2013年10月18日



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古代の地球の神の概念は全世界でひとつだった? : 世界中の最古の遺跡から見つかる「同一の構図の神のシンボル」



minoan-top1.jpg

上のものは、エーゲ海のクレタ島で紀元前 2000年頃に栄えたミノア文明の装飾品なのですが、このように「中央の人物(多分、神を表している)が両サイドに蛇や龍のような動物を持つ構図」のことを、日本語での言葉が見つからないのですが、英語では「ロード・オブ・ザ・アニマルズ(Lord of the animals / 動物の王)と呼ぶようです。

そして、この構図の神のシンボル。

これが実に世界の古代の遺跡のいたるところで見られるということを知りました。


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▲ 古代の神の構図であると思われる「ロード・オブ・ザ・アニマルズ」の構図を持つ古代の遺跡の一部。本記事でこの何倍もの写真をご紹介します。


現在の学説の主流は、「その地域での最初の古代文明は、各地域で個別にバラバラに誕生した」ということになっています。なのに、なぜ、遠く離れた地域で独自で発祥した文明での信仰のシンボルがこれほど同じ構図なのか?ということが書かれてある記事を見つけまして、興味深いものでしたので、ご紹介しようと思います。

これらが示すことは「全世界が単一の、あるいは宇宙的な概念の神を持つ古代の時代が存在したのではないか」というようなことが書かれてありました。


ところで、最近の地震のことについて、リアルタイムで経過の記録は続けたいと思っていますので、そのことを最初に書きます。






さらに発生し続ける比較的大きな地震


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▲ 9月24日のパキスタンの地震で数時間で浮上した島。パキスタン国立海洋研究所による撮影。過去記事「世界各地で見つかる「失われた大陸」」より。


最近の記事の、

世界各地で警告される大地震情報の前に立ちはだかる米国の政府閉鎖
2013年10月13日

では、新しい島が作られた 9月 24日のパキスタンの大地震以降、全世界で比較的大きな地震が続いていることを書きました。 9月 24日から 10月 12日まで、マグニチュード6以上の地震が、


09月24日 パキスタン M7.7
09月25日 ペルー南東 M7.1
09月28日 パキスタン M6.8
09月30日 ニュージーランド M6.8
10月01日 オホーツク海 M6.7
10月04日 中央インド洋海嶺 M6.4
10月11日 ニュージーランド M6.4
10月12日 ギリシャ M6.4



というように起きていて、その記事の後も、


10月15日 フィリピン M7.1
10月16日 パプアニューギニア M6.8



と続いています。

特にフィリピンの地震では大変な被害が出ているようでして、新しい報道では「フィリピンの地震、死者151人に 同国最古の教会も被害( AFP 2013.10.16 )」とのこと。

建物の崩壊での犠牲者が多いようです。

Philippines15.jpg

▲ 大きな被害を受けたフィリピン最古のキリスト教会。現地のテレビ報道より。


9月のパキスタンの地震から震源地に印をつけていますが、フィリピンの地震が起きた時に書きましたこちらの記事までの地図に、パプアニューギニアでの M 6.8の地震を加えておきます。

earthscience_f-555.jpg



ちなみに、地震とは関係ない(だろう)とはいえ、数日前にはアメリカの西海岸で、とんでもなく大きなリュウグウノツカイの死体が浅瀬で発見されたりしています。

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▲ カリフォルニアで発見された体長5メートル以上のリュウグウノツカイ。カリフォルニアで体長 5.5メートルの巨大リュウグウノツカイが発見されるより。


それとは関係ないですけれど、ふと思い出したのですが、3年くらい前の英国のテレグラフで、「日本でのリュウグウノツカイに関しての伝説」に関しての記事がありました。

下の記事は、2010年3月のもので、東日本の大地震から1年ほど前のものですが、ハイチで大きな地震があった時で、世界中で大地震についての関心が高まっている時でもありました。

oarfish-2010.png

▲ 2010年3月4日の英国テレグラフより。


上の記事の内容は、この記事が出された 2010年の 3月頃までの数週間、日本の東北から、京都、島根、長崎県などの各地で 10匹以上のリュウグウノツカイが漁船の網などにかかったことが報告されたというものです。

もちろん、記事には「リュウグウノツカイと地震の発生の関係には科学的な根拠はない」と書かれてあります。

ちなみに、今年も、高知県の室戸岬でリュウグウノツカイを含む深海魚が「80匹以上」網にかかったということが産経ニュースで報じられていました。



いずれにしても、私自身は、地震に関して、タイムラインを含めての予測はできるものではないと思っていますが、上のようないろいろなことが「後になって思い出される」ということは確かにありますので、資料としての意味も含めてご紹介しておきました。

地震関係で長くなりましたが、ここから「世界の古代遺跡に共通する偶像」についての記事です。






ギリシャから古代南米にまで続く「同じ構図の神のシンボル」


下の記事は、 2003年の科学誌「ネイチャー」のものです。

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Nature News より。


これは 4000年前のアンデス文明跡で見つかった「スタッフ・ゴッド Staff God 」と呼ばれているアンデスの神のシンボルだそう。

この「両手に棒、あるいは蛇や龍のような動物を持っているという神の構図」が、一体どのくらいの古代文明の遺跡に描かれてきたかということが、リチャード・カッサロという人の昨日の記事にあったのです。

写真の量がかなり多いですので、あまり前振りをせずに、その記事の概略をご紹介しておきたいと思います。

ここからです。

ものすごい量の世界の古代の遺跡にある「動物の王」の写真が出てきますが、これでもこちらで選んだもので、実際の記事にはさらに数多く出ています。




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2013年10月10日



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bosnia-maria-top.jpg

▲ クロアチアの Jutarnji の記事より。
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[参考用語]メジュゴリエの聖母


Wikipedia より

メジュゴリエの聖母は、1981年6月24日から現在に至るまで毎日、聖母マリアが出現していると数名の幻視者が主張するボスニア・ヘルツェゴビナ南部ヘルツェゴビナ・ネレトヴァ県、メジュゴリエにおける聖母出現である。この現象は目下のところ公認されてはいないが、カトリック教会によって研究が進められている。




先日の記事、

米国モンタナで人々が「空が落ちてきた」と口にした日、宇宙では彗星アイソンが崩壊を始めているという懸念が台頭
 2013年10月03日

の最初で、太陽からの CME (コロナ質量放出)などによる地磁気の影響で、米国ではかつて見られたことのないような見事な色彩のオーロラが出ていることに少しふれました。


このオーロラがですね、何というか、さらにすごくなっていて、こう・・・いわゆる「神々しい」というような形容をしても構わないのではないかというレベルのオーロラが出現し続けています。


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▲ 10月 8日にアイスランドのセルフォスで撮影されたオーロラ。 Realtime Aurora Photo Galleryより。




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▲ 10月 9日にノルウェイのトゥロムスで撮影されたオーロラ。Realtime Aurora Photo Galleryより。



2つめのノルウェイのオーロラなどは、4年ほど前のアップルのパソコンの OS である Mac OS X スノーレパード( Snow Leopard )のデフォルトの壁紙などを思い出させてくれます。


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▲ 2009年頃のアップルの Mac の広告より。


アップルといえば、今はスマホとタブレットの代名詞となってしまいましたが、アップル社の方々は、パソコンのほうも忘れないでくださいね・・・と、18年来の Mac ユーザー( Windows は 20年使ってますけれど)としては言いたくなる時もあります。

私はパソコン部門以外のアップルにはあまり興味がなく、今後もスマホは使うつもりがないですし、タブレットにもあまり興味がないです。


Mac OS の思い出に関しては、スティーブ・ジョブスさんが亡くなった 2011年の10月頃に、「夢にまで見たような OS - Mac OS X をありがとう」という記事を書いたことがあります。



話が変な方向に逸れましたが、本題は上の神々しいオーロラを見て、最近、ボスニアやその周辺の国で話題となっている「光るマリア像」のことを思い出したのです。






涙が定番だったマリア様が光り出した


マリア像やキリスト像というと、話題となりやすいのは、「木や壁にその姿が出現した」というものや、あるいは「血のようなものを流した」というようなものが多いように思います。 In Deep の昨年の7月の記事にも、

世界中に出現する「血を流す聖母マリア」:インドでは血の涙。米国ではこめかみから流血
 2012年07月23日

というものを記したことがあります。



▲ インドのカトリック司教協議会が伝えた 2012年7月14日に目から赤い液体を流し始めたマリア像。





▲ 2012年7月に、こめかみ部分から赤い液体を流しはじめた米国ルイジアナ州にある聖母マリア像。



そして、今、ボスニアの周辺で話題となっているマリア像は「光り始めた」というものです。

それだけならともかく、その話を聞いたバチカンの司祭たちが、そのマリア像の調査のためにボスニア・ヘルツェゴビナの現地をチームで訪れ、現在、鑑定を続けているというニュースなのです。


下のマリア像がそれです。
左が光った様子だというのですが・・・。

marry-01.jpg

24 SATA より。


なぜ、このような話に対して、バチカンから司祭たちがやってきているかというと、このボスニアのメジュゴリエという場所と関係しているようです。ここは、一番上に載せました「メジュゴリエの聖母マリア像」という話の存在する、キリスト教徒たちにとっては、一種の「超常的な意味での神聖な場所」のようなのです。

実際、今回の「光るマリア像」の話は、ボスニアとその周辺国の新聞やメディアはほとんどが取り上げるほどの「大ニュース」となっているようで、日本で例えれば、「奈良の大仏が歩き出した」というようなインパクトのあるニュースのようなのです(なんか例えが違うな)。

上で「周辺国のメディア」と書きましたが、このボスニア・ヘルツェゴビナの周辺というのは、日本人には地理的にあまり馴染みのない場所ですので、地図を載せておきます。

下の地図の「A」の場所が、光る聖母マリア像のあるメジュゴリエです。

bosnia-marry-map-01.jpg


さらに、このマリア像が教会にあるものではなく、一般家庭にあるマリア像だということが混乱を招いています。

というのも、多くの人々が「光るマリア様」をひとめ見ようと、この家に押しかけているのです。

教会なら、もともと人が集う場所ですので、いくら人が集まっても何の問題もないのですけれど、一般の家だとそうはいかない。

下はその混乱ぶりを伝える地元の報道です。

faith2013.jpg
Index HR より。

なんだか、敬虔なクリスチャンというより、愚連隊っぽい雰囲気を醸し出している黒づくめの若者たちも多く見受けられるのが気になりますが、そういう理由からではないでしょうけれど、マリア像の持ち主である家の人たちは、バチカンの司祭たちが現地に到着した際には、下の写真のようにマリア像に白い布を被せて完全に覆い、集まる人々から逃げるようにマリア像をキリスト教区の事務所に運んだようです。






