2013年01月10日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




「一線」を越え始めた世界の気候: オーストラリアでは摂氏 50度を見据え、中東では過去最大級のスーパーストーム



israel_floods.jpg

▲ 嵐による豪雨で氾濫したテルアビブのアヤルコーン(Ayarkhon)川の周辺。看板があるということは、ここは陸だったようです。 Global Post より。
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急激に水位が上がり続けているイスラエルでのガリラヤ湖の報道を見て


先日の、


死んでいない太陽。そして、「地獄の猛暑」に困惑する南半球
 2013年01月06日


という記事で、オーストラリアで場所によって、かつてないほどの猛暑に見舞われていることに少しふれたのですが、その状況がさらに深刻になっているようです。

それがどのくらい深刻かというと、たとえば、日本でも天気予報では予想気温を色分けしたりします。大体、青から赤の間などで色分けするのですが、オーストラリアの気象庁は、その「気温の色分け」に新しい「色」を加えることになったのですが、「 55度以上」を示す色が加えられたというのです。

「ロシアの声」から抜粋します。


オーストラリア、空前の炎暑と森林火災に見舞われる
VOR 2013.01.10

オーストラリアに前例のない高気温が訪れており、気象学者らは大陸の気象地図のための指標を新たにすることを強いられている。気象局では気温50度超を示すための新たな色2つを追加した。今やまったく夢物語ではない数字である。

これまでの最高レベルは40度を示すオレンジ色。しかし、今週、温度計が40.33度という数字を示し、1972年の記録を上回り、さらに、ニューサザンウェリス州南東部の居住地区で気温が45度に達すると、こうした異常気象を受けて、地図に2つの色を付け加えることになった。新規に追加されるのは、気温54度以下を示すすみれ色と、55度以上を示すバラ色である。



下が、現在のオーストラリアの新しい気温予測図です。


australia-50.jpg

▲ 最高気温が 54度までとなっていますが(54度も今までは非現実的と言われていたのに)、「その上(55度以上)」も追加されたことが上の記事に載っています。これは日本と同じ「摂氏」の話です。


この 54度とかいう話に関しては、「日本でこのような気温予想が適用されたら」と考えると、そのすごさがおわかりかと思います。日本の今年の夏だってどうなるかわからないですしね。個人的には暑くならないと思っていますけれど、今の世界の状況を見ていると、この先の気温や天候の予測などはできなそうです。


最近の In Deep では様々な地域の「荒れた天候や極端な気温」について記すことがありますが、私の知り合いの方でイスラエルのエルサレムに住んでいる方から現地の天候に関してのメールがありました。

イスラエルを含む中東全員が今、ひどい嵐に見舞われているということなんですが、その中に、「ガリラヤ湖は一時間一センチの速度で水位が上昇しているそうです」という一文が。

1時間で1センチずつ水位が上昇するというのは、大きな湖ではちょっとスゴイ話だなあと思いまして、調べてみましたら、確かにニュースになっている。

下はヘブライ語のニュースですが、「新記録: ガリラヤ湖の水位が一日で22センチ上昇」という見出しの記事です。

22-cm.jpg

内容を簡単に要約します。


garir-22.png
news walla (イスラエル) 2012.01.08

新記録: 水位が一日で22センチ上昇

ガリラヤ湖で一日の水位の上昇レベルとしては過去最大の 22センチを記録した。イスラエルの自然公園局によると、冬のこの時期にこの事態は非常に異例なことだと述べた。

また、イスラエルでは各地で嵐により、農家などに大きな被害が出ている。街では樹木の倒壊や車両の破壊などが起きており、経済的にも相当な規模の被害を引き起こしている。

この悪天候はもう少し続くと見られイスラエルの全国で雨と風が強くなり、また、ヘルモン山、エルサレムを含む北部の山間部では雪になると見られる。



というようなものです。

通常のイスラエルの冬の天候がどのようなものかは私にはわからないのですが、「通常よりかなりひどいもの」ではあるようです。

下の動画は、イスラエルの現地の映像などをいくつか重ねたものです。急いでつなぎ合わせたので、音が入っていないですが、悪天候であることと、川が各地で氾濫していることがおわかりかと思います。


イスラエルのスーパーストーム 2013年01月07日




その他でも、各地で大変に荒れた気候の地域が多いようで、そのことについて、世界中の様々なメディアで写真で特集されていますので、今回も含めて少しずつご紹介したいと思っています。


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2012年12月23日



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hawai-300.jpeg

▲ ハワイの島々。今も美しいですが、内部は「溶解」が続いているようです。
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溶解と沈降を続けるハワイの島についての米国の大学とアメリカ地質調査所の報告


今回は、米国の大学の研究者たちが、「ハワイの島が内部崩壊(あるいは溶解)し続けている」という発表をおこなったことに関してのニュースです。

ハワイは火山も多く、山脈が多くありますが、それらの山は次第に海に沈んでいき、最終的に、ハワイは現在のミッドウェイ諸島のように低地だけが残る島となっていくことを示唆するという報告です。

もちろん、「今すぐ」とかそういうものではないのですが、最近のいくつかの地質に関しての記事を考えると、なんとなく気になりましたので、ご紹介しようかと思いました


最近のいくつかの記事というのは、たとえば、

地図から消滅した南太平洋のサンディ島: 古代の超大陸が分裂したと考えられる海域での異変
 2012年11月23日

map-002.jpg

▲ 記事より。


あるいは、

インド・オーストラリアプレートの境界で急速な「海底隆起」が起きているかもしれない: NOAA のグラフが示した異常な水深変化
 2012年12月05日



▲ 記事より。


といったような「急速に進む地殻変化を示唆しているかもしれない」記事です。

そういうものも含めて、最近では、「地球上の地質変化が突然発生して、急速に進む」という事例が常にあり、実際、上のプレートの海底隆起にしても、データが正しいのなら、ほんの数日間で何百メートルといった地殻の変化が起きていたかもしれないのですし、地球の変化に対して「ゆったりとした時間の中で起きる」という予測というのはあまり適用できないような気も最近はします。


というわけですが、いずれにしても、ここから、「ハワイ島が崩壊している」ことに関してのニュースをご紹介します。



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2012年11月07日



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aus-lightening-01.jpg

▲ 11月5日のオーストラリアの落雷の様子。この日、オーストラリア南部では一昼夜で 17万3,000回の落雷が記録されました。オーストラリアのヘラルド・サンより。
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(訳者注) 以前、下の記事で映画監督のスティーブン・スピルバーグ監督がディスクレシアという文字の読み書きに困難を伴う学習障害であることを公表したということについてふれたことがありました。

