2015年09月24日



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彼女のギャングネームは「ザ・中国」:メキシコ犯罪史上最狂の麻薬組織の女性リーダーの行動に見える陰惨な世界もまた現実の世界であって



180人以上を殺害したとされる麻薬組織のボス、通称「中国( La China )」
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Daily Mail






 


1人の「中国」という名の国家と、2人の「チャイナ」という女性

最近は、いろいろな方面で「中国」というキーワードがとても大きく、アメリカへ行っている習さんは「航空機 300機を購入」( 4.5兆円分)という「超爆買い」をしていたりしているようで、いろいろと派手なことをするわけですが、最近は、いろいろなところに「中国」という言葉が出てくるのですが、


「こんなところにも中国かよ」


と思ったのが冒頭の女性でして、この女性はメリッサ・カルデロンという名前なんですが、この人は、少し前までは、メキシコの麻薬カルテルの最高幹部で、その後、自身の麻薬組織のボスとなった人物なのであります。

今は逮捕されましたが、少し前までは、バハ・カリフォルニア・スル州のラ・バズなどの街を暴力によって支配下に置いていた人でもあります。

メキシコの麻薬カルテルは、ほぼ完全な男社会だと思っていましたので、このように女性が司令官となっていたり、あるいは、麻薬カルテルのボスとなっているのはとても珍しいことだと思いますが、この女性の「残忍性」と「暴力性」は一種異常なほどだったそうで、そのために、組織内でどんどん頭角を現していったそう。

これまで 180人以上の殺人事件に関与していると見られているのだそうです。

で・・・この人のギャングネームが「 La China / ラ・チャイナ 」、La というのは、英語の The のようなもので、つまり、これは、スペイン語で「中国」という名前になります。


メキシコのギャングは、通常、本名では呼び合わないですので、この「ラ・チャイナ / 中国」こそが彼女の業務上の正式な名称といってもいいかと思います。

下のオレンジの服の人物です。


武装した部下たちとラ・チャイナ

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この「ラ・チャイナ」という通称が何だか妙に気になりましたので、この記事をご紹介しようと思います。


ところで、「女性の名でチャイナ」といいますと、思い出すのが、少し前の記事、


もしかすると完全に目覚めたのかもしれない「環太平洋火山帯」…
 2015年09月20日


というもので、ザ・ロックという、アメリカのプロレス団体 WWE (旧 WWF )のかつて大人気だったプロレスラーだった人物のことに少しふれたことがありましたが、このロックが人気のあった時と、ほぼ同じ頃の WWF に「チャイナ」という女性プロレスラーがいました(綴りは Chyna )。

まあ・・・彼女に関しては、女性レスラーといってはむしろ失礼なほどの肉体を持っていた方で、筋肉の見た目も実際の筋力も下手な男性プロレスラーより強大でした。


1999年頃のチャイナ(本名も同じ)のポスター

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imageevent.com


チャイナは女性でありながらも、いわゆる女子プロレスのほうではなく、男子のフィールドで、男性のプロレスラーたちと死闘を演じ続けた珍しいレスラーでした。

男性レスラーと戦ってもまったく互角で、軽々と上に持ち上げたりもしていました。


まあ、全然関係のない話とはいえ、この「ふたりのチャイナ」がどちらも、人間離れしているというところなど、何となく思うところがあります。

今回の翻訳記事はわりと長いもので、また写真なども多いですので、早めにご紹介しておきたいと思います。

ちなみに、内容は、わりと「陰惨」です。

5年ほど前に、


アルジャジーラの記者がメキシコのヒットマンにインタビューを敢行
 2010年11月25日


という記事で、中東カタールの通信社アルジャジーラの女性記者が、メキシコの麻薬組織の殺し屋にインタビューをおこなった記事を翻訳したことがありました。

その中のいくつかのフレーズを今でも忘れません。



アルジャジーラ「メキシコの殺し屋へのインタビュー」より

私は「あなたは拷問もするのですか?」と訊いた。

ジョージは「そりゃ、もちろんだよ」と涼しい顔で答えた。

私は彼に、拷問する時に、犠牲者への同情から精神的に苦しむことはないのかを尋ねた。

「あんたは信じられんかもしれないけど、答えはノーだ。同情なんて感じない。俺はアドレナリンが絶頂に達したら怒りが止まらないんだよ。怒りと共に叫んでしまうほどだ」と彼は言う。

「相手が苦しめば苦しむほど、アドレナリンがたくさん出て、俺は強くなる。それに、実は人を拷問をすると、俺はストレスが晴れちゃうんだよな。ストレス解消ってやつだな」




ちなみに、殺人事件の件数を日本とメキシコで比べますと、2013年のもので以下のようになります(世界の殺人発生率 国別ランキングなどより)。



・メキシコの殺人事件数 2万2732件(10万人あたりの殺人事件数が 18.91で、世界22位)

・日本の殺人事件件数  939件(10万人あたりの殺人事件数は 0.28 で、世界 211位)。




メキシコと日本の人口は大体同じくらい(1億2千万人台)ですので、メキシコの殺人件数は、日本の約 24倍になるということになりますでしょうかね。

ちなみに、日本の殺人率は世界で下から8番目ですが、日本より殺人事件が少ない国は、


・ルクセンブルグ(人口 54万人)
・アンドラ(人口 8万人)
・リヒテンシュタイン(人口 3万6000人)
・モナコ(人口 3万7000人)
・サンマリノ(人口 3万人)
・ナウル(人口 1万人)
・ニウエ(人口 1200人)



となっていて、国家と呼ぶのに抵抗があるような人口の国が多いです。私の住む所沢市でさえ 34万人の人口があるわけで、それより少ない国家が並びます。

そんなわけで、数百万人、数千万人以上の人口を持つ国家の中では、日本はダントツに殺人事件が少ない国だということは確かなようで、いろいろと問題がある日本ですけれど、「日本は他国と比べると圧倒的に人の命を粗末にしない国」であるという面はありそうです。


そのあたりを私たちはどう考えるか、ということも大事なことかもしれません。


ちなみに、殺人事件率世界一は、中米のホンジュラスで、10万人あたりの殺人事件数が 84.29 となっていて、 これは日本の 300倍となります。

メキシコよりも凄まじい数値が出ている国が世界にはたくさんありますし、それもわりと現実です。

それでは、ここから、デイリーメールの記事です。



Revealed, the rise and downfall of Mexico's most powerful female Cartel boss: How 'La China's' hitman boyfriend became so horrified by the 'maniacal' murdering monster she'd become – he shopped her to the cops
Daily Mail 2015.09.23


メキシコで最もパワフルといわれた麻薬カルテルの女性ボスの台頭と没落の内容が明らかに:「中国」と呼ばれる殺し屋のボーイフレンドは、彼女が「狂気」の殺人モンスターになっていく姿に怯え、警察に売り渡した

・メリッサ・カルデロン、通称「中国(ラ・チャイナ)」は、ボーイフレンドによって「狂人」と述べられた。
・この強大な麻薬カルテルの女性ボスは、180人以上の殺人事件に関与していると考えられている。
・彼女は、被害者を誘拐し、殺害した後に家族の家の玄関前に切断した遺体を積み上げる



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メキシコで広く知られた麻薬カルテルの女性ボス、それは、殺した被害者の自宅のドアの前にバラバラにしたその遺体を積み上げることで恐れられていた。

しかし、彼女は、「モンスター」と成りはてた女性の姿に恐れをなした恋人によって、警察に売り渡された。

メリッサ・カルデロン( Melissa Calderon )、通称「中国( La China / ラ・チャイナ)」は、恋人のヒットマンと、第二司令官の男たちから「狂人」、あるいは「コントロール・フリーク(人を支配することと命令することへの中毒)」と呼ばれていた。

このメキシコで最も強大な女性麻薬組織メンバーは、9月19日、恋人であり、片腕であったエル・チノからの密告により逮捕された。

現在 30歳のメリッサ・カルデロンは、2005年から麻薬カルテル「ダマソ」( Damaso )で働き始めた。

ギャングネームは当初から「中国」だった。

ダマソは、メキシコでもドラッグ戦争の激しいバハ・カリフォルニアを拠点とする麻薬カルテル「シナロア」( Sinaloa )と手を組んでいる。シナロアを率いている通称エル・チャポこと、ホアキン・グズマンは現在逃亡中の身だ。

メリッサは、彼女の無慈悲さと激しい気性を武器に、組織内で次々と早い出世を遂げていき、2008年には、組織内の司令官の一員となった。

ついに彼女は、バハ・カリフォルニア・スル州の主要都市ラ・パズと、毎年何万人もの観光客が訪れる人気の観光地であるカボ・サン・ルカスでの麻薬戦争の責任者にまで上りつめた。