 

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2-lead-statue.jpg

▲ メジュゴリエの現地メディア Medjugorje Today より。




報道の内容そのものに関しては、現在のところは「バチカンの調査団が到着した」というところまでのことですので、何らかの結論が出たということでもなく、特に詳しくご紹介するような部分はないのですが、何かわかれば、またお伝えしたいと思います。


しかしまあ、真実がどうであれ、今のこのご時世というは、マリア様あたりに出現してほしいと願う人々の多い時であることも事実であるような気はします。

世界はこう・・・なんというのか、いろいろな時計の針が「同時に一気に急ピッチで動き始めた」感じになってきているようにも感じます。

壊れていたはずの時計までもが動き始めてしまった気がする。



  

2013年09月28日



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9月24日にパキスタンでのマグニチュード 7.7の地震と共に浮上した「地震島」について、「パキスタンでのクリスチャン追放活動の渦中で発生した大地震と共に海底から浮上した新たな島」という記事で記しましたが、今日になって、その島を「宇宙から見た光景」の写真を見ました。

NASA の地球観測衛星1号( EO-1 )という地表を高解像度で観測する衛星によって撮影されたものが下の写真です。海の中に丸く写っているのが浮上した島。

pakisatn-earthquakw-island.jpg

▲ NASA 地球観測衛星1号による撮影。Universe Today より。






 



島の周囲の海域が白くなっているので、そのあたりを含めて、隆起した海底の面積は島の何倍かあるように見えます。


そして、この島の全体的な形状もパキスタンの国立海洋研究所の航空撮影により明らかになりました。

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▲ パキスタン国立海洋研究所による撮影。Universe Today より。


高さは20メートル程度。大きさは記事によりまちまちですが、上のやや楕円形の長い部分は、200メートルと報道しているものもありますし、80メートルと報道しているメディアもありますが、右上のほうにボートのようなものがたくさんうつっていて、そのあたりからの比較で、大体の大きさはわかるように思います。

今回のポルトガルの島のように「浮上するもの」がある一方で、過去には水没していった数々の大地があり、中には文明圏だったと考えられる場所も数多くあります。




大西洋の海底で発見されたピラミッド


前回の記事、

パキスタンの新しい島を見て、最近の「海底の異変」の場所を思い返してみました
 2013年09月26日

の中では、最近、海で起きたいろいろな現象のことを記しまして、下の地図を載せました。

2010年〜2013年までに In Deep で取り上げた海底に関係する異変の場所




上の地図の左下に「 2013年2月に失われた大陸と発表された場所」という海域を示しています。こういうものは、アトランティス大陸とか、そういうような伝説上の話と結びつきやすいのですが、しかし、伝説との関係はともかくとしても、「海底の文明跡らしきもの」が存在する海域は非常に多くあります。

今回は、大西洋のアゾレフ諸島というポルトガル領の海底で、ピラミッド形状の構造物が発見されたという報道をご紹介します。

下の写真は現地の報道からのもので、GPS によって映し出された、そのピラミッドのような構造物と思しきものの形状です。

acores-ptramid.jpg

Terra より。


そして、こういうものが見つかると、すぐに下のような報道タイトルの記事が並びます。西洋の人々はアトランティス伝説がとにかく好きなようです。

atlantica.jpg

▲ 海底ピラミッドの想像図。ポルトガルのメディア DN より。


この建物のようなものの規模は GPS やソナーなどでの解析では、わりと大きなもので、高さは約 60メートル、全体の面積は 8,000平方メートルにのぼるものだそう。


アゾレス諸島というのは、下の赤い星の位置にあり、9つの島々でなっています。

acores.jpg


この中で、海底でピラミッドのようなものが見つかったのは、テルセイラ島とサンミゲル島というふたつの島の中間あたりです。

pyramid-undersea.png



今回は、アメリカに住むポルトガル人の人たちのための報道メディア「ポルトギース・アメリカン・ジャーナル」からその記事をご紹介しようと思います。ところで、今回ご紹介する記事を見た時に、コメント欄の一番最初に下のようなものがありました。

comment.png


海面下 40メートル!建設は氷河期の間に行われたのだと思います。 26000年前から 41000年前、あるいはもっと以前のサイクルに。しかし、誰によって? そして、もうひとつが日本の海にもあります。私たちはこの地球の最初の文明人ではないのです。



というようなことが書かれてあるのですが、まあ、いろいろな主張はともかく、この中に「もうひとつが日本の海にもあります」という響きが気になり、調べてみましたら、検索で行き着いたのは In Deep の過去記事でした。自分ではその記事を忘れておりました。






与那国島にある海底ピラミッドとされるもの


その記事は、3年以上前のもので、

紀元前数千年前のものとされる与那国島にある海底ピラミッド
 2010年06月26日

というものですが、 2008年に放映されたヒストリー・チャンネルというテレビ番組の内容を紹介した記事を掲載したものです。



▲ 上の記事より。


これは、ピラミッドだとか、あるいは古代の遺跡であると確定しているものではないのですが、琉球大学の木村政昭教授などを中心に人工物だとしての研究を進めているもののようです。

yonaguni-undersea-structure.gif

▲ 与那国島の場所。海洋政策研究財団より。


この場所は「与那国島海底地形(よなぐにじま・かいていちけい)」と名づけられていて、Wikipedia から抜粋しますと、下のようなものです。


与那国島海底地形は、沖縄県八重山諸島与那国島南部の新川鼻沖の海底で発見された海底地形である。人工的に加工されたとも考えられる巨石群からなることから、海底遺跡と考える説もあり、この立場からは与那国海底遺跡、与那国島海底遺跡とも呼ばれる。



とあり、上のページでは、現在ある説として、

・遺跡説
・古代文明遺跡説
・石切り場説
・中世遺跡説
・自然地形説
・侵食説


があるそう。

このうちの「遺跡説」に関しては、海洋政策研究財団の2004年のニュースレターに木村教授の与那国島海底遺跡の現状、保護のあり方というページがあります。

yonaguni-pyranid-1.jpg

▲ 上のページにある海丘の断面図。


上の図で「海底ピラミッド」と明記していることが目を引きます。

そんなわけで、確定されていないものが多いわけではありますけれど、世界中に、海底の文明かもしれないものがあるということは事実で、その中には、ピラミッドのようなものも多々あります。


上のコメントの人じゃないですけれど、私たち現世人類の十数万年前歴史の間、あるいはそれ以前には知られていない多くの文明が確かにあったということはあるのかもしれません。


そして、多くは海に沈んでいく。


そういうサイクルが存在するのなら、今の私たちの文明社会も、そのうち水没していくのだという気もします。

それも、何万年とか何億年の時間の話ではなく、パキスタンの地震島が「数時間で出現した」ように、あっとい間に消えていくのかもしれないです。パキスタンの地震島はそのことを改めて教えてくれました。

つまり、「地球の変化は一瞬にして起きる」ということを。


というわけで、ここから大西洋の海底でピラミッドかもしれない形状が発見されたという記事です。





Terceira: Subaquatic pyramidal shaped structure found – Azores
Portuguese American Journal 2013.09.19


アゾレス諸島の水面下でピラミッド形の構造物が発見された

acores-03.jpg


アゾレス諸島にあるテルセイラ島の沖の海底 40メートルの深さで、水中のピラミッド構造物が確認された。この構造物は完全な形の四角状をしている。アゾレス諸島の群島は 1427年頃にポルトガル人によって発見された無人島だ。

最初に発見したのは、プライベートヨットの持ち主であるディオクレシアーノ・シルヴァ氏だ。

この構造物は約 60メートルの高さであることが推定され、この謎の構造物は、 GPS と、デジタル技術によって記録された。


pyramid-silva.jpg

▲ GPS による画像が集められている。


最近、ポルトガル考古学研究協会( APIA )の学者たちが、ポルトガル本土に人類が文明を築く以前からアゾレス諸島で人々は何千年も生活をしていたことをピコ島の検証での考古学的証拠によって同定していた。

その証拠とは、島にある古代のピラミッド形状の石の建造物群だ。それらの中には 13メートルの高さのあるものもある。それらの建造物は、夏至に太陽と平行になるように建築されているため、方向を示すために建設された可能性がある。

さらに昨年、考古学者たちは、アゾレス諸島のテルセイラ島で、数千年前のものと考えられるロックアートを発見したと述べた。

過去3年の間に、アゾレス諸島の9つのすべての島々に古代の考古学的遺跡の数々が確認されている。それらには、ローマ時代の碑文、カルタゴの神殿、洞窟芸術、そして巨石な建造物が含まれている。




  

2013年09月18日



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▲ 9月16日にチュニジアのタタウイヌという場所に隕石が落下したニュースです。今回の記事とは直接関係ないですが、アラビア語と隕石の記事の組み合わせがなんとなく興味深かったので貼っておきます。被害はなく、目撃されたというだけの内容です。写真はもちろんイメージ図だと思います。チュニジアのメディア Alikhbaria より。






 


幻想の自由


昨日の「真っ赤な空の中の真っ黒の富士山を見た日に太陽活動はほぼ止まった」という記事で、途中、コリン・ウィルソンやら、妙な話の展開となっていった部分がありまして、そこに「その著作の前書きからショックを受けた」と書いているのですけれど、「何にショックを受けたのか?」という根幹が書かれていないことに気付きました。

それは一言で書くと「実は私たちは自由ではないし、そもそも自由の意味がわからなくなっている」ということなんです。

どうしてかというと、今の文明社会において「価値」がどういうふうに作られているというと、それは「比較」だけです。

他者との
他の国との
他の考え方との


あるいは、


物質的な
精神的な


比較。

資産の格差でも立場の格差でも男女の差でも、イデオロギーの違いでも、人種の違いでも何でもいいんですけど、「価値」はすべて「他との比較だけ」というのが現実で、「絶対的な価値」というものが存在しない。