「 DNA は永遠不滅ではなかった」: 研究により DNA の分子は 680万年程度で消滅することが判明
 2012年10月13日


今回のメインの話は最近の自然災害の話ですが、彼の映画の光景を思い出して、少し関連して思ったことがありましたので、記します。



スピルバーグ監督の「右脳」の中のカイロス時間

上の「スピルバーグ監督とアキヤマくんのそれぞれの人生」というところで、朝日新聞の記事にふれています。

その中に、


スピルバーグ氏が公表したのは、読み書きが困難になる「ディスレクシア」と呼ばれる障害。5年前に初めて診断され、「自分についての大きな謎が解けた」という。

小学生の時は読み書きのレベルが同級生より2年遅れ、「3年生のころは、クラスの前で読むことを求められるのがいやで、とにかく学校へ行きたくなかった」「先生も心配してくれたが、学習障害についての知識もない時代で、十分に勉強していないと思われた」と打ち明けた。今でも、本や脚本を読むのに、多くの人の倍近く時間がかかるという。



というのを読んで、子どもの頃から見ていたスピルバーグ監督の作品に対しての「大きな疑問」が解けた感じがしました。

映画「ジョーズ」を見たのは小学6年生の時でしたが、その後、「ET」くらいまでそれなりに見ていました。そして、こういう書き方は世界的な監督に対して失礼なのですが、スピルバーグ監督の映画を見るたびに「こんなに迫力のある映像を作ることができるのに、どうして脚本は・・・?」と感じていました。

人間の感情をあらわす「言葉の表現」がどうも幼いのです。
特に「プライベート・ライアン」あたりでそれは決定的に思えました。

しかし、その脚本上のそれらの問題は「文字」ではなく、映像で十分に表現できた。それによって、私を含めた世界中の人々に「映画と映像のすばらしさ」を教えてくれたのもスピルバーグ監督でした。

これはやはり、監督がディスレクシアだったからだと思います。

そして、その「文字表現の理解がしにくい」ことが「マイナス」の方向に進んだのではなく、「右脳の驚異的な開花」という方向に結びついたのだと感じます。

頭の中の映像を文字に頼らず、「光景を光景」として作り出す真実の作業。


そしてスピルバーグ監督の中で芽生えたイメージが「右脳」がメインのものであるのならば、俗説としてですが、「右脳は常に人類の共通の潜在意識と強く繋がっている」、あるいは、「宇宙の共通意識と繋がっている」とさえ考えられていますので、スピルバーグ監督の映像にはストーリーとは別に、その「光景そのもの」に「世界の過去や未来の姿」がよく現れているような気がします。


ところで、下の写真は先日の記事「地球の環境の変動の現実に「気づき」始める世界中のひとびと」に載せた、米国のハリケーン・サンディの通過後のニューヨーク近郊の街の様子です。





そして、下の写真はその中で悲嘆する人々です。


war-01.jpg



・・・と書いても疑われないような連続性を感じますが、実は下のほうの写真はスピルバーグ監督の 2005年の映画『宇宙戦争』の中のワンシーンなんです。

上のほうの写真は本当のサンディ通過後の写真です。




大阪ショックは永遠に

思えば、私が3年前にスピルバーグ監督の「宇宙戦争」を見て「大阪ショック」というものを受けたのもそこに広がる「映像イメージ」の問題とも関係していたのかもしれません。

大阪ショックと書いても何のことだかおわかりにならないでしょうが、以前のブログの「大阪人はいかにして最強の宇宙兵器を倒したのか」という記事に書かれています。

ちなみに、この映画を見た翌日から、私は1年半、「肉を噛むことができなく」なりました。そのくらいの間、肉を食べられなかったことになります。

理由はわかりません。

今は大丈夫ですが。


さて、今回はタイトルの通り、今現在、世界中で荒れ狂う天候について、いくつかの報道をまとめてご紹介します。記事の一番上の写真は一昨日から昨日までのオーストラリアを襲った落雷ですが、その落雷の数は、なんと「一日で 170,000回以上」。

以前、「人々が「神の怒り」と口にしたほどのオーストラリアの悪天候」という、やはりオーストラリアの落雷の記事をご紹介したことがあります。

今年1月の出来事で、下の写真はその時のものです。





その際に、停電などの被害を受けた世帯は2万世帯だったんですが、今回は8万世帯以上が被害を受けたようで、その時を上回ったようです。


そして、下の写真は急激な天候の変化を怖れて空を見つめるオーストラリアの住人たち。

war-worlds-02.jpg



・・・と書いても疑われないような連続性を感じますが、この写真もスピルバーグ監督の『宇宙戦争』の中の冒頭に近いシーンです(もうやめろって)。



スピルバーグ版『宇宙戦争』では、世界中が急激な強風と落雷に各地で見舞われる場面から始まります。

映画ではその落雷に乗って「火星からの侵略者がやってくる」のでした。

しかし、今起きている「現実」では宇宙人は落雷に乗っていません
誰も乗っていません。

そこにあるのは「自然現象」です。

宇宙人はもはや来ない。
私たちが対峙しているのは「宇宙の中の地球の自然現象」そのものです。


でも、その「結果としての様相」だけはディスクレシアのスピルバーグ監督が存分に映像の中で見せてくれている気がしたのです。現代の社会システムの「未来の姿」が「宇宙戦争」に現されている気がしました。



というわけで、オーストラリアの落雷の記事を含めて、各地の「激しい天候」についていくつかご紹介します。

ここからです。



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2012年11月02日



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(訳者注)

下の写真は何の風景だと思われますか?
キャプションに「空襲で焼け野原となった街」とあっても信じてしまうかもしれません。

sandy-2012-1031.jpg

CNNより。


しかし、これは戦場ではなく、熱帯暴風雨サンディが通り過ぎた後の様子です。この場所を通過した時点では、サンディはハリケーンの勢力さえ持ちませんでした。しかしそれでこの状況。

しかも、ここはニューヨークでもっとも大きな行政区の、 JFK 国際空港のあるクィーンズ区という「大都会」の近郊です。


そして、もう1枚の写真。
こちらはアトランティックシティという、ニューヨークの近くの海岸沿いにある街です。

atlantic-city-2012-10.jpg


キャプションには「大きな被害をうけて、オバマ大統領が視察にきた」ことが書かれてるあるだけで、具体的にどのような被害があったのか、どのような状態になっているのだかよくわからないのですが、街全体が黒くなっていることがわかります。

地図としては、下で囲んだそれぞれの場所です。

ny-map.png

多分、このニューヨークとその周辺の地域で、現在の都市と文明が作られ初めてから、ここまでの惨状を呈したことはないのではないでしょうか。

このハリケーン「サンディ」での被害について、時事通信には、「ハリケーン損害、拡大様相=大規模停電で最大4兆円も」とあり、いかに大国のアメリカとはいえ、災害被害レベルがこのクラスという経験はあまりないことだと思います。


しかし、私は今朝の CNN などの記事を読んで、米国の人たちが今回のサンディから受けた衝撃は、人的被害でも、経済的被害の大きさでもなく、「地球が変わっているということを現実に知らされた」ことだと思います。