伝えられるところでは、彼女は組織的な殺人の数々を指示し、市の広範囲のテリトリーを支配下においた。

バハ・カリフォルニアでの殺人事件の件数は、彼女が組織の武装行動の実権を握っていた7年間で3倍に膨れあがった。

ラ・チャイナは、狙った相手を家族の家から誘拐・殺害し、そして、地域社会への警告として、殺害した犠牲者をバラバラにして、その家族の家のドアの前に遺体を積み上げるという行為で悪名高かった。

麻薬組織の社会は、一般的に男性優位であるにも関わらず、ラ・チャイナの組織のメンバーの男たちは、彼女に忠誠を誓っていた。また、彼女はよく働いた者には、コカインを無料で配ったといわれている。

彼女の拳銃とアサルトライフルのコレクションでポーズをとる写真には、彼女のその恐怖の人格が重なって見える。


今年6月、彼女は、最近刑務所から釈放されて戻ってきた前任者の殺し屋であるアベル・キンテーロから、組織内での地位に関して、ラ・チャイナの司令官としての地位を辞任するよう求められた。

この降格話にラ・チャイナは激怒し、ダマソから離脱し、彼女自身の犯罪組織を設立することを発表した。

彼女は、ラ・パスと、人気の観光地カボ・サン・ルカスにおいて、すでに制圧している広範なテリトリーを背景に、元のカルテルの仲間たちに宣戦布告した。

そして、ラ・パズでの戦争が始まった。

ラ・チャイナ自身が戦闘部隊の最高司令官となり、恋人のエル・チノは、副司令官に、エル・スカル( El Scar / 傷)こと、セルジオ・ベルトランを起用し、暗殺部隊の隊長をエル・タイソン( El Tyson )とした。

物流の担当はフランコという人物が、そして、麻薬販売と、殺害した遺体の処理に関しての責任者は、エル・ペテル( El Peter )こと、ペドロ・シスネロスが選ばれた。

これらカルテルの上層部に加えて、ラ・チャイナは、自分で動かすことのできる 300人以上のストリート・レベルでのドラッグ・ディーラーを持っていた。ディーラーたちは自分たちを識別するために、赤く塗られたバイクに乗った。

このラ・チャイナの組織の宣戦布告によって、ラ・パズでの殺人率は、それからの2ヶ月で、2014年の同月の殺人率を大きく上回った。

ラ・チャイナの組織したこの残忍な麻薬カルテルは、メキシコ警察にとって、対策を取るための最大の優先事項となった。

彼女は、家や車を定期的に変更しており、捕らえられることはなかった。

8月上旬には、彼女の車が当局に知られることとなり、追跡を恐れたラ・チャイナは、物流を担当するエル・タイソンに、ピックアップトラックの購入を命じた。

エル・タイソンは自分の両親の友人2人の車をラ・チャイナに売ることを決め、2人を彼女に合わせることにしたが、ラ・チャイナは代金を払うかわりに、その2人を殺害してしまった。

死体の処分担当のエル・ペテルが呼ばれ、ラ・パズ北部の人里離れた場所に遺体は捨てられた。

エル・タイソンが現場に到着した時には、紹介した2人は無残に殺されており、この光景を見たエル・タイソンは、無実の友人たちが殺されたことに激怒し、警察に行き、このことを話すと、ラ・チャイナを脅した。

この裏切りの発言にラ・チャイナは再び激怒し、エル・タイソンを殺す前に、生きたまま彼の腕を叩き切ったと伝えられている。

エル・タイソンは、彼女による他の犠牲者と同じ名のない墓地に埋められた。

その直後、暗殺部隊のトップであるエル・スカルは、彼のお気に入りの娼婦が自分の要求を聞かず、拒否されたという理由で殺害している。

そして、ついに、ラ・チャイナは、ラ・パズの縄張り争いを巡って争っている彼女の古巣の麻薬カルテルのボス、エル・トチョを標的にした。

エル・トッチョを誘拐しようと試みたが、それは失敗した。

次に、ラ・チャイナの組織は、ボスの恋人ルルドを誘拐・監禁した。ラ・チャイナは、エル・トチョについての情報を引き出すために、ルルドを激しく拷問し、翌日にルルドは死亡したと見られている。

ルルドの遺体は、エル・スカルが殺害した娼婦と同じ墓に埋められた。

ラ・チャイナの恋人であるエル・チノは、自分の恋人がモンスターになっていく姿に恐れをなし、組織から逃げ、そして、エル・チノはすぐに警察に掴まった。



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エル・チノはメキシコシティに連行され、尋問された。

そして、その尋問の中で、いかにラ・チャイナが制御不能の行動をしているかを語り始めた。そして、それらは、1週間後に逮捕されたエル・ペテルの証言で裏付けられた。

伝えられるところでは、エル・ペテルは、ラ・パズの道路で高速警察に追跡されていた際、車を降りて徒歩で逃げようとしていたところを捕獲された。

50歳のエル・ペテロの尋問での話は、エル・チノの話と同じで、ラ・チャイナの常軌を逸した行動が示された。

エル・ペテルは警察に秘密の墓地の場所を告げ、警察により、それらの5体の遺体は回収された。

組織のボスであるラ・チャイナは、9月20日に、カボ・サン・ルカス空港から逃走しようとしていたところを警察に逮捕された。撃ち合いなどはなかった。

彼女はラ・パズの刑務所に連行された。

ラ・パズは、3ヶ月前まで、彼女の支配下にあった場所でもある。

彼女は現在、メキシコシティで尋問を受けており、来年以降、150人以上への殺人の関与についての裁判が始まる予定だ。





(訳者注)ここまでです。

うーん、何か追記しようと思いましたが、何となく翻訳していてグッタリとしてしまいました。

今回はここまでとさせていただきたいと思います。

最近は「中国」という単語を見ますと、

開きつつある「パンドラの箱 2015」の気配を放つ中国に対して2億年以上前から付随していた「崩壊」というキーワード
 2015年08月23日

という記事でご紹介しました「崩壊」という言葉を連想してしまって、何だか疲れやすくなります。



  

2015年08月23日



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・Epoch Times 2015.07.30(初出 2005.05.31)の Epoch Times より。













「中国発パニック」の入口で


最近、ガンになることや、その自然退縮、あるいは、病気の原理を考えたりしているうちに、「すべては必然」という考えを強く思います。


この世の中に起きること、その存在。

そこに偶然はひとつもないと。


それならば、この世にあるすべてには、「この世に存在する必要がある」から存在しているということが言えると思ったりするのです。


今、世界では、金融や経済について、かなりの動揺が起きています。


その動揺は、今後の数日、あるいは数週間で1度は収まるものなのかもしれないですが、もう少し長いスパンで見れば、ことによれば、「何らかのシステムの崩壊」というキーワードを伴うものに次第に発展していく可能性もあるものかもしれません。


今起きている動揺には「明確な理由が見当たらない」というところに先行きがわからない凄みがあって、かつての「〇〇ショック」というものともまた違う「歪みの解放」的な意味合いも強いもののようにも思いますが、一般的には下のような報道をされることが多いです。


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▲ 2015年08月22日の英国ガーディアン Global stocks in 'panic mode' as Chinese factory slump drags on markets より。



上のように、海外では多く、「中国発」というようなニュアンスの報道がなされています。


そして、上のガーディアンの報道の見出しのように、市場は「パニック・モード」に入りつつあるということのようですが、過去の「〇〇ショック」と比較すると、まだ現時点ではパニックでも何でもないと思いますが、歯止めが効かない場合、本格的なパニックの可能性もあるのかもしれません。


ところで、冒頭の「2億7千万年前の石に刻まれた言葉」という報道は、何となく不思議な響きのものだと思いますが、これは、もともとは今から 10年くらい前の報道なのですが、最近、エポック・タイムズで記事が更新されていました。


先にこの記事をご紹介しようと思います。


内容は、


・2億年以上前の岩石から「中国共産党亡」(中国共産党滅亡 / あるいは崩壊)という文字が刻まれているのが発見された


・科学者たちの調査の結果、人為的なものではなく、「自然現象」だと結論づけられた


というものです。


ここから記事です。


なお、中国語の「亡」という感じの意味は、日本語での意味とそれほど変わらないのですが、英語版の記事では Collapse (崩壊)となっていますので、ここではそちらを使わせていただきます。






Epoch Times 2005.05.31



2億7千万年前の石に刻まれた言葉:「中国共産党の崩壊」



2002年6月、中国貴州で、「隠された言葉」が刻まれた2億7千万年前の石が発見された。


この石は、専門家の研究によると、500年ほど前に断崖から落下して二つの石に割れたとされる巨大な石だが、その断面に「中国共産党亡」(中国共産党崩壊)という文字が浮かび上がっているのだ。