せめて神様の世界だけでも、と思ってもダメで、「こっちの神様のほうがエライ」というような話ばかりで、戦争にさえなる。

スビリチュアルの世界の話でも、たとえば、高い次元とか低い次元とか、あるいは、どこそこの宇宙の存在は人間より優れているとか劣っているとか、比較でなければ語ることのできない存在にまで堕ちている(比較できる対象を持つものは絶対存在ではありません)。


「純粋、あるいは絶対の存在」がこの今の社会ではもう見えないのです。


つまり、前回の記事で書いたそのコリン・ウィルソンの『殺人百科』の前書きを 30年前に読んだ時に、その時にはじめて、「世の中に絶対的な価値が存在しない」という事実に気付いたということなのでした。

それでまあ、愕然としたわけです。

まあ、知るのが遅いといえば遅いんですけど、ショックはショックでした。

それから若い時は暴力的な演劇のようなものや、あるいは存在を消した無為な生活を送り続けることなどで、この「価値のない自分」と「価値の存在しない世界」を考えたりしていました。


それにしても、以前からこのブログでは、ジョルダーノ・ブルーノだとか、フレッド・ホイル博士だとか、あるいは、ロシア宇宙主義のアレクサンドル・チジェフスキー博士などの話を書いたりすることがあります。

その人たちのことを知ったのはつい最近で、具体的にはこの3年くらいの間のことですが、この人たちの主張は、私が若い時にやっていた暴力演劇の根源にある問題を非常によく(私自身の心に対して)サポートしてくれることにいつも驚いていました。

ブルーノやフレッド・ホイル博士の言う「宇宙は無限」ということ、チジェフスキー博士たちの言う「人間と宇宙の末端は繋がっている(同一である)」ということ。

これらの意味を突き詰めると、第一段階として、


・宇宙は無限 → 無限という観念は裏返せば「存在しない」と同義


というものがあり、そして、


・人間と宇宙は同一である


ということを照らし合わせると、どうも宇宙か人間のどちらかが存在していないという疑惑が出てくる。


宇宙だけか、人間だけか、どちらかということになりそうな気がする。


これは、今の科学の概念では「とにもかくにも宇宙は存在している」と、当然のように語られます。その理由は、人類が地球に誕生する前から宇宙はあったという一種の「科学的推定」に基づいていますが、しかし、それが本当かどうかは今ひとつよくわからないとも言えます。

なぜなら、科学以外では、はじまりは宇宙からではないから。

聖書やコーランなどのメジャーな聖典を含めて、宇宙は「人のことばや人の行動から作られた」というような感じの記述ばかり。

もし、これらの記述通り、仮に「最初の存在が人間」なら、逆にそこに化学の基本的理論である「質量保存の法則」を当てはめれば、人間がエネルギーとして姿を変えたものしかこの宇宙には存在しないことになってしまいます。しかし、実際には宇宙には人間からは生産されない物質や人間には含まれない物質がたくさんある。


「じゃあ、自分たちの周りに存在しているこれらの物質やら色や匂いや感覚や空気は何なんだ?」と、たまに気がおかしくなりそうになることもあります。


こう書いていても、何だかもう全然わからなくて、ほぼ「狂気の逸脱」を見せているわけですけれど、いずれにしても、絶対的な価値というものは、比較する対象がない場合にはじめて言えることです。

どうにも、現世にはその「価値」が存在していないようにしか見えない。


こんな訳の分からない余談はここまでにしておきましょう。



さて、この地球の歴史は「周期的に劇的な変化」を繰り返しています。その中のひとつには「天体の地球への干渉」があります。これは簡単にいうと、彗星などが地球に衝突して、地球の様相を一変させるという意味です。


聖書「ヨハネの黙示録」 21章5節に


「見よ、わたしはすべてのものを新たにする」


というくだりがあります。この「わたし」という主語が誰だかはわからないですが、彗星には地球を完全に新たにする力があります。

というわけで、今回の本題に入ります。






天体は地球を変えてくれるだろうか?


今回は、久しぶりにパンスペルミア説(地球の生命は宇宙に由来するという考え方)とも関係する話ですが、最近、「彗星が地球に生命をもたらした」という意見が科学界のメジャーフィールドでかなり大きな支持を集めはじめていて、そういう中の最近の報道のひとつをご紹介したいと思います。

今回の記事には米国のローレンス・リバモア国立研究所という名前が出てきますが、この名前は、ちょうど3年前の記事、


[彗星が地球に生命の素材を持ってきた]米国ローレンス・リバモア国立研究所でも地球の生命が宇宙から来たアミノ酸だという研究発表
 2010年09月16日


とというものにも出てきますが、その研究がさらに進んでいるようです。

上の記事にはフレッド・ホイル博士のよき共同研究者として、パンスペルミア説を補強する研究を続けた英国カーディフ大学のチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士の話も引用されています。



▲ チャンドラ・ウィクラマシンゲ博士。記事「「私たちはひとりではない」と語り続けるチャンドラ博士が隕石から見つけたエイリアンの化石」より。


ウィクラマシンゲ博士の考え方は上の記事での彼の下の語りに凝縮されています。


「最近の驚くべき彗星の役割についての発見は、パンスペルミア説に対しての理論を補強している。我々は、次第に、それ(宇宙から生命が地球にやってくること)がどのようにして起きるのかというメカニズムも解明しつつある。土、有機分子、水、など生命に必要な要素がすべてそこにはある。長い時間と、膨大な量の彗星たちは確実に地球の生命に関与している」




また、今回の記事には「アラニン」というアミノ酸の名前が出てきますが、私がこのアラニンという言葉を知ったのは、国立天文台が「地球のアミノ酸が宇宙に由来している」という可能性が極めて高いことを発見した 2010年の報道の時でした。下のは、当時の読売新聞の記事の一部です。


生命の起源、宇宙から飛来か…国立天文台など
読売新聞 2010.04.06

国立天文台などの国際研究チームは、地球上の生命の素材となるアミノ酸が宇宙から飛来したとする説を裏付ける有力な証拠を発見したと発表した。

アミノ酸には「右型」と「左型」があるが、人類を含む地球の生物は左型のアミノ酸でできている。しかし、通常の化学反応では左右ほぼ等量ずつできるため、なぜ地球の生物にアミノ酸の偏りがあるのかは大きな謎となっていた。

研究チームは、南アフリカにある近赤外線望遠鏡を使って、地球から1500光年離れたオリオン大星雲の中心部を観測。アミノ酸をどちらか一方に偏らせてしまう「円偏光(えんへんこう)」という特殊な光が、太陽系の400倍という広大な範囲を照らしていることを初めて突き止めた。




上に出てくるアミノ酸の一種のアラニンというものの図が下のものです。


amino-alanin.png

▲ 国立天文台の生命をかたちづくるアミノ酸の謎より。


そして、この記事の中の記述である、


> 地球の生物は左型のアミノ酸でできている。


と、さりげなく書かれてある部分が「この地球上の生命の最大の謎のひとつ」だったのです。

これはあまりにも謎すぎるので「なかったこと」にして、科学の世界は進んできたらしいのですが、国立天文台が 2010年にこの謎に大きく迫ったという歴史的な出来事でした。

正直に書けば、この国立天文台の発見の時点で「地球の生命が地球で生まれた」という説の可能性がほぼゼロになったということも発表すべきだったと思います。

なぜなら、仮に地球の原始スープから生命が発生したのなら、その後の進化の中で、「左型のアミノ酸だけの生命で地球が満たされた」ということはありえないからです。


そして、現在の地球上の生命におけるアミノ酸も、ほぼすべて左型だという事実があります。


これは過去から現在に至るまで、すべての地球の生命の素材が宇宙から訪れ「続けて」いるという、かなり大きな証拠といえるのではないでしょうか。

国立天文台の当時のニュースリリースは、「宇宙の特殊な光から地球上の生命の起源に新知見」というページに残っていますので、興味のある方はご覧いただければ幸いです。人類の価値観に大転換を与える可能性のある発見を日本の国立天文台が今から3年以上前になしえていたのです。


ということで、国立天文台の発見に続き、英国と米国の研究チームも、地球型アミノ酸(左型)の発生源を宇宙空間(彗星)に確認したというニュースです。






Cosmic Factory For Making Building Blocks Of Life Discovered
IIAI 2013.09.13

生命のブロックを形作る「宇宙の生命の工場」を発見


科学者たちは、生命のビルディングブロックともいえるアミノ酸を製造している「宇宙の工場」を発見したことを科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」において発表した。

英国インペリアル・カレッジ・ロンドンと、英国ケント大学、そして、米国のローレンス・リバモア国立研究所のチームは、氷の彗星が地球に衝突する際にアミノ酸が生成されることを発見した。

これは、隕石や彗星が地球上に衝突した場合、同時に、生命の本質的な要素であるビルディング・ブロックも生産されているということだ。

研究者たちは、このプロセスは、地球に彗星や隕石の衝突が相次いでいた「後期重爆撃時代」と呼ばれる 45億年前から 38億年の後に、地球上で生命が登場した謎に迫るものだと考えている。

インペリアル・カレッジ・ロンドンの科学者ジータ・マーティンス( Zita Martins, )博士は、

「今回の研究は、生命の基本的なビルディングブロックは、太陽系の中のどこでも組成されていたことを示す。あるいは、太陽系を越えた場所でもそうなのかもしれない。しかし、これらの生命の素材は適切な環境がなければ繁盛していくことはできない。これは、太陽系の中でどのように生命のルートが築かれたというパズルをとくひとつの鍵となる」

と語る。



jets_in_the_southern_hemisphere_of_Enceladus.jpg

▲ 土星の第2衛星エンケラドスから噴き出す氷の蒸気。


土星と木星をそれぞれ周回する衛星であるエンケラドスやエウロパの表面には氷が豊富であることがわかっているが、これらの氷の存在が隕石が衝突した際にアミノ酸の生産に最適な環境を提供することができると研究者たちは考えている。そのため、研究者たちは、エンケラドスやエウロパでの生命を探索するために、これらの衛星への将来の宇宙ミッションの重要性を強調している。