今回は最初に翻訳をご紹介します。
CNN にあった「地球の環境変動は現実だ」という記事で、実際にハリケーン被害に遭っている渦中から記事を送信していきた記者の文章です。

その後、スペースがあれば、私は今回のサンディや、あるいは先日の記事、

2012年の終わりまであと2ヶ月の中で狂乱の気候と共に過ぎていく地球
 2012年10月31日

などから思い出す「洪水」というキーワードで数年前のウェブボットを思い出しまして、そのことに少しふれてみたいと思います。

それではここから CNN の記事です。

ちなみに、下の記事にある写真もハリケーン「サンディ」の通過後の写真です。ニュージャージー州のロングアイランドで、ハリケーンで押し寄せた「砂」を除去しています。



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2012年10月31日



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前記事:狂乱の気候、そして狂乱の地質活動と共に過ぎていく2012年のハロウィーン
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今日のスペースウェザーに下の虹の写真が掲載されていました。


lowbow.jpg


チリのプンタ・アレナスという街で撮影されたものだそうです。

「これは美しいし、何より珍しい!」と思ったのですが、スペースウェザーの記事によると、「まったく普通の現象」なのだそうです。「わりとある」ではなく、「まったく普通」といわれてしまうと、こういうものを実際に見たことのない私の経験の少なさを嘆くばかりですが、しかし、同時に「ほんまかいな」という気もします。

しかし、スペースウェザーのその記事では、この現象が極めて普通のことであるということの説明ページまでリンクされていまして、それによりますと下のような理屈のようです。


Low and High Bows - Effect of solar altitude

高い虹と低い虹 - 太陽の位置からの影響

sol.gif

日の出、あるいは夕暮れの時に虹のセンター、つまり太陽の対蹠点(たいせきてん)は地平線となる。 虹は空に半円を描く。太陽が昇ると虹の中央は沈んでいく。 最終的には太陽の高度が 42度の時。虹の円の先端だけが地平線より上に見えることになる。 夏に太陽が比較的低いときにはこのような虹が早朝か午後遅くによく見られる。



なんだかよくわからないですが、そういうことだそうです。

理屈はともかく、こういう虹を見たことある方っていらっしゃいます?

ところで、この虹が撮影された「プンタ・アレナス」という街の名前をはじめて聞きましたので、地図で調べてみると「地球で最も南極に近い街のひとつ」であることがわかりました。

下の「A」のところがプンタ・アレナス。

punta-arenas-map.jpg


このあたりはアルゼンチンかと思っていましたが、チリってここまで延びているのですね。本当に長い国です。国土の形そのものが龍とかヘビと似ている国で最も巨大なのがこのチリでしょうかね。

日本も下のような戦時中のアメリカのイラストを見ると、「龍っぽい感じ」はするようですけれど。



▲ 過去記事「土星を周回する「月の龍」: 衛星ディオネに酸素が発見される」より。Sea of Japan (日本海)の上に USSR (ソ連)とあり、また、朝鮮半島が分断されていませんので、1950年代以前のもののようです。


しかし、古来より、地図には「怪物が描かれやすい」ものだったそうです。日本語の該当ページが探せなくて、どういう言葉にすればいいのかわからないのですが、地図の歴史には Here be Dragons (ここにドラゴンたちがいる)という「世界地図にモンスターを描いてきた歴史」というものがあるのだそうです。

たとえば、下のは 1590年に作られたアイスランドの地図です。

1590_iceland_monster_map.jpg

▲ 米国ヒューストン大学の資料ページより。


こんなアイスランドでは、恐ろしく誰も行こうとは思わないでしょうが、でも、そういえば、過去記事の「アイスランドの龍「指輪ドラゴン」の伝説」というもので、下の「龍みたいなもの」が動いている場面が撮影されたことがアイスランドのニュースで報じられていたことをご紹介したことがあります。






さて、話を昨日の続きに戻します。

米国に上陸したハリケーン「サンディ」はリアルタイムではどのようなことになっているのか、よくわからないですが、勢力を弱めながら、いまだ米国に影響を与えているようです。


sandy-10-30.jpg

▲ ニュージャージー州のアトランタシティで、ハリケーン「サンディ」による洪水で水没した自分のアパートを見つめる住人の女性。10月30日。この付近は広範囲がハリケーンによって破壊され、1万1千人が赤十字のシェルターで夜を過ごしたそうです。 CNN より。


今回は、現時点で起きている他の国や地域での気候について若干記しておこうと思います。

ベトナムとフィリピン、そして中国南部で多数の死者を出している台風ソンティン(台風23号)や、100年ぶりの降水量となっているロシアの首都モスクワの状況、そして、ヨーロッパでは異例の早さで寒波が押し寄せていて、プラハなどではすでに凍死者が出ていること、などです。




季節外れの強風と豪雨の経験の中で


今年は、日本などでも大変に大きな勢力の台風などを経験したのですが、しかし、どうも「台風の勢力として現される数字と現実の被害や体感がリンクしない」という気がします。

今年の日本だけに限っていえば、史上最大の台風と言われた8月のボラヴェン(台風15号)よりも、7月の九州での豪雨のほうがはるかに被害も体感も激しかったわけで、あるいは、茨城の竜巻など、通常で発生する竜巻などの被害のほうがはるかに大きかったと思います。


ibaraki.jpg

▲ 2012年9月6日に発生した茨城県つくば市での竜巻の後。


ボラヴェン(台風15号)に関しては、下の記事で紹介されている報道記事である程度の理由が書かれていますが、しかし、台風という特別な災害と通常との災害の差はすでに狭まっていて、少なくとも、「ヘクトバスカル」などの数字の単位で災害の規模を予測できるものでもない時代だとは思います。

なぜ史上最強クラスの台風ボラヴェン(台風 15号)はそれほど被害をもたらさなかったのか
 地球の記録 2012年08月29日


そして、今、米国ではサンディ( Sandy )という熱帯暴風雨が猛威を振るっていて、アジアでは、多数の国を巻き込んでソンティン(台風23号)が被害を拡大させています。