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「亡」の文字は特に大きく書かれている。


中国の主要メディアはこの現象を一斉に報道したが、「中国共産党」という文字だけを報道しており、どのメディアも「亡」という文字があることについては報道しなかった。


しかし、国営メディアの写真で「亡」という文字を読むことができる。


発見地は、中国南西部の貴州省の山奥の盆地に位置する景勝地で、神秘的な景観を持つ場所だが、交通が非常に不便なために、あまり知られていない場所だ。


この地の清掃中に、この「隠された文字を持つ石」が発見された。


この石は崖から落ちた後に、半分に割れたと見られるが、長さ3メートル、高さ7メートル、重さ約 100トンの大きさだ。


「中国共産党亡」の文字は約 30センチ四方の文字の大きさで均等に並んでいる。


中国科学院や中国地質大学の専門家などを含む 15人の研究チームの分析の結果、この石は二畳紀時代の2億7千万年前のものと見られ、また、この文字には人為的な加工は一切みとめられず、つまり、純粋な自然現象であると結論づけた。


文字のまわりの石の成分は、分析では今から2億7千万年ぐらい前に存在した岩石だという。また、文字が均等に配列されている点については、非常に珍しいことではあるが、地質学の理論によっての説明はできるとのことだ。


地質学的にも、非常に高い地質研究の価値があるという。


しかし、これだけ明瞭な文字の形が自然に形成されたとはやはり考えにくく、その起源には謎が残る。


この石について、中国では「亡」を隠した形で報道されたが、しかし、この6番目の文字「亡」を見た者は、誰でもその意味を理解するはずだ。





ここまでです。


この報道を今回思い出したのは、この現象の不思議さということよりも、「中国共産党亡」という文字列について、これまでは単に、


「中国共産党が滅びる」


という字面で考えていたのですが、日本語的に解釈して、「亡」という言葉を自動詞や他動詞でいろいろと考えてみると、


「中国共産党《が滅ぼす》」


という読み方もできるのかもなあという気がしまして、それでご紹介しました。


中国共産党が、「何か」を滅ぼす。


そして、それは、2億7千万年という比較的長いスパンで見ても、自然現象として記録に残されるほど壮大な「何か」を・・・という解釈は、まあ考えすぎなんですが、2億7千万年という時間軸はともかく、今は、その中国発で世界の大きな変化がもたらされている「途中」といえるのかもしれないなあとは思いました。


もしそうなら、中国共産党という存在の「必然性」が少しわかる気がします。

それは、彼らが今の世の中を破壊するために誕生したという推測です。






予告されていた「パニック」のキーワード


さきほどのガーディアンの報道には「中国発のパニック」というニュアンスが含まれていますが、今年1月に書きました記事、



 2015年01月24日


の中で、『エコノミスト 2015 世界はこうなる』の表紙をご紹介したことがありました。


いろいろなものが描かれているのですが、下のように、紙面のかなり多くの部分を「中国関係」が占めていたことがわかります。


economist-2015-s1.gif




その「中国関係コーナー」の一画には下のような表現がありました。


panic-frb-1.gif



この絵が示唆している状況は、現在の現実に起きていることと、それなりに、似たようなことになってきているようには思います。


ちなみに、中国から連想する「崩壊」とか「パニック」のキーワードでは、最近の天津の爆発の前後から続いている爆発事故「のようなもの」がありますけれど、またも起きました。



中国山東省の化学工場で爆発1人死亡
NHK 2015.08.23

中国沿海部・山東省の化学工場で22日夜、大きな爆発と火災が起きて、これまでに工場従業員1人が死亡し、有毒な化学物質が爆発の原因とみられることから、工場から半径1キロの範囲に住む人たちが避難しています。

この爆発で工場から5キロほど離れた場所に住んでいる人が揺れを感じたほか、多くの住宅で窓ガラスが割れたということで、地元政府によりますと9人が病院に運ばれ手当てを受けているということで、その後工場従業員1人が死亡したことが確認されたということです。


これも天津の時と同様に、住民の人たちによって、動画が撮影されていますが、その爆発音がものすごいです。





ここまで続くと、どうなんだろうとも思いますが、まあ何はともあれ、


「何だかよくわからないけれど、いろいろと起きている」


という中に、今いるのかもしれません。


そして、少し前の、



 2015年08月17日


という記事のタイトルにもありますように、この「9月」というのは、いろいろと気になる月でもあります。


「よくはわからないけれど、いろいろと始まった」のか、市場にしても出来事にしても、単なる偶然の連なりなのかはわかりませんが、冒頭に書きましたように、「この世に偶然という概念はない」というような考えが今の私にはあります。


さて、これからの9月はどのような月となりますでしょうか。



  

2015年03月07日



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▲ 2009年4月28日の英国テレグラフより。






 

年間100万人の先天障がいを持つ赤ちゃんが生まれる中国

早いもので、今年も3月を過ぎていることにようやく気づきましたが、1月の終わりの記事、

日本の未来 : 子どもに関しての、そして、高齢者に関しての統計データから受けた衝撃
 2015年01月28日

以来、身体的な健康も精神的な健康も含めて「健全性が損なわれつつある(かもしれない)今の社会」について書いたりすることが何度かありました。

そして、上の記事なども含めて、特に世界で最も少子化の著しい日本の将来に何となく悲観的になったりしていました。

世界191カ国の年齢の中央値(数値が高いほど高齢化の国家)
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MEMORVA

上の調査では、世界191カ国の中で「 15歳以下の人口比率が最も少ない」のも日本で、現在の日本の異常な少子化(世界で単独で一番ですので、「異常」と表現しても構わないと思います)は、そろそろ「国家の存続の限界値」ともいえそうですが、解消する目処もなさそうです。

そんなわけで、日本は日本で非常に将来の存続の展望が見えにくいことは確かなのですが、今や人口でも経済でも世界最大に迫ろうとしている中国に関して、下のような報道を見ました。




中国:「捨て子」が重大な社会問題に、毎年10万人=専門家
newsclip.be 2015.03.06

中国では「捨て子」が年間で10万人を数えるまでに増加し、すでに重大な社会問題となっている。

正確な統計はないものの、年間の「捨て子」人数は、1980年代が約5000人、90年代が5万人で推移していた。ただ、国の救済制度不備などを背景に、近年になって段階的に増加しつつあるという。

先天的な障害を持って生まれてくる赤ちゃんが捨てられる例が多い。先天的な障害を持った赤ちゃんの出生比率は、年を追うごとに増えてきた。

これに対処するために、中国では2011年6月に、河北省石家荘市に国内初の「赤ちゃんポスト」が設けられた。その後も、江蘇省、陝西省、貴州省、福建省、内モンゴル自治区、黒竜江省、広東省などに相次いで試行的に設置されている。

ただ、広東省広州市の「赤ちゃんポスト」では、運営わずか50日あまりで大量の嬰児を収容。保護スペースが限定されるなか、運営休止に追い込まれる異常事態も発生した。多くが「脳性マヒ」を抱えている。

「赤ちゃんポスト」に収容された嬰児、幼児は、全体の99%が身体や機能に障害を持っていたという。





というように、中国で「捨て子」が増えているという報道ですが、従来から理由として挙げられることのあった経済的な理由からなどではなく、「捨て子の 99パーセントが先天性の異常を持って生まれた赤ちゃん」だということが書かれています。

先天異常を持って生まれる子どもは、日本を含めて、世界的に増加傾向にあると思われます。
日本でも下のように、1996年頃から急激に増えています。

anomalies-graph.gif
先天異常モニタリング:わが国と 世界の取り組み


上のグラフは 2002年までのものですが、2014年4月の朝日新聞の報道などからみますと、全体の先天異常の数も 2002年以降も上昇し続けていると考えていいようにも思います。

しかし、中国はさらにその比率と増加ぶりが激しいようで、2013年9月19日のサーチナの「障害児の出生率が年々増加=50人に1人、多岐にわたる誘発原因―北京市」という記事には、

2012年に北京市で誕生した新生児は20万人以上だが、そのうちの4000人(50人に1人)以上が障害児である。

中国では障害児の誕生率が比較的高く、毎年80万〜120万人の障害児が誕生している。

とあり、毎年 100万人前後の障がいを持つ赤ちゃんが生まれている。

100万人というのは、当然ながら少ない数ではありません。

たとえば、比較として、日本の 2013年の総出生数は 102万 9816人でしたので、日本で1年間で生まれたすべての赤ちゃんと同じ程度か、あるいはそれより多くの障がいを持つ子どもが中国では1年間で生まれているということになります。

そして、その 100万人の赤ちゃんのうちの 10万人の赤ちゃんが「捨てられる」という社会。

中国の出産数のうち、障がいを持つ赤ちゃんが生まれる割合の推移は WHO によれば、

・1996年 0.87%
・2012年 5.6%


と、十数年で6倍以上になったそうですが、正確なデータはないながらも、これを 30〜 50年前からと比較すると、おそらくは大変な増加となっていると思います。その根拠は、ガンなど他の疾病も、中国では凄まじい増加を示しているからです。

