれでいいのだと思います。「生きる糧」というのは人が思っている以上に複雑で、明るい夢だけが人の希望となるという単純なものではありません。「地球の滅亡を夢想することが私の生きている証だ」と思いながら生きている人もたくさんいます。そして、これは過去の歴史も語っています。日本でも平安時代以降の文献にたくさん見ることができます。
なので、最近だけの話でもないです。
パニック障害だった二十代の私もわりとそうでした。
そういう意味で、終末思想の流行はそれが精神的なサバイバルに繋がるのなら、現実がどうであれ、私はむしろ「あっていいもの」だと考えています。精神的サバイバルとしての終末思想です。
▲ 台湾の数日前のテレビニュース。太陽が2つ見えることがニュースとなり、「世界末日」(世界の終わり)と書かれています。YouTube より。
ただ、そういう「終末への想い」というものは大事ではあっても、最近の天体に関しての騒動は、先日のエレニンにしても、今回のニビルというものにしても、それが娯楽だとしても、どうも素直に楽しめない部分はあります。
最近1年くらいで観測発表され確認され始めている「宇宙の法則」というものを考えていくと、やはり、彗星の衝突や巨大惑星の接近というものが「ふいに」起きるという可能性がどうも考えにくい気がして仕方ありません。そのことを少しだけ書いてみたいと思います。
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宇宙の中の地球
2011年09月11日
(訳者注) 宇宙探査の中でも、とても多くの国の関与で支えられているもののひとつが「ガンマ線バーストの観測」で、 この探査を行う NASA のフェルミガンマ線宇宙望遠鏡というものは、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スウェーデンの共同での研究が続けられています。
この「ガンマ線バースト」というものなんですが、これについて、Wikipedia から説明を抜粋しておきます。
ガンマ線バースト
ガンマ線バーストは、天文学の分野で知られている中で最も光度の明るい物理現象である。
ガンマ線バーストは極超新星と関連しているという説が最も有力であると考えられている。しかし天体物理学界ではガンマ線バーストの詳細な発生機構について合意は得られていない。
つまり、「ガンマ線バーストが、どこから、どのように発生するのかよくわかっていない」ということなんですが、この解明の研究のために NASA のフェルミ望遠鏡も運用されている面があります。
そして、昨日の NASA の発表。
「ガンマ線バーストの約3分の1の発生源はまったくわからない」
と。
調べれば調べるほどわからなくなる宇宙のいろいろ。
まあ、調べてわかってしまうほど程度のものなら宇宙も大したものではないですが、「調べれば調べるほどわからなくなっていく」というのがなかなか宇宙の懐の広いところです。
最終的に「全部わからなくなりました」と NASA から発表があると嬉しいのですが。
ちなみに、ガンマ線というのは放射線の一種で、原爆などの爆発の際に大量に放出されて、また、人間の DNA を損傷することから、明らかに有害とされていますが、しかし、宇宙からのガンマ線は大量に常時地球を直撃しています。
では、どうして私たちは大丈夫なのか?
それは上のWikipedia に答えがあります。
宇宙から飛んでくるガンマ線は地球の大気によって遮られるため
宇宙の「ガンマ線」と「ガンマ線バースト」の正体は何で、一体何のために宇宙に存在しているのか。
ここから翻訳です。
NASA はそのタイトルで明確に「宇宙の謎」と銘打っています。
なお、後半の「ガンマ線バーストの発生源トップ10」は、それぞれにその星雲などの解説が文章で記述されているのですが、画像などがあった方がわかりやすいと思って、写真をこちらで入れています。
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タグ:ガンマ線バースト
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宇宙の中の地球
2011年08月29日
(訳者注) スペースウェザーに「レッド・スプライト(赤い妖精)」というタイトルの記事が掲載されていました。
記事に載せられていた写真はこちらです。
▲ チェコの天文写真家が 8月27日に撮影に成功して、スペースウェザーに送ってきたもの。撮影の難しいスプライトの写真はまだ少ないようです。
スペースウェザーの記事のタイトルにある「スプライト」という言葉を初めて知りましたが、これもまた、「宇宙と地球との境目」といえる高度の上空で起きている謎の現象のひとつのようで、過去に、日本の報道でも紹介されていたようです。 2008年06月17日の朝日新聞の記事「空の妖精に会いに行こう 謎の現象「きぼう」が迫る 」などがこちらなどに残っています。
このスプライトに関して、日本の東北電力の子ども向け科学サイト「電気と科学のひろば 不思議な理科室」に詳しく載せられていましたので抜粋させていただきます。子ども向けのサイトなので、元のひらがな表記を一部漢字に修正しています。
空に「落ちる」カミナリ! 謎の光の正体
空は今も昔も不思議なことでいっぱいだ。
カミナリ雲の上にあらわれる謎の発光現象も、そのひとつ。
飛行機のパイロットたちがときおり目撃していたけれど、ずっと正体不明のままだったんだ。