日本を含めたアジアが台風で被害を受けるのは毎年のことで、そのこと自体は一般的なことなのですが、

・時期
・コース


というのが、どうも通常と違う。
11月にもなろうとしている時期の台風がこれほど強い。

たとえば、サンディもニューヨークを直撃しているわけで、コースとしては珍しいです。今年は今まであまりなかったほど多く大きな勢力の台風が韓国と北朝鮮を直撃しました。

ボラヴェン(台風 15号)は日本ではそれほど大きな被害はなかったのですが、北朝鮮では最低でも 数十名の死者とその何倍かの行方不明者が出たとされています。

いずれにせよ、台風23号は、ベトナム、フィリピン、中国で大きな被害を出しています。
中国の状況などは動画もありましたので、ニュースをご紹介しておきます。

台風ソンティンがベトナムと中国南部を直撃


台風23号被害、2人死亡、23人不明 ベトナム
newsclip.be 2012.10.30

viet-2012-10.jpg

▲ 街路樹が強風でなぎ倒されたベトナム・ナムディンの街。 Prensa Libre より。


ベトナム北部に上陸した台風23号(アジア名・ソンティン)は29日、熱帯低気圧に勢力を弱め、中国・広西チワン族自治区に進んだ。

サイゴンザイフォン(電子版)によると、ベトナム北部のナムディン省で2人が死亡したほか、タイビン、ハティン、ゲーアン、クアンニンの各省とハイフォン市で計23人が行方不明になった。

また、ハイフォン市沖ではペトロベトナムの石油掘削リグで外国人21人を含む35人が孤立した。このほか、ナムディン省では高さ180メートルのテレビ塔のうち100メートルが倒壊する被害が出た。



下の動画は中国南部の10月29日の様子です。

台風ソンティンに見舞われた中国南部




そして、一方で、ロシアやヨーロッパでも、共に例年とは違う気象が報告されています。



雨が降り止まないモスクワと、早くも氷に覆われたヨーロッパ


これは、この見出し通りの報道ですので、それぞれをご紹介しておきます。

これらの天候が一時的なものでしたら、それだけのことですが、「大きな変化の中の過程」だとすると、いろいろと思うところもあります。

ロシアでは過去記事の、

私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない
 2012年07月13日

で、ロシア南部のクバン地方という場所で歴史上でもはじめてのような洪水が発生したことを取り上げたことがありますが、そのような劇的な環境変化が顕著に起きています。

では、ここからモスクワの「100年ぶりの降雨量」のニュースと、ヨーロッパの寒波のニュースを、共にロシアのイタルタス通信からご紹介します。



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2012年10月30日



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この記事の続きは、2012年の終わりまであと2ヶ月の中で狂乱の気候と共に過ぎていく地球です。
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super-2012-10.jpg

▲スーパーハリケーン「サンディ」が近づくニューヨークを含む米国東海岸。 多くのスーパーは買い占めによりこのようにな状態に。Daily Mail より。



(訳者注) ハロウィーンというのがどういうような意味の日で、それが何月何日ということがよくわからず、毎年調べて、そして毎年忘れるので、今ではもう「ハロウィーンを覚えることは無理」とあきらめています。

でも今頃なのだと思います。
というのも、昨日、ヨーロッパの宇宙探査機関である欧州宇宙機関( ESA )のウェブサイトの「今週の写真」というコーナーに、「ハロウィーンに地球を向く怪物」というような文章が添えられた記事と写真が掲載されていたのでした。

下の写真です。

S308.jpg

Image of the week - Fire burn and cauldron bubble (ESA 2012.10.29)より。



地球から 5000光年先にある「宇宙の泡」と説明されています。

さて、5000光年の彼方の「怪物」がこのように地球を見ている中、地球の気候は大荒れです。

アメリカには今現在、巨大なハリケーンが東海岸などに近づいていて、ニューヨークあたりも都市の機能が停止している状態のようですが、この 11月近くという時期といい、「ニューヨークを直撃する」ことといい、やはり、いろいろとここ数十年の気象とは違う気もします。

このハリケーンは英語名でサンディ( Sandy )と呼ばれますが、下の写真は NOAA (アメリカ海洋大気庁) が昨日、人工衛星で捕らえたサンディの様子でを北半球全域の広域で見た写真です。

sandy.jpg


地球レベルで見てわかる大きさで、これは日本に来る台風などと比べてみると、いかに巨大なハリケーンかおわかりかと思います。今後、どのような影響を与えるのかはわからないですが、このサンディについての報道も、あとで少しふれますが、他の、最近の地質や気象のことを少し羅列しておきます。




これまでと違う場所が揺れ始めている


最近、地質、気候など夏前に比べると比較的穏やかな時間が続いていた感じがしたのですが、先日の記事、

アイスランドで始まった何か: 記録的な規模の群発地震の発生に関しての地元の人たちの言葉
 2012年10月21日

などで、個人的に何となく「変化」を思うところがありました。

上のアイスランドの地震はその後、規模などは多少収まりましたが、しかし以前と比べると、はるかに多い地震の回数は続いていて、3日ほど前にアイスランド気象庁は下のように「大地震につながる可能性」をウェブサイトで発表しています。

抜粋です。


Further information on the seismicity in Northern Iceland
アイスランド気象庁 2012.10.26

アイスランド北部における地震活動に関するさらなる情報


10月25日以降、地震は多少減少しているが、いまだに地震は継続している。

最大でマグニチュード 5.6を記録した今回の一連の地震は、地溝帯として知られるこの断層面上の動きが、海底の窪みのブロックの拡大と関連していることを示唆している。つまり、これは正断層活動を意味する。

また、地震発生源のメカニズムを分析した結果、水平移動の兆しを見せている。このような横ずれ現象そのものはこの海域では通常の現象だが、周辺地域での地震活動からの断層への影響により、大地震の可能性を強調しておく。

10月24日に、アイスランド市民保護科学諮問委員会の会議がおこなわれ、この会議において、現在の「国民保護に関する警戒レベル」を、「不確実性がある」という段階に引き上げる必要があるということで合意した。

もっとも、現在進行中の地震は、今後数十年というスパンでの可能性として使用されるべきである。大規模な地震のタイミングは予測することはできない。




というもので、火山噴火の多いアイスランドには「国民保護に関する警戒レベル」というものが存在するようで、このレベルがどのようなものか私は知らないですが、少なくとも少し警報レベルの段階を上げるようです。



全体的に揺れ続ける北米大陸

そして、アメリカ。

先日、カナダの太平洋側の沿岸でマグニチュード 7.7という比較的大きな地震が発生しました。
これは日本語でも多く報道されていたと思います。

ハワイに90センチの津波 カナダでM7.7、日本には影響なし
 日本経済新聞 2012.10.28

などです。

この際の震源地は下の場所で、カナダの本土とはかなり離れた場所でした。人的被害を聞かないのは、この発生場所によるものだと思います。

canada-map.png


ところで、この場所、過去記事の「伊勢神宮に立ち昇った「光の柱」。そして、メッカのソルトン湖に地下に眠る巨大火山に関しての追記」の一番最後のほうでふれたのですが、カスケード沈み込み帯という「かつてマグニチュード9の大地震をアメリカ大陸沿岸に引き起こした断層」が存在する場所なのです。



▲ このカスケード沈み込み帯が、過去数百年の北米大陸で最大の地震を引き起こしたと推定される地層帯です。今回のカナダの地震はその北の端あたりに位置します。この地図では上で切れたあたりの場所です。