また、研究者たちは、地球上での彗星の衝突が衝撃波を作り出していたことを発見し、その衝撃波がアミノ酸を構成する分子を生成することをも発見した。

彗星と似た組成を有する氷の混合物のターゲットに毎秒 7.15キロの速度で発射する大型高速銃装置で得られた衝撃は、グリシン、D - アラニン、および L - アラニンなどのアミノ酸を作り出した。





(訳者注) 参考までに上に出てくる土星の衛星エンケラドスの他の写真を、過去記事の、

土星の衛星エンケラドスに降り続ける「微生物の雪」
 2012年03月29日

に載せたことがあります。



▲ 無人土星探査機カッシーニが 2009年11月21日に撮影した噴射する水。





▲ 2012年3月27日に、土星探査機カッシーニがエンケラドスの南極からわずか 73キロメートルの場所を通過した際の写真。エンケラドスの南極からは気流が噴出され続けています。



  

2013年08月16日



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宇宙の始まりと終わりについての「結論戦争」はまだ始まってもいない


科学誌『ネイチャー』のサイトで、下の記事を見たのは1ヶ月ほど前のことでした。

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ネイチャーより。






 


この宇宙学者は、ドイツのハイデルベルグ大学の物理学者のことなのですが、記事の内容は「赤方偏移と宇宙の膨張の関係を否定した」というもので、とても私には理解できるものではなく、この時はスルーしていたんですが、しかし、その後、

太陽の北極を覆い尽くす「超巨大な穴」を横目で見ながら、アレニウスの「宇宙は無限」の言葉を噛みしめる
 2013年07月22日

という記事のタイトルに出ていますように、スヴァンテ・アレニウスという、いわゆる物理化学の創始者の1人といえる大科学者が今から100年以上前に書いた『宇宙の始まり』という本を読んだりしていたのですね。

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アレニウスは 1927年に亡くなっていますけれど、それまでの科学の世界には、当然ながら、ビッグバン宇宙論というような科学の基本から考えて「珍妙」な学説は存在しませんでした。

なぜ、ビッグバン理論が科学の点から見て「珍妙」かということは、それこそ、『宇宙の始まり』から引用させてもらってもいいかと思います。

このアレニウスの『宇宙の始まり』を断片的に読んでいて、当時の科学者たちの視野の広さを感じるのは、引用が科学者の言葉や実験からだけではないところにも現れています。

特に、哲学者の言葉や著作からの引用がとても多い。

今回抜粋する部分に出てくる人名も、スピノザという人と、ハーバード・スペンサーの言葉であり、ふたりとも哲学者といっていいと思います。下の説明は、それぞれ Wikipedia からです。


バールーフ・デ・スピノザ( 1632年 - 1677年)

spinoza-01.jpgオランダの哲学者、神学者。デカルト、ライプニッツと並ぶ合理主義哲学者として知られ、その哲学体系は代表的な汎神論と考えられてきた。また、ドイツ観念論やフランス現代思想へ強大な影響を与えた。




ハーバート・スペンサー( 1820年 - 1903年)

spencer-01.jpgイギリスの哲学者、社会学者、倫理学者。

1843年には当時も今と変わらず重要な経済誌である『エコノミスト』誌の副編集長となった。しかし、1853年以後、死ぬまでの50年間公職に就くことはなく在野の研究者として、秘書を相手に著述に専念した。著作が広く読まれるにつれ、名声を博した。

1880〜90年代の明治期日本では、スペンサーの著作が数多く翻訳され、「スペンサーの時代」と呼ばれるほどであった。




ちょっと人物紹介が長くなってしまいましたが、アレニウスは他にも、このような哲学者たちの言葉を多く引用し、そこに科学の真実との融合を考えていた様子がうかがえます。科学が今ほど近視的ではなかった時代では、他の科学者たちにもこういう視点はあったのかもしれません。

さて、そして、アレニウスの死後に登場する「ビッグバン理論」ですが、アレニウスは「そのような考えが出現してしまうのではないか」ということについて、懸念を持っていたようです。

その部分を抜粋してみます。

なお、このセクションのタイトルが『開闢論における無限の観念』というものでこの中に「開闢」という非常に難しい言葉が出てきます。「」は「門」の中に「辟」がある漢字で、私は読めませんでした。

それで調べてみましたら、この開闢というのは「かいびゃく」と読むようで、意味は、辞書によれば、「天と地が初めてできた時。世界の始まりの時」ということです。

つまり、開闢論というのは、「天地創造論」と同じような意味だと考えていいかと思います。

なお、カッコの赤い字は、私のほうで入れた注釈です。前後を省略していてわかりにくいこともあり、いくつかそれを入れさせていただいています。




『開闢論における無限の観念』より抜粋

物質はその全量を不変に保存しながら徐々に進化を経たものであるという主導的観念はあらゆる開闢論的叙説(天地創造論的な話)に共通である。

それ(宇宙とそこにある物質のこと)が突然に存在を開始したという過程には奇妙な矛盾が含まれている。一体宇宙に関する諸問題をすべてただ一人の力で解決しようというのは無理な話である。(中略)

明白な縄張り(科学の基礎中の基礎のこと)を守ることを忘れて、超自然的な解説を敢えてした人も少なくない。そういう人々は自然法則の不変という明白なスピノザの規準を見捨ててしまっているのである。ハーバード・スペンサーもこの点についてははっきりしていて『この可視世界に始まりと終わりがあるとはどうしても考えることはできない』と言っている。





このハーバード・スペンサーの言葉、

『この可視世界に始まりと終わりがあるとはどうしても考えることはできない』

という言葉は哲学者の感覚的な言葉のように響きますが、この言葉は、スペンサーの著書『生物学原理』というものに書かれてあることを、アレニウスが引用しているものです。その部分も抜粋します。


スペンサー『生物学原理』より抜粋


恐らく多くの人々は虚無からある新しい有機物が創造されると信じているであろう。

もしそういうことがあるとすれば、それは物質の創造を仮定することで、これは全く考え難いことである。この仮定は結局、虚無とある実在物との間にある関係が考えられるということを前提するもので、関係を考えようというその二つの部分の一方が欠如しているのである。

エネルギーの創造ということも物質の創造と同様にまた全く考え難いことである。生物が創造されたという信仰は最も暗黒な時代の人類の間に成り立った考えである



難しい書き方ですが、スペンサーはどういうことを言いたいのかということを考えてみますと、

・「無」と「実在」の間には何の関係もない

ということが大前提ということになっています。

その両者に関係性はないということです。

つまり、「何もない」ところから「何かが生まれる」ということはない、と。

ビッグバンというのは「何もない」ところから、宇宙という「存在が生まれた」という理論ですが、これはアレニウスが「そういう人々は自然法則の不変という明白な規準を見捨ててしまっているのである」と書いているように、科学の基本である質量保存の法則などにも通じる「この世の不変性」というものを完全に無視しているところに問題があると思っています。


何しろ、「何もないところから存在が生まれた」と言っているわけです。
ビッグバンというのは。


いくら観測上でそれを裏付けができている(とされている)現代であっても、「どうしてこの世の最初がこの世の法則を無視して作られたのか」というあまりにも大きな疑問が私にはあります。

まあ、私自身が科学については詳しくないですので、これ以上どうにも理論的なことは書けなく、このあたりで余談的な解説はやめておきますが、私個人としてはここまであげた抜粋の中で、最も自分の考えに近い言葉としては哲学者であるスペンサーの、

『この可視世界に始まりと終わりがあるとはどうしても考えることはできない』

というものです。

もっと短く表現しますと、


宇宙に始まりはない。

そして、宇宙には終わりはない。



これがすべてだと思います。

これ以上のどのような考えも私には馴染まないのです。

なお、ブログに出て来る書籍の入手について訊かれたことがあるのですが、ほとんどは私は Amazon の古本で買っているものが多く、中古が枯渇していなければ、 Amazon にすべてあるはずです。アレニウスの『宇宙の始まり』もこちらにあります。



というわけで、「宇宙は膨張していない」という最近の学説について、その後、少しわかりやすい報道記事なども出てきましたので、その中からひとつご紹介したいと思います。

英語圏の記事より、西側の文化にわりと批判的なスタンスのものが多いロシアのメディアでこのことを紹介しているものがありましたので、その記事をご紹介します。

なお、補足として、現代宇宙論で、この「宇宙の膨張」などについてどのように説明されているか、 Wikipedia などから抜粋しておきます。


宇宙の膨張

現在、宇宙は膨張をしている、と見なされている。だが、20世紀初頭、人々は宇宙は静的で定常であると見なしていた。

(中略)1929年にエドウィン・ハッブルが遠方の銀河の後退速度を観測し、距離が遠い銀河ほど大きな速度で地球から遠ざかっていることを発見した。つまり、ハッブルによって実際に宇宙の膨張が観測され、それにより《膨張する宇宙》という概念が定着したのである。



そして、もうひとつは今回の記事の重要な概念である「赤方偏移」というものについても抜粋しておきます。


赤方偏移

赤方偏移(せきほうへんい)とは、主に天文学において、観測対象からの光のスペクトルが長波長側(可視光で言うと赤に近い方)にずれる現象を指す。

天文学者エドウィン・ハッブルは様々な銀河までの距離とその銀河のスペクトルを調べ、ほとんど全ての銀河のスペクトルに赤方偏移が見られること、赤方偏移の量は遠方の銀河ほど大きいことを経験を生かして発見した。

この事象は、銀河を出た光が地球に届くまでの間に空間自体が伸びて波長が引き伸ばされるためであると解釈でき、宇宙が膨張していることを示すと考えられている。



上の中の、

> この事象は、銀河を出た光が地球に届くまでの間に空間自体が伸びて波長が引き伸ばされるためであると解釈でき、宇宙が膨張していることを示す


ことについて、今回、「それは違う」という学説が出たという話です。

とはいえ、私にはこの記事に書かれている意味自体はよくわかりませんので、翻訳記事が本記事ではありますけれど、参考程度にお読み下さい。

ここからです。





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19rus.inf 2013.07.16


宇宙は膨張していない可能性


ほとんどの現代の学者によって支持されている「宇宙の膨張」に関しての有名な理論について、最近それに対して反駁することができる意見が出た。

ドイツのハイデルベルク大学の物理学者クリストフ・ヴェッテリヒ博士(Christof Wetterich)が、宇宙が膨張している証のひとつとして知られる「赤方偏移」と呼ばれる現象についての理論を発表したのだ。

