2011年02月09日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




アイスランドで極度に高まる「新たな火山噴火への懸念」



地質学者たちがアイスランドで2番目に大きな火山「バールダンブンガ」の噴火の可能性を発表。

(訳者注) アイスランドはさすがに火山国で、私などは昨年のエイヤフィヤトラヨークトルの噴火で、はじめて「アイスランドに火山があるんだねえ」などと言っていたのですが、それからすぐに「歴史上の記録に見るカトラ火山、ラキ火山の噴火のヤバさ」などを知ることになり、そればかり気にしていたのですが、今回、アイスランドの地質学者と、アイスランド気象庁から共に警告が出されたのは全然違う火山でした。

その名はバールダンブンガ(Bárdarbunga)火山。カタカナの当て字は適当ですので、便宜上だとお考え下さい。

さて、その警告が出されているバールダンブンガ火山の位置ですが、このような感じになります。

iceland-volcano-2011.png


このあたりは、バトナ氷河という名前の広大な氷河地帯のようです。

実は昨年の4月頃にも、このバールダンブンガ火山では群発地震が急に増加し、「噴火するのでは?」というようなことが言われていました。英語ですが、 Iceland’s Bárdarbunga May Be Erupting (feww 2010.04.20) などに記事があります。


ところで、上の記事の中に面白い図があり、それを改めて見ていて、興味深いことに気付きました。
この図です。日本語はこちらで入れたものです。

iceland-on-mid-atlantic-ridge.png


上のアイスランドの火山の図と合わせて見ていただきたいのですが、今回、噴火するかもしれないというバールダンブンガ火山から、昨年噴火したエイヤフィヤトラヨークトルまでの間には「噴火が懸念されている」たくさんの火山が並んでいます。
ラキ火山、カトラ火山など。

上の図を見ますと、それらはすべて「大西洋中央海嶺」という海嶺に沿って位置しているようです。この大西洋中央海嶺はも北米プレートとユーラシアプレートを隔てているもので、つまり、「地球の表面がバラバラになる時は、ここも離れていく」と思うのですが、その離れていくボイントにこれらのすべての火山があるというのは興味深いです。
また、この大西洋中央海嶺は一昨年、「深さ10キロメートル地震」が相次いだ海嶺でもあるのですが、これに関しては、話がそれますので、ふれないことにします。

火山の噴火そのものにも懸念はありますが、地球表面全体の先行きとも絡んで、経緯を見ていたいと思うところです。

ちなみに、今回の記事によりますと、このバールダンブンガ火山というのはアイスランドで二番目の規模の火山で、1447年の噴火では、「地球の過去1万年の歴史の中で最大の溶岩流を発生させた」のだそうで、規模も大きいようです。

それでは、記事はここからです。





Icelandic volcano 'set to erupt'
テレグラフ(英国) 2011.02.09

アイスランドの火山が噴火の段階に入った

アイスランドの科学者たちはアイスランドの「もうひとつ」の火山の噴火を警告している。もし、それが噴火して噴煙を上げた場合、昨年のイベント(エイヤフィヤトラヨークトルの噴火)が小さな出来事に見えるだろうと言う。

volcano_1821537c.jpg

・溶岩と火山灰を噴き出すアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山。


地質学者たちは、アイスランドで2番目に大きな火山の周辺で群発地震が増加していることを確認し、新たな噴火への大きな懸念を表明した。


アイスランド大学の地球物理学者、ポール・エイナルソン教授によると、現在、バールダンブンガ(Bárdarbunga)火山の周辺の地域で、火山活動が増加しており、そして、これは「懸念するに十分にな理由に当たる」と教授は言う。

教授はアイスランドの国立テレビ番組で、この地域には地震計測装置の設置数が少なく、そのために、地質変化の正確な状況を把握することが難しいという。

しかし、教授は、火山地帯の北東部で記録された震動の記録を見る限り、「懸念する多くの理由がある」と述べ、また、この記録は近年でもっとも強いもので、「間違いなく、溶岩が上昇している」と語った。

また、教授は、計測でカバーできる範囲が狭く、地質の動きの正確な位置と深さを把握することができないと不満も述べた。


「アイスランド全土を見てみても、この(バールダンブンガ火山)の地帯が、国でもっとも活発な活動地域といえる」と、教授はテレビ局に言った。

「溶岩の規模がゆっくりと成長していることは間違いない。この数日での地震活動はそれを示唆している」。


「我々は、より正確な観測数値を知りたいと思っている。しかし、この地域はアイスランド中央部にあり、周辺は広く氷河で覆われているために地震の深さを正確に計測することが難しいのだ」と、火山観測者のジョン・フリマン氏は自身のブログに書いている。