その地震は西暦 1700年に起こったことがわかったのですが、その詳しいことは、独立行政法人「産業技術総合研究所」の活断層研究センターという部署が 2003年11月に出した以下のリリースをご覧になっていただければおわかりかと思います。

» 北米西海岸で西暦1700年に発生した巨大地震の規模を日本の古文書から推定

この内容は簡単に書きますと、

・古文書に基づき日本における元禄12年の津波の高さを3通りに推定
・北米西海岸における沿岸・海底の地殻変動を6つのモデルで計算
・これらに基づき、西暦1700年北米西海岸の巨大地震の規模をM9クラスと推定


という結論が出たということです。

そして、これを起こした場所が今回のカナダのマグニチュード 7.7の震源の延長線上も含まれる地層です。

アメリカでは、最近、ニューヨークの方角でもわりとよく地震が起きています。

米国の東海岸のほうは地震が極めて少なく、また、日本では比較的頻繁に起きるような「マグニチュード4」程度の地震以上ともなると、何十年に一度というような場所です。

たとえば、ニューヨーク周辺だけに限った話ですが、こちらの記事によりますと、ニューヨークの地震は、


・1677年から2007年までの330年間でニューヨークで発生した地震は383件(地震が同地域で発生するのは100年に1度ということ

・マグニチュード5以上の地震は1884年以来発生していない

・マグニチュード6以上は670年に1度、マグニチュード7以上は3400年に1度の確率


ということで、地震そのものが100年に1度くらいの場所で、マグニチュード7など「数千年に一度」という場所です。その周辺で最近地震が多くなっています

ニューヨークより北にある場所ですが、先日、米国のメイン州でマグニチュード4という地震が発生し、ニュースになっていました。

下は概要です。


Maine hit with 4.0 earthquake that rattles much of New England
NY Daily News 2012.10.16

メイン州でマグニチュード4の地震が発生。ニューイングランドでも揺れを感じる


メイン州の地震の記録の中で最も強い地震は、ボストンカレッジウェストン天文台よると、カナダとの国境近くのイーストポートエリアで 1904年に発生したマグニチュード 5.7 〜 5.9と推定される地震だ。この地震はマサチューセッツ州とニューハンプシャー州でも揺れを感じた。

2011年 8月 23日にはバージニア州の中部でマグニチュード 5.8の地震が発生し、ニューヨークとボストンを含め、すべての海岸に沿って揺れを感じた。 専門家によると、この地域の地質はその地質の効果で、西海岸での同様の大きさの地震より 10倍ほど広い領域にまで揺れを感じる可能性がある。



ちなみに、ニューヨークをはじめとしたアメリカの東海岸のほぽすべての建物は、ほとんど耐震設計がなされていなく、かなりの高層ビルでも「箱が積まれているだけ」という状態が実際です。

そういうこともあって、地震が仮に起これば深刻な事態が想定されています。2008年9月の MSN産経ニュースでは、「ニューヨークに地震帯 想定被害額は最悪21兆7000億円」という試算を出していました。

このあたりのことは過去記事の、

耐震設計環境のないスイスでの地震から思う「世界全体は環境の変化にどこまで耐えられるのか」という懸念
 2012年02月15日

という記事でふれていますので、ご参考下されば幸いです。


というわけで、地質のことで結構長くなってしまいましたので、続きを今日か明日に書きたいと思います。


今回は、アメリカのニューヨークに上陸しつつある「サンディ」の昨日までの報道から印象深い写真をデイリーメールから何枚かピックアップしておきます。



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2012年08月26日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





(訳者注) 現在、日曜(8月26日)の午後で、今日の夜から沖縄を台風15号(英名:BOLAVEN / ボラヴェン)というものが通過していくのですが、これがとんでもない大きさのようです。そして、沖縄通過後に朝鮮半島を完全に縦断していく模様です。

台風の威力は、「何とかヘクトパスカル」と数字でいわれてもわくわからない感じで、個人的には海外での、カテゴリーわけのほうが何となくわかりやすいです。下のは、RSOE EDISというハンガリーの自然災害リアルタイム情報サイトにある予想進路図ですが、海外では、米国などのハリケーンの威力に準じて表記されていて、その「強さ」がわかります。

米国でのハリケーンの強さの指標は下のようになっています。
上の熱帯低気圧から、最大はカテゴリー5となり、色分けでは薄いピンクとなります。
威力は風速を基準にしているようです。

storm-c.png


一番下のカテゴリー5というのが最大で、このクラスの台風やハリケーンは、どこの国であっても、滅多に上陸するものではありません。

たとえば、2005年に米国に壊滅的な被害を与えたカトリーナというハリケーンでさえ、上陸時にはカテゴリー3でした(海上でカテゴリー5の時があった)。

それで、今回の台風の進路と勢力の予測。

edis.jpg


沖縄を通過する際にすべてカテゴリー5が示されています。
これはもう、いわゆる「スーパー台風」と呼ばれるものに近いもののような感じがします。


これまで、日本の領域内をこのような威力の台風が通過していくという予測を見たことがないですので、もしかしたら、「日本の観測史上最大の台風が近づいてきている」ということなのかもしれません。何というか・・・ご注意下さいとしか言いようがないのですが、ただ、沖縄の方は台風に慣れてらっしゃるので、被害も最小限で収まってくれるのではと・・・・・。


ちなみに、この台風の進路予測では、沖縄を通過した後は、カテゴリー4という強力な勢力を保って韓国に上陸して、そのまま北朝鮮へと北上していく予測です。後で書きますが、北朝鮮は最近、幾度も洪水に見舞われています。韓国も北朝鮮も、日本と比べるとこのようなクラスの台風の直撃を受ける経験は少ないはずですので、やや心配な面もあります。


そんな時に洪水の話題というのもどうかと思いますが、しかし、これは昨日あたりから書こうと決めていたことで、つまり、「なんだか世界中で大きな洪水が異常に多い」のです。

今日はそのことを少し書いてみたいと思います。

その前に、今朝見かけたニュースのこと。



消えていく氷と関連して


8月の中旬頃、「熱波地帯での言い訳」という、暑くて記事を書けません、という言い訳を書いたりしていましたが、そこで、「地球の氷が消える日というタイトルで記事を書いていた」と記しています。

その後、すぐに記事をアップしていない理由なんですが、毎日のように「氷関係」の報道があるのです。

今朝は NHK ニュースで、氷の報道がありました。

日本のJAXAの観測衛星「しずく」の撮影で明らかになった「事実」の報道でした。
下に抜粋します。


北極海の氷 観測史上最小に
NHK 2012年08月26日

shizuku.jpg

北極海に浮かぶ氷の面積が、観測史上最も小さくなったことが、JAXA=宇宙航空研究開発機構の調査で分かりました。これは、JAXAがことし5月に鹿児島県の種子島から打ち上げた、水観測衛星「しずく」を使った調査によって明らかにしたものです。