赤方偏移とは、観測対象からのすべての波長の電磁波を含む光のスペクトルが、可視光で言うと赤に近い方の長波長側にずれる現象を指す。遠方の銀河ほど大きいため、銀河を出た光が地球に届くまでの間に空間自体が伸びて波長が引き伸ばされるためであると天文学者たちに解釈されてきた。

この現象はアメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが1920年に発見した「天体が我々から遠ざかる速さとその距離が正比例すること」を表すハッブルの法則として後に定式化され、これにより宇宙が膨張しているとことが事実とされた。

しかし、今となって、ヴェッテリヒ博士は、原子から放出される光は、それらの成分、電子の質量に依存していると述べた。そして原子が重量を失う場合に赤方偏移があるという。

つまり、赤方偏移は単に原子が量のなかで減少した結果だという。

仮にこの仮定が正しければ、宇宙は膨張していないということになる。

ヴェッテリヒ博士の研究結果は、科学誌ネイチャーの7月号に発表された。

しかし、ヴェッテリヒ博士の理論は、明確な答えを与えるものではない。むしろ、新しい疑問を作り出したと言えるかもいれない。宇宙が膨張しているという伝統的な考え方によれば銀河間の距離は成長している。

いずれにしても、今回のヴェッテリヒ博士の研究結果は研究者たちにとっては考えるべき重要な難題となったといえるかもしれない。




  

2013年08月06日



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2011年の震災後の日本での出産調査に出た男女の出産比率の偏り

かなりの熱を出しながら飛行機に乗ったりしたりしていて、何が何だかわからない数日を過ごしていましたが、夏風邪は地域を問わず、わりとはやっているみたいです。そのうち記事にしたいですけれど「世界を覆う病気の渦」というキーワードもなかなか肥大しているように感じます。

熱もあったりしますので、今回はすぐ本題に入ります。






 


人類は女性がいる限り滅びはしないという「絶対」の中で

今回はタイトルのつけ方に迷ったのですが、アメリカの大学の研究調査により、2011年の震災後9カ月以降、「男の子の赤ちゃんの出生比率が大きく下がった」という調査結果についての記事が、米国のニューサイエンティストの記事にあり、興味深かったのでご紹介します。

震災も含めて、このような「巨大な社会的ストレス時」には同じように、男の子の比率が減ることが過去にも記録されているのだそう。

これは「女の子の出産数が増える」ということではなく、「男の子の出産数が減る」ということで、結果として女の子の比率が上がるということになるようです。

出産するのは女性ですので、タイトルの冒頭の「人類は」という部分は「女性は」でもよいのかもしれないのですが、結局、理由はよくわかっていないようで、男性ホルモンの一種のテストステロンというものも関係している可能性も書かれてあり、穏便に「人類は」としました。


そして、この巨大なストレスがさらに巨大になった場合、「女性が極端に多く産まれてくる」という世界になる可能性(男性が生まれてこないことにより、結果的にそうなるということ)もあるのかもしれません。


男性が何億人いても、ひとりの女性がいないと人類は存続しませんが、XとYの染色体を見ている限り、「その逆は有り得るかも」と思う私です。


記事中に出てくる専門用語の説明も記しておきます。


ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン

性腺の分化成熟や、生殖過程の調節を行うホルモンのひとつで、子宮絨毛から分泌され黄体からプロゲステロンを分泌させて妊娠状態を保つ。





テストステロン

ステロイドホルモンで、男性ホルモンの一種。
胎生期、妊娠6週目から24週目にかけて大量のテストステロンが分泌される時期があり、これに曝されることによって、脳は女性的特徴を失う。




それでは、ここから記事です。





More girls born in Japan after quake skews sex ratio
New Scientist 2013.08.04


震災後に日本ではより多くの女の子が生まれ、男性と女性の人口比率を偏らせた


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巨大地震が2011年3月に日本を襲った後、男の子が生まれた数は、女の子が生まれた数より少なかったことがわかった。

米国カリフォルニア大学のラルフ・カタラーノ (Ralph Catalano )博士と、その研究チームは、2006年から2011年末までの間、日本においての病院での出生の記録を精査した。

地震後、震源地に最も近い地域で出産された赤ちゃんの性別は女の子であることが多かったことがわかったが、震源地から遠い地域では出生の性別の偏りは見られなかった。

科学誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・ヒューマン・バイオロジー (American Journal of Human Biology)」 に発表された数値によると、震災で最も大きな被害を受けた地域の数々では、男の子が生まれた割合は予測より 2.2%少なかった。

このような偏りが示されたのはこれが初めてのことではない。例えば、2008年の米国の株式市場の暴落(いわゆるリーマンショック)の後にも、男の子の出生比率が少なくなったことが記録されている。

カタラーノ博士は、その理由について、「これは進化なのかもしれない」と述べる。

男の子は女の子と比べて、早産となる可能性が高く、また、男の子のほうが女の子より出生時の低体重に関連する問題に苦しむことが多い。震災や経済危機のようなストレス時には、女の子を出産するほうが、母親の出産の負荷に関して有益である可能性がある。

しかし、なぜ、ストレスが多くの男の子の流産を引き起こしてしまうのかについての理由は不明だ。

日本の震災後の調査では、震災後、9カ月目に男の子の出産率が女の子より落ちた。

研究チームはこれらの理由となる証拠を発見したが、カタラーノ氏は、これらには複数のメカニズムが働いている可能性があると語る。

胎児は、母親の免疫システムから「ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン」と呼ばれるホルモンを作り出す。弱いオスの胎児はこのホルモンをあまり作り出さない。したがって、より大きなリスクにさらされる可能性がある。

英国ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのウィリアム・ジェームズ博士は、父親のテストステロンのレベルがストレス時の男女比の偏りに影響していると考えている。

博士によると、ストレスが大きな期間、男性はテストステロンを多く作らない。そして、テストステロンのレベルが下がると、Y性染色体を運ぶ 「男性となる精子」の数が減り、質も落ちている可能性があるという。




  

2013年07月27日



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▲ パルテノン神殿とスーパームーン。2013年6月23日。 HP より。



体調というか、メンタルというか奇妙な日々なのですが


最近、「太陽と人間の活動」に関しての記事を書くことがわりと多くありました。

「真実の太陽の時代」がやってくる(1):私たち人類は何もかも太陽活動に牛耳られている
 2013年07月11日

なぜ「太陽生物学」や「太陽と人体に関しての研究の数々」は歴史から消えてしまったのか?
 2013年07月18日

などの記事ですが、下の記事では、「繰り返しやってくる太陽からの磁気の中で自分の何がどう変わるかを観察してみる」というような小見出しのセクションに私は下のように書いていました。


「地磁気と人類の心と体」が関係があるのだとすると、そういう時に、感情の爆発、体調不良、病気の発現、精神的なトラブル、人間関係のトラブル、暴力的な何らかの事象などが「増える」可能性はあると思います。

もちろん、具体的な現象となって見えてくるものではないかもしれないですが、個人的には「自分の精神状態」も含めて、世の中を見てみたいと思っています。

それと共に、皆さんも体もですけれど、「心」のほうもお気をつけ下さい。



なんて、人の心配をしている以上に、自分自身がおかしくなっています。

体調が悪いというのとも少し違うし、メンタルの方面も何だか朦朧としたり・・・と、まあ、本当に頭がイッてしまった可能性もありますけれど(笑・・・えるのは本人だけ)、上の記事などでは、太陽活動と、それによる地磁気活動が人間に影響を与えているということを書いたのですが、昨日、BBC の記事に、下のタイトルの記事を見つけたのです。

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▲ 英国 BBC の7月25日の記事「Full Moon 'disturbs a good night's sleep'」より


これは翻訳した記事を載せますけれど、最初に要点を書くと、「満月とその周辺の頃」には、


・眠りの時間が短くなり、深い眠りも少なくなる。

・メラトニン(ホルモン)のレベルが減少する。


というふたつのことがわかったということなんです。


これですけどね、少し前に書いた記事で、今年、「スーパームーン」っていうのがあったんですけど、あの頃に書いた自分の状態を思い出したりもしました。

6月29日の記事「再び現れた太陽の横の木星サイズの物体から、類似した過去の現象の時代を振り返る」という記事の冒頭にこう書いてあります。


もうひとつの現実があるような夢を毎晩見ていたスーパームーンの前後

先週の数日間は、異常なほどハッキリとした夢を毎晩見続けていまして、スーパームーンとは関係ないんでしょうけれど、でも何となく、「やっぱり少しは関係あるのかなあ」と考えてしまうほど、毎晩毎晩、現実がもうひとつあるかのような夢を見続けていました。

(中略)

それにしても、夢もあまりにもその様相がリアルだと、「やはりあれはどこか他に存在する現実の別の世界だよなあ」と思わざるを得ない部分があります。



とまで書いてしまうほど、本当に毎日、リアルというのか強烈というのか、そういう夢を見続けました。

それ以降はまたぼんやりとした夢に戻っていたんですが、数日前あたりからどうも「またなんかリアルになってきている」と思っていたんですけど、今回の BBC の記事を見て「もしや」と思い、満月カレンダーというのを見てみたんですよ。

full_moon-2013.jpg

満月カレンダー より。


前回の6月23日の満月はスーパームーンでもあったわけですけれど、最近もまた、7月23日が満月だったようで、 BBC の記事のように、眠りを妨げられているかどうかはともかく「夢のリアルさ」との関係は興味深いですので、今後少し気にしてみようかなと。

次は、8月21日が満月ですので、その数日前後、夢がどうなるものか。


満月と共に太陽活動なんかで地磁気が乱れていたりしたら、もう「マッドネスな昼(現実)のあとに、マッドネスな夜(夢)」というような1日となってしまいそうですけれど。





パラレルワールドと人間を仲介しているのは「夢の程度」をつかさどる月なのかもしれないと思ったり


その頃の記事の、「太陽の巨大コロナホールと時期を同じくして現れるスーパームーン : その影響は地球に対してか人間の「こころ」に対してか」という記事には、月の西洋での価値観について Wikipedia からの引用を記しています。


月 - ヨーロッパの伝統文化

西洋では月が人間を狂気に引き込むと考えられ、英語で "lunatic"(ルナティック) とは狂気におちいっていることを表す。また満月の日に人狼は人から狼に変身し、魔女たちは黒ミサを開くと考えられていた。