アイスランド気象庁は、2月6日に、バトナ氷河(Vatnajökul)の北東部での火山噴火の危険性が増大していることを警告した。


「噴火するかしないかは時間の経過を見るしかないのだろうが・・・」と、フリマン氏は言う

記録に残るバールダンブンガ火山の最後の噴火は 1910年だったが、火山学者たちが、この火山が近年の最大の噴火を起こしたのは、1477年だと確信している。その時には、周辺に大量の火山灰と岩石を振りまいたとされている。

そして、その 1477年の噴火の際には、過去 10,000年間の間の地球上で最大規模の溶岩流を発生させたとしている。

この火山は、アイスランドで二番目に大きな火山で、昨年、アイスランドで噴火し、空の便を混乱させたエイヤフィヤトラヨークトルなどは、このバールダンブンガ火山に比べると、はるかに規模が小さい。
続きを読む

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2011年02月03日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





(訳者注) 私は雪国の出身で、東京に出てくるまでの18年くらいを北海道の豪雪地帯で過ごしました。当地も今年はかつてないほどひどい雪に見舞われているようで、建物やビニールハウスなどの倒壊が多いようですが、私の住んでいた頃は、雪によって屋根が崩壊するというようなことはあまり見たことがありませんでした(多少はありましたけど)。

雪が屋根から落ちやすい構造の家(屋根の傾斜が強い)が多かったことと、そして、定期的に「雪下ろしをする」という習慣があったのこと(「雪はね」は毎日)なのかもしれません。数十年前は、男の子は父親と一緒に毎朝、雪下ろしを手伝うのが日課で、私もやっていましたが、軟弱だった私はすぐに屋根から滑って、「ひぃ!」と下に転落するのでした(弱すぎ)。

実際、屋根からの転落と、屋根から落ちてくる雪の直撃、そして、ツララの直撃は当時の「子どもの冬の怪我の三大理由」でした。私も全部やっています。特に、屋根から落ちてきた雪に他の子どもと共に埋もれたことがあり、あれは、偶然発見されなかったら、ずっとそのままだったかもしれません。

今回の記事は、モダンサバイバルブログにあった「米国コネティカット州での建物の崩壊」のご紹介ですが、今、米国とオーストラリアは共に強烈な嵐に見舞われており、米国のストームは、メディアの言葉で「モンスターストーム」(怪物嵐)と呼ばれるような冬の雪嵐で、 msnbc の記事 によれば、

このモンスター・ストームは、 2,100マイル( 3,400 キロメートル)の範囲に渡っており、約1億人の人々(あるいは、米国人口の約3分の1)に影響を与えていると思われる。


という強力なもの。
日本の人口と同じほどの数の人が嵐の影響を受けています。

また、オーストラリアでは「Yasi (ヤシ)」という名前の大型サイクロンが直撃しており、これは、カテゴリー5という最高レベルの勢力となっており、しかも、その場所は長い間、洪水被害に見舞われていたクィーンズランド州のの周辺です。

この「Yasi」の大きさなんですが、下の図は上陸前の天気図。右上にある白い渦巻きが Yasi です。

yasi-2.jpg

同じくらいの縮尺で、日本とオーストラリアの大きさを比較した図です。

hikaku01.jpg

この Yasi が、もし日本に接近する台風だった場合、北海道から、沖縄まですっぽりと影響を受ける規模のものであることがわかります。というか、影響だけでいったら、サハリンから台湾くらいまでということになるでしょうか。

本当に派手な大気状態がいろいろなところで見られていて、日本も大雪や寒波は深刻ではありますが、世界の状態を見ていると、「序盤」という雰囲気は否めません。

米国での雪での屋根の崩壊は、「それまでの生活の人生経験からは想定できなかったもの」だからこそのものだは思います。想定していれば・・・つまり、「雪下ろしをしていれば防げた」ものだからです。単にそういう生活習慣がなかったということのように思います。昔の北海道でも雪下ろしを怠ると、屋根が落ちてきたはずですから。こういう「想定外ないろいろ」は今後も世界のいろいろなところで起きるような来もします。





Roof Collapse Chaos in Connecticut!
Modern Survival Blog 2011.02.02
続きを読む
タグ:雪下ろし

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2011年01月07日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