こうなってきますと、いかな大国である中国とはいえ、次第に問題となっていくと思います。

何しろ、(日本もそうですが)国の基盤を作る労働力も、あるいは軍を担う兵士たちも、若者によって構成されるわけで、高齢者がそれに代わることは基本的にはできません。

そして実は、現在でも中国では、大都市で「労働力が足りていない」という現実があったりします。




すでに都市での労働力が不足

何となく、「人口の多い中国では労働力などいくらでもあるだろう」と考えてしまいがちですが、実際には、たとえば、首都北京では下のような状態のようです。


北京で人手不足深刻、建設作業員は月給18.3万円
newsclip.be 2015.03.05

北京市の人手不足は全国で最も深刻だという。北京などの大都市は家賃や物価の高騰など生活面のプレッシャーも大きいことから、地方からの出稼ぎ労働者が避ける傾向にあるためだ。

なかでもドライバー、建設、宅配、救命、メイク、チケット予約サービスといった業種で人手不足が顕在化しているという。うちドライバーの求職倍率はわずか0.22で推移している。

一方、供給不足の業種のうち、最も平均給与水準が高いのは建設作業員で、月額9621人民元(約18万3227円)となっている。同額は全国トップの上海市(5825人民元=約11万934円)など1線都市を上回っている。またホワイトカラーの平均も超えている。



ということで、労働力が足りていない上に、建設労働者が「月給 18万円」という給与水準であることにも驚きます。ちなみに、北京のホワイトカラーの月収は、こちらによれば、平均 5453元ということで、10万円くらいでしょうかね。

要するに、現在の北京では、若いエリート・サラリーマンの2倍ほどの月収を建設作業員が得ているという構造になっているようなのです。

しかも、「それでも人が集まらない」と。

理由は上にもありますように、中国の大都市は家賃や物価が高いということもあるのでしょうけれど、ホワイトカラーを上回る給料をもらっていれば、住めないということもなさそうです。

しかし、実際の理由はともかくとしても、都市部での労働力が不足しだしているのは事実のようで、今後もさらに激しい高齢化社会となっていく中国では、このような状態が続くのかもしれません。

ただ、少子化の問題は主要国ではどこも同じような問題ではあります。

1940年から 2013年までの7カ国の出生数の推移
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厚生労働省 人口動態統計

日本(黒い折れ線)は、1960年くらいからずっと出生数2くらいからそれ以下ですが、 1950年以前を見ますと、日本でも一人のお母さんが4人くらいの子どもを産んでいたというようなことが普通だったことがわかります。

韓国なんて「6」などという数字がありまして、どの国もこの数十年間で、いかに子どもの数が減ってきているかがよく現れています。

少子高齢化というのは主要国全体としての問題となりつつありますけれど、とりあえず、話を中国に戻しますと、先天異常などを抱えて生まれる赤ちゃんが劇的に増えているだけではなく、若者や成人で精神疾患を抱える人の数も飛躍的に増えています。




数億人の精神疾患予備軍を持つ中国

冒頭に載せました「中国では1億人が精神疾患を抱えている」という報道は、2009年のものですが、そのデータはかなり大ざっぱな統計をもとにしているとは思われます。なぜなら、 2014年の報道でも1億人という数が見出しで見られるからです。

下の記事は、2014年6月11日の日経ビジネスの記事からの抜粋です。


精神疾患1億人、心病む中国 本当の患者は病棟の中か外か
日経ビジネス 2014.06.11

13人に1人が心の病、2分に1人が自殺

中国には精神疾患者が1億人以上いるとわれている。13人に1人が心の病という計算になる。何をもって精神疾患というかはあいまいながら、これは中国衛生部疾病コントロールセンターの推計だ。

このうち重篤な精神疾患は1600万人をこえるという。また鬱病の生涯有病率は人口の4%で約5500万人。

自殺者は多い。自殺大国と言われている日本よりも、比率は若干高いだろう。推計には諸説あるが、世界自殺予防デーなどで繰り返し報道されているのは、「2分ごとに1人自殺、8人が自殺未遂、1人自殺するごとに平均6人の家族・友人を直接的間接的に被害に巻き込んでいる」。



というようなことで、実数は曖昧ですが、以前と比べて、どのくらい増えたかということについては、

「中国でのメンタル系の薬の売り上げ」

のグラフで推移を見るという方法があります。

下は 2010年11月の科学誌ネイチャーに掲載された「中国のメンタルヘルス薬剤市場の拡大」をグラフにしたものです。

china-mentalhelth-market.gif
nature

1999年から 2010年の 10年間で、抗精神剤も抗うつ剤もどちらも十倍から十数倍という爆発的な伸びを見せていて、2010年には、

・抗精神薬剤の中国での売り上げ 約 360億円
・抗うつ剤の中国での売り上げ 約 240億円


と、ものすごい規模となっていて……まあ、これらの薬剤を作っているのは欧米の製薬会社だと思いますが、いずれにしても、とんでもない規模のマーケットになっていることがわかります。

ただ、上のグラフのうち、「抗うつ剤」に関しましては、過去記事、

うつ病だらけの世界の中…
 2014年10月01日

の中の、

うつ病が増えた本当の原因は「うつ病を治す薬」かもしれないという現実

というセクションに書きましたように、「うつ病と抗うつ剤の関係」には、いろいろなカラクリがある世界ではありまして、つまり、抗うつ剤に関しての事実として、

うつ病の薬が本当によく効くものであるならば、本来なら、うつ病の患者はどんどん減っていくのが正しいはずなのに、実際には薬の普及と共に、うつ病患者がどんどん増えている。

ということが、世界のいたるところで見られているということがあります。

ですので、うつ病患者の増加を、市場規模の拡大のグラフだけから見るわけにもいかないのですけれど、それでも、精神疾患と共に、10年で十数倍の増加というのは、ちょっと他の国では見ないです。

ところで、今回の記事のタイトルに、「集団的・無意識的に自殺を進めている大国」という言葉を入れているのですが、これは私が考えた言葉ではありません。

そのことを少し書いて締めたいと思います。




現在の中国人の資質

現在の中国に関しての「健康」に関して、他のいくつかのデータは、例えば、ほんの一部ですが、

2010年に中国で大気汚染が原因で亡くなった人は約 120万人(Record China

中国の1歳未満の赤ちゃんの死亡数は1日平均 573人(Record China

中国では1日に 8550人の新しいガン患者が発生(Global Voice

など、いろいろと壮絶な数字が並ぶわけですが、中国の「健全」が崩壊しつつある原因のひとつは、環境や食の安全などがあるでしょうけれど、それらすべてに通じる「現在の中国の人々の考え方」というものに本質がありそうです。

それを知ったのは中国人作家の方の書いた一冊の本によってでした。

中国の食の状況について書かれ、日本語でも出版された『中国の危ない食品―中国食品安全現状調査』(原題:民以何食為天)という著作の作者である周勍という人は、インタビューの中で、以下のように述べています。




中国の危ない食品 - 著者インタビューより

中国は、旧ソ連からプーチン政権下のロシアに代わったのと同じように、集権先制に資本が加わって闇社会化した典型です。すなわち、少数の利権利益配分グループが、言われているところの社会転換型の期間に、国家機構を利用して権力に変え、しかるのち、この権力を使ってブラックマネー資金を獲得し、この資金でもって絶対多数の民衆に対処、対応しているのです。

中国の食品汚染は人心の汚染から来ています。中国人のこの民族全体は知らず知らずのうちに、集団的に無意識的に自殺を進めているのです。

ですから私は、中国の悲惨さを増しつつある事態を救えるのは、国内にあっては中国人みずからしかいないと考えています。中国人自身が魂の救済運動を起こす。





というように、

> 集団的に無意識的に自殺を進めているのです。

とまで言っています。

作者ご本人も中国人ですから、中国人みずからが「心の汚染を排除する」ことに気づくことを願っているようですが、現状ではなかなか厳しいようです。

それにしても、日本、韓国、中国を含めた東アジアの 50年後の姿が想像しにくい世の中になってきています。どれかは消えて無くなっているかもしれないですね。



  

2013年01月14日



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china-2013.jpg

▲ 今回の記事とは関係ないですが、最近、「中国は最終戦争を起こそうとしているのでは?」という論調の記事をよく見かけます。専門家によると、食糧を含めた備蓄量や、国内の防衛体制が異常なのだそう。上は「Is China preparing for war or catastrophe? Mysteriously stockpiles rice and other commodities」(「中国が戦争か壊滅的な災害のための準備をしている?」)より。






 


爆発的な噴出するニュースの数々


今日(1月14日)、関東地方の内陸部のこちらではこの冬最初の大雪となりました。


今回はタイトルにした「中国の砂漠で発見された建造物のミステリー」の写真をご紹介しようと思うのですが、写真が多いついでといっては何ですが、最近ご紹介できなかった他のニュースなどのいくつかの写真を載せておこうと思います。