それによりますと、地球の北の端、北極海に浮かぶ氷の面積は、24日の時点で421万平方キロメートルとなっていることが分かりました。これは、アメリカの衛星などによる記録が残る1978年以降、最も小さかった2007年9月の425万平方キロメートルを下回り、観測史上最小となりました。

JAXAによりますと、北極海の氷は毎年、9月中旬から下旬にかけて最も小さくなるため、ことしはさらに小さくなることが見込まれるということです。原因について、JAXAは、北極海の温度の上昇により、氷が薄くなっていることがあるとみていて、引き続き水観測衛星による監視を続けていくことにしています。



1週間ほど前に、同じ「しずく」の観測によって、「史上最速のペースで北極の氷が溶けている」という報道がありました。

そして今回、その結果とも関連して、北極海の氷が観測史上で最も少なくなっていることがわかったということのようです。

これら「消えていく氷」については、この夏、まだまだ報道や発見がありそうですので、いろいろとはっきりとしてきた頃にまとめてみたいと思います。

また、あくまでも個人的な思いこみですが、私は最近、太陽などと共に「地熱(地下から噴出している放射性崩壊による膨大な熱)」も関係しているような気がしていて、もしそうなら、この先、海の上の氷だけではなく、永久凍土など含めた「あらゆる地球の氷が溶ける」ということもあるのかも、などと思うこともあります。

まあ、そういうことは素人の私の予測を書いても仕方ないですので、何らかの「事実」が起きることがありましたら書かせていただきます。

ちなみに、この「地球の地下の熱」に関しては、

地球からのニュートリノと地球内部からの膨大な熱の源は何か
 In Deep 2011年08月27日

という過去記事にあります。

実は、地球の内部からは、「44兆ワット」という原発何千基分にも相当する膨大な熱が絶えず噴出していることがわかっています。エネルギーの半分は、放射性崩壊という反応によるものだそうですが、あとの半分は原因がわかっていません。日本の東北大学大学院の研究者の方々などが中心となって、この現象の解明を進めています。


さて、ここから洪水に関しての記事です。

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2012年08月01日



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india-001.jpg

▲ 今回の停電で、首都ニューデリーなどインドの多くの地域で道路から地下鉄までのほぼすべての交通が停止しました。
--

(訳者注) 今朝起きてニュースを眺めていると、昨日から全世界で「あるニュース」で持ちきりであることを知りました。

それは「インドの大停電」のニュースです。

ニュース検索をすると、下のように 3500件以上の関連ニュースがあることがわかります。

india-google.png


この「関連ニュースの数」というのは英語のニュースを知る上で、それが世界中でどのくらい多く報道されているかのひとつの目安にはなります。

たとえば、試しに「ロンドン・オリンピック」を英語で検索してみますと、関連記事の数は下の通りでした。

london-1.png


オリンピックなど比較にならないほど、インドの停電が世界的な大きなニュースだということがおわかりかと思います。

米国のニューヨークタイムスでは「World’s Largest Blackout (世界最大の停電)」という言葉を使っていました。

今回のインドの停電は、正確な数はわからなくても(インドはそもそも正確な人口がよくわからないです)、「インドの人口の半分以上が影響を受けた」といわれているもので、推定で6億人以上が停電の影響を受けたと見られています。しかも、「連続して起きている」のです。

停電の正確な原因は今のところわかっていません。


まるで巨大 CME の直撃が起きたかのような現実を目の当たりにして

ところで、私は、今回のインドの大停電の様子を見る中で、一昨年あたり、よく記事にしていて、また、個人的にもいつも気になっていた「太陽の巨大フレアや CME の直撃による大停電」という概念を思い出しました。

もちろん、今回のインドの停電はそれが原因ではありません。

今回のインドの停電の理由は一種の異常気象によるもので、インドは現在、モンスーンの季節で多くの雨が降る時期なのですが、「その雨があまりにも少ない」のだそうです。そのため、農業での灌漑にしても他の用途でも、例年よりも電気使用量が飛躍的に高いようです。それが原因の「ひとつ」とのこと。

最近のアジアは豪雨と洪水のイメージが大きいですが、いっぽうでインドのように歴史的な干ばつに苦しんでいる国もあります。

これは別でご紹介するかもしれないですが、今年のインドの干ばつはすごいですよ。モンスーンの季節なのに、地域によっては、「まったく」雨が降っていないようです。

india-drought-2012.jpg

▲ 「インド建国以来最悪の干ばつ」と報じるインディアン・エクスプレス紙の記事の写真より。ちなみにここは本来「農地」です。毎年豊かな小麦が実る場所だとか。


なので、今回の停電と太陽フレアは関係ないですが、「想定している感じとして似ている」ということがありますので、過去記事の巨大太陽フレアや CME の関係の記事をリンクしておきます。







いずれにしても、原因は何であれ、「停電」ということは決して他人事ではないと思います。ただでさえ電力不足を抱える日本。

「2012年の夏」というキーワードの意味を何となく思い出します。


ちなみに、停電は同じ日にパキスタンでも起きていて、パキスタンでは暴動に発展しています。

pakistan-2012-07.jpg

▲ パキスタンのラワルピンディ市では停電が暴動に発展。イランのメディア Press TV より。


では、ここからインドの停電のニュースです。
写真がたくさん掲載されていた米国 CNN の報道をご紹介します。



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2012年07月19日



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201206.png

▲ NOAA のページに掲載されている「2012年6月の各地の特筆すべき天候状況」の地図。縮小したら文字がまったく見えないですので、ひとことで日本語の注釈をつけておきます。入れた文字も小さくてわかりにくいので、書いておきます。こちらに実寸のものがあります。

2012年6月の主要な気候変動イベント(上から時計回りで)

・北極の海氷が最大規模の減少
・フィンランドは2004年以来の寒い6月
・中国は広い範囲で豪雨。農地5万ヘクタールが被害。
・オーストリアは1767年以来の記録的な暖かい6月
・バングラディッシュで記録的な豪雨
・オーストラリアは平年より低い気温
・ニュージーランドは130年ぶりの低い気温
・南極の海氷面積は平均を上回る
・スペインは1960年以来、4番目に暖かい6月
・エルニーニョ/南方振動
・ハリケーン・カルロッタ
・米国で1895年の観測開始以来最高の気温
・英国は1910年以来最大の雨

のようになっています。

--

気候と気温の変化が生活に与える影響


(訳者注) ここのところ、気温と天候に関しての記事が多いですが、実際に「異常」な部分が多いわけで、個人的にはやはり「気象」は最も興味があることかもしれません。

今回の記事は NOAA (アメリカ海洋大気庁)が「全世界の 2012年6月の気温(地表の気温)は観測史上最高だった」ことを発表したことに関するものです。観測が始まったのは 1880年とのことですので、130年間くらいの記録を塗り替えたことになります。