エイヤフィヤットラヨークトルの火山活動も数週間前より再開している可能性

(訳者注) アイスランドのカトラ火山で、昨日 1月6日午後(日本時間では今朝の 1月7日早朝)から、突如として、かなりの数の群発地震が発生しているという記事です。アイスランドでの火山のリアルタイムの活動状況はアイルランドの気象局の地震ページに常に掲載されていますが、現在は落ち着いてきているようです。

 >アイスランド MET(気象) ホームページ / 地震

アイスランドの火山に関しての話題は今まで何度も何度も執拗に取り上げていますが、それは当時としては以下の2つの理由によるものでした。そして、今も同じだと思われます。


・過去、エイヤフィヤットラヨークトルの噴火の後には必ず6ヵ月から1年6ヵ月のスパンを経た後にカトラ火山が噴火している。

・アイスランドの火山の噴火は、ときに、ヨーロッパの文明を脅かしてきた。


の2つです。
現在は前回のエイヤフィヤットラヨークトルの噴火から約10ヵ月経っています。
今まで取り上げたものは、関連記事として記事下にリンクしておきます。

また、これとは関係ないですが、ちょうど新年明けの1月3日に、アイスランドの地方ニュースサイトで「いまだに揺れ続けるエイヤフィヤットラヨークトル」という記事が載せられていました。短い記事ですので、それも全文載せておきます。

それにしても、最近、悪魔とか何とかそういう話題が多かったですが、昨年、私たちがもっとも「悪魔らしい顔」を目にしたのはこのアイスランドのエイヤフィヤットラヨークトルの噴火によってできた3つの火口でした。

これです。

iceland-devil2010.jpg

アイスランド噴火はまるで大地の怒りのよう (地球の記録 2010年4月18日)より)

このとき、「まるで悪魔の顔のようだ」という表現を使っていたいくつかの報道サイトもありました。
まだ、アイスランドの自然写真保存サイトのエイヤフィヤットラヨークトル噴火特集ページにあると思います。2010年04月15日分です。

さて、そんな「アイスランドの悪魔の出現」から9ヵ月。
今回はそのアイスランドの火山の話題です。





Sudden Activity at Katla Volcano
Modern Survival Blog 2011.01.06

カトラ火山で突然の活動

iceland-katla-earthquake-activity-6-jan-2011.jpg


2010年の前半からカトラ火山をモニターしているが、この24時間のあいだに突如としてカトラ火山とその周辺で起き始めた一連の地震は、新しい懸念材料となる可能性がある。

およそ 50の地震が、カトラ火山周辺で突然発生し始めた。

しかし、より警戒したいと思われるのは、そのうちの6つの地震がカトラ火山のカルデラそれ自体、あるいはその下の場所で起きているということだ。これは、2010年5月に観測を開始して以来、カトラのカルデラで発生した地震としては、もっとも回数が多い。

今回の地震は昨年2010年の4月にヨーロッパの航空網を数週間シャットダウンさせたエイヤフィヤットラヨークトルの噴火の周囲を這うように発生している。

エイヤフィヤットラヨークトルはちょうど数週間に、再び活動の徴候を見せ始めており、その徴候と共に新しい地震も発生していた。

とはいえ、エイヤフィヤットラヨークトル自体の火山活動の懸念よりも心配されるのが、カトラ火山の活動だ。カトラ火山は、エイヤフィヤットラヨークトルの 10倍の規模の噴火を起こす可能性を持つ大きな火山だ。カトラ火山の最後の噴火は 1918年で、今から 92年前のことだった。
西暦30年の噴火以来、カトラ火山は平均 52年間隔で噴火を繰り返し、その間、38回噴火している。


katla-eyjafjallajokull-earthquake-activity-6-jan-2011.jpg


2010年 5月以来、約 132の地震が、カトラ火山のカルデラで発生した。

下のイラストで示すように、この地域での地震は、大体3つの地域に集中して発生しているように見える。もっとも地震が集中している場所は、1755年に噴火した場所と近く、また、1918年に噴火した場所とも近い。

katla-volcano-caldera-earthquakes-06-jan-2011.jpg

▲ 2010年5月から 2011年1月6日までのカトラ火山のカルデラでの地震。132回の地震が観測されている。


カトラ火山については「噴火するのか」という問題ではなく、問題は「いつ噴火するのか」というだけだということを多くの人々はすでに知っている。そして、その噴火は私たちが生きている間に見てきた噴火の中で、もっとも大きなもののひとつとして数えられる噴火となる可能性もある。