先日の記事、


2月15日に地球の軌道圏内に突入してくる小惑星が重力の影響でどんどんコースが地球寄りに
 2013年01月12日


の最初のほうに書きましたけれど、本当にいろいろな出来事が多くて、上の記事で、「次回ご紹介します」などと書いている間にもどんどんいろいろな出来事が起きます。

そんな中でも衝撃的なニュースとして、実は、ドイツの海に突然、新しい島が浮上するリンク(英語))というニュースがありまして、今、位置関係などを含めて調べています。

場所によっては、最近の地殻変動関係の記事、


インド・オーストラリアプレートの境界で急速な「海底隆起」が起きているかもしれない
 2012年12月05日

地図から消滅した南太平洋のサンディ島: 古代の超大陸が分裂したと考えられる海域での異変
 2012年11月23日


などとの関連で地図などを眺めると興味深いことがわかるかもしれません。

これはぜひ記事にしようと思います。

ちなみに、ちょっとおかしかったのは、上の「ドイツの新しい島」は、現在「サンディ島」と呼ばれています。もちろん消えたサンディ島と関係があるわけではなく、意味ではなく、「砂だらけの島( Sandy Island )」という程度の意味ですが、なんとなくその関連性が面白かったです。

あっちで消えて、こっちで出てくる」というような感じというのか。

というわけで、ここからいくつか最近の出来事の写真をご紹介した後、中国の砂漠で発見された巨大な建物群の写真も載せます。


中国の謎の建造物に関しては、ずいぶんと前の記事ですが、


グーグルアースで見つかった中国ゴビ砂漠の正体不明の巨大な建造物
 2011年11月16日




などもありました。中国はとにかく広い国なので、いろいろな「知られていないもの」が存在しているようで、次々とグーグルアースなどで見つかっているという状態です。

それでは、ますがはそれとは別の最近の出来事を。




オーストラリアの「赤い波」

下の写真はオーストラリアで数日前に起きたことですが、どういう状況か、おわかりになりますか?


red-wave.jpg



red-wave-02.jpg


これは、実は「砂嵐」なんです。


巨大な「赤い波」がオーストラリアを包み込む
 Digital Journal (オーストラリア) 2013.01.12


オーストラリアは3年ほど前にも「赤い朝」というのを経験していて、また同じような状況となったようですが、今回は、その嵐が海のほうでも立ち上がったために、地元の人たちの BBS などでも、


「なんだか聖書っぽいなあ」


というような書き込みも見られるものすごい風景でした。

YouTube にもいくつかアップされています。





イスラエルの二重の虹

次はこちらです。


rainbow-0107.JPG


見た通りの二重の虹なんですが、場所が問題で、先日の、

「一線」を越え始めた世界の気候: オーストラリアでは摂氏 50度を見据え、中東では過去最大級のスーパーストーム
 2013年01月10日

という記事で、イスラエルを含めた中東全域が激しい嵐に見舞われたことを記させていただいたのですが、上の虹は「その嵐の後」あたりにイスラエルで撮影されたものです。現地の方が送って下さいました。

きれいといえば、きれいですけれど、「虹という「地獄の門」の彼方に」という過去記事に書きました「虹の下には地獄の釜が開いているというイスラエルの伝説」を思い出すと、単純に「きれいだねえ」とも言えない面もないではないかもしれません。

ちなみに、二重の虹の現象そのものはものすごく珍しいというものでもなく、出る時には出るもののようです。

次はまた毛色の違うものです。





月にもいろいろな事情がある

米国の「月惑星研究所(LPI)」という NASA 関係などの資料を管理、研究して、そして公開している部署があります。

usra.png

そこには、アポロなどを含めて、NASA などが撮影してきた夥しい数の写真がありますが、たまに「奇妙な写真」が見つかります。

たとえば、下のような写真。


lunar-01.jpg


月の表面です。

こちらで丸で赤く囲んだ部分はそれぞれ下のようになっています。


lunar-object-02.jpg



lunar-object-03.jpg



まあ、それぞれ何らかの月での自然現象なんでしょうけれど、あまり見たことのない現象でしたので、ご紹介してみたりしました。現物の写真は、LPI の写真番号 3213 にあります。



というわけで、ここから中国の施設関連の記事です。

最初にこのことを報道したのは米国の WIRED やライブサイエンスといった科学メディアでした。

見つけたのは CIA の元アナリストで、衛星写真の分析の相当なスペシャリストだということですが、彼にも「これが何かわからない」ということです。

場所は中国のカシュガルというところにある砂漠ですが、この「カシュガル」というのは、国家区分としては確かに中国とはいえ、新疆ウイグル自治区のさらに欧州よりの下の地図の「A」のあたりの場所で、かなりの辺境地区といえます。

kashu.jpg


なお、ロシアの声の報道によりますと、このあたりは、


米国の一部の専門家らは、これらは中国が太陽系をより深く研究するための準備であると考えている。その目的のために中国ではすでにいくつかの戦略施設および基地が設けられており、カシュガルの北西部には直径35メートルのアンテナが建設されることになっているという。



とありますが、これも推測であり、本当なのかどうかはわかりません。

では、本記事はここからです。





What Did Google Earth Spot in the Chinese Desert? Even an Ex-CIA Analyst Isn’t Sure
WIRED 2013.01.09


グーグルアースで中国の砂漠に確認されたものは何なのか? CIA の元分析官もわからないと述べる


米国CIAの元分析官、アレン・トムソン( Allen Thomson )氏は、好奇心から中国南西部のカシュガル周辺をグーグルマップで調べていたところ、偶然にも大量の建造物群を発見した。


アレン・トムソン氏は、 1972年から1985年までCIAで勤務し、その後も、1996年まで米国国家情報会議にコンサルタントを務めた衛星画像の分析のスペシャリストだ。また、グーグルアースで秘密施設を発見することにも長けている。


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トムソン氏は、グーグルアースで、2008年にイランのロケットセンターと思われる施設を発見し、2011年には中国ゴビ砂漠で「地下バンカーミサイル基地」だと考えられる施設を発見している。

しかし、トムソン氏は、今回発見したものが何か「見当がつかない」と言う。その巨大さと、そして、見たことのないような形状、そして、驚くほど急速にできたと思われることなどを挙げ、現在のところは推測できないとしている。




  

2012年08月25日



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▲ エコノミストの「世界の都市の住みやすさ」の2012年度ランキングで、最下位だったバングラデシュのダッカ。私個人はむしろこういう光景に一種の憧れがあって、昔は実際に行ってしまったりしていました。






 



早朝などは涼しい風も多少感じる最近ですが、それでも私の住んでいるあたりの日中の「皆殺し的な太陽光線」は続いていて、たとえば週間天気予報もこんな感じです。

pintenki-0826.png

まだ「37度」とかいう数字が見えてゲンナリします。

日中、暑さをのろい、太陽を睨みながら、「太陽死ね」と呟きつつ(やめろって)歩いていたりするんですが、ここ数日、「ふと」気づくのは、太陽自体の光の弱さだったりします。

私は3年くらい前だったか、「太陽を直視すると気持ちいい」ということに気づいてから、ほとんど毎日、太陽を直接見るのですが、冬なら長時間見ていても大丈夫ですけど、真夏の太陽は普通はキツすぎてほとんど直視できないものです(ちなみに、一般の方は太陽の直視は絶対ダメですよ。目を痛めます。私はもともと痛んでいるんでどうでもいいんです)。

今の太陽自身が直視できるということは、弱ってる感じがしますね。

「今の暑さと太陽の輝きがリンクしていない」

とも思います。


先日、「太陽を分割するような形」の変なフィラメント(磁気のライン)が出ていることをご紹介したりしましたけれど、どうなんですかね、太陽。



▲ 記事「太陽に突然現れて急速に拡大した『巨大な亀裂』」より。


来年 2013年の夏までの黒点最大期までに順調に黒点が増え続ければ、特に問題にないと思うのですが、そうでもなかった場合、あるいは減っていったりするような場合は、太陽が長い「休憩」に入る可能性もあるのかも知れません。

が、しかし、なんであれ、現在暑いことは事実。

昨日から、最近の宇宙での新しい発見のことについて記事にしていたのですが、昨日は書き上げられず、今日もまた暑く、「こんな暑い中、宇宙も何もあったものじゃない」と、別の話題にいたします。

暑苦しい話題です。



暮らすのに適していようがいまいが、人々はそこに暮らしている


先日、英国のエコノミスト市の調査部門から、「住居に適した都市のランキング」という発表がありました。

これは日本語の報道もありましたので、そちらを貼っておきます。


世界の都市の住みやすさトップ10、カナダと豪州が上位
AFP 2012年08月19日

英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」が今週発表した「世界の都市の住みやすさ」ランキング最新版で、カナダとオーストラリアの都市が上位につけた。同調査は、世界中の140の都市を安定度、保健医療、文化、環境、教育、インフラの5つのカテゴリーに分かれる30項目以上の質的・量的要素で評価した。