私は今の世の中に「狂気」を感じ続けているのですけれど、「月」というのは、その狂気をあらわしてきた存在ではあるけれど、でも、実際には日常の人間の精神に影響しているのは、最近の記事のように「太陽活動とその磁気」である感じがとても強いのですが、しかし「月」は「眠り」に介入していたということが今回わりとハッキリしてきたわけです。

眠り。それは夢との関係でもあるはずです。

月が夢と関係があるのかもしれないと思うと、月はアナザーワールドとの仲介的な概念を持つなのかもしれないとも感じます。


上にリンクした記事「太陽の巨大コロナホールと時期を同じくして現れるスーパームーン 」には、2009年のウェブボットに出ていた「未来に起こりそうな出来事」として、次の項目が挙げられていたことを記しています。


・海洋の異常
・米国の社会崩壊
・米国の経済危機
・米国の食糧危機
・全世界の経済危機
・全世界の政治危機
・内部告発者の報道機関への登場
・報道の統制の崩壊
・恐怖による支配の崩壊
・宇宙からの未知のエネルギー
・エイリアンテクノロジーを持ち出す2人の男
・太陽の病気
・太陽の異常が人間に及ぼす影響
・通貨の喪失
・戦争の脅威


ここにあるものは、多くが 2013年の今とリンクするものですが、「月」に関する項目はない。

しかし、全体として変化していく中に「月の影響が大きくなる何か」は出てきそうな気はするのですけれど。


ふと、昔書いた様々な「太陽と月」に関しての記事を思い出します。

あまり多岐に書くとゴチャゴチャしますので、今回はこのあたりまでとしておきますけれど、特に思いだしたのは、「月と太陽は見た目では同じ大きさだった」ことを知った日のことです。

地球と太陽の組成はまったく違うものというオーストラリア国立大学の研究発表
 2012年04月06日

という記事の余談の中で書いています。

夜の月を見た翌日、同じ位置で「曇った日の太陽」を見た時に知ったのでした。






また、アイヌ語で、太陽と月の呼び方が、

・昼の太陽(トーカム・チュッ・カムイ)
・夜の太陽(クンネ・チュッ・カムイ)


というもので、大ざっぱにいえば、「夜」と「昼」だけの違いの区分であり、基本的に同等の呼び方をしていたことも知りました。


それと、今回の記事に出てくるメラトニン

これも松果体などと絡んだ話となってきて、「第三の眼」というようなこととも関係しそなんですが、今回は余談はここまでとして、 BBC の記事に入ります。

松果体とメラトニンの関係について書いた過去記事は、

あらゆる手段で「光」を求める生命: フンコロガシの行動、松果体の意味、そして「太陽神の目」の実体
 2013年01月29日

などいくつかあります。メキシコの「松果体で見る魚」の話や、ジョルジュ・バタイユの『松果体の眼』という小説の話などにもふれています。

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▲ 上の記事より、松果体で光を見ていることがわかった目を持たない淡水魚。


今の世の中は大変なことが多いですが、その一方で人間が本当に影響を受けているものや、「本当の知覚」というものに私たちはもしかすると、少しずつ近づいているのかもしれません。


それでは、ここから BBC の記事です。

なお、研究を導いたスイスのバーゼル大学とは、1460年に創立されたスイス最古の大学で、ユングも卒業者だという歴史ある大学です。




続きを読む



  

2013年07月22日



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見たことのないような巨大なコロナホールを目にして

先週、太陽の「北極」の部分にコロナホールと呼ばれる暗い部分が移動しながら、太陽の北の極地を覆い続けていたのですが、その大きさ!

下は 7月 18日のその写真です。

corona2013-07.jpg

▲ 太陽観測衛星 SOHO による撮影。






 


こんな大きなコロナホールは見たことがないように思いますし、そのことに驚いたりしていたのですが、コロナホール自体は珍しい現象というわけではないです。

しかし、コロナホールは、地球に対して太陽風で「地磁気」に大きな影響を与えます。

先日の、

21世紀も「太陽が暗くなる時」を経験するのか? : 全世界が地獄の様相を呈した6世紀と酷似してきている現在に思う
 2013年07月15日

という記事で、「地磁気と人間の健康や精神とは大きな関係があることはほぼ確実かもしれない」ということを記したのですが、上の巨大なコロナホールも地球の地磁気にかなり影響を与えていると思われます。

その影響の結果はともかく、今回はこのコロナホールについての記事をひとつご紹介したいと思います。



その前にひとつ書いておきたいことがあります。





ジョルダーノ・ブルーノが「焼かれた」直接の理由


子どもが夏休みに入って、少し慌ただしかったりしたのですが、昨日、記事を更新できなかったのは、書いている途中でネットで買った本が届いたことでした。

それに目を通しているうちに時間が来てしまったのですね。

その本は Amazon のリンクで見つけた宇宙の始まり - 史的に見たる科学的宇宙観の変遷』というタイトルのものでした。

書いたのはスヴァンテ・アレニウスという人で、いわゆる物理化学の創始者の1人と言われる人ですが、 Wikipedia の説明では下のような方です。


スヴァンテ・アレニウス

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スヴァンテ・アレニウス(1859年 – 1927年)は、スウェーデンの科学者で、物理学・化学の領域で活動した。物理化学の創始者の1人といえる。1903年に電解質の解離の理論に関する業績により、ノーベル化学賞を受賞。アレニウスの式、月のクレーター Arrhenius、ストックホルム大学の研究所名などに名を残している。



この『宇宙の始まり』という本の日本語訳が最初に出版されたのは昭和6年( 1931年)のことで、私の手にしたものはそれを現代仮名遣い等に訂正し復刻したようなものらしいです。


このアレニウスという人は、 In Deep にも過去にも何度か名前が出てきておりまして、最初に出てきたのは、一昨年の、

宇宙塵自身が生命であることに言及した 100年前のノーベル賞学者の実験
 2011年05月07日

という記事でした。

ごく最近では、

なぜ「太陽生物学」や「太陽と人体に関しての研究の数々」は歴史から消えてしまったのか?
 2013年07月18日

という記事の中にも出ています。

そんなわけで、興味はあったのですけれど、その著作を手にしたことはなかったのです。

それが Amazon の「この商品もいかがですか?」的なリンクに、このアレニウスの『宇宙の始まり』という本があったのでした。古本で 350円でした。

相変わらず目次を見て、興味のある部分だけを読むという読書法ですが、サブタイトルの「史的に見たる科学的宇宙観の変遷」にもあるように「宇宙の創造の神話」から始まるもので、いわゆる科学書よりは飛躍的に楽しい内容だと思います(まだ一部しか読んでいないのですけど)。

でまあ、いろいろな部分はともかく、目次の中にジョルダーノ・ブルーノに関しての記述があったのです。ブルーノは過去記事にもずいぶんと出ていただいていた方です。





ブルーノは、上のように「自説を撤回しなかったため、火刑となる」とありますが、以前からどうも曖昧な説明だなあと思っていたのです。

アレニウスの著作にその具体的な理由が出ていたのです。

それは、「モーゼのおこなった奇蹟も単なる自然の法則によってに過ぎない」と主張したのが、ブルーノが火刑になった直接の原因だったのでした。

mose1.jpg

▲ モーゼの奇蹟と呼ばれているもの。


「あー、その時代にそれを言っちゃなあ」

と思いましたが、アレニウスはブルーノの学説の主張と経歴を大変に短く、わかりやすくまとめていますので、資料として記しておきます。




第6章「新時代の曙光。生物を宿す世界の多様性」より
アレニウス著『宇宙の始まり』

ジョルダーノ・ブルノはその信条のために国を追われ、欧州の顕著な国々を遊歴しながらコペルニクスの説を弁護して歩いた。しかして、恒星もそれぞれ太陽と同様なもので、地球と同様な生存者のある遊星で囲まれていると説いた。

彼はまた、太陽以外の星が自然と人間に大いなる影響を及ぼすというような、科学の発展に有害な占星学上の迷信に対しても痛烈な攻撃を加えた。

彼は、諸天体は無限に広がる透明な流体エーテルの海の中に浮いていると説いた。この説のために、またモーゼの行った奇蹟も実はただ自然の法則によったにすぎないと主張したために、とうとうヴェニスで捕縛せられ、ローマの宗教裁判に引き渡された上、そこでついに焚殺の刑(火刑)を宣告された。

刑の執行されたのはブルノが 52歳の春 2月17日であった。

当時アテンにおけると同じような精神がローマを支配していて、しかもそれが一層粗暴で残忍であったのである。要するに、ブルノの仕事の眼目はアリストテレスの哲学が科学的観照に及ぼす有害な影響を打破するというのであった。

宗教裁判の犠牲となって尊い血を流したのはこれが最後であって、これをもって旧時代の幕は下ろされたと言ってもいい。






ちなみに、アレニウスの書いたこの『宇宙の始まり』の最後の章に、私の思っていることを一文で言い表している記述がありました。



生命は、宇宙空間、すなわち地球よりも前から生命を宿していた世界から地球に渡来したものと考え、また物質やエネルギーと同様に生命もまた永遠なものである、とこう考えるより他に道はほとんどなくなってしまう。



とあるのでした。

同時に、アレニウスは「生命の永遠性の証明は困難である」とも書いています。


ちなみに、この『宇宙の始まり』そのものは上のように素敵な記述が多くある一方で、典型的なエリート白人であるアレニウスの「未開民族に対しての差別的な表現」も多々、目にします。

多分・・・アレニウスは人間的、あるいは人道的には大した人じゃなかったと思います(笑)。

しかし、それとは別に彼は「完全な科学者」だった。


それにしても、現代の宇宙モデルが「オカルトに近い」ということを、この本などを少し読むだけで改めて思います。

昨年の記事「大出血のような太陽フレアと真っ赤な富士山上空を眺めながら「物質は永遠」という法則を子ども科学本で知った日」で知った「物質不滅の法則(質量保存の法則)」の観点からだけでも、それは思います。