カトラは過去に VEI(火山爆発指数)5で噴火している。

--
(訳者注) VEI(火山爆発指数)とは火山の爆発の大きさを示す区分。0から8まであり、8が最大。火山爆発指数より区分の表です。

VEI-2011.gif
続きを読む

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2010年12月30日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





(訳者注)あまりにも荒れた天候の場所が多いので、個別ではなく、それぞれの概要をご紹介させていただきます。

・オーストラリア

北東部の洪水が拡大中

昨日記事にしましたオーストラリアは、最新の現地報道によりますと、クイーンズランド州での洪水の規模は拡大しており、新たに、2つの地区が災害に指定され、ブルネット川という川では1954年の記録を塗り替える潮位75メートルに達し、さらに洪水が拡大する見込みとのこと。

また、ドーソン川という川も潮位10.28メートルという記録を作り、いくつかの町と地区は完全に水没しているようです。ただし、雨は収まってきている模様。

以下、他の各地の気象です。

--
・ロシア

Passengers stranded in Moscow airport accuse personnel of baggage
RIA NOVOSTI 2010.12.29

暴風雪でロシア緊急事態省が警報をロシア中部に発令中

russia-2010-12.jpg

ロシアの中部地域の全域が激しい着氷性の暴風雪に襲われており、シェレメーチエヴォ国際空港や、ドモジェドヴォ国際空港など、モスクワの主要空港で多くの通行客が足止めされたままの状態で、航空便も何百もキャンセルされている。

影響を受けている乗客数は約 20,000人。乗客たちの弁護士は、この遅延に対しての集団訴訟を検討しているという。

また、別の新たな暴風雪がロシア中部に近づいているとして、ロシア緊急事態省は警報を発令した。

--
・米国フロリダ州

Freezing weather hits central Florida
UPI 2010.12.28

フロリダ中部で観測史上での最低気温記録

フロリダ中部で記録破りの低温が続いており、収穫物への影響が懸念されている。アメリカ国立気象局は、12月29日の午前、サンフォードの気温が、マイナス 2.2度まで下がったと発表した。これは、1977年に記録したマイナス 1.6度を破り、観測史上もっとも低い気温となった。

デイトナビーチでは、28日の午前5時に、マイナス 2.8度を記録し、これも 1977年のマイナス 0.5度を上回る寒さの記録となった。

当局は、この激しい凍結状況と、雨の不足、乾燥した空気などのせいで、野火が発生する可能性が高いことも警告した。住民たちには、屋外でのたき火等を行わないように勧告している。

2010年の12月は、1日の平均気温としては、もっとも寒い12月であったことを、気象局では公式に発表している。
続きを読む
タグ:ミニ氷河期

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2010年12月29日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





北部と東部では暴風雨による未曾有の大洪水、西部では干ばつ、そして、南部では真夏の雪。

これまでオーストラリアの一種の異常な気象については何度もご紹介してきましたが、他の国や地域もひどく異常なので、それほど突出して目立ちませんでした。しかし、ここにきて、その「無節操ぶり」が際立っているような感じがします。

クィーンズランド州など北東部では未曾有の大洪水が続いており、西部では 40度にも近づく猛暑(オーストラリアは今は夏なので暑いこと自体は珍しくないですが、異常な暑さと乾燥)、その西部と南部では干ばつによる農作物被害がひどく、そして以前ご紹介しましたが、東南部からタスマニア州にかけては「真夏の雪」に見舞われています。

オーストラリアは確かに広い大陸ですので、気候も多様だとは思いますが、人や動物、そして「農作物」に優しい気候の場所があまりないというのは特筆できるところのように思います。

これはかなり大雑把ですが、現在の報道を見る限りで作ってみた地図です。
大体、このような感じになっていると思われます。

Australia-State-Map-1.png

・オリジナル地図は旅行のとも ZenTechさんより。


報道の中からプレスTVより、現在の大洪水の様子を伝えるものと総括して伝えている報道を2つご紹介させていただきます。





Australia floods force mass evacuations
Press TV 2010.12.28

オーストラリアの洪水により大規模な避難命令が出される

オーストラリア・クイーンズランド州の広範囲に及ぶ地域が大洪水と激しい降雨に見舞われており、いくつかの町では川の増水レベルがこの数十年で記録的なレベルに達したことで強制避難が始められた。

Australia-flood-2010-1.jpg

クイーンズランド州の州政府は、12月28日、セオドア、チンチラ、そして、ダルビーの各郡に災害宣言を発令した。それらの地域では、この半世紀の間では最悪の洪水により街が水に襲われているとラジオ・オーストラリアが報告している。