トップ3の都市は、半年前の前回調査から変わらず、オーストラリアのメルボルンが1位、2位にオーストリアのウィーン、3位にカナダのバンクーバー。その後もカナダとオーストラリアの都市が健闘している。
 
一方、最も住みにくい都市と評価されたのはバングラデシュのダッカだった。



というものです。

私は、白人が白人富裕層のために作っているような「ランキング」というのが好きではなくて、これまで基本的に気にしなかったんですけど、しかし、最近の世界の情勢、あるいは日本にしても世界や周辺国との軋轢なども大きく、海外への移住を含めて、「他の国の住みやすさはどうなのか」ということについて、興味のある方は多いと思います。

このレポートのオリジナルは、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット Economist Inteligent Unit の該当ページ(英語)にリンクがあるのですが、これが有料レポートだったんですよ。

結構な金額を払わないと見られないものだということが判明して、購入するわけもなく詳細はわからないのですが、ただ、ベストもワーストも近年はそんなに変化していないもののようです。

なので、少し前なら同じような感じだと思われます。

2年前の2010年のレボートがありましたので、その「ベスト10」と「ワースト10」の表を載せておきます。大体、今年も同じようなものだと思います。

Global-Liveability-2010.png

注釈しておきますと、下のようになります。




都市の暮らしやすさランキング ベスト10

1位. バンクーバー(カナダ)
2位. ウィーン(オーストリア)
3位. メルボルン(オーストラリア)
4位. トロント(カナダ)
5位. カルガリー(カナダ)
6位. ヘルシンキ(フィンランド)
7位. シドニー(オーストラリア)
8位. パース(オーストラリア)
9位. アデレード(オーストラリア)
10位. オークランド(ニュージーランド)



都市の暮らしやすさランキング ワースト10

130位. ダカール(セネガル)
132位. コロンボ(スリランカ)
133位. カトマンズ(ネパール)
134位. ドゥアラ(カメルーン)
135位. カラチ(パキスタン)
136位. ラゴス(ナイジェリア)
137位. ポートモレスビー(パプアニューギニア)
138位. アルジェ(アルジェリア)
138位. ダッカ(バングラデシュ)
140位. ハラレ(ジンバブエ)







です。

harare.jpg

▲ 2010年のワースト1のジンバブエの首都ハラレ。写真は青年海外協力隊のサイトより 2008年のジンバブエ大統領選挙の頃の様子ですので、貼られているのは選挙のポスターだと思います。選挙ポスターがカラフル。


今年の「ワースト」のほうでは、最下位の位置をバングラデシュのダッカが、2010年の最下位だったジンバブエのハラレから「奪還した」ということになるようです。

さっそく、最下位となった街ダッカのあるインドの「デイリータイムス」というメディアは記事(英語)で、「意図的に私たちの街のを最下位にしようとしている」としながらも、「私たちのほうも努力していないのでは」と書いていたりして、複雑な心境を伝えています。

それにしても、私は上のランキングを見ると、ワーストのほうにばかり行きたい都市があります。カメルーンのドゥアラとかはよくわからないですが、他の街は過去に一度は「なんらかの接点」があって、思い入れがあります。

ナイジェリアの「ラゴス」なんてのは行ったことはないのですが、私が高校生の時、1979年か1980年だと思いますが、日本の音楽家の坂本龍一さんがリリースした「B2 UNIT」というソロアルバムがありまして、この中の「Riot in Lagos 」(ラゴスの暴動)という曲があり、それにえらく感動したことがあります。17歳の頃でしたかね。毎日聴いていました。

この曲を知るまで「ラゴス」という地名や言葉さえしらなかったので、それからラゴスに興味を持ち調べ、ついでに「暴動」というものにも興味を持ち、その頃から「世界の暴動」を図書館で調べたりしたものでした。

調べてみると、この曲は、Wikipedia にもなっていて、そこにも、


> 『B-2ユニット』制作時に、ナイジェリアの都市ラゴスで起きた暴動からインスパイアされており


とのことです。

下の曲です。

坂本龍一 ライオット・イン・ラゴス (1980年)


これを 1980年代の「日本の奇跡的ソング」の一曲という人は多いと思います。


さて、話が逸れましたが、「海外移住」という現象は、アジアでは、日本でも多いのかもしれないですが、中国でも下のような現象が起きています。

ただし、日本などとは理由が違うかもしれないですが。


中国の億万長者、先行き不安で国外脱出
大紀元 2012年08月25日

投資で米国永住権取得

米国のEB-5投資永住権プログラムは、10人以上の雇用を保証できる外国人投資家に永住権を与えるものだ。

このプログラムで永住権を取得した中国人は2006年では63人だったが、昨年では2408人に躍進し、今年の現時点ですでに3700人を超えている。

全世界の投資家を対象とするこのプログラムだが、これまでに許可された投資家数の75%を中国人が占めた。

昨年発表された国内の調査では、無作為に選ばれた資産百万ドル以上の中国富裕層千人のうち、6割は海外の移住を計画していると回答した。移民先は米国だけではない。豪州への中国人移民も増え続けている。2011年、投資移民を含めた中国人移民は初めて英国移民を上回ったという。




そして、中国に絡んで、話題となっている記事を翻訳紹介してみようかと思います。
それが今回の本題です。

題して「人が住むことのできない都市」という記事です。

もちろん、上の「住みやすい国ランキング」と同様のことで、そんなことは人それぞれの判断であるわけですが、なかなか考えさせるものがありましたので、ご紹介したいと思います。

中国に7年間住んで、ほぼすべての省と自治区を訪れた人による文章です。
イサーク・ストーン・フィッシュ( Isaac Stone Fish )という人によるものですが、アメリカのメディアに多く書いているようですが、どこの国の人かはよくわからないです。下の人です。

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▲ イサーク・ストーン・フィッシュさん。フォーリン・ポリシーというメディアの記者で、ロサンゼルスタイムスなど米国の新聞雑誌等で中国関連の記事を書いているようです。


結構長いですので、翻訳に入ります。
記事は基本的に文字だけですので、写真をこちらで添付したりしています。






 


Unlivable Cities
Foreign Policy 2012.08.13

暮らすことのできない都市の群れ


unlivable-china.jpg


中国の大都市は、写真で見ると素晴らしい場所のように見えるが、実際には、そこは人が暮らすには適さない、ひどい場所だという事実がある


イタリアの偉大な作家イタロ・カルヴィーノは、彼の著作である幻想的な小説『マルコ・ポーロの見えない都市』で、マルコ・ポーロが訪れた中国の都市から 55の物語を情感たっぷりに描いた。

そこに書かれてある幻想の中国は、建物は貝殻のような形をしており、らせん状の階段が街に散りばめられている。そして、その幻想的な「ジグザグ都市」の住民たちは、毎日、同じ通りで、眠るための道具を作り、料理を作り、お金を貯め、あるいは物を売ったり、人に質問したりして1日を過ごす・・・という小説だった。


しかし、現在のヨーロッパ人が中国に行き、今の中国の現実の描写をした場合、上のような幻想的で肯定的な描写にはならないだろう。

駅を一歩外に踏み出すと、そこでは多数の中年の女性たちが薄汚れた金属製のカートの上でインスタントラーメンを作り、あるいは鶏をパック詰めしている。今にも倒れそうなホテルの前の路上には農民たちが並んで座り、スイカの種をガムのように噛んでいる。

空気は石炭の匂いがする。

そして、歩いていると、人工的なビルが密集する場所に行き当たり、灰色の箱状の建物がズラリと並ぶ。ある街には、青い色のガラスで囲まれた中国銀行のタワーが作られる。その青と金属での建物の威圧感に観光客は圧倒される。


china-bank-tower.jpg

(訳者注) ▲ 中国銀行のタワー(左)とその近辺。


中国の都市を、「同じ外観を有する千の都市のようなものだ」という人がいる。

どうして、中国の都市はそのように画一的なのだろうか。

その答えは、この国の建築の歴史の中にある。

1930年代、中国は国家としての形態が崩壊していた。
国の大部分を督軍(当時の中国の地方長官)に支配され、また、中国北東部は日本によって植民地支配されていた。上海は外国人の娯楽場として栄えていた。

当時の中国の平均寿命は 30歳前後で推移していた。

当時は、チベット人、ウイグル人など少数民族たちの住む地区は中国とは関係せず、それぞれ自分の国家として少数民族自身で統治管理していた。

毛沢東が 1949年に中国の主席となった時には、中国の大半の地域はほぼ廃墟と化していた。そして、毛沢東の共産党のテーマは「都市の再構築」だった。

その際の共産党の都市再建のテーマに「広い大通り」、「大きく機能的な建物」などの共通した思想を取り入れ、また、単一の言語と共通した法律を公的に導入し、そこにソ連の都市建設からもヒントを得た。