しかし・・・最近ではもう、世の中(の科学論)は変わらないという諦めが強く、変わるとしたら、それはすべてが「ゼロ」に帰した後なのだと思います。



絶滅という語句に不安と共に希望を感じるのはそのあたりにも理由があるのかもしれません。



というわけで、この本には「人類の歴史」などについても興味深いことが書かれていますので、いずれまたご紹介することもあるかもしれません。



何だか繋がりがないですけれど、ここから最初に写真を載せました、太陽のコロナホールに関しての記事です。

ちなみに、今現在のコロナホールは下のような状態です。

coronalhole-7-21.jpg

Spaceweather より。

北極部分のコロナホールはやや小さくなりましたが、左右に大きな亀裂の形状をしたコロナホールが出現していますので、地球への地磁気の影響は続くと思います。

つまり、しばらくは地球の人類は「体も心もおかしくなりやすい」と。

それでは、ここからです。
デイリーギャラクシーの記事からです。





Image of the Day: Gigantic Coronal Hole Found Hovering Over Sun's North Pole
Daily Galaxy 2013.07.20

巨大なコロナホールが太陽の北極上を覆っているのが発見される


欧州宇宙機関( ESA )と米国 NASA の「太陽・太陽圏観測衛星」( Solar and Heliospheric Observatory / 普通は略して SOHO と呼ばれる)は、2013年7月18日の EDT (米国東部標準時)午前 9時 6分に、太陽の北極点の上を覆いながら移動し続ける巨大なコロナホールの写真を撮影した。

コロナホールは、太陽のコロナが平均よりも暗く、冷たく、そして密度が低い外層大気の領域だ。それは、より低い温度を有しているため、周囲よりもはるかに暗く見える。

コロナホールは、太陽活動周期とは異なる時に、異なる場所に頻繁に出現するものであるにも関わらず、太陽表面活動の典型的な現象だ。

現在は、ご存じのように、太陽活動周期(サイクル 24)の最大期に向かって進行している最中で、太陽活動の頂点は 2013年に後半になると予測されている。

そして、この最大期に向かう間に、コロナホールの数は減少する。

太陽活動の最大期のあいだ、太陽の磁場は反転し、新しいコロナホールが磁気整列と共に「極」の近くに出現する。

コロナホールは、その後、太陽が再びその活動の最小期間に向かって移動する極からさらに伸び、サイズと数を増加させる。そのような時に、コロナホールは大きくなって出現する。

コロナホールの穴は、太陽の粒子の高速風の発生源であることが知られており、そのために私たちが宇宙天気をより良く理解するために重要なものだ。その太陽風の速度は、太陽の他の遅い粒子の風の3倍ほどある。

コロナホールの発生する要因は明らかになっていないが、太陽の他の場所では磁場が宇宙空間に放出されて、またループして太陽表面に戻ってくる光景が見られるが、コロナホールではそのループがうまくいかないとされている。





  

2013年07月14日



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関連記事:
「真実の太陽の時代」がやってくる(1):私たち人類は何もかも太陽活動に牛耳られている
2013年07月11日






 


太陽系もまた彗星のように生命を運搬する役割なのかも


私たちの天の川銀河の中での太陽系(あるいは太陽圏)の位置というのは、銀河を上から見たような形でいえば、下のあたりにあるとされています。

A527.jpg

▲ 名古屋市科学館サイト「銀河系と天の川」より。



太陽系が移動しているということもまた、何となくですが知ってはいることで、その速度に関しては、 2012年 5月のナショナルジオグラフィックのニュースによりますと、時速 8万 3700キロということになるそうで、かなりの高速で移動しているようです。

時速 8万 3700キロとサラリと書きましたけれど、これがどのくらいの速さかというと、たとえば、地球の直径は下の通り、1万 2700キロ程度。

earth-size-12000.jpg


地球の直径の2倍以上の距離の時速で移動しているのです。

それでも、何となく私たちの頭の中にある太陽系の移動のイメージは下のような感じで「円のままスーッと動いている」ような状態を想定しているような感じは、少なくとも私にはあります。

milkey-solar-01.jpg



しかし、実際には太陽は下のように移動していたのでした。


sun-tails-02.jpg



NASA には太陽圏を観測する星間探査衛星 IBEX というものがあり、星間境界、つまり太陽系の中と外の状態などを観測するために打ち上げられた衛星なのですが、その観測のデータ解析により上のことが明らかになりました。

7月12日に NASA はニュースリリースと同時に、イメージ動画も YouTube に発表しています。下は、その中からの抜粋です。実際には音楽が入っているわけではありません(苦笑)。


太陽系の尾



▲ NASA がリリースしたオリジナル動画はこちらにあります。



太陽系がこういう「尾」を持って高速で移動しているという状態を見ると「太陽系自身もまた彗星の役割を持つものなのかもしれない」ということを考えさせてくれます。

「彗星の役割」はパンスペルミア説では宇宙での生命の運搬です。

そして、役割と同時に、宇宙の遠くの他の地点から見れば、太陽系というのは案外、下のようなものに見えているのかもしれないなあと思ったりもいたします。

sun-comet.jpeg






太陽系が彗星なら、太陽系と共に移動する私たち人類にも「太陽系と同じ意味」があるのかもしれないと思ってみたり

そして、パンスペルミア説で言われるように「彗星が生命を宇宙にもたらしている」とすれば、太陽系も、そして太陽系の中にいる私たち人類もその太陽系という巨大な彗星の中の生命の一員であることは間違いないわけで、あるいは、生命に溢れたこの地球も、太陽系と共に銀河全体に生命を運搬し続けているものなのかもしれないとも思います。

最近の私は、

「どうして自分はこの世にいるのだろう」

ということを考えることが多いですけれど、自分には宇宙の中の生命の運搬役の末端としての役割もあるのかもしれないと思うと、そこにかろうじて「存在の理由」も何となく見いだせるのかもしれないと思ったり。

何しろ、私たちは太陽系と共に、1時間で8万キロメートルも宇宙の中を動き続けているわけですから。

全部その中でやっている。

ご飯を食べたり、恋をしたり、戦争したり、すべてその中でおこなわれています。時速8万キロの移動の中で。


まあ、そんなわけで、今回は、この「太陽系の尾」が観測されたことについて NASA のニュースリリースからご紹介したいと思います。

ところで、太陽の話題のついでに、小さな余談を。





これも例の太陽に向かう天使?


今年2月に、

太陽の天使の再来
 2013年02月21日

という記事を記したことがあります。

これは 2013年 2月 20日と、昨年の 2012年 10月 15日に太陽観測衛星に、「天使のような形」の同じようなものが写っていたというものでした。それが光などの何らかの現象なのか、あるいは何かの物体なのかはわからないですが、写っていたことは確かでした。

solar-angel-2013.jpg



solar-angel-2012.jpg



そして、3日ほど前の 7月11日に、また「少し似たようなもの」が、やはり太陽観測衛星 SOHO の画像に写っていました。

20130711_angel-01.jpg



上の丸の部分で、拡大しますと、下のような感じです。

0711-angel-02.jpg


写真のリンクは SOHO のこちらとなります。


このことは、まあ一応続けて今までご紹介していることですので、簡単にふれておきました。

では、ここから「太陽系の尾」に関しての NASA のニュースリリースです。






NASA’s IBEX Provides First View Of the Solar System’s Tail
NASA 2013.07.10

NASAの星間観測衛星 IBEX は「太陽系の尾」の最初の観測を提供する


helio-sphere-comet.jpg


長い間、私たちの太陽系は、彗星のような尾を持っているだろうと仮定されてきた。

それは、たとえば、地球の大気を通過する流星や彗星が尾を持っているように、別の媒体を介して移動する物体がその後部から粒子による流れを発生させるように、太陽系も彗星のような尾を持つのではないかという仮定があったのだ。

しかし、私たちの太陽系を包む泡である太陽圏と呼ばれる領域はこれまで観測されたことはなく、その尾も観測されていなかったが、太陽系と星間宇宙との境界付近の全領域を観測するために打ち上げられた NASA の星間境界探査衛星 IBEX が、以前は可能ではなかった「太陽圏の尾」のマッピングのデータを提供したのだ。

科学者たちは The Astrophysical Journal (天体物理学ジャーナル)で、2013年7月10日にその論文を発表した。その中で、この尾について説明されている。

科学者たちは、 IBEX によって観測された3年間の観測画像データを組み合わせ、高速と低速移動する粒子の組み合わせを示すことにより尾をマッピングした。

「中性原子を調べることにより、 IBEX はヘリオテイル( 太陽圏の尾)の最初の観察を行ったのです」と、 IBEX プロジェクトのディヴィッド・マッコマス主任研究員( David McComas )は述べる。

「これまで、太陽圏が尾を持つという可能性は示唆されてきました。しかし、私たちには観測することができなかったのです」。

今回、太陽圏の境界での衝突によって作成された中性粒子を測定することにより、このような領域をマッピングすることができたという。

このテクノロジーは、高エネルギー中性原子イメージング( energetic neutral atom imaging )と呼ばれ、中性原子の動きは太陽磁場の影響を受けないという事実に基づいている技術だ。その結果、中性粒子がどこから来たのか観察することができる。



astro-sphere.jpg


中性原子を使って、IBEXは地球の軌道から遠くの構造を観察することができる。 IBEX は全天をスキャンするので、太陽圏の持つ尾は、天の川銀河での私たちの位置を理解するために重要なもので、これはそのための最初のデータとなる。

NASA のエリック・クリスチャン( Eric Christian )氏は以下のように述べた。

「この尾は、天の川銀河の中を私たちが辿ってきた足跡です。私たちがその構造の一端を理解し始めたことは大変にエキサイティングなことだとです。次のステップは、私たちの宇宙モデルにこれらの観測を取り入れ、私たちが本当の太陽圏を理解するプロセスを開始することです」。






  

2013年07月11日



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「地球上のあらゆる生物の発達は太陽宇宙因子の直接的影響下に進んだものであり、人類もその例外ではない」(A・L・チジェフスキー)








 


sun-comet-01.jpg

▲ 太陽系は彗星のように「尾」を持っていることが、NASA の星間境界観測機 IBEX の観測によってわかりました。NASA によるイメージ図。YouTube NASA チャンネルより。この記事については、現在翻訳していまして近いうちにご紹介できると思います。





今日、明日は太陽についての記事を書こうと思います。
ひとつは最近知った、「太陽と人間の関係」についてのこと。

もうひとつは、上の図に示した「太陽系の本当の姿がわかった」というものです。

最初はこのふたつをまとめてひとつの記事にしようとしたんですが、どうも書いているうちに、長すぎるものとなりそうでしたので、上の「尾を持つ太陽系」については、「私たちの太陽系は彗星のように「尾」を持って移動していた」というような感じのタイトルで明日以降、翻訳してご紹介したいと思います。