豪雨はオーストラリア北東部の州に降り続け、ヘリコプターでの搬送を含めて、何百人もの人々が避難した。

クイーンズランド州の緊急災害管理局長官のブルース・グレイディ氏によると、セオドアの状況が特にひどいという。

「ドーソン川(東部クイーンズランドの川)は、記録的な氾濫となった。我々災害局は、すべての郡と区から 350人の住民を避難させるつもりだ」と、グレイディ氏は述べた。

ダルビーにあるマイカル川とチンチラにあるチャーリーズ川は過去 70年間で見たことのない増水レベルに達した。そして、ほぼ 140世帯の家屋や企業に水は押し寄せた。

拡大し続ける洪水のために、およそ 300本の道路と、2本の主なハイウェイが閉鎖され、何百人もの人々が足止めされたままとなった。

この豪雨と洪水は、オーストラリアに6億ドル( 500億円)相当以上の損害を与えているが、洪水の影響を受けている住民の多くは、最悪の時はまだ来ていないと思っているという。
続きを読む

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2010年12月22日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





人類は気象との全面的な戦争に直面しているのかもしれない

snow-california-1.jpg

▲ 昨日 12月21日に何十センチも積もった雪の上、吹雪の中から懸命に状況を伝えるリポーター。どこだと思われますか? 昨日のカリフォルニアです。CNNより。
--

(訳者注) 最近、気象関係の記事が続きますが、先日の南極海の巨大な渦などの世界各地の気象現象、そして、現在、アメリカ大陸に進んでいるのが確認された「巨大なうねりを伴う信じられない大きさの嵐」と、実際に世界が経験している気象状況を見て漠然と思ったのは、これは「気象との戦争」に突入しているのだという感覚でした。

昨日付の AP 通信に「2010年の自然はあまりにワイルドだった(2010's world gone wild: Quakes, floods, blizzards)」という2010年の自然災害を総括した記事がアップされており、その冒頭はこのように始まります。


地震、熱波、洪水、火山、スーパー台風、吹雪、地滑り、干ばつによって、2010年には少なくとも世界で 25万人の人々が死亡した。 この数は、過去40年間にテロ攻撃で殺害された数よりも多いのだ。



相手が気候だろうが何だろうが、その根本的原因は何であろうが、人類は近代史上で類を見ない困難な気象と対峙していることが紛れもない事実となってきています。そして、これは多分、何年も・・・いや、何百年、何千年も続く。私などは残る人生で、今までのような楽な気候を経験することはもうあまりないと諦めていますが、しかし、「それ以上」の可能性だってあるのかもしれません。

つまり、楽とか楽じゃないとか以上の「生きられるのかどうか」というレベル。
自然の持ち駒は天候ばかりではなく、地震も津波も噴火もあります。

人間の戦争には国家や部隊などの所属があり、軍人個人は命令体系によって動くので、攻撃の目的や目標について機械的に動いて戦っていくという図式がある程度ありますが(それがなければ軍隊ではないですが)、気象相手の戦争にはそれが曖昧か、あるいは「ない」です。

最近は太陽と太陽系のことばかり中心に懸念したりしていましたが、足元を見てみれば、何のことなく地球そのものが狂っています。

この冬の気候が今の状態のまま進んだ場合、「何年に一度くらいおかしいのか」ということに関しては、msn の報道「世界中でホワイトクリスマス(雪の降るクリスマス)を迎えられるチャンス?」(What are chances of a global white Christmas)というヤケクソ気味のタイトルについていた小見出しにあります。


最後に世界中でホワイトクリスマスを迎えられたは6億年か7億年くらい前だった

とありました。

ちなみに、今回本記事の米国の嵐も「巨大な渦」のひとつですが、先日引用したクリフ・ハイのエッセイをもう一度抜粋してみます。


われわれの地球もこうした渦を巻くエネルギー場の一つである。そのエネルギー場は、生命のあるもの、またないものそれぞれの小さなエネルギーの渦が織りなす複雑な構造をなしている。変容はこうした構造で起こる。それはエネルギー場のどれかに変化が起こり、それが他のエネルギー場に転移するという美しい光景になるはずだ。


前置きが長くなりましたが、ここから本文です。
ロサンゼルスタイムスより「米国に向かう巨大な嵐」と、地元サイトなどより現在のカリフォルニアの状況を少し。ただ、米国の悪天候はまだ始まったばかりで、嵐の大きさを見ると、今後数日が本番だと思われます。




続きを読む

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2010年12月21日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