今日でさえ、ほとんどの中国の都市は、ソ連時代の建設工学で作り上げられたもののような感じがする。

毛沢東の時代以降、中国はリベラルな改革を進めたが、これは国と都市が豊かに育つことを意味しているわけではない。

首都の北京は、ケ小平が 1978年に権力を掌握して以来、それまでの原形をとどめないほど変わったが、私は、北京が過去にどのようなものだったかを確認するために、中国の様々な発展途上の地域を訪問した。

中国の中部の交通の拠点であり、観光地でもある西安。
テラコッタの兵士像の「兵馬俑」(へいばよう)で有名な土地だが、西安に広がるみすぼらしいピンク色に見える建物の数々に、兵馬俑も顔をしかめているかのように見える。



she-an.JPG

(訳者注)▲ 西安の兵馬俑。


中国の人民日報に 2007年に掲載された「中国共産党が描く理想の都市」のチェックリストの中から書き出してみる。これは、外国からの直接投資を誘致するためのものでもある。

・公共の広場
・富裕層のための別荘地
・大型高速道路の開発
・新しいゴルフコース

などだ。
これは中国アカデミーの監督官による記載で、つまり、中国の「都市作りの美しさ」というものがこのあたりの集約される。

それでも、たとえば、中国の街自体が魅力的であったのなら、どんな建築でも設計でもそれは悪いことではないのかもしれないが、現実には、水道の水も飲めないし、街のいたるところが、軍事施設や官公庁などの立ち入れない敷地により分断されて、風景は高速道路だけが遠くまで拡がり、大気はときおり黄色になる。

西はウルムチから、北は瀋陽まで、中国の広大な土地に広がっている風景は実は単なる「都市のコピー」なのだ。そして、これらのすべての経済的成功は、終末的な大気汚染と、過剰な交通を生み出し、そして、官僚主義に支配され、人々は毎日の生活の中で窒息寸前になっている。

中国の都市は生きること自体が厳しい場所だと言わざるを得ない。

私は昨年(2011年)の終わりまで、中国で7年間過ごした。そして、22の省と、すべての省以外の地区も訪問した。そこには自治区と呼ばれる場所も含まれている。

武漢の中心都市の交通渋滞の中で、そのクラクションの音のすさまじさに、私は耳に損傷を受けて、聴覚障害者となった。

南京では、ミルク色のスモッグが立ちこめていて、街の風景自体がよくわからないほどだった。

1976年の大地震で有名な唐山の有名ホテルで窓を開けると、四方が工場の煙突で囲まれていた。

私は北京で6年暮らし、上海と天津など多くの中国の場所に住んだ。

しかし、中国で最も住みやすい街をと言われれば、私が2005年から3年間暮らしたハルビン(黒竜江省)を挙げたい。





ここまでです。

ここから記事では、ハルビンの話などになっていき、まだまだ続くのですが、とりあえずここまでとしておきます。

私が今回の記事を紹介しようと思ったのは、日本も都市開発についての同じような「過ち」を持つ気がしたからです。

今住んでいる埼玉県の所沢というところに越してきた後、その時初めて知ったのですが、この所沢の周辺は、「江戸時代から宿場町だった所沢には浦町と呼ばれる花街があり、明治・大正時代に栄えていた」という場所で、花街のようなものが広がっていた場所だそうなんですが、今、ほぼ何の面影もないのです。

ほんの数十年前まではあったはずの「存在」の大半がない。


京都や奈良などの「国が指定した場所」以外の古い文化などは、どんどん壊しちまえ!というあたり、上の記事に出てきた毛沢東の「都市再構築計画」なんかの無味乾燥性と変わらないかもと思った次第です。

今、その元の花街のあたりは、画一的な超高層マンションだらけです。

上の記事にある「広がっている風景は実は単なる都市のコピーなのだ」という言葉。


歴史は移っていくものなので仕方ない面もあるのですけれど、「もう少し古都の姿が残っていればなあ」と散歩するたびに思います。

誰しも今は東大寺や金閣寺には住めないけれど、普通の古民家には今でも改築すれば誰でも住めるのになあ、とか。でも、残っていないので住めない。

私も「いつか古民家に(夏は強力なエアコンつけて)住みたいなあ」と考えることがあるのですけど、埼玉のこのあたりには、もはやないのですよ。前に藤野に行った時にも、現地の人に聞いてみましたら、藤野あたりでも、「古民家は人気で、空きはないと思います」と言ってました。しかも、人気なのでむしろ普通のマンションなんかより高いと。

「チクショー、変な逆転現象見せやがって」と思ったものでした。

まあ、そういう感じで、今回も長くなってしまいましたが、前回記事の「2001年9月11日も含まれている「太陽活動最大期」で書きましたように、まだまだ世の中は荒れる可能性はあります。

でも、世の中が荒れることに自分の生活が巻き込まれてばかりの感覚もつまらないので、それとは別に「自分たちの未来の生活」を周囲と切り離した観念の中で考えるのもいいかと思います。






  

2011年12月17日



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(訳者注) 昨年、このブログで翻訳ニュースなどを紹介しはじめた頃、「ヤンの戦争 (2010年06月10日)」というタイトルで、「土地を守るために自作キャノン砲で当局と戦う中国人農民」のヤンさん(本名は楊友徳)というオジサンの話を書いたことがありました。

その後、続報などを目にしないので、ヤンさんは敗北したか、あるいは逮捕されたり殺されてしまったかもしれないですが、その後も中国各地でこの「ヤンさんタイプ」の小さな暴動や反乱が繰り広げられています。

yang-cannon.jpg

▲ 自作のキャノン砲の試し撃ちをするヤンさん(2010年6月)。ヤンさんのその後の消息は不明。


「ヤンさんタイプの反乱」とは何かというと、


・地元政府などから土地の明け渡しや立ち退きを要求されることに対しての反抗



です。

数日前の英国テレグラフの報道で、この「地方当局による土地収用」に端を発した中国での住民暴動で「住民側が勝利した」という記事がありました。勝利というか、村の支配権が(一時的でも)住民側の手に移動したということで、共産党が敗走した出来事です。

テレグラフによれば、これは、中国共産党の歴史の中で、これまで一度もなかったことだそうです。


wukan01.jpg

▲ 党員たちが敗走した後の Wukan の共産党オフィス。何なのかよくわからないですが、紙のような赤いものと白いものが床に散乱しています。


どちらがいい悪いということは正確にはわかりませんし、今後どうなるかもよくわからないですが、それでも、天国のヤンさんも(勝手に殺すなよ)多少は喜んでいることだと思います。

そのテレグラフの記事をご紹介します。

ちなみに、事件が起きたのは中国広東省のウカン(Wukan)という村で、感じで書くと「烏坎」のようですが、馴染みのない表記ですので、ウカン村という表記にいたします。

なお、記事の中にも「ヤンさん」という老人が出てきますが、上のヤンさんとは別人です。



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タグ:中国



  

2011年11月16日



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[追記]2013.01.14 その後、この記事の「中国の巨大な建造物」を見つけた人物(CIA の元アナリスト)が 2013年にまた中国の砂漠で、新しい謎の施設をグーグルアースで見つけています。下の写真がそれです。




記事は、

米国CIAの元分析官が「中国の砂漠にある謎の巨大建造物エリア」をグーグルアースで発見
 2013年01月14日

となります。






(訳者注) ここ数日、海外のメディアでは「Google Earth にうつしだされたゴビ砂漠の巨大な建造物は何か?」という報道が見られます。

その巨大な建造物というのは、たとえば下のようなものです。

china-gobi-1.jpg


いろいろな意見があって、昨年、

衛星写真に写し出される中国各地の広大な「無人都市」 (2010年12月21日)

というものをご紹介したことがありますが、そういう中国各地に広がるゴーストタウンのひとつなのではないかという意見や、「中国版のエリア51」などの軍事施設ではないのかとか、あるいは宇宙開発関係の施設ではないのか、太陽光発電施設なのではないか、など、いろいろな意見があります。

特に、上の写真では中央にジェット機のような形のものが見えたりもしていて、そのあたりもいろいろと想起するところがあるようです。このジェット機のようなものは、普通のものより大きいように見えます。


今回は英国テレグラフの昨日の報道をご紹介します。

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2011年01月31日



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(訳者注) 数年くらい前から、空に見える太陽の不思議な現象について、ほとんどすべてが、幻日(げんじつ) や、アークや彩雲として片付けられてきました。ずっと、「そんなものなのかなあ」と考えていたのですが、どうも最近はその範疇に入れていいのかどうか悩む現象が多いです。この写真は、2010年8月に中国のニュースサイトに掲載された「幻日」とされている写真です。