NASA のリリースは NASA’s IBEX Provides First View Of the Solar System’s Tail (NASA の星間境界観測機 IBEX が初めて太陽系の尾の姿を見せてくれた) にありますので、興味のある方はどうぞ。


太陽といえば、実はこの数日、大きな黒点群が地球面に向いています。活動そのものは強くはないのですが、今出ているその黒点群は肉眼でも見えるほど大きなものです。

sunspot-sunset_0710.jpg

Spacceweather より 7月10日の夕焼け。白く囲んだところが黒点群 1785。英国セルジーから撮影。







数日前に偶然手にした「太陽に関しての本」が教えてくれたこと


solar-hoyle.jpg

▲ フレッド・ホイル博士とチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士が、1990年にネイチャー誌に発表した「太陽黒点数サイクルとインフルエンザの流行」のグラフ。著作『太陽活動と景気』からのものです。



今回は太陽の話題なんですが、少し前に偶然、古本屋で買った本が、結果として私にとってとても貴重な買い物となったということがありました。

それは、日経ビジネス文庫というところから出ている『太陽活動と景気』というタイトルの本で、最初に書かれたのは 1987年だそうで、2010年に改訂して文庫として出版されたもののようです。

書いた人は嶋中雄二さんという方で、著者紹介を見ると「三菱 UFJ 証券参与 景気循環研究所長」という物々しい肩書きで、まるでビジネス書のように感じるかと思われるのですが、この本は・・・というか、この嶋中さんという方は「太陽に取り憑かれている人」だと感じます。

その資料の膨大さと出典元はインターネットなどで探し出せるような安易なものではなく、壮絶ともいえる「太陽と人間の関係の記録」の総まとめのようなものなっている本です。

もともと古本屋で買った理由が、パラッと開いたページにロシアのチジェフスキー博士の名前とその研究が出たり、その少し先には、フレッド・ホイル博士チャンドラ・ウィクラマシンゲ博士の名前も出てきたということがありました。


フレッド・ホイル博士は、このブログに何度も何度も出てくる方で、パンスペルミア説を現代科学の最大の見地で研究し続けた方です。最近の記事では、

「私たちはひとりではない」と語り続けるチャンドラ博士が隕石から見つけたエイリアンの化石
 2013年01月25日

という記事の最後のほうに、フレッド・ホイル博士とチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士が 1986年におこなったハレー彗星に関しての共同研究に関しての文章を載せています。

hoyle-and-wickramasignhe-02.jpg

▲ フレッド・ホイル博士(右の白髪の人)と、英国カーディフ大学時代のチャンドラ博士(左)。


ロシアのチジェフスキー博士は、ロシア宇宙主義という思想の中で「太陽生物学」という学問を切り開いた人物です。最近の記事では、

私たちに残されたかすかな「破局の回避」の可能性のために(1): 「人類のひとりと宇宙は同一のもの」
 2013年03月24日

などで取り上げたことがあります。


『太陽活動と景気』には、チジェフスキー博士の研究や、それと関係する資料もいくつか掲載されています。下は、太陽生物学の見地から調べた「デンマークにおけるコレラでの死者数と太陽活動の変化」をあらわすグラフです。

solar-corera.jpg

▲ 図にある「ウォルフ数」とは、ウォルフ黒点相対数のことで、太陽表面に存在する黒点と黒点群の総量を計測、数値化したものです。


上に載せたフレッド・ホイル博士のインフルエンザの流行と太陽黒点数の相関関係といい、上のコレラと太陽活動の関係といい、あるいは、『太陽活動と景気』の中におびただしく出てくる様々な資料は、病気を含めて、「きわめてさまざまな範囲にわたって、人間の活動と太陽活動の動きは一致している」ということが言えると思います。

太陽活動と人間関係に興味のある方はぜひこの『太陽活動と景気』をお読みいただくといいと思います。グラフを見ているだけでも面白いです。 Amazon に新刊も古本もあります。

ところで、その『太陽活動と景気』には下のような図もありました。

solar-loving.jpg

なんと、結婚の数と太陽黒点活動の推移です。
比較的短い期間の集計データですが、ほぼ一致している。

「結婚や恋愛も太陽に牛耳られていたとは!」

という何となく「ヤラレタ」思いがしたものでした。

そういえば、私も今の結婚をしたのは、サイクル23の太陽活動最大期の頂点だった 2001年の夏でした。その直後にアメリカで 911が発生します。





チジェフスキー博士のこと




▲ 20世紀初頭に「黒点と人間の精神活動」の研究をはじめとして、「地球上の生命現象が宇宙の物理的な現象とつながっている」ことを発表したロシアのアレクサンドル・チジェフスキー博士(1897 - 1964年)。


先にリンクしました過去記事「私たちに残されたかすかな「破局の回避」の可能性のために」や、あるいは昨年の記事、

太陽と宇宙線と人類の関係の中で浮かび上がる 1900年代ロシア宇宙主義の科学
2012年06月22日

などで、チジェフスキー博士のことについて少し書いたのですが、彼に関して詳しいことは知りませんでした。

そのチジェフスキー博士の経歴や、研究についてのことが『太陽活動と景気』に書かれていたのです。彼はその学問のせいで、当時のソ連のスターリンにシベリア送りにされていたということも初めて知りました。

チジェフスキー博士のことを知ったことも、また私にとっては、この本が大変に貴重なものとなった意味でもあります。

その部分を抜粋しておたきいと思います。
なお、漢数字は英数字に変換しました。






チジェフスキーと太陽生物学
嶋中雄二著『太陽活動と景気』 第6章「太陽活動と人間の生理」より


1915年から24年にかけて、ロシアの科学者で歴史家でもあったA・L・チジェフスキーは、紀元前 600年にまで遡り、戦争、民族大移動、革命、流行病のような社会的大変動に及ぶ資料を72の国から集め、これら地球上の人間活動と太陽活動との関係を徹底的に調べた。

彼は、1764年から1900年に至るペテンブルグ、1800年から1900年にかけてのロシアの総死亡率を分析し、それらが太陽黒点周期と一致していることを見いだした。また彼は、ペストをはじめ、コレラ、インフルエンザ、回帰熱、脳脊髄膜炎、ジフテリアその他の伝染病、それに病害虫といったものが、いずれも太陽活動と驚くほど対応していることを発見した。

チジェフスキーは、ペストの流行は6世紀以来、太陽黒点が最小のときに比べて最多のときには、約二倍も多く生じていると主張し、この原因を太陽からの有害な放射線(たとえば紫外線)の増減に求めた。

太陽の影響力は、彼によれば、個体から集団、群生に至る生物系のすべての組織レベルにおよんでいるとされた。

そして彼は、動物の血液、リンパ液、原形物質等のコロイド電気変化が、太陽活動の変化やバクテリアの成長と平行関係にあることを突きとめた。こうした研究の延長線上で、後に、太陽活動の最盛期の年には、ジフテリア菌の毒性が減少し、あたかも無害なバクテリアのようになってしまうことも発見された。

こうして、チジェフスキーは、地球上のあらゆる生物の発達は、太陽宇宙因子の直接的影響下に進んだものであり、人類もその例外ではないと考えた。彼は、戦争や革命など人間の不穏状態に関する徴候、あるいは「大衆の興奮も太陽の周期に従っている」とした。

チジェフスキーによって先鞭をつけられたこの「太陽生物学」(ヘリオ・バイオロジー / Helio-biology )は、その後ロシアの科学者の間で支持され、研究が盛んとなっていったのだが、西欧やアメリカではあまり受け入れられず、今日に至ってもなお、受け入れられていない。とはいえ、あまりにも斬新で意表をつくような彼の研究は、当時のソ連でも反発を買い、彼自身はスターリンによりシベリアへ送られ、フルシチョフの時代にやっと釈放されている。

これは、チジェフスキーの説が正しいとすると、歴史の大変動の背後にあるものは、唯物弁証法よりもむしろ太陽であることになってしまうからであった。

チジェフスキーは次のように書き記している。

「病気や死の転帰を誘発するのが宇宙や天地間の現象である、という推測は妄想であってほしい。だがもとより妄想などではない。すでにむしばまれている個体をおそってこれを打ち倒す、例の外部の要因としての衝撃であるかもしれないのだ」。





(編者注) このチジェフスキー博士も、当時のソ連によってシベリア送りになっていたということに衝撃を受けました。

今まで私がこのブログで取り上げた好きな科学者たちはことごとく「焼かれてきた」という歴史があります。

「それは真実ではないのだろうか」というようなことを研究していた科学者の数々、たとえば「地球の生命は宇宙からきた」ことや「ビッグバンは存在しない」と主張し続けたフレッド・ホイル博士や「宇宙は無限である」と主張していたジョルダーノ・ブルーノなどのような人々の多くは「焼かれて」しまいました。そのあたりは過去記事の、

現代のジョルダーノ・ブルーノを作り出さないために
 2012年03月01日

バチカンの希望の砦は「宇宙人という神」の登場
 2011年11月01日

などにも書いたことがあります。

jj2013.jpg


チジェフスキーが当時のソ連の政権からシベリア送りにされ、さらにはその後の西欧の科学界で完全に無視されているというところにも同じ「焼かれる理由」を感じます。

そして、それ以上に、一部の人たちにとっては、「太陽が人間に最も影響を与えている」という考え方は都合の良くない学問なのかもしれません。人間に影響を与えるのは「太陽ではなく人間」というふうに政治家も、あるいは科学者もメディアなどもそう思いたいのだと感じます。

太陽生物学がその後の西側諸国で学問としてまったく相手にされなかった理由も、そのあたりにありそうです。何しろ、チジェフスキー博士の主張を裏付ける資料は「いくらでもある」のに、再考されることがない。

しかし、いくら焼かれ続けても、真実の思想、あるいは真実ではなくとも、その人(ここでは私)にとって素敵な思想というのは永遠に残るものだと思いたいです。

そういう意味で、今回、偶然この『太陽活動と景気』という本を手にしたことは大変ラッキーですし、また、こういう本を書かれていた方がこの日本にいたのだということも嬉しく感じます。