ところが1989年、アメリカの大学が撮った写真のなかに、その謎の発光現象が写っていた。写した人たちは、偶然とはいえ驚いたろうね。だってそれまで本当かどうか分からないと言われていた光が、実際に写っていたんだから。
謎の発光現象には、妖精という意味の「スプライト」という名前がつけられた。
ということです。
上の東北電力のページには、現象の高度に関してのわかりやすい図(想像図)が載せられています。
▲スプライト、ジェット、エルブスの想像図(東北大学福西研究室による)
スプライトの他にも、「ジェット」や「エルブス」という現象もあり、それらもまだよくわかっていない現象だそう。
▲ エルプスという現象。2003年12月16日、東北大学飯舘観測所で撮影。エルブスは、非常に広範囲で光が空に広がる現象のことだそう。
ちなみに、原因はどれもわからないですが、どれも「光」の現象です。
面白いのは、ほんの20年ほど前までは、この現象の存在は「信じられていなかった」ということです。
今回のスペースウェザーの記事にもありますが、このスプライトは、1989年までは「存在自体が科学界では信じられていなかった」ものなのだそうで、それが信じられるようになったのはほんの 20年ほど前のことでした。そして、今では「存在する現象」ということになっています。
「千分の1秒から0.1秒ほどの短い時間だけ赤く光る」現象ということで、撮影や確認が難しかったということなのでしょうが、このような「あるはずがない」とされている現象でも、機材や観測技術の発達によって、「存在する現象」となるものは今後もあるかもしれないですね。
スペースウェザーの記事の訳も載せておきます。
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宇宙の中の地球
2011年08月26日
雲を作るエアロゾルが生成される要因は大気中の蒸気ではなく、大半が宇宙線によるものだったという衝撃的な CERN の実験結果が本日のネイチャー誌に発表される
(訳者注) 最近、大きなニュースが続きます。先日のDNA に関してのNASA の発表も、新しい虫歯治療の記事も、どちらも大きなニュースですが、今回のはさらに個人的には大きなニュースです。
内容は、「雲(の要因となるエアロゾル)は大気中の蒸気からできているのではなく、ほとんどが宇宙線により作られていると考えられる」というある意味ではショッキングな報告です。「雲の素は蒸気じゃない」ということです。
ここ2年くらいずっと「仕組が解明されるといいなあ」と思っていたことのひとつに「宇宙線と天候との関係」があります。まあ思えば、この「宇宙線」という言葉自体がどうにも曖昧ですので、いちおう、定義のようなものを再確認します。
東京大学宇宙線研究所のサイトからです。
宇宙線とは?
宇宙線というのは、宇宙から地球に絶えず高速で降り注いでいる原子核や素粒子です。私たちの体も、いつも膨大な数の宇宙線が突き抜けています。遠い銀河からもまた近傍からも、たくさんの宇宙線がやってきます。
宇宙線は地球に到達して大気中に飛び込み、空気中の酸素や窒素の原子核と核反応を起こします。
なお、このページには続けて、こういう言葉が続きます。
前文部大臣の有馬朗人先生は、当研究所の神岡グループに次の言葉を贈ってくださいました。
「宇宙線は天啓である」
この言葉が宇宙線の本質を示しています。宇宙線とはまさに天からの啓示であり、そこには物質の根源のミクロの問題から宇宙のマクロの問題までの情報が詰まっているのです。
それにしても、東大の学術系サイトのトップページに宇宙線に対して「まさに天からの啓示であり」と表現があるとは知りませんでした。
いずれにしても、少なくとも、これまで「雲、雨、雷」のそれぞれの形成が、宇宙線と密接な関係があるのではないかということは考えられ続けていたのですが、それを実証するとなると、とんでもない規模の実験が必要なわけで、そういう時には、金にモノを言わせて何でもできる NASA とか 今回の CERN(大型ハドロン衝突型加速器で有名)などが登場することになります。
個人的には金にブイブイとモノを言わせるタイプの研究は好きではないですが、まあ、仕方のない面もあります。
もし、宇宙線が天候や地殻での現象を含めた地球での様々な出来事にどのように影響を与えるかがわかりはじめれば、それこそ、「過去の知識から学ぶべき本質的なこととは何か?」という記事に書きましたヘルメスのエメラルド板にある、
・万物は一者の適合により一者より来る。
というあたりに見られる昔の人の言葉を、また思い出すところであります。
実はこの「宇宙線」は実際には「地球の内部からも大量に放出されている」のです。
宇宙線というか、ニュートリノの話ですが、この研究の最先端は日本ですが、今回は関係のリンクをご紹介するにとどめます。
いずれにしても、その宇宙線に関わる謎のいくつかが解明され初めているのは事実のようです。
ちなみに、私が以前、記事で、ちょっとだけふれた「地震と宇宙線」の関係も、宇宙線が、
・原子核と核反応を起こす
・地球を完全に貫く貫通力を持っている
ということから、「可能性もあるのかも」と思ったというようなこともあります
まあ、しかし、地震のことはいいです。
3月11日以降、地震に対しての無意味な不安はむしろ私の中から消えています。
というわけで、本題にうつります。
CERN のプレスリリースは、
CERN’s CLOUD experiment provides unprecedented insight into cloud formation
CERN 2011.08.25
にあります。