(訳者注) NOAA (アメリカ海洋大気局)には、ナショナル・アイス・センターというセクションがあり、ここに、地球の「凍結状況」をリアルタイムで表示してくれているページがあります。

この最新状況がなかなかスゴイのでご紹介いたします。
衛星から見た地表の状況となっており、地図での色の分布はこのようになっています。

ice-age-area-1.jpg

白い部分が雪で覆われている地帯、青が水、黄色は氷で覆われている地帯、そして、緑はここでは「大地」としましたが、つまり、雪も氷もない土地は緑です。


まず、北極から見た風景

1-global-snow-and-ice.gif

白い雪の部分の広さが注目されます、
ロシア、カナダ、そして、ヨーロッパは南欧の一部以外はほとんど白。つまり、12月21日現在、雪で覆われているということです。



北米

2-snow-and-ice-n-america.gif



ヨーロッパ

3-snow-and-ice-europe.gif

スペイン、ポルトガル、イタリアの一部などを除き、ほとんどが雪で覆われているようです。スカンジナビア半島には「黄色」も見受けられますすなわち、「氷」のマークです。
続きを読む
タグ:ミニ氷河期

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  


2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





(訳者注) オーストラリアなど南半球では本来は現在、夏本番で、オーストラリアのクリスマスというオーストラリア在住の方の書かれたサイトから引用させていただきますと、


南半球のクリスマスはどうでしょう? 想像できますか? そう、クリスマスシーズンはまさしく真夏!水上スキー、サーフィン、カヌーで川くだり、マリンスポーツ真っ盛りです。みなさんが夏にやっていることをそっくりそのままクリスマスシーズンにやっているのです。


というのが普通です。
今回のオーストラリアに雪が降ったニュースは、感覚としては、8月の日本で雪が降るような感じでしょうか。
ある意味で、欧州の寒波よりも衝撃的です。





Wintry weather brings snow to Australia in midsummer
テレグラフ 2010.12.20

真夏のオーストラリアに雪をもたらした冬の天候

オーストラリアの今の季節は真夏で、気温も普通だと 30度ほどの高温となる。しかし、今年は、オーストラリアの人々が素敵なホワイトクリスマスを経験できる可能性が高くなっている。

なんと、真夏のオーストラリアに雪が降ったのだ。


au-snow-1.jpg


南極海から低気圧によってオーストラリアに運ばれてきた冷たい風は、現在、ヨーロッパを大きな混乱に陥れている雪のカオスを連想させるような事態をオーストラリアの各地に発生させた。

ニューサウスウェールズ州にあるスキー場では約 30センチの雪が積もり、オーストラリアのいくつかの地域で「ホワイトクリスマス」を経験できる可能性が強くなった。

「真っ白なんです。どこもかしこも真っ白なんですよ」と、コジオスコ・チャレット・ホテルのゼネラルマネージャーのミッシェル・ロヴィウスさんは言う。

「今日の朝はとても静かで平和な風景でした。すべてのものが白い雪で覆われていたんです」。

子どもたちは、サンタクロースの帽子を被って、雪玉を作り、そりに乗って遊んでいた。

au-snow-2.jpg


このような大量の雪がニューサウスウェールズ州に 12月に降るのは非常に珍しいことで、通常だと、今の季節は山岳地域で野草や草花を楽しめるシーズンなのだという。

「この寒波があと5日続けば、ホワイトクリスマスを経験できるのかもしれないと期待しています」と、ロイヴィスさんは言う。

オーストラリアの天気予報によれば、ニューサウスウェールズ州では気温は 4度まで下がり、この 54年間でもっとも寒い 12月となった。雪は、さらに南部にあるビクトリア州でも降り、ホサム山では 10センチの積雪、ブラー山では数センチの積雪が見られた。

「こんな季節(真夏のクリスマスという意味)に一面が雪景色になるなんてのは本当に美しいことだ。人々はみんな雪の中で写真を撮ったり、サンタクロースの帽子を被って外出しています」と、レポーターはオーストラリアの AAP 通信に語った。


この異例の大寒波はシドニーにまで及んでいる。気温は季節外れの 13度までに下がり、時速 100キロメートルの風が吹き付ける海岸線の西部の地域では気温は 9.8度にまで下がった。

また、この過酷な天候により、国のいくつかの地域では、この 50年間で最悪の大規模な洪水が発生している。西オーストラリアのカーナボンの町は洪水により孤立し、畑の収穫と牛の飼育農場に大きな被害が出ている。
続きを読む
タグ:ミニ氷河期