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左右不均衡で角度も 22度を大きく上回る幻日。
しかも、どれが太陽本体だかわからないほど同じ大きさと光の強さに見える3つの太陽のようなもの。

「これって何だか奇妙では?」というような感じはしましたが、記事の中でも中国の気象の専門家が、「これは幻日といって特に不思議な現象ではありません」と言っており、何となく納得したままでした。ちなみに、幻日という現象についてはこのようになります。


参考資料:幻日

気象光学現象 > 幻日より

「幻日」は太陽の横に明るく見えるスポットで、太陽の右側だけや左側だけのときもあれば、左右両方に見えることもあります。 幻日が非常に明るく見えると、まさに「幻の太陽」という感じになるのですが、そこまで明るく見えることはめったにありません。

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 幻日は空中に浮かぶ氷晶(小さな氷の結晶)による現象ですが、氷晶が平たい六角板状で六角形の面が水平にそろっていないといけません。 氷晶のひとつの側面から入った太陽の光がふたつ隣の側面から出る場合に、光は元の方向から約22度横にずれた方向に強く出てくるため、幻日は太陽から約22度離れて見えます。




今年の1月11日に、「中国でトリプルの太陽が出現」というような見だしで、テレグラフなどメジャーメディアでもミステリアスな現象として一斉に報じられました。

Halo-rainbow-300x199.jpg

これは上の説明にある通りの典型的な幻日現象で、注意深く空を見ていれば、わりと見ることのできる現象です。


しかし、最近の太陽の現象は、どうも記述とずれてきている気がする。
まあしかし、Wikipediaを見ますと、


氷晶に入射した太陽光が側面で反射した後に別の側面から出ていく場合には、幻日の太陽との相対的な位置が変わり、太陽から約90度あるいは約120度はなれた位置に幻日が見られる場合がある。 しかし、これらは極めてまれな現象である。


という記述がありますので、これらの現象も「不思議ではない」ということで決着しそうです。また、これらの気象現象が解明されてきたのも最近のことですので、そのうち合理的な説明もつくものかもしれません。

なお、今回の記事をご紹介したのは、今回の中国での現象が、先日紹介したベテルギウスが爆発した際には「地球で太陽が2つ見える」とした説の場合の「その時の地球から見える2つの太陽」を彷彿とさせるものだったということもあります。

ペアの太陽 - 「2012年ベテルギウス超新星爆発の予測」に関しての大騒動 (2011年01月22日)


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▲ 上の元記事に出ていた、この「その際の光景をイメージして作った写真」と、今回の記事の中国での現象とをお比べいただきたいと思いました。

なお、元記事の文章はとても短いです。
関連項目として、やはり中国ですが、2008年1月11日に現れた幻日の記事も追記しておきます。




Two Suns Photographed In Sky Over China
67 Not Out 2011.01.30

中国で撮影された2つの太陽

two-suns-china.jpg


日曜(1月30日)の早朝、奇妙な写真が撮影されたことが報告されていた。

これは中国の四川省の上空に撮影されたもので、まるで「2つの恒星」があるように見える。

「専門家」たちによると、これは幻日 ( Mock Sun ) といわれる現象で、雨や雪のあとにはよく見られるということだった。しかし、私自身は実際の生活でこんな光景は見たことがないが・・・。

ちょうど、最近、「2つの恒星」に関する興味深い報道などがあったばかりで、そのことを思い出したのだった。

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(訳者注) ここでいう「2つの恒星の報道」とは、ベテルギウスの超新星爆発が2012年までに起きるかもしれないという報道のことだと思われます。




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2010年12月09日



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参考資料:量子テレポーテーションとは

ウィキペディアより。

量子テレポーテーションとは、古典的な情報伝達手段と量子もつれの効果を利用して離れた場所に量子状態を転送することである。テレポーテーションという名前であるものの、粒子が空間の別の場所に瞬間移動するわけではない。量子もつれの関係にある2つの量子のうち一方の状態を観測すると瞬時にもう一方の状態が確定することからこのような名前がついた。なお、このテレポーテーションによって物質や情報を光速を超えて移動させることはできない。




(訳者注) 「テレポーテーション」という言葉からはオカルトの印象を受けられるかもしれないですが、日本の東京大学の古澤明教授が、1998年に世界で初めて量子テレポーテーション実験に成功し、その後も研究が続いています。

 ・リンク/古沢研究室 / 研究内容

また、今年の5月には、フォトン(光子)を使って、「16キロメートルの距離」での情報のテレポーテーションに成功しています。

 ・16km間隔での「量子テレポーテーション」に成功 (Wired Japan 2010.05.21)

基本的には非常に実用が近い技術だと思われ、また、個人的にはこれもひとつの「フリーの情報伝達手段」にもっとも近いように思います。ちなみに、記事の最初に出てくる「ヘリウム3」とは核融合発電の燃料としての未来のエネルギー源として考えられている成分のひとつです。

地球にはごく微量しかないようですが、地球より歴史の長い月(45億才)には大量にあると考えられ、米国、欧州宇宙機関(ESA)、ロシア、中国、インドなどが獲得を目指しています。各国の月面基地計画の最大の目標はこのヘリウム3の獲得で、地球外生命だの惑星探査だのは副次的なもののようです。





WikiLeaks: China's Science Secrets -Quantum Teleporation to Soft-Matter Physics
Daily Galaxy 2010.12.08

ウィキリークス: 中国の量子テレポーテーション技術に関しての科学シークレット

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・北京にある科学技術博物館は、科学に対しての特徴的なテーマと最高水準のテクノロジーでのアプローチを示している。


昨年、デイリーギャラクシーは、中国が月からヘリウム3を抽出するための最終的なゴールに近づいていることを報道した。

下に示したウィキリークスの抜粋を読むと、中国では、先進科学を先に進める努力が印象的に進行しており、それは、核融合から、量子テレポーテーションによる持続可能なエネルギー開発にまで渡っていることがわかる。

スタートレックのようなSFで現されるようなテレポーテーションの実現は遠い道のりだ。それは最近までは完全に不可能だと考えられていた。しかし、量子テレポーテーションの出現によって、「不可能だ」という考え方は少しずつ変わりつつある。


また、中国の月面探査機関の上層部の人物であるオウヤン・ズィユアン(欧阳自远)氏は、中国公認のニュースサイトで、将来の月からのヘリウム3の掘削計画に関して、月面の三次元イメージを発表した。

「地球上には全部で 15トンのヘリウム3がある。しかし、月には 100万トン〜500万トンのヘリウム3があると計算されている。ヘリウム3は、制御可能な核融合を通して、人類にとってもっとも安定したエネルギー発生手段として使え、また安全で安価な物質だ」とズィユアン氏は述べている。

「もし、将来、人類が発電のためにヘリウム3を使うとすると、中国だけで年間 10トンのヘリウム3が必要になる。世界全部だと、1年で 100トンのヘリウム3が必要となる」と、付け加えた。


ヘリウム3による融合エネルギーは、将来の宇宙探査における宇宙空間での推進力の獲得に関しても鍵となる可能性がある。科学者たちは、およそ 100万トンのヘリウム3が月にあると考えている。これは、地球の数千年分のエネルギー源に相当する。ヘリウム3は、一機のスペースシャトルに満載した量、あるいは25トンだけあれば、米国の1年間分のエネルギーを満たすことができる。


(以下、オリジナル記事に抜粋されているウィキリークスの文書からの抜粋ですが、恐ろしく長いので、文書の中の「量子による情報伝達」が記述されている部分を訳し、他は、概要の要点を箇条書きに抜粋します。)
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2010年08月05日



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Thousands of fish 'jump to death' for 30 minutes in Quanzhou
What's on Xiamen 2010.07.22

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・写真は中国紙「泉州網」より。記事の後にも写真。

泉州で何千匹もの魚が30分の間、死のジャンプを続ける

福建州の港湾都市である泉州では、いつもなら、漁師たちはトロール船を使って小魚を捕っているのだが、7月18日の午後6時から約30分の間に起きた出来事に、漁師たちはただ驚いてその光景を見ている他はなかった。

何千匹もの小魚が彼ら漁師の船に自らジャンプして突っ込んできたのだ。

魚の種類は中国のメディアの報道では明らかにされていない。中国メディアでは、高濃度の海水の汚染によって水中の酸素が不足していたかもしれないと報じている。

漁師たちによると、小魚たちは明らかにパニック状態に陥っていたということで、理由としては、地震か津波の兆候を感じたのではないかと言っていたが、地震や津波が起きたという事実はない。

「魚の雨」が降り続けた後、数千匹の魚の死骸が船の上に散乱し、また、海水の上にもたくさんの死んだ魚が浮いていたと漁師は語った。
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タグ:海の異変