今回は NOAA ニュースリリースから抜粋してご紹介しますが、この暑さ、そして、最近の世界中の激しい気象などが私たちの生活にもたらすものは何かということを少し考えてみたいです。



食糧への影響

この「気温」とか「気候」といったものが、人間生活に与える影響としては、まず、

・食糧生産への影響(食糧価格の高騰や、一部食品の枯渇を含む)
・農産地の移動


という「食」の問題があげられると考えられます。

ふたつめに書いた「農産地の移動」というのは、これは気温や天候がそれまでとは違うことになり、「同じ場所で今までと同じ作物を育てることができなくなる」というような感じのことです。これは日本などでもすでに起きています。

日本全体にあてはまるものではないですが、「どうも気候がズレてしまっていてうまくいかない」というようなことは多くの場所であるようです。実家のある北海道も一部では農作に関してひどい状態だと聞きました。

雨が降ってほしい時に降らない。
逆に、気温が上がってほしい時に気温が上がらない。

というような、なんとなく天候の歯車が合わない状況が続いているようです。

しかし、この「国内農産物」ということを考える以上に、実際には日本という国は基本的に「食糧輸入国」であり、実際には野菜や穀類なども他の国のものばかりを食べているわけで、つまり、食べ物の心配は「他の国の状況を見なければならない」ということになってしまっています。

その他の国の気候については何度かふれていますが、ムチャクチャといえます。

先日の記事、

「経験したことがない」と人々が語る東欧と北欧の異常気象
 In Deep 2012年07月12日

で、NOAA (アメリカ海洋大気庁)が発表した「7月までの干ばつ状況」の地図を載せましたが、「9月までの干ばつの見通し」という地図も NOAA から発表されています。

下の図です。多少、日本語を入れていますが、簡単にいうと、この茶色の色の部分

dro-1.png

「極めて激しい干ばつになるだろう」という予測の地図です。


2012-drought-outlook.jpg


ほとんど茶色に見えないでしょうか。

そして、7月17日現在のアメリカでの商品取引価格。
7月8日に、トウモロコシと大豆が、史上最高価格を突破。小麦も、上げ幅を強めています。


food-2012-07.png

シカゴ商品取引穀物・大豆等先物価格の長期推移より。


上のチャートは、株などをやっていたことのある方なら、「天井を示していない」と感じられるのではないでしょうか。つまり、まだまだ上がるように見えます。

市場の価格が小売りに現れるのはすぐではないですが、小麦、大豆、トウモロコシというのは、その影響する製品の範囲がきわめて巨大な市場ですので、たとえば、このような「気候の異変(暑くても寒くてもどちらでも)」が続くようなら、そのうち、私たちが日常的に食べているそれらを使った製品は次第に縁遠いものとなっていく可能性さえなくはないかもしれません。

それらを使った製品は一例として、ラーメン、パスタ、うどん、あらゆる菓子類、あらゆるパン類、納豆、醤油、味噌、豆腐、などといった「ほぼ毎日食べているもの」です。

私は非常に正直に書きますと、いつかこれらが今の何十倍の価格になるか、あるいは「食べられなくなる」という時がきても不思議ではないと思います。


中国などはすでに「輸入を開始」しているようで、米国での大量買い付けをおこなっているようです。これ以上、天候が激しくなると、中国の例のように、食糧生産大国であっても自国の食糧さえ自給できなくなることもないとは言えないと思います。

価格が上がる分にはまだ仕方ないと思いますが、「手に入らない」となるとキツいですね。


前にその話が出た時、「ソバ食えばいいじゃん」と言っていた友人がいましたが、このソバ。いかにも、日本の食べ物といった感じですが、そば粉の自給率は 20パーセントに満たず、 70パーセントは中国から輸入されています。

面白い表があります。
「一杯のかけそばを食べた時の材料の自給率」です。

soba-01.png

蕎麦食料自給率解説ページより。


上の表を見ると、そばそのものは 18パーセントが自給されていることがわかりますが(穀物では多いほう)、笑ったのが「醤油」。この自給率が3パーセント。

もちろん、醤油を作っているのは日本ですが、醤油は原材料が「大豆」です。
その自給率が3パーセントという意味。

そして、その「大豆価格」は上に書いた通り、史上最高価格を突破しています。

醤油がないと日本の料理というか、「日本での食べ物の食べ方」は崩壊しますが、大豆が手に入らない可能性が高くなっている以上、もう手遅れかもしれないですけれど。

これで、コメが大きな不作に陥れば、かなりアウトな感じはしないでもないです。


ところで、「気温」と「天候」の変化というのは、食べ物の問題だけではなく、もっともっと根本的な生活そのものへの影響というものを含んでいます。

たとえば、極端な話として、住んでいる場所の夏の気温が50度とかになったら、ちょっと今と同じ生活スタイルでは暮らせないと思います。

あるいは、冬の気温がマイナス50度とかが続くというようなことでもそうですが、世界では、そういう場所でも人は暮らしていますが、ただ、今までと同じような生活スタイルでは暮らせなくなるわけで、そういうような生活スタイルのシフトも進むのかもしれません。

ここには、「大規模な移住」というのも含まれるかもしれません。


なお、最近は暑さが話題となりますが、一番上に載せた6月の天候状況を見ると、「異常に寒い」という地域もかなりあることがわかります。

・フィンランドは2004年以来の寒い6月
・オーストラリアは平年より低い気温
・ニュージーランドは130年ぶりの低い気温
・南極の海氷面積は平均を上回る
・英国は1910年以来最大の雨


とあるあたりの国や地域は、ふだんより非常に寒い6月を迎えています。
また、南アフリカで凍死者が続出しているニュースなど、今、冬である南半球ですが、例年にはない寒波に見舞われているようです。

では、ここから本文です。

NOAA の国立気候データセンターのもので、気温の他にも降雨量など様々な項目がありますが、基本的には気温の部分を抜粋します。



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2012年07月13日



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洪水被害の報道が「ない日がない」日々の中で


昨日の記事、

「太陽が消えたスウェーデン」を含む「経験したことがない」と人々が語る東欧と北欧の異常気象

の中で、「現在の九州などの大雨被害も海外では報道されていない」というようなことを書いたのですが、その後、被害が拡大するにつれて、海外でも取り上げられています。

海外の人たちが最初にこの洪水被害を知ることになった報道は、多分、米国の NBC の報道で、そこにヤマモト・アラタ(Arata Yamamoto / 漢字は不明)という記者の方がいるようで、この名前だと日本人の方だと思うのですが、その人が NBC でリポートした記事が数々のサイトやブログに引用されています。

下はそういうもののひとつですが、「想像もできないほどの大雨により地図から消えた日本の町」というようなタイトルがつけられています。

j-floods.jpg

下の映像は 米国 NBC の報道 に部分的に字幕を入れたものです。あまり時間がなく、ナレーションと字幕の内容は同期していませんが、大体の内容としていただければ幸いです。