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2010年12月20日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





(訳者注) 興味深いタイトルの記事を見つけたので、ご紹介いたします。「メキシコ湾からの北大西洋海流の速度が落ちたことにより、現在の凍結は永遠に続く可能性がある」という意味のタイトルで、これは「現在の寒波の原因のひとつがメキシコ湾からの海流の流れが遅くなったため」とも読めるようなタイトルです。その根拠はともかくとして、以前、下の2つの記事を書いたことがあります。

海の終焉: すべての海流が死につつある(1) (2010年10月17日)
海の病気: すべての海流が死につつある(2) (2010年10月18日)

記事下にそこから関連項目を少し抜粋しておきます。

英国は昨日書いた「完全な雪のカオスに突入した英国: 寒波と大雪により歴史的な食糧不足と燃料不足が発生」のような惨状を呈している感じですが、問題なのは「まだまだ収まる気配がない」ということです。

通常、北半球の冬の寒い国で雪が本格化するのは1月から2月頃になってからですので、本格的に寒くなるのはこれからと考えると、欧州は相当厳しい状況になっていくのではないでしょうか。何しろすでに「物流が止まり始めて」います。英国の一部では救急車両、食料運搬などを含むあらゆるサービスが厳しい状態になっているかもしれません。

もちろん、これらのことは他の国のことを心配してるというより、「そのうち日本もこうなるので見ておこう」ということでもあり、まったく人ごとではないと思います。日本はこの冬はある程度は大丈夫なのかもしれないですが、海流の流れが全世界に影響を及ぼす頃には強烈な影響があるかもしれません。

それにしても、これで、「もし」、アイスランドの大きな火山が噴火したら、ヨーロッパの文明の存続そのものへの懸念というものも出てきそうな感じはあります。





As the North Atlantic Current of the Gulf Stream Slows Down, the Freeze Could Become ‘Permanent’
FEWW 2010.12.19

メキシコ湾からの北大西洋海流の速度が落ちたことにより、現在の凍結は「永遠に」続く可能性がある

ice-age-england.jpg


寒さの爆発でも起きたかのような欧州への大寒波の到来は、この冬だけですでに3度目となり、今もまた、ヨーロッパの多くの地域を記録的な寒波が襲っている。

ロンドンのヒースロー空港では、気温が急落したために、すべての到着便がキャンセルされた。気温は一晩を通じてマイナス 5.2度までしか上がらなかった。ヒースロー空港はヨーロッパでもっとも発着数の多いハブ空港だ。

英国では、この冬が 1910年以降でもっとも寒い冬になる可能性があることが公式に発表されている。


英国の最低気温

・ Glascarnoch湖(スコットランド): マイナス 17.2度
・ ノリッジ(イングランド): マイナス 14.4度
・ Tredegar(ウェールズ): マイナス 10.2度

今月 ( 12月 ) の前半15日間の英国の平均気温は マイナス0.7度だった。エジンバラでは、最低気温がマイナス 10度以下だった夜が5日あり、そのうち、12月7日にはマイナス 16度まで気温が下がり、日中の最高気温も マイナス8度までしか上がらなかった。

マンチェスターとロンドンでは、12月の前半16日間の夜のうち 11日が氷点下の気温となり、もっとも気温が下がった日は、マンチェスターで マイナス12度、ロンドンでマイナス5度まで気温が下がった。


流通が停止するヨーロッパ

フランスではパリが大雪に見舞われ、チャールズ・ドゴールの国際空港では、約 50パーセントの発着がキャンセルされた。オランダのアムステルダムにあるスキポール空港でも多くの発着キャンセルと遅延が発生している。

ドイツのフランクフルト空港では、11月19日、日曜日というもっとも発着が多い曜日に、合計で 1,350便の出発、到着がキャンセルされた。

スカンジナビア半島の多くの地域でも豪雪に見舞われている。
気温は マイナス22度まで下がった。

大雪と嵐による悪天候は南のイタリアにまで影響を与えている。トスカーナでは、数センチの積雪に覆われ、19日の日曜日にはフローレンス空港は閉鎖された。


暖房石油不足

英国政府は、寒波の襲来によって、暖房用灯油の「非常に深刻な」不足を警告し、最高300万世帯の家庭と、学校、病院へのこの冬の燃料は配給制となった。また、英国の暖房用灯油の価格は、6月から 63%急上昇した。
続きを読む
タグ:ミニ氷河期

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。
  

2010年12月19日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





大雪による道路の閉鎖のための輸送の停止と石油価格操作により暖房が停止する家庭と公共施設が続出。基本的な交通網はすべて停止。人々が外出ができないためにクリスマス商戦にも壊滅的な悪影響。天気予報では今後、気温は「北極より低く」なる予想。

(訳者注) 今回の記事はイギリスの話ですが、同じような事態が、今後、日本を含めたどこの国でもあり得るようにも思います。燃料を含めた生活必需品を配送に頼っている地域では今回のイギリスのように「何もかも停止してしまう」ということだって考えられなくはないように思います。記事下に気候予測に関する文章を少しだけ追記しました。あてにはならないですが、参考までに。

ちなみに、今回のニュースで衝撃的だったのは「国の小麦の備蓄倉庫が空になっていることがわかった」という部分です。




Millions facing fuel rationing over Christmas as heating oil runs low
テレグラフ(英国) 2010.12.18

英国の何百万人もの人々が燃料配給の不足に直面している

寒波が英国に襲来している中、約200万世帯の家庭と学校や病院などで、クリスマスシーズンの暖房用の燃料配給制に影響が出る見通しになっている。英国首相はこの寒波での燃料不足に関して「危機的な状況だ」と宣言した。

uk-cold-1.jpg

英国の全域で、ふたたび雪が降り始めたことにより、英国政府は、必需品の配給状況が「非常に深刻な状態になっている」と述べた。一部の家庭では、燃料等の必需品の受け取りが最高で4週間待ちの状態となっている。

灯油の1リットルあたりの価格がこの1ヵ月で 40パーセント近くの急激な値上がりを見せていることについて、公正取引委員会は石油供給元の価格協定について監視していると発表した。

英国の全世帯の約6パーセントの家庭は、都市部から遠い地域での灯油の供給に頼っている。また、北アイルランドの 505,000世帯の多くは灯油の配達供給に依存している。他にも、イングランドには 828,000人、スコットランドには 155,000人の灯油を使っている人々が生活している。

また、英国の全域の学校や病院を含む公共の建物の暖房は灯油によるものがほとんどだ。

現在の状況について、エネルギー省の大臣チャールズ・ヘンドリーはこう言う。

「事態は非常に深刻だ。この数週間、各地域でなかなか灯油を入手できない状況が起きており、中には、3週間から4週間、石油の配達が来ていない家庭もあるという話だ。この雪がクリスマスまで続くようなことがあれば、暖房燃料の不足がさらに深刻な状況に引き起こすことを想定せざるを得ない。多くの国民が各地で凍えている。そして、学校や病院も機能しなくなっている」。

「我々は今、明確な石油供給危機の中にいる」と大臣は言う。


暖房用の灯油価格も高騰している。1リットルあたりの暖房用油の平均価格は、6月に 43ペンス( 65円)だったものが、12月の現在は 71ペンス( 106円)へと急騰している。ガソリン価格が過去最高記録に並んでいることも消費者には悪い知らせだ。現在、ガソリンは1リットル 126.19ペンス( 190円)だ。

uk-cold-3.jpg選挙の前に、保守党は燃料の価格上昇を防ぐために、燃料価格安定政策を導入することを約束した。

さらに、この大雪はクリスマス商戦にも暗い影を落としている。降り続く雪の中で人々の外出が極度に減り、クリスマスのショッピング量が激減しているのだ。消費の専門家によれば、この雪で 1,000以上の企業の売り上げが「北極状態だ」という。

このため、多くの人々はオンラインでクリスマスのプレゼントをオーダーしているが、その願いも打ち砕かれている。雪のためにプレゼントは届いすない。少なくと多くのプレゼントは、クリスマスが終わるまでに届くことはないだろう。配送業者の倉庫でプレゼントは山と積まれたままだ。

今後の気象予測では、地域によって、気温はマイナス 15度にまで下がり、英国の気温は北極より低くなる見込みだ。 これは、 1962年以降で最悪の凍結状況となる可能性を示唆する。

uk-cold-2.jpg

また、配送を含む何千ものドライバーが雪のために足止めされる事態となっているが、イギリス地方自治体協議会によって、同国の粗挽きの小麦の倉庫には備蓄が何もないことがわかった。国のいくつかの地域では、食料とガソリンが不足し始めており、空港は閉鎖され、電車網もストップしている。

水道会社は、破裂した水道管とボイラーの修理の依頼が記録的な件数に達していることを発表した。

--続きを読む

Sponsored link


・ In Deep も» 人気ブログランキングに登録しました。よろしければクリックして下さると幸いです。