今回はそれに解説を加えて書いているナノ・パテント・アンド・イノベーションズより。
専門的な部分に関しては、今後、日本語の科学報道もあると思いますので、そちらをご参照下さい。
なお、記事に「CLOUD 実験」という言葉が出てきますが、これは私はあまり知らないですが、今年5月にデンマーク国立宇宙研究所が「雲は宇宙線によって作られているということを証明しようとする実験」に関しての記事にも出てきましたので、その記事のリンクを載せておきます。
・宇宙線が雲を生成に関係していることを証明しようとするデンマークでの実験
(2011年05月14日)
それでは、ここからです。
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宇宙の中の地球
2011年07月08日
巨大な彗星が太陽に突っ込み、木星では地球の大きさの何倍もの範囲の巨大嵐が吹き荒れている
(訳者注) まず、木星の巨大な嵐。これは昨日の米国 CBS などで報道されたものなんですが、これはものすごい。
NASA のカッシーニが撮影した写真がこれです。
土星と地球の大きさを考えると、どれだけものすごい嵐が木星で起きているかがわかると思います。愛知教育大学のサイト「みんなの宇宙」にある「土星と地球の大きさの比較図」が下です。
地球が何回か吹っ飛ばされそうな大きな嵐に木星は見舞われているようです。
また、昨日(7月6日)、太陽系外から飛来した彗星が太陽に突っ込んでいく様子が、 NASA の観測衛星の写真で捕らえています。 NASA のスペースウェザーに「太陽にダイビングする彗星」というタイトルで記事になっていました。
こちらの写真を連続写真でご紹介してから、下に CBS の木星のスーパーストームの翻訳記事をご紹介します。
太陽に突っ込んだ彗星
私の勘違いなのか、技術的なことなのかわからないですが、彗星が突っ込んだ後に、太陽の光の加減が変わったような感じに見えます。そんなわけないでしょうが。
ここから、木星の嵐の記事です。
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宇宙の中の地球
2011年06月22日
先日まで、何度か続けて書いていた「ジャンクDNA解明への挑戦」は、オリジナル記事はロシア語でリリースされていたものですが、先日、ロシア発のニュースで、奇妙で、かつ興味深いものがありました。「地球の軌道上に7人の巨大な天使がいる」というものです。ロシアの大手メディア、プラウダでも記事になっていますが、今回はロシア語の直訳サイトからのものです。
相変わらず信憑性はよくわからないですが、今回の話で個人的に新鮮だったのは、宇宙人や宇宙怪物の話ではなく、「天使」という表現だったことでした。しかも、「地球の軌道上に」。もう何つーのか(苦笑)。いずれにしても、新鮮な感じでしたのでご紹介したいと思いました。
どうでもいい話ですが、この「天使」というキーワードは、私の最近の生活の中のキーワードとも直結しておりまして、死期も近いと思われるワタクシも今年ついに齢 86歳(ウソつくな)。天使に興味を持ってもバチは当たるまいと思いました。
オリジナル記事には写真やイラスト等はないですが、どうも、「翼があって、頭の後ろから光を発して、しかも巨大」というイメージを読むと、天使というよりデビルマンの宿敵の女の人みたいなイメージもあります。
記事によると、身長が20メートルくらいあり、翼の全長はそれより長いそうで。
ところで、今回の記事は同じ内容のものが、ロシアのプラウダの英語版でも記事とされていますが、あえて、今回のものをご紹介したのは「ロシア人の気持ち」というのが何となく出ているからです。
たとえば、前回の DNA の記事でもそうでしたが、ロシア語の記事を見て気づくのは「西側では」とか「西側の報道では」という記述が大変に多いことがあります。普通なら、「米国では」とか「フランスでは」と書くわけですが(プラウダ英語版ではそうなっている)、それがどこの国であろうと、ふと気を抜くと「西側では」という表現となる。ロシアにとって「アメリカとかヨーロッパは全部同じ」感覚があるような雰囲気はあります。
これはロシア語でだけ見られる記述ですので、むしろなんかこう、ロシア人の本音なのかもしれないですね。いろいろありそう。
なお、記事にある「ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した天使のようなシルエット」とか「宇宙空間に浮かぶ白い巨大都市」などに関しては、具体的にどういうものなのか不明ですが、1994年12月に NASA が発表した、オリオン座のシルエットは、公式に NASA から発表されているものだけでもスゴイ感じがするものです。
こんな感じのものです。
それにしても、今回の記事などを読んでいますと、ロシアは科学の超先進国であると同時に、あれだけの数のオカルティストを生む背景というのもわかる気がします。
公式統計でもロシアは世界で最も超常現象を信じる人の数が多い国のひとつで、あと、心霊療法とかヒーリングの人たちが異常に多い。ただ、あまりそちらに偏るというのは問題ありそうですが(現実の生活がおろそかになるから)。バランスは必要だと思います。
私はもうバランス失ってますが。
ここから翻訳です。
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タグ:宇宙の天使
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宇宙の中の地球