数日前に書いた「「アメリカとイギリスで「対極の気候」を迎えた2012年の夏」」という記事の中で、世界各地で起きている洪水のことに少しふれたのですが、正直な思いを書けば、今後も、この「洪水」というものとは向き合い続けなければならないことのように感じています。

その理由は、たとえば、九州の「前例のない雨量の雨」というものを見てもそうですが、「もはや天候は過去とは違う」ということがあるからです。

また、上の記事では、先日発生したロシアの洪水についてふれたのですが、そのロシアの洪水の状況も「異常」だったことが続報で明らかになっています。下は、ロシアのメディア「ロシアの声」の記事で引用されていた、モスクワ国立大学の気象学者の言葉です。


「今回洪水が起きたクバン地方ゲレンジク地域は乾燥した亜熱帯地方に属す。ところが今回ゲレンジクでは1昼夜に300ミリの降雨量を記録した。これは7月としては6ヶ月分の降雨量に相当する。300ミリがどれほど多いものであるかを理解するためには、1平方メートルあたりの面積に10リットルのバケツの水を30回注いでみれば想像がつくだろう」。



つまり、ロシアの洪水の被害があれほどひどいものとなったのは「それまで誰もそんな雨を経験したことがない乾燥した土地」だったからで、洪水に対しての対策や心構えといったものが存在しない土地だったようです。そのような乾燥した地域に「6ヶ月分の雨が一昼夜で降った」という異常中の異常といえる雨だったようなのです。


RIAN_01174584.jpg

▲ 豪雨で水没したロシアのクバン地方西部。本来は雨が少ない乾燥地帯だそうです。


最近の日本や世界各地の自然災害を見ていますと、「もはや今までと同じような気候や天候が繰り返される時代ではない」ということが今年は特に明らかになってきている気がします。

「今まで」というのは、この 2000年とかそういう区切りですが、文化、生活、そして農作なども今までは違う形に変貌させていかなければならない時期の始まりということなのかもしません。もちろん、先のことはわからないですが、しかし今後、突然、穏やかな気候に戻るというような気はあまりしません


上のモスクワ国立大学の気象学者はこのようにも言っています。


「同地方で過去100年にこうした集中豪雨がなかったことから、近い将来に同じ事態が繰り返される危険性が全くないとは言い切れない。これは気候変動に端を発する異常気象が多くなったことと関連する。われわれはいかなる事態が起こってもおかしくないと準備を怠ってはならない」。



九州の大雨でも、雨に関しての表現を変えた気象庁は、

「かつて経験したことがないような雨」

という表現を使いましたが、これは上のロシアの気象学者と同じような表現ともいえます。


これから先、私たちはどのくらいこの「かつて経験したことがない」という現象と遭遇していくのかわからないですが、しかし、それも紛れもない今後の私たちの生活の現実であるわけです。



次の新しい十数万年に向けて


地球上に、通称ミトコンドリアイブなどと呼ばれる私たちの母「みたいな」人が現れたのは 20万年前くらいだと言われています。

その後の十数万年というのが、現代の私たちの人類文明のひとつのスパンだと考えることができると思うのですが、文献や記録といったもので残る私たちの生活は、せいぜい数千年です。日本に関しては 2000年前も正確にはわかりません。

そして、人類が本格的に「世界に広がった」のは、ほんの6万年くらい前のことであることも、遺伝子学でわかってきています。そこから現在の地球の人類文明は事実上スタートしたようです。

そして、その後に「記録としての文明」が生まれるまでの数万年の間、人類がどの程度の気候変動を経験してきていたのかも実は誰にもまったくわかりません。7万年前に人類は「 2000人程度まで減ったかもしれない」ということが、ミトコンドリアDNA の解析によって判明したという発表が 2008年に米国スタンフォード大学から発表されました。

下のニュースは要約ですが、それに関しての 2008年の報道です。


Study says near extinction threatened people 70,000 years ago
AP通信 2008.04.24

人類は7万年前に全世界でわずか2000人にまで減少し、絶滅しかけていたことが研究で判明

遺伝学研究によると、ミトコンドリアDNAの追跡により、現在の人類は約 20万年前にアフリカに住んでいたミトコンドリア・イブと呼ばれる単一の母親の子孫であることがわかっている。そして約6万年前から全世界へ人類の分散が始まった。しかし、この「人類の全世界への分散までの間に何が起きていたか」については今までほとんどわかっていなかった。

最近のスタンフォード大学の研究によると、南アフリカのコイ族とサン族が 9万年前と15万年前にほかの人々から分岐した形跡がミトコンドリアDNAの解析で判明した。

そして、今から7万年前には極端な気候変動によって人類の数は一時 2000人にまで減少し、絶滅の危機に瀕していた可能性があることがわかった。



この研究が完全に正しいかどうかはともかく、「極端な気候変動によって人類は絶滅の危機に瀕した」ということがある程度はわかりはじめています。

ちなみに、上のくだりで大事なのは「絶滅の危機に瀕した」という「瀕した」という部分です。

つまり、人類は絶滅しなかったということです。


もちろん、いつかまた人類は2000人になってしまうのかもしれないですが、それは懸念や心配するような話ではなく、単なる地球の循環でありサイクルです。


幸いなことに、人間は過去も未来も見えません。知ることもできません

このあたりは、震災後に何度も書いていたことと重なりますので、ふれないですが、とりあえず人間が体験できるのは「瞬間の現実」だけです。

なので、過去や未来を心配するより、目の前に起きることにとにかく対処しながら、そして、あとは普通に生活できれば、それでいいのだと思います。
できれば楽しく。


私たちが将来、化石や遺跡として発見される頃、それを見つけたその未来の人々が「この時代の文明は素晴らしい」と思えるようなものが残ればいいのだと思うし、少なくとも日本には多少そういう「素晴らしかった文明」が存在しているとも思います。

そして、私たちが遺跡になっていく時代がこの夏から始まるのかもしれません。
それは同時に次の新しい数万年の時代のはじまりかもしれないです。


上に書いた「人間は過去も未来も見えません。知ることもできません」ということに関しての関係記事をリンクしておきます。

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[予言から離脱した人類]の関連記事:

アカシックレコードからの脱却と独立を果たした奇跡の生命
2011年03月17日

予言から離脱していく人類
2011年04月11日

もはや神も大地も怒らない
2011年04月08日

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[1年前の In Deep ]
2011年07月12日の記事

世界の夏: やはり天候配置が世界的にシフトしているのかも


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[2年前の In Deep ]
2010年07月12日の記事

自動小銃を使用できる「武装サル兵士」をタリバン軍が訓練中




▲ 機関銃での射撃訓練を受けているサル兵